黒の組織の幹部だけど有名アイドルの双子の姉妹なんです 作:黒っぽいアイドル擬き
私は久しぶりの日本で何をしようかなって考えながらテキーラと一緒に組織の拠点の一つに来たけど……。
「「「「申し訳ありませんでした!!」」」」
「……何これ?」
「いや、分からん」
何でか末端の人達による綺麗な一斉に土下座を見せられた私は何してるのって言いたくなった。
いや、理由は考えればすぐに分かる……アイの情報漏れの事でしょうね。
しっかり、見ててくれてるってベルモットが言ってたのに情報漏れしたらしいから怒っちゃおうかなって思ったけど……此処まで綺麗な土下座を皆でされたらね……あと、面倒くさい。
「分かった分かった。怒るつもりはないから止めてよね。ちゃんと処理したんだよね?」
「「「「はい!精一杯勤めさせて頂いきました!!」」」」
「う、うん……それなら良いかな……行こうかテキーラ」
「そうやな。お前ら。土下座してへんと早く仕事に戻れや」
私とテキーラは末端達を置いて奥に行った時、後ろから歓喜の声と泣き声が聞こえてくるんだけど……私、そんなに怖いの?。
私は自分の顔を触りながら行くと今度は。
「ピスコ!」
「ん?はて……君は誰だね?私は君の様な金髪のお嬢さんの知り合いはいない筈だが?」
「あぁ……ちょっと待ってね」
組織の古株の幹部、ピスコはそう言って首を傾げてしまった。
私は変装を解いてないのを思い出してエミリーの変装を目の前で解いて見せるとピスコはようやく私だと気付いてくれた。
「おぉ!ユメちゃんじゃないか!いやはや綺麗になったものだね!」
「うん!やっとアメリカから帰れたよ。ピスコも歳なのにまだまだ元気そうでなによりだよ」
「私も歳だと自覚はしているのだが、引退したくても出来ないのが組織だ。仕方ないさ。それよりもユメちゃんも22歳か……3年間も意識不明だと聞いた時は焦ったが生きていて良かったよ」
「うん、ありがとう」
私は笑顔でそう答えるとピスコはなにかを考える素振りを見せた。
私は首を傾げていると。
「ユメちゃん。君は自分の車で来たのかい?」
「いや、俺のや。そんなすぐに日本で車なんか持てる訳ないやろ?」
「そうだろうね。うむ……よし!私が君の好きな車を用意しよう」
「え!良いの!」
私はピスコの提案に喜ぶとピスコは笑顔で頷いてくれた。
「遅めの退院祝いとアメリカから帰ってきたお祝いだ。ベルモットもこれなら甘やかすななど言いはしないだろう。車を取り扱う会社の会長を勤める私なら車種にもよるが用意出来る筈だ。君の欲しい車はなんだね?」
「それなら遠慮なく。私はね」
私はピスコにそっと耳打ちするとピスコは意外だとばかりの顔つきになる。
「別に用意は出来ないはないが……かなり古いし、時間も掛かるかもしれんよ?」
「良いよ良いよ。出来たらの話だし」
私はそう言った時、コツコツと足音が響いてきて私達は視線を向ければ。
「ジン!」
「ふん。やっと帰ってきたか。3年も寝坊して、任務をすっぽかしたにしちゃ元気なもんだ。俺達が片付けてなけれりゃ面倒な事になってたって言うのによ」
「これ、ジン。あまり、きつく当たってやるんじゃない」
「無茶を言うんじゃねぇよ全く。昏睡状態だぞ?お前やったら昏睡状態からすぐに目を覚ますって言うんか?」
私が昏睡状態の末に任務を達成出来なかった私を責めるジンにピスコとテキーラは庇ってくれた。
でも、ジンの言う通り……私は最後まで任務を果たせなかった。
本来なら死ぬべき失態の筈なのに周りからのサポートで生きながらえた事に私は悔しさを覚えた。
「死んでも任務は果たすもんだろうよ。まぁ、良い。着いてこいシンフォニー。仕事を手伝え」
「え?いや、ちょっと!?」
いきなり手伝えと言われた私はジンに引っ張られる形で強制的に手伝う事になってしまった。
何を手伝うのか知らないけど、せめて了解を取ってからにして欲しい。
と言うか二人とも笑ってないで助けてよ!!。
「やはり、若者が戻ってくると場が明るくなって良いな」
「ベルモットが大事にするわけやな」
「いや、何を納得してるのか知らないけど助けてくれる!?」
「物にしがみつくな!早く行くぞ!」
結局、私はポルシェ356Aに乗せられ、事前にそこにいたウォッカと一緒に今回の仕事場である遊園地、"トロピカルランド"へと向かった。
