デリシャスパーティ♡プリキュアVS暴太郎戦隊ドンブラザーズ   作:テンカイザー

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まさかのドンブリーズの帰還は本当不意打ちでしたw
これからも色々やりそうだなあの戦隊は……

さて、今回は書きたいこと書いてたらいつのまにやら前回より大分長くなりました()


Chapter2 おうどうのあゆみ

 

 

 

 –––喫茶どんぶら

 暗いモノトーンに包まれたノスタルジックな香りが漂うその店は、しがない喫茶店であると同時に、ドンブラザーズの憩いの場でもあった。

 

 そこで彼女、鬼頭はるかは思い悩んでいた。

 彼女はドンブラザーズとして戦い続ける傍ら、人気漫画家として活動している。彼女の作品の中でも一年ほど前から連載し始めた「暴太郎戦隊ドンブラザーズ」は日本漫画家大賞を受賞し、現在も尚根強い人気を誇っている。

 だが、彼女は現在ドンブラザーズの執筆において行き詰まっていた。

 

(やっぱり何か違う、とても王道とは言い難い……)

 

 その理由は、彼女の描きたいヒーロー像を見失いかけていることにあった。

 

(編集長が変わってからどうも上手くいかない……、ソノザ編集長、どうしちゃったんだよー!)

 

 そう、彼女が行き詰まっている根本的な原因は今の編集長にある。

 これまで彼女の編集長はソノザであったのだが、ある時を境にソノザはやさぐれた様になってしまい自宅に籠りっきりになってしまったのだ。そのため、彼女の担当編集長も変更せざるを得ない状況となった。

 だが、その後任の編集長が致命的であった。ソノザとは大分違った趣向の持ち主であり、はるかとも馬が合わなかったのだ。

 そんな編集長にある時言われてしまったのだ、『もっと王道なヒーローを描け』と。はるかは逆らうことも出来ず渋々了承してしまったのだが、結果はこの通りであった。

 

「ヒーローの王道と言えば、友情、努力、苦難の末に芽生える仲間たちとの絆……」

 

 ためしにヒーローの王道らしい物を思い浮かべるも、どれも自分たちに当てはまってあるとは思えなかった。

 ドンブラザーズはこれまでの彼女の戦士としての軌跡を描いてきた、まさに『鬼頭はるかの真実の物語』であった。だが、彼女のこれまでの軌跡を振り返っても、一般的な王道ヒーローと言えるようなものは一つも思い浮かばなかった。

 

「なんか王道なヒーローらしい話ないかなぁ……」

 

 ふと憂鬱な言葉を漏らすはるか。

 だが彼女の願望に応えるものなどありはしない。

 

「あるよ」

 

 –––などということはない。

 何故ならここは喫茶どんぶら。ここにないものなどありはしない。

 

 

 

 

 

△△△△△△△△△

 

 

 

 

 

 

 

「あーむっ。……デリシャスマイル〜♪」

 

 お祭りを巡回し始めたゆいたちは、食べ歩きを満喫していた。

 ゆいの手にはコロッケにケバブにチュロス、柏餅など色んな物が握られている。

 

「まったく、品田が来るまでにそんなに食べて大丈夫か?」

「大丈夫!拓海が来たあともたくさん食べるもん。あむっ––––」

 

 あまねに釘を刺されるも、ゆいはなんとも無いように次の一口を味わい始める。

 彼女たちはこの後、ゆいの幼馴染である品田拓海と合流し一緒に食べ歩きをする予定であった。最初から一緒に回ってもよかったのではという声もあったが、拓海は最初は他の男友だちと一緒にお祭りを巡ってからゆいたちと合流することとなった。曰く、折角の大事な友だちとの時間なのだから自分がそこに入るのは野暮だとのこと。

 

「でも拓海、なんで最初からあたしたちと一緒じゃないのかな?拓海の友だちともみんなでお祭りを楽しめれば良いのに」

「……それはまあ、品田も色々あるのだろう」

(相変わらず苦労しているようだな)

 

