黒の組織の幹部だけど有名アイドルの双子の姉妹なんです   作:黒っぽいアイドル擬き

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夜空ユメ&エミリー=ヴィンヤードの挿し絵を出来る限りの再現で作って見ました!

※画像メーカーPicrewより トコトコ王国 さんをお借りしました。

https://picrew.me/ja/image_maker/1649970

夜空ユメ
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エミリー=ヴィンヤード
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ゴールデン・アップル ~中編~

ベルモットが哀しげにしている中、私は対応に困り果て、もう私が切り出してしまおうかと思っていると。

 

「どう言う意味ですか?エンジェルが微笑みかけてくれなかったって……」

 

先に蘭さんが切り出した。

 

「それだけ苦労をしてるって事よ!ねぇ、シャロン!」 

 

「えぇ……私の人生は不幸の連続……」

 

有希子さんが暗い雰囲気の流れる場の空気を払おうとするけどベルモットは続ける様で、私はベルモットの好きにさせる事にした。

 

「死ぬ思いでスクリーンデビューしたその日に、父と母を火事で亡くし……オスカーを取ったその日に夫が病死……私の娘として鳴き物入りてあっさりデビューし、ちやほやされてるクリスとは雲泥の差だわ……」

 

クリスも自分なのに……と言うか本命の顔じゃん。

 

確かにシャロンとクリスでどちらが人気かと言えば若いクリスの方だけど、女優としてはシャロンの方が上だと私は思っている。

 

いや、どっちもベルモットだけどね……。

 

「またまたぁ!手塩にかけた自慢の娘なんでしょ?」

 

「あんな子、もう娘とは思ってないわよ……私の娘はエミリーだけ……」

 

「え?」

 

二人が同一人物だって分かってるけど……やっぱり、親子の仲が悪いと言う話は私は苦手。

 

常に喧嘩をするなんて考えたら……辛いじゃん。

 

「信じられる?あの子、夫の墓に花を添える私の背後に立ってたのよ?夫そっくりに変装して……ジョークにしてはブラック過ぎるとは思わない?」

 

「お母さん……お姉ちゃんは別にお母さんを傷付けたかった訳じゃ……」

 

私は流石に反応しなさ過ぎるのは怪しまれると思ってアドリブで言ってみたら、ベルモットが微笑んで私の頭を撫でてくれた。

 

「そう言えばシャロン、言ってたわね……娘にせがまれて変装術を教えたって……」

 

「あの子とはそれっきり……エミリーとは会ってるみたいだけど、もう10年近く会ってないわ……質の悪そうな友達とつるんでたみたいだし……それより、駐車場に停めてそろそろ劇場の楽屋へ行きましょう。あのお客達もカメラが回ってない事に気付き始めたようだし……」

 

「でも、お母さん。何で1時間前なの?別にもっと早くてもよくない?」

 

「そうね。でも、1時間前くらいなら特別な事が起こるから敢えてそうするのよ」

 

ベルモットはそう言ってウィンクして微笑む事に私は首を傾げた。

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有希子さんの車を駐車場に停めた後、私達は劇場の楽屋に来るとそこには……。

 

「まぁ、シャロン!」

 

「本当に来てくれたのね!」

 

「感激~~~!!」

 

メイクアップして女優の顔をなっている三人の女優、リラさん、アカネさん、ローズさんが出迎えてくれた。

 

成る程ね……確かに1時間前じゃないとメイクアップして女優の顔になった三人と会うのは無理だもの。

 

「えぇ、娘と一緒に来たわよ」

 

「娘?あぁ、エミリー!貴方も来てくれたのね!」

 

「可愛らしいわねぇ!もっとお洒落すれば良いのに!」

 

「ねぇ、エミリー!今度、聞かせてくれる?貴方の探偵としての活躍!」

 

「あ、ありがとう……お洒落はちょっと、私には似合わないかな……?探偵の話は皆の時間が出来たらで」

 

「あら、もしかして彼女……」

 