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私達はトロピカルランドへとやって来ると大人も子供も賑わっている遊園地の雰囲気に私は人が多いなぁ……なんて思ってたら、ある事に気付いた。
「ジン!どうしよう……私、素顔のまんまで来ちゃった……」
「何やってんだテメェ!素顔がバレたくないからって変装してやがるのに忘れやがって!」
「ごめん……て、ジンが急に連れてくるからでしょうが!!」
「あ、兄貴……落ち着いて……シンフォニーもだぞ。なーに、こんな真っ昼間に元有名アイドルが来るなんて誰も思いもしねぇよ。帽子を目深く被って、サングラスを掛けとけよ」
「そんなんじゃすぐにバレるよ……まぁ、無いよりマシか……」
私はウォッカから手渡された帽子とサングラスを身に付けてみると諸に怪しい女に見える……本当に大丈夫なのかな?。
「ちッ……行くぞ。下調べをして、罠かどうか探る所からだ」
「罠?」
「今回の取引はネズミが持ってきた拳銃密輸に関する取引だ。その取引相手が泥参会とつるんでる話があって、泥参会でなくても待ち伏せされてる可能性がある。だから、万が一に備えてお前やキャンティ、コルンを連れてきたんだよ。過剰かもしれねぇがな」
「ふーん……そうなんだ」
ウォッカのその説明に私は特に関心も抱けず、ネズミが持ってきた取引なら警戒しておこうと言うくらいだった。
「取引までにはまだ時間がある……確認するまでは自由にしておけ。結果はメールで送る。但しだ!……遊園地の乗り物には乗るなよ?」
「はーい」
ジンが遊園地の乗り物に乗るなよって言うけどさ……私、もう子供じゃないのよ?
興味はあるけどさ……。
ジンとウォッカはサッサと行っちゃったし、キャンティとコルンが何処にいるのか分からないし……暇。
乗り物に乗るなって言われてるし……適当に見て回わ……うん?。
「ママ!ママ!次はメリーゴーランドに乗ろ!」
「はいはい。ほら、アクアも行こう?」
「うん」
え……嘘でしょ?。
何で……何でアイ達いるの!?
アイはアイでアイドル引退したけど、女優業が忙しいそうに見えたのに!?。
「いや~。まさか今日のロケが上手い具合に中止になるとはな。今日のスケジュールはあのロケで埋まってたからな」
「まぁ、たまには良いんじゃない?……もう見たくないくらいにスケジュールが凄かったし……今日はラッキーだわ」
いや、斉藤夫妻までいるんかい!?。
何でロケが中止になったのか知らないけど、そのまま遊園地に来るなんて……アイに依怙贔屓し過ぎだよ!。
まぁ、良いけど……。
あれよ……み、見つからなければ良いんだから大丈夫だよね?。
メリーゴーランドに行くって言ってたし、暫くその付近に行かなきゃ良いのよ。
余裕よ、余裕。
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前言撤回、余裕じゃありません……行くとこ、行くとこアイ達と出くわしてしまいました。
メリーゴーランドに行ったと思ったらコーヒーカップ、お化け屋敷とかに現れて逃げて隠れての繰り返しだった。
挙げ句の果てに観覧車にアイ達が行ったと思ったらその近くにキャンティとコルンがいたんだよ……二人もアイ達を見て唖然としてたから把握してなかったのか、すぐに私の所にメールで連絡を寄越してくれたよ。
勿論、知ってるって返して手を振って見せたよ……二人から同情の視線が見える……。
「本当に……勘弁して……!」
私は息を切らしながら人混みに紛れて今度は王道のジェットコースターに来た。
此処ならきっとアイ達も最初に体験した……あ、来ちゃった……。
「遊園地と言えばジェットコースターだよね~暗くなってきたから最後だけどきっと、夜景が綺麗だよ~」
「年齢制限とか大丈夫か?」
「さっき確認したけどこの子達も乗れるみたいね」
勘弁してよ……もう分かったから。
アイ達の無自覚の追撃に私は疲れそうになった時、ジンからのメールはまだかと携帯を出して確かめたら……。
『撤収しろ』
その一言のみ。
いや結局、人手いらんのかい!。
何の為の苦労なのか分からないじゃん……。
私は深い溜め息をついてアイ達から上手く撒いて戻ろうとした時、悲鳴が響いた。
「じ、事故だ!!」
「救急車を呼べ!!」
「警察にも連絡しろ!!」
どうやら事故らしい……うわ、首が飛んじゃってるじゃん……まぁ、私には関係ないから……て、ハァッ!?
