魔法少女リリカルなのはStrikerS 時空と次元を越えた邂逅 作:銀翼
第一管理世界 ミッドチルダ 首都クラナガン南西臨海地区 時空管理局古代遺失物処理管理部機動六課隊舎 二十時半
紺碧の帳が降り、今日の業務や訓練を終え、後は今日の反省を行い休むだけとなったその機動六課隊舎にある隊長室で、三人の女性が会談していた。この機動六課の大黒柱を務める隊長陣、スターズ分隊隊長高町なのは。ライトニング分隊隊長フェイト・T・ハラオウン・そして彼女達を率いる総隊長八神はやての三人だ。
「出張、任務?」
「せや」
フェイトが言った台詞に対してはやてが肯定で答える。
「はやてちゃん、その出張の依頼はまた聖王教会からの?」
「うん。それも込みやけど今回はリンディさんやクロノ君からの依頼も入っとる」
「母さんとお兄ちゃんから?」
リンディ・ハラオウンとクロノ・ハラオウン。二人とも血が繋がっていないがフェイトの家族であり、総務統括官と本局所属の次元航行艦隊提督であり、更に非公式ではあるがこの機動六課が設立された際の後見人となっている。
聖王教会に続いて後見人二人からの依頼ともなると話は急に大きくなる。
「聖王教会だけでもそうだけど、今回のは聖王教会に加えて二人からとなると、物凄く
「二人が言うには、最近発見された奇妙な世界で極々僅かにロストロギア反応があってな。レリックの反応も見つかったけど、何が起こるか解らんっちゅー事でどこよりも戦力が充実しとる
「成る程ね」
理由を言われて納得したなのはとフェイト。
「で、任務は何時から?編成はどうする?」
「万全の準備が整い次第いつでもえぇし、編成も自由にしてえぇ、と。兎に角全員無傷と無事が最優先やって」
物凄い念の入れようではあるが、何が起こるか解らない未知の世界なので警戒は怠らない上に準備は万全にしておくに越した事は無い。
それから、六課の隊長陣は合議を重ねていった。
ミッドチルダでその様な合議が交わされてから数日後。
鬼神歴一〇一二年 ナカツクニ西の最前線の里。マホロバの里。未の刻(十四時)
人と"鬼"の戦場。西の最前線の里のマホロバの里。その里にあるとある一軒家。そこに一人の男性が囲炉裏の前に座っていた。
濃紺色を基調とし防御よりも機動能力に重きを置いた防具とその上に羽織る同色の
左腕部分は普段と変わらず黒い袖と籠手に覆われているが、右腕の方は明らかに異質だった。右腕は肩部分の箇所から特殊な鋼で出来た武骨な漆黒の義手になっており、更に手甲部分には青白い輝きを放つ宝石がはめ込まれている。
その義手の肘側の前腕部分には、黒鋼の器具を用いて一振りの日本刀が一体化する形で閃くその時を待っている。
柄頭から鍔、鞘、鐺に至るまでの拵が漆黒に統一されており、刀身は鞘に納まっているがその長さは打刀の平均的な長さと比べて僅かばかりに長い。しかし鞘に納まっているが鯉口からは禍々しい波動が僅かばかりに放出している。
彼の名は
その雪風の手にあるのは、この時代に似付かわしくない鋼の箱。その箱の蓋を開けてみるとそこにあったのは波動らしきものを放っている真紅の宝石。
「……」
この宝石は、最近になって"鬼"の行動能力を変えるようになってきている原因となっている。極端な話で言えば、小型の"鬼"がこの宝石が入った箱を持ち逃走していると、人に身の丈を優に超える大型の"鬼"が数体、足止めに入るという物だ。
博士を始め、原因を探ろうとしてはいるが、中々に尻尾を掴ませてくれない。
しかもオマケに、この紅の結晶を狙う別の敵までも現れてる始末だ。卵型、巨大球体、飛行形態の特殊な鋼で出来た自立行動式のカラクリで、それに近付いたり攻撃したりすると"鬼"だろうがモノノフだろうが一般人だろうが見境なく襲い掛かって来る。
モノノフや"鬼"にとってはさほど脅威を抱くような存在では無いが、商人や鍛冶屋、大工職人等の一般人からすると脅威以外の何者でもない。
最近になり、このマホロバの里からカラクリと呼ばれる超高度先史文明の遺物が東のウタカタ、北のシラヌイと最前線の里や霊山を中心に配分され、人の領域を取り戻しつつある時だというのに面倒な事が起こっている。
全く、いらん気苦労が増えるというのが雪風の弁だ。
「行くか」
博士を以てしても原因が解らない以上、自分があれこれ難しく考えていても答えは出ようはずも無い。
雪風は囲炉裏から立ち上がると自宅を出て、ゆったりとした足取りで本部の方に向かう。別に行先など決めていないし、どこへでも行ける。
本部を通り過ぎ、彼は当ても無く戦場に向かっていった。
同じ時刻 東の最前線。ウタカタの里 モノノフ本部研究室
そのモノノフ研究室で、二人の男性がとある物を見ていた。
一人は深い夜を思わせる黒蒼、漆黒を基調とした重厚な鎧を身に纏い、漆黒の髪を後頭部で結んだ堂々たる体格をした偉丈夫。目つきは鋭く、漆黒の瞳は獰猛な猛禽類を思わせる。両脚には罪穢れを知らぬ純白の推進器付きの脚具兵装を装着しており、後ろ腰には黒い革性のホルスターに白銀の大型二丁拳銃を収めている。
そして彼の所有じている武器は「双銃脚」。推進器付きの脚具兵装による蹴りと二丁拳銃による攻撃を得意としている。一発の攻撃力は少ないが、会心と毒麻痺率は他のどの武器の追随を許さない程に高い。因みに銘は「破銃・
隣で話をしているのは、モノノフの研究員の一人の秋水というが、ただの研究員という訳でもないしかなりの訳アリの人間ではあるが、ここはそれは割愛する。
その二人が見ていたモノ、というのは西の彼方の里でとある人間が見ていたモノと同じ、何かの波動を発している紅の結晶だ。
「どうだ?」
「……駄目ですね。何故"鬼"がこのようなモノを集めているのか解りません」
「そうか」
帰って来た返答が予想通りだったのか、大して落胆はしていない。
研究員の中でも屈指の聡明さを誇る秋水でも解らないという事は、自分達にはいくら頭を捻っても解らないという事なので責めたりはしない。
「前に秋水が言っていたオーパーツ、だったか?その類の物でも無さそうだし、那木もこれについては調べているとは言っていたが、医者であるし天文学者だからな……」
「言い方は悪いですが、那木さんは専門外ですからね……。少しずつ調べていけば解って来ると思います」
「俺達も出来る限りの事はするが、扱いを間違えるなよ。未知のモノである以上、下手をするとどうなるか予測が立てられん」
「そこについては承知しています」
秋水が下手をするというのは想像がつかないが、実はへまをする事が稀にある。
以前"鬼"の素材が在庫に無いという事で、手っ取り早く素材を集められるように、"鬼"を誘き寄せる為に名も無き魂を集める撒き餌を作成した所、撒き餌は成功したもののそれで大量の"鬼"に追い掛け回された事がある。
「兎も角、動いてみない事には解らないな。少し行ってくる」
「解りました」
言って黒鷹は身を翻し、本部受付にいる
「……これが、何かの始まりなのでしょうか……?」
都築真紀
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討鬼伝極 討鬼伝2
クロスオーバー
魔法少女リリカルなのはStrikerS 時空と次元を越えた邂逅
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