遊戯王ARC-VRAINS   作:不知火新夜

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1話

「「デュエル!」」

 

先攻 Gen LP 4000 VS 後攻 You LP 4000

 

日本の某所に存在する市街地『舞網市』、そのとあるカードショップにて1つのデュエルが始まろうとしていた。

対峙するは2人の少年…と一応言っておく、一方は実年齢からかけ離れたガタイを有する少年、もう一方は舞網市において悪い意味で有名な存在、と顔だけを見ればそうだと言えるのだが昆布を彷彿とさせる緑がかった黒髪のロングヘアー、某ロボットアニメのパイロットが着用するそれみたいなボディスーツという格好が似て非なる存在である事を物語っていた。

 

「俺の先攻!

まずは『バーバリアン3号』を召喚!」

 

バーバリアン3号

効果モンスター

地属性

戦士族

レベル 3

攻撃力 1000

 

ガタイの良い少年――暗黒寺ゲンもその有名な存在だと思ってちょっかいをかけようとするも何時もとは明らかに違ういで立ちと言動に戸惑いながら始まったデュエル、先攻となった彼が最初に呼び出したのは、青い肌に頭から生やした角が特徴的な風貌に、布切れを褌みたく纏っただけという野生児かと言いたくなる戦士。

 

「召喚したバーバリアン3号の効果発動!

手札からバーバリアン4号を守備表示で特殊召喚!」

 

バーバリアン4号

効果モンスター

地属性

戦士族

レベル 4

守備力 1200

 

その効果によって呼び出したのは、肌こそ土気色と見かけそうな色合いだがやはり角を生やした風貌に、布切れを袈裟みたく纏っただけの戦士。

 

「カードを2枚セットしてターンエンドだ!」

(セットしたカードは『バーバリアン・ハウリング』と『バーバリアンの呪術』、モンスター1体で突っ込んで来よう物ならハウリング、並べて来よう物なら呪術で返り討ちにしてやる!そして揃えたモンスターで手札の『バーバリアン・マッド・シャーマン』を出してしまえばこっちの勝ちだ!)

 

Gen

LP 4000

手札 1(バーバリアン・マッド・シャーマン)

モンスター

2:バーバリアン3号

3:バーバリアン4号

魔法・罠カード

2:セット(バーバリアン・ハウリング)

3:セット(バーバリアンの呪術)

 

蛮族(バーバリアン)のカテゴリ名を体現したかの様な2体のモンスターを並べつつ2枚のセットカードを並べて、ターンエンドを宣言したゲン、その脳内では相手が取るであろう動きを基に己のすべき行動、其処から導かれる勝ち筋を想像して早くも勝利を確信していた。

 

「ふむ、セットカードは其処で良いのか。我のターン、ドロー。

まずは永続魔法『星遺物へ至る鍵』発動。カードの発動時に適用される効果はあるが条件を満たしておらぬが故、割愛する」

 

星遺物へ至る鍵

永続魔法

1:このカードの発動時に、除外されている自分のカードの中から『ジャックナイツ』モンスター1体または『星遺物』カード1枚を対象に出来る。その場合、そのカードを手札に加える。

2:自分フィールドに『ジャックナイツ』モンスターが存在する限り、そのモンスターと同じ縦列で発動した相手の罠カードの効果は無効化される。

 

「次に、貴様のバーバリアン3号の眼前に『紫宵の機界騎士(ジャックナイツ)』を攻撃表示で特殊召喚する」

「な!?最上級モンスターを何のコストも無しに特殊召喚だと!?」

「紫宵の機界騎士は、同じ縦列に2枚以上カードが存在する我がモンスターゾーンに特殊召喚出来る」

「だからさっき俺のセットカードの位置を気にしていた訳か…」

 

紫宵の機界騎士

効果モンスター

光属性

サイキック族

レベル 8

攻撃力 2500

 

そんなゲンを他所に、ボディスーツ姿の少年――ユウが永続魔法を発動しつつ呼び出したのは、紫の光をオーラの如く放出する異形の騎士。

その自分のそれを軽々と上回るハイステータスのモンスターを何かしらの代償を支払う事無く呼び出した事に驚きを隠せないゲンだったものの、その条件を聞いてふとターンエンドの際にユウが呟いた言葉の意味を理解した。

 

「続いて、貴様のバーバリアン4号の眼前に『紺碧の機界騎士』を攻撃表示で特殊召喚する。此奴も紫宵の機界騎士と同じ条件で特殊召喚出来る」

 

紺碧の機界騎士

効果モンスター

光属性

サイキック族

レベル 8

攻撃力 2400

 

次にユウが呼び出したのは、紺色の光をオーラの如く放出する異形の騎士。

 