「な、何やってるのよ……!?」
私が見たのはジェットコースターから降りてくるジンとウォッカだった……てか、私には乗るなって言っといて何でジェットコースターに乗ってるのよ!。
私は近くにいるアイ達の方を見ると事故の様子が逃げてる客達のせいで見えないのか奥の方を覗こうとしてる。
斉藤夫妻ならギリギリ見ても大丈夫だと思うけど、あれは流石にアイ達には刺激が強すぎる。
それにジン達の姿を見られてしまう……でも、流石に直接止めようにも私のこの顔じゃ……。
私は困り果てた時。
「待て!!!これは事故じゃない!!!殺人だ!!!」
どっかで聞き覚えのある声が……あぁ、やっぱり……。
私はもうウンザリとばかりに現場を見ればそこには。
「工藤新一……それに毛利蘭……」
まさか、こんな所で会うなんて……ある意味、今回はアイ達よりも厄介な奴がジンの近くにいるなんて……!。
新一君の事だ……ジン達の事を怪しんで絶対に首を突っ込んでくる。
何でこうなるのよ……呪うわよ神様?。
私は面倒な事になったと思いながらジンにどうしてそうなったなんて書いて手早くメールを送るとジンはすぐにメールを見て返事を返した。
『取引相手を探していたら巻き込まれただけだ』
……馬鹿じゃない?。
何で人探しにジェットコースターを使うのよ!。
私はジンの意味不明なジェットコースターに乗った理由に呆れてしまった時、アイ達の声が聞こえた。
「え?なになに!?」
「何かあったの?」
「ち、ちょっと駄目!!二人とも見ちゃ駄目よ!!」
「ひ、ひでぇ……首がねぇぞ……アイ、大丈夫か?」
「う、うん……どうして……」
「事故だってよ。たく……乗らなくて正解だったな……」
しまった……アイ達があの酷いのを目撃させてしまった!。
私の馬鹿!。
ジン達なんて一先ず置いといてアイ達を誘導する方法を考えれば良かったのに!。
私は自分の失態を責めていた時、そこへ我らが警察(笑)達がスタッフの案内と共に駆け付けてきた。
案内されて来た相手は私にとっても、アイ達にとっても懐かしい人だった。
「おぉ、工藤君!!蘭君も一緒か」
「あぁ、目暮警部」
「目暮?あぁ、あのへっぽこの」
私は人混みに紛れて目暮警部の事を嘲笑った。
探偵頼りで特に自分達ではろくに解決出来ない自称、優秀な警察の刑事達を束ねるあの目暮警部だった。
まぁ、それは良い……でも、工藤の名が出た瞬間、周りは酷い事件だと言うのに喜び始め、ギャラリーが一気に増えた。
私も日本人だけど日本人と言うのは何と能天気な事か……ギャラリーの中には子供もいるのに、平然と首を失くした死体のある明らかに尋常ではない現場で新一の推理ショーを見ようとする。
アクアとルビーの教育にも悪いし、ジン達もどさくさ紛れて消えられない。
どうしたものかな……。
~別視点side~
ユメが推理ショーのギャラリーに紛れて事件の行方を見守りつつ、ジン達とアイ達を気にかけている頃、事件そのものには巻き込まれていないが、ジェットコースターに乗りに来た事によって、首無し死体を目撃してしまったアイ達まで残ったままになった。
此処でいなくなるのは逆に怪しまれそうと言う壱護の言葉によるもので、中も外も警官がおり、推理ショーを見ない観客もまだ中で待機している状態だった。
そんな状況の中、ミヤコはアイとアクア、ルビーを奥へ連れて行った。
「ついてないわね……大丈夫?」
「うん。でも、流石にあれはビックリしたよ……」
「まぁ……首無しの死体なんてドラマしか見ないわよね……」
ミヤコはミヤコで心が落ち着かなかった。
あまりにもインパクトのあり過ぎた事件に若干、トラウマを抱えそうになりつつもミヤコは何とか平静を装っていた時、アクアの様子がおかしい事に気づいた。
「アクア?どうしたの?」