私は戸惑いながら対応していたら三人は有希子さんの存在に気付いた。

 

「えぇ、そうよ……お茶の間で大人気の女探偵……」

 

「「「闇の男爵夫人(ナイトバロニス)!!」」」

 

「イエス!」

 

あぁ……確か、有希子さんってアメリカだとそう呼ばれてたわね。

 

しかも、特捜番組のゲストで出て、推理をズバズバと当てたって言う評判もあって女探偵としても有名になってた筈……あれ?。

 

アメリカの探偵ってライセンスが必要なんじゃ……まぁ、例えだから問題ないか。

 

まぁ、きっと優作さんの推理を何処かで聞いてそのまま話したって所かな。

 

私もその特捜番組に誘われた事があるけど……恥ずかしいからって理由で何度か断ってる。

 

それでも熱意を持って誘ってくるから、そろそろ押し切られかねないわね。

 

「あらあら、てっきり例の奇妙な贈り物の謎を解く為に闇の男爵夫人とエミリーが来てくれたと思ったのに……楽屋に冷やかしに来ただけなんて……がっかりだわ……」

 

奥にいる女優、イベリスさんから何だかがっかりさせてしまったみたいだけど……奇妙な贈り物?

 

そんなの聞いてないんだけど……?。

 

「奇妙な贈り物?」

 

ルーキーもその奇妙な贈り物に興味を持ち、私もその奇妙な贈り物が何なのか気になった。

 

何ともない贈り物なら良いけど……危ない何か、何かの予告めいた贈り物の可能性もあるしね。

 

「三日前にこの劇団宛に贈り物が届いたのよ!金色のスプレーでコーティングされた林檎が……動物の血で書かれた"最も美しい女性へ"って言うメッセージと共にね……」

 

「どうしてそれを先に言ってくれなかったのよお母さん!……もし、これが誰かを害する様なメッセージだったら……」

 

「明確に殺害予告として贈られてきたのなら貴方の出番だと思うけど……これは最も美しい女性へとしか書かれていない……どちらにしても現状、分からかい以上は警察だって動く事もないしね」

 

ベルモットはこの一件には深く関わるつもりは無いらしい……まぁ、贈り物の事よりも赤井を優先するべきだけどさ……。

 

「私はお母さんが脚光を浴びた作品に余計な邪魔をされたくないから言ってるんだよ……?」

 

「ありがとうね……」

 

ベルモットはそう言って微笑みを浮かべた時、ザワつく皆の所に男優らしき男性がやって来た。

 

「まぁまぁ落ち着いて僕の女神達……どうせただの悪戯さ……」

 

何か嫌にキザって感じ……私の苦手なタイプだわ。

 

「彼は?」

 

「この劇団のトップスターのヒースよ……映画の主役の話が来て、舞台は今夜が最後らしいけど……」

 

最後ね……ベルモットもこんな感じで舞台から映画で活躍する様な女優になったのかな?。

 

私はそんな想像をしながら辺りを見渡しているとイベリスが誰かを睨んでいる事に気付いた。

 

イベリスの睨む視線は……ヒースさん?。

 

私はその視線を気になりつつも皆が移動を始めたから私もそれに続いて行く。

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私は皆と一緒に舞台裏まで足を運んでいた。

 

開演40分前の舞台裏は忙しいそうに動いているスタッフの人達に私は舞台裏での準備はこうなっているのかと興味があった。

 

「天井のあれって何ですか?」

 

「舞台で使う衣装よ!場所を取るから上に吊ってあるの」

 

いや、危なくない?