 ゆいにとって拓海も大事な友だちの1人であった。なのにそこに入るのが野暮というのが理解出来なかった。

 一方で、あまねは拓海の真意を察していた。恐らく照れ隠しだったのだろうと。このお話を読んでいる皆さまならご存知だろう、拓海が密かに抱いているゆいへの思いを。だが、一年前の戦いで2人の距離は縮まりこそしたものの、鈍感なゆいは未だに拓海の気持ちに気がついていない。それもあって、拓海は上手くゆいとの関係に踏み込むことが出来ずにいた。

 

「けどもうあれから品田先輩もあまねんも高校生かー。やっぱり高校生活って大変なの?」

「特にそう思ったことはない、あれから私は楽しく過ごしているさ」

 

 拓海の話をしていた中、ふとらんはあまねにそんなことを言い出す。

 対してあまねはらんの質問に笑って言葉を返した。

 

「そっか、あまねんは高校でも楽しくやれてるんだ」

「そういうあなたたちだって、来年にはもう高校生じゃない。本当時間が経つのはあっという間ねぇ」

 

 マリちゃんの言葉を聞いたゆいたちは、ふと自分たちのことを思い返した。彼彼女の言う通り、ゆいたちももう来年には高校生となるのだ。そう思うと、彼女たちの中で様々な感情が膨れ上がった。

 

「そっかぁ、あたしたち高校生になるんだね」

 

「私ね、これからもずっとみんなと友だちでいたい。けど、高校生になったら新しい友だちもたくさん作りたい」

「きっと出来るパム。ここねの可愛さなら、きっと学校の全員を虜にしちゃうパムよ」

「もうパムパム、そんな大げさな……」

 

「らんらんはねぇ、色んなお料理の研究がしたいな。たくさんお料理について詳しくなってたくさんお料理の素晴らしさを知って、それをみんなに伝えたいなぁ」

「らんちゃんのお料理への情熱はやっぱりすごいメン!ぼくもたくさん応援するメン!」

「えへへ、ありがとメンメン」

 

 ここねとらんはそれぞれのやりたいことを口にして未来への思いに馳せる。

 そんな中、ゆいはどこか思い悩んだような様子だった。

 

「ゆいは高校生になったらやりたいことあるコメ?」

「あたし?あたしは……」

 

 考えてみるが、明確な答えは思い浮かばない。

 

「あたしは、みんなとも友だちでいたいし、おいしいものもたくさん食べたいし、……けどこれって今までと何も変わらないよね?」

「コメ?ゆいは新しいことがしたいコメ?」

「うーん、どうなんだろ?」

 

 ゆいがこれから先したいことは今までとあまり変わらないものばかり。かと言って何か新しいことがしたいのかと言ってもよくわからない。結局の所、ゆいは高校生になっても何がしたいのかわからずにいた。

 

「まあ、そんなにすぐに答えを出さなくてもいいんじゃない?」

「マリちゃん?」

「ゆいの人生はまだまだ長いもの、やりたいことを見つける機会なんてきっとこれからたくさんあるわよ」

 

 どこか思い悩んでいたゆいに、マリちゃんは優しく励ましの声をかけるのであった。

 

「それにしてもあなたたち、本当青春してるわねー!」

「青春?」

 

 するとマリちゃんは今度はやや高めのテンションでそう言いだした。

 

「えぇ、みんなそれぞれが将来への思いを馳せるその姿はまさに青春の王道よ!本当羨ましいわぁ、私も若い頃そんな時期があったわぁ……」

 

 どうやら今のゆいたちの様子を見て過去の自分を思い出したようだ。若かりし頃の思い出に浸るマリちゃんは、何やらやけにニヤニヤしていた。

 

「……私たちのは本当に王道と言えるのだろうか?」

 

 そんな中、ふとあまねがそんなことを言いだした。

 

「はにゃ?らんらんたちって王道じゃないの?」

「よく思い返してみろ、私たちは同じ中学に通っていた仲とは言えども、今の私たちの関係があるのはプリキュアとしての戦いがあったからこそだろう?」

 

 確かにあまねの言うことも一理あった。

 今の彼女たちがあるのは、プリキュアとしてブンドル団との戦いの中で様々な思いをぶつけ合い、分かち合ったからこそのものであった。

 だが、そもそもプリキュアとは彼女たちが選ばれた特別な存在だ。もし彼女たちがプリキュアに選ばれなかったらまた違う未来があったのかもしれない。

 