「え?だ、大丈夫だよ……驚いただけだから……」
「お兄ちゃんずっと、この調子なんだよ。怖いなら怖いって言えば良いのにね」
ルビーは幸いにもミヤコが素早く視界を手で閉ざした事で何も見ていない事から特に恐怖は覚えていなかった。
だが、アクアは恐怖していた。
殺人で首を切られた事による恐怖ではなく、ミヤコが咄嗟に手で視界を遮る前に見てしまったのだ。
過去にアクアを……雨宮吾郎を殺したユメの近くにいた男、ジンの姿を。
「(ヤバいヤバいヤバいヤバい!!此処にいちゃいけない!!早く……早く此処から離れないと!!)」
アクアは一刻も早くこの場から離れたいと一心に願う中、身体を震わせる中、アクアの異常な状態に気付いたアイがその手を握った。
「大丈夫?怖いよね……大丈夫だからね……」
アイはそう言ってアクアを抱きしめると優しく頭を撫でる。
アイはもはや少女ではなく、一人の母としての風格を持っており、不安と恐怖に陥っていたアクアを安心させるには十分だった。
その様子をジンは横目で確認していた。
キャンティが撤収する気配を見せないユメに気を遣って命令違反をしている訳ではない趣旨としてジン達にアイ達がいる事を伝えた事で既に存在を把握し、ジンはすぐにアイ達を見つる事が出来た。
「どうしやす?流石にこれじゃあ、シンフォニーも動けませんぜ?」
「ふん、捨て置け。奴が見つからなければ済む話だ」
「見つかったら?」
「決まってるだろ?シンフォニーがどうこう言おうが……死んで貰うだけだ。例え、ガキがいようともな」
ジンはそう言ってニヤリッと笑い、ユメに視線を向けるとユメは冷や汗をかいたのだった。
~side終了~
ジンが笑って此方を見てくる……これはマズイ。
万が一にアイ達に見つかったらアイ達の命は確実に無い。
お願い……早く事件を終わらせて。
私は早く事件が終わる事を祈っていると赤いカチューシャみたいな髪飾りを着けた女性の鞄から血濡れた包丁が出てきた。
あれは凶器?
いや、凶器じゃない……ドラマや映画とかで人の首が一撃で飛んだりするシーンとかあったりするけど首は簡単には切れない。
ジェットコースターの上であまり力が入らなそうな状況で尚且つ捨てる機会がいくらでもあった切断するには御粗末な凶器。
明らかに偽装されている。
でも、日本の警察はそんな事も思い付きやしないでしょう……だから、すぐにでもあの女性は連れて行かれる。
「おらおら、犯人はそのアマで決まりだ!!早く俺達を帰してくれよ刑事さんよ!!」
容疑者にされた女性とその連れの女性が口論する中、ウォッカが早く帰せと喚き、ジンがニヤリッと笑った。
「……よし、その女性を容疑者として連れていけ」
「そ、そんな……」
終わった……容疑者にされた女性には申し訳ないけど、恨むなら単純な事にも気付けない馬鹿な警察を恨んで頂戴ね。
私は安堵の中、ジンとウォッカが非常線を越えようとした時。
「それと念の為、ジェットコースターに乗っていた他の片方の身元も確認させて貰います。問題はありませんな?」
……問題大有りよ!!!。
何でよ!!!。
どうして此処まで来て身元の確認を始めるのよ!!!。
私は忌々しい目暮警部を睨み付けながらこっそり取り付けておいたサイレンサー付きのワルサーP99を出す為に手を伸ばす。
最後の最後で邪魔してくれたあの警部のデカ腹を撃ち抜いて殺してやる……!。
私は取り出す一歩目前まで行った時。
「待ってください警部」
「ん?どうしたね工藤君?」
ギリギリの所で私は我に帰って慌ててワルサーP99を懐に突っ込むと、新一君の顔を見る。
その顔は……全て解けたとばかりの自信に満ちたものだった。
「犯人は彼女じゃありません……犯人は」