 

此処は演じる人達が沢山いるの真上……万が一に落ちてきたら……。

 

私は心配になり、不安を感じた瞬間。

 

大きな音が上から響いた。

 

「ちょッ!?」

 

私は咄嗟に上を見たら固そうなフルプレートの鎧の衣装が落ちてきた。

 

私はベルモットを庇う様に前に出て下がらせたけど。

 

「No~~~!!」

 

ローズさんが衣装を釘に引っ掻けてしまい、身動きが取れなくなったのか叫んでいた。

 

私はもう無理だと諦めて見捨て様とした時、蘭さんが飛び込んでローズさんを庇う形で押し倒した事で大怪我を免れた。

 

鎧は床に落ちて、けたたましい音を響かせたけど幸いにも怪我人は誰もいなかった。

 

「お母さん!大丈夫!?」

 

「えぇ……ありがとうエミリー。でも次に自分の安全を省みない事をしたら打つからね?」

 

「そんな理不尽な!?」

 

私にとって、自分よりもベルモットの安全の方が大事なのに……!。

 

例え、ベルモットの親友の有希子さんが鎧に潰され様が、何かしら殺され掛けても常にベルモットの事を優先する。

 

それだけ……大事な人だもん……。

 

「やっぱり私よ……誰かが私の命を狙ってるんだわ!!」

 

ローズさんが恐怖に駆られて叫びだした所で私は我に返ると、すぐに鎧をチェックする。

 

フルプレートの鎧は音の具合で鉄で出来ているのは分かっている。

 

でも、こんな重くて危ない衣装を上に吊るすとは思えない……何より、一番不審なのは……。

 

「ロープが少し切られている……?」

 

古そうな紐だけどよく確かめれば細工された後がある……私はこれは意図的に仕組まれた物だとすぐに分かった。

 

「ロープが古くなって切れただけさ……そうだろうエミリー?」

 

いつの間にか近くまで来て、ロープを見ていたヒースさんにそう言われて私は否定しようとしたけど、ヒースさんの本当の意図に気付いた私は敢えてそれに乗る事にした。

 

「えぇ……そうだね。駄目じゃないですか。古いロープを使ってるだけじゃなくて重い鎧を吊り上げてるなんて」

 

私はそう言って不安がる皆を少し落ち着かせた。

 

この時、正直にロープは切られていたなんて言ってたら場は混乱してたし、ローズさんも怖がってた事もあった。

 

そして何より……ロープの細工に気付かれたと犯人が知れば何を仕出かすか分からない。

 

だから、敢えて伏せておいた方が身の為になる。

 

ヒースも細工に気付いていたけど、古かったからと言ったのも不安を払拭する為のものだったしね。

 

「でも、不幸中の幸いね……側にあったあの大鏡が割れなかったんだから……」

 

「えぇ……私達の守り神なんですもの……」

 

「感謝するのは鏡でも神でもないわ……この娘にでしょ?」

 

神様嫌いなベルモットがそう言った先には飛び込んでローズを助ける活躍をした蘭さんがいて、ローズさんも御礼を言いそびれていたのを思い出したのかうっかりしてたと言わんばかりの表情を見せてから蘭さんに御礼を言った後、ローズさん達は皆、戻っていった。

 

私はもう一度、鎧に目を向けるとスタッフ達が急いで鎧を片付けている様子が見え、もう確認する事が出来ないと思った時、蘭さんの手首に擦り傷が出来ているのが見えた。

 

「ちょっと、蘭さん!手首!」

 

「え?あ、擦りむいてる……」

 

蘭さんが擦り傷に気付いて痛そうにしてるから私は何か無いかとポケットを漁ってた時、ベルモットがハンカチを蘭さんに差し出していた。

 

「やっぱり、神様なんていないわね……いるならこんな酷い仕打ちしないもの……じゃあ有希子、私帰るわね……」

 

「え?シャロンも舞台を見るんじゃなかったの?」

 

「えぇ、そのつもりもだったのだけど……外せない用事が入っちゃったし……今夜は酷い嵐になりそうだから……止めにしておくわ……それとエミリー、ちょっと来てくれる……?」

 

「え?う、うん……分かった」

 

私はベルモットに来る様に言われて少しの間だけ有希子さん達と別れた。

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~別視点side~

 

華やかな舞台、踊り歌う役者達、メインの登場人物であるヒース達の熱演が舞台をより一層に盛り上げる中、新一達は舞台を見ていた。

 