「おっと、そのモンスターは俺が使わせて貰うぜ!罠『バーバリアンの呪術』を」

「その罠カード、発動しても良いが使った所で無用の長物ぞ。星遺物へ至る鍵の効果により、ジャックナイツの眼前に仕掛けられた罠は無効となる」

「な、何だと!?て事は『バーバリアン・ハウリング』も…!」

 

その時、待ってましたと言わんばかりにゲンがセットカードのうちの1枚を発動しようとしたが、ユウが最初に発動して置いた永続魔法の効果によって罠カードの効果が無効化される事を、まるで待ったを掛けるかの様な形で知らされ、その驚きと勝ち筋を潰された焦りの余りもう片方のセットカードも罠である事を、ましてカード名すらもバラシてしまう。

 

「如何やらもう片方のセットカードも罠、それも今の状況からしてこのままでは、例え無効にならずとも使えぬ物か。ならば畳みかけん。紺碧の機界騎士の効果発動。対象は紫宵の機界騎士だ。

此奴を左端に移動し、空いたモンスターゾーンに『蒼穹の機界騎士』を攻撃表示で特殊召喚する」

 

蒼穹の機界騎士

効果モンスター

光属性

サイキック族

レベル 5

攻撃力 2000

 

そんな隙をユウは見逃さない、このターンで勝負を決めると言わんばかりに更なる展開を行う、続いて呼び出したのは青い光をオーラの如く放出する異形の戦士。

 

「特殊召喚した蒼穹の機界騎士の効果発動。

此奴と同じ縦列に存在する貴様のカードの数だけジャックナイツモンスターをサーチする。

此奴の眼前に存在するはバーバリアン3号とセットカード、よってデッキから『紅蓮の機界騎士』と『橙影の機界騎士』を手札に加える。

まだ動かさせて貰おう、紫宵の機界騎士の効果発動。対象は蒼穹の機界騎士だ。

対象である蒼穹の機界騎士を除外し、デッキから『機界騎士アヴラム』を手札に加える。

そして空いたモンスターゾーンに橙影の機界騎士を攻撃表示で特殊召喚する」

 

橙影の機界騎士

効果モンスター

光属性

サイキック族

レベル 6

攻撃力 800

 

その効果と、紫の光の騎士の効果によって手札を補充しつつ、効果の代償として異次元へと消え去った青い光の騎士の代わりに呼び出したのは、橙色の光をオーラの如く放出する異形の騎士。

 

「そしてアヴラムを召喚してバトルフェイズに入る」

 

機界騎士アヴラム

通常モンスター

光属性

サイキック族

レベル 4

攻撃力 2000

 

そして異形の騎士達を思わせる武装を纏った青年――アヴラムを呼び出した所で展開を終え、このターンで決めて見せると言わんばかりにバトルフェイズの宣言をした。

 

「まずはアヴラムでバーバリアン4号を攻撃」

「クソが!せめてこのターンは乗り切ってやる!バーバリアン4号の効果発動!

その攻撃を無効にする!」

「無駄な足搔きを。次に紫宵の機界騎士でバーバリアン3号を攻撃」

 

紫宵の機界騎士 攻撃力 2500 VS バーバリアン3号 攻撃力 1000

 

Gen LP 4000→2500

 

「眼前のモンスターが戦闘破壊された事で、橙影の機界騎士の効果発動。

手札から先程加えた紅蓮の機界騎士を攻撃表示で特殊召喚する」

「なん…だと…」

 

紅蓮の機界騎士

効果モンスター

光属性

サイキック族

レベル 7

攻撃力 2300

 

その初撃であるアヴラムの攻撃こそ防がれた、騎士達の攻撃力からして一回でも攻撃を防げればこのターンは乗り切れると考えたゲンだったが、現実は非情であった。

その思惑を打ち砕くかの如く現れたのは、赤い光をオーラの如く放出する異形の騎士。

 

「今特殊召喚した紅蓮の機界騎士でバーバリアン4号を攻撃」

 

紅蓮の機界騎士 攻撃力 2300 VS バーバリアン4号 守備力 1200

 

「紺碧の機界騎士と橙影の機界騎士でダイレクトアタック。これで終わりだ」

「ぐぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」

 

Gen LP 2500→100→-700 LOSE

 

WINNER You

 

「我の勝利だ。デュエル前の取り決め通り貴様がこの者達より奪いしカードは、確かに頂いた」

 

ゲンとのデュエルを後攻1ターンキルで終え、その口ぶりからして強奪されていたのであろう誰かのカードを奪い返したユウ、宣言の為に一瞥した後は項垂れるゲンの事など気にも留めず、

 

「彼奴に奪われていたカード、確かに奪還した。之よりは二度と奪われる事無き様、厳重に管理しておくのだぞ」

「あ、ありがとうお兄さん!」

 

元の持ち主であろう赤毛の少女にカードを返却した。

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