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その後、無事に新一君によって事件は解決し、私は何とかどさくさ紛れて抜け出せた。
本当に危なかった……危うく目暮警部を殺るだけじゃなくてアイ達にも見つかる所だった……。
私はもう疲れて溜め息をついた時、目の前にジンが現れた。
「撤収しろと言った筈だが?」
「仕方ないじゃん。見つかったら見つかったらで不利益になるし、取引もおじゃんになるかもしれなかったもん。気に食わないって思ってるなら乗り物に乗るなって言っといてジェットコースターに乗ってた貴方はどうなの?」
「奴が一人で来たのか確認する為だ。仕方ないだろう……それよりも早く行くぞ。ウォッカが先に行って取引を進めているんだからな」
ジンはそう言ってサッサと行ってしまい、私もすぐに着いて行った。
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ジンと一緒に取引場所まで来ると新一君がいた。
物陰に隠れてこそこそと取引の写真を取っているのか御丁寧にカメラのスイッチを何度も押している。
ベルモットから手を出すなと言われてるけど……流石に取引の写真を取られてるし、ジンの前だと庇いきれない。
短い命だったと諦めて貰うしかない。
「ちッ……ウォッカめ……跡を付けられやがったな……」
「どうするの……?」
私が恐る々聞くとジンは懐から警棒を取り出すとそっと近付いて……。
「探偵ごっこは……」
「ッ!?しまッ!?」
「そこまでだ!!!」
新一君は途中で私とジンの存在に気付いたけど、それでもジンの方が行動が早く、新一の頭を警棒で殴り付けた。
殴られた新一はそのまま地面に倒れ、それに気付いたウォッカがすぐに駆け寄った。
「あ、兄貴……シンフォニー……」
「馬鹿野郎……こんなガキに付けられやがって」
ジンはそう言って警棒をしまうと新一君が隠し撮りに使っていたカメラを回収した。
「このガキ……さっきの探偵!くそ!
「止めろ。さっきの騒ぎでまだ
「じゃぁ、どうするんで?」
それは私も思った。
新一君が私達を深く嗅ぎ回っている事が分かった以上は生かす訳にはいかない……。
ベルモットの命があってもジンの前じゃどうしようも出来ないしね……。
でも、銃を使わないならどうやって始末するのかな?。
「こいつを使おう。組織が新しく開発したこの毒薬をな」
ジンはそう言って薬のケースを取り出して中身を見せた。
その中身は……。
「
「知っていたのか?」
「だって、それは……」
シェリー……宮野志保が作ってる薬で実験で鼠が死んでるのをたまたま用事があって訪れた私が目撃して毒物かって指摘したら本人は毒物じゃないって言い切った筈の薬。
何でジンが持ってるのよ……?。
「何で持ってるの?」
「組織が体内から毒物反応の出ないこいつを完全犯罪用の毒薬として使えると判断したからだ。まぁ、奴には無断でだったがな。だが、まだ人間には試した事が無いらしい……治験も兼ねられる良い機会だ」
ジンはそう言って新一君の髪を掴んで頭を持ち上げると薬を強引に口に押し込んだ後、水を含ませ、地面に投げ捨てた。
新一君は力無く咳き込む姿に私は顔をしかめながら新一君の死を確信した。
本当に申し訳ないけど……首を突っ込んだ自分を恨みながら勝手に死になさい……まぁ、無謀を勇気と履き違えた愚か者として覚えておいてあげるわ。
「……もう、そろそろ帰ろうよ。警察がこと辺りに来てもおかしくないし」
「兄貴、急ぎやしょう!」
「あぁ……あばよ……名探偵!!」
ジンはそう言って歩き出し、ウォッカも続いて行く。
私もジン達に付いて行こうとした時、新一君は苦しそうに咳をし続けている……私には関係無い。
私は暫く新一君を見ていた時、突然、新一君は苦しみだし、悶える姿に私は見るのを止めてその場を去った。