勿論、エミリーもまた、その華やか舞台を楽しんでいた。

 

「わー!素敵!」

 

「でしょでしょ!こんな豪華な舞踏会、日本じゃ見られないわよ!……って思ってないガキも一人いるみたいだけど……」

 

有希子はそう言って大きな欠伸をしてつまらなそうしている新一の姿に有希子と蘭はジト目で見つめ、エミリーは苦笑いをする。

 

「ちょっと!せっかく来たんだから真面目に観なさいよ!」

 

「こんなん何処か面白いんだよ?ギリシャ神話に引っ掻けたラブコメだろ?」

 

「ねぇ、何なの?その元になったギリシャ神話って……?」

 

「金の林檎だよ……」

 

新一は元になったギリシャ神話の説明を蘭にしている最中、エミリーは目の前で行われる演劇に夢中になって見ていた。

 

今まで見た事のない光景に心を躍らせながら次々に繰り広げられる物語の次は何なのかを楽しみにしていると……。

 

《見よ哀れな人間達よ……我が名はミカエル……》

 

「み、ミカエルってあの大天使の!?」

 

「嘘くさー……」

 

「(へぇ……大天使ね……)」

 

ちょっと嘘臭くも驚きの展開にエミリーは次は何だと待っていると劇場内に一本の赤い線がテラス席から見えた。

 

エミリーはそれがすぐにレーザーサイトだと認識すると、発砲音が微かに聞こえた。

 

「すみません、ちょっと出ます(音が小さい……サイレンサーね!)」

 

「え!?ちょっと、エミリー……!」

 

エミリーはそう判断すると立ち上がり、有希子の静止も聞かずにテラス席へ急いで向かう。

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エミリーは急いでテラス席まで来ると、懐からM29の4インチを取り出した。

 

本来なら一般人が銃の携行を許されていないニューヨークだが、エミリーはアメリカの"探偵のライセンス"を多くの事件を解決した事で特別に認可され取得しており、正当防衛を目的とした銃の所持を許された身だった。

 

アメリカの探偵は日本の探偵よりも遥かに権限が強く、例えるなら"民間人が運営する警察"の様な存在だ……その分、ライセンス取得するには、かなり厳しい条件をクリアしなくてはならない。

 

アメリカの探偵の権限はクレジット明細から履歴、前科者リスト等の個人情報の獲得や保険金詐欺や企業内犯罪と様々な調査が行える。

 

そして、アメリカの探偵は刑事事件にも捜査に参加する事ができ、場合によっては裁判で証言する事も逮捕権限も持ち合わせている。

 

こう言った高い権限故に危険な調査も多い事から正当防衛のみなら小さな武器の携行をライセンス申請後に許されている。

 

故にエミリーが違法に銃を使う訳ではなく、向こうにいるであろう、発砲した犯人がいる可能性がある以上は警戒して銃を手にするのは当然だった。

 

「動くな!!……あれ?」

 

エミリーはM29を手に扉を開け、カーテンを開け放った時には既に犯人はおらず、悲鳴が劇場内に響き、血塗れの天使姿のヒースが無惨にもぶら下がっている光景がテラス席から見えた。

 

「……遅かったわね」

 

エミリーは項垂れた時、足元に薬莢が落ちており、此処で撃たれたのだと考えた。

 

「おい!何やってんだ!?」

 

エミリーがその声に素早く振り返るとそこには新一がおり、エミリーは勢いよく怒鳴った。

 

「この馬鹿!!手ぶらで来るなんて死にたいの!!」

 

「はぁッ!?手ぶらって……何でお前、拳銃を!」

 

「そんなの良いからとにかく、貴方も避難しなさい!!まだ凶器を持って犯人が彷徨いてるかもしれないんだから!此処は私と後から来る警察に任せなさい!良いわね!!」

 

エミリーはそう怒鳴った後、携帯を取り出して警察に連絡を入れながら殺されたヒースの元へと向かって行った。

 

~side終了~

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