「私もあまり実感はないが、私たちプリキュアは選ばれた特別な存在だ。誰もがなれるものではない。そういう意味では、私たちが過ごした日々は王道とは外れるのではないか?」

「……うーん、そうかなー?らんらん別に自分が特別な人生送ってるなんて思ったこと全然ないけどなー」

「私は、みんなとは特別な友だちだと思ってる。けどそんな友だちって、私たちだけじゃないと思う」

「うーん、けどあたしたちが王道かどうかなんてよくわかんないな」

 

 みんなそれぞれの思いを口にする。

 確かに彼女たちのようなプリキュアは普通の人とは違う部分もあるかもしれない。だが、それで自分たちが普通ではないかと言われてもやはりピンとこない。

 

「あっ、でも王道じゃないのも良いじゃん!」

 

 そんな中、ふとらんが何かを思いついたらしくそんなことを言う。

 

「どういうことらんちゃん?」

「パンダ軒でもね、醤油ラーメンや味噌ラーメンといった王道メニューが人気なんだけど、最近だとイタリアンラーメンやトロピカルラーメンとか色んな新しいメニューがあって––––––」

 

 

 

「–––ゆい!」

 

 

 

 

 らんが急にラーメンの話をし出したかと思えば、突然それを遮るかのように声が響いた。

 それにびっくりした一同は、一斉に声の聞こえた方へと首を向けた。

 

「えっと、あなたは?」

「…………」

 

 目の前に立っていたのは、フードを深く被り顔が見えない格好をした2人組であった。片方は身長がゆいと同じくらいであった。

 目の前の人は先ほどゆいの名前を呼んだが、当のゆいには目の前2人に見覚えがない。

 すると身長がゆいと同じくらいの方がそっとフードを脱ぎ始めた。

 

「え?……あ、あなたは!?」

 

 ゆいを始め、一同はその顔を見た途端に驚愕に染まる。その顔は、()()()()()()であった。

 だが、一同が驚いたのはゆいと瓜二つだからではない。その者が自分たちの知人であったからだ。

 

「ま、マイラ王女!?」

 

 –––マイラ・イースキ

 イースキ島の王女であり、ある一件により知り合ったゆいたちの友だちだ。

 

 

 

 

 

 

△△△△△△△△△

 

 

 

 

 

 喫茶どんぶらのマスター『五色田介人』はドンブラザーズの面々を集めていた。何人か足りていないようだが……

 

「あの、犬塚さんたちがまだ来てないみたいなんですけど……」

 

 雉野つよしはそっとマスターに聞いた。

 雉野と犬塚は過去に壮絶ないざこざがあれど、現在はお互いの身を案じ合うほどの仲となっていた。そんな彼と、彼の思い人であるソノニがいないことを雉野は心配していた。

 

「あの2人は来ないよ。今頃どこかで逃亡生活を送っている」

 

 マスターは無表情のまま雉野の質問に答えた。

 そう、あの2人は今でも逃亡生活を送っている。今度は一体何の罪に問われているのか知る由もないが。

 

「ソノザはどうしたのだ?」

「編集長は、あれから何故か外に出てこなくなっちゃって……」

 

 今度は猿原真一の質問にはるかが答える。

 猿原とソノザは当初から歪み合う仲ではあったが、一応いなければ気にはかけるほどの良心は持ち合わせていたようだ。

 

「それで、俺たちに何の用だ?アンタから俺たちを呼びだすとは随分と珍しいが」

 

 そう言うのは、我らがドンブラザーズのリーダー『桃井タロウ』だ。

 揃っていないメンバーなど気にも留めず、彼は早速話の本題へと入ろうとしていた。

 

「単刀直入に言う。

 

 

 

 

 

 

……君たちドンブラザーズにはおいしーなタウンへ赴き、マイラ王女を護衛してもらいたい」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(王道展開来たー!)




もう、おわかりいただけたでしょうか?
この作品の基本は、デパプリで癒してからドンブラでぶん殴るです←
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