黒の組織の幹部だけど有名アイドルの双子の姉妹なんです   作:黒っぽいアイドル擬き

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テレビ局、推理ショー ~後編~

警察への通報後、ザ・ミステリーショーのスタジオではすぐに警察が駆けつけ、刑事達と鑑識達による捜査が始まった。

 

鑑識達がカメラを取ったり、指紋を採取している中、刑事達は私達、探偵の所へ事情聴取に来た。

 

「それで各々の席に着いていたら倒れたと?」

 

「そうだ。あまりに急だったから驚いたがな」

 

「刑事さん。私達の席には口や喉の渇きを潤す為にコップに入った水が置いてありましたがやはり、毒があったのですか?」

 

「そうみたいだね。青酸カリが検出されたよ」  

 

現場に駆け付けた刑事の一人、高木刑事から告げられた今回の犯行方法である毒殺。

 

そして使われた青酸カリ。

 

犯人は私達、探偵や司会者とアイ、観覧席の人達やスタッフさん達の目を掻い潜って青酸カリを入れたとしたら、とんだ曲者と言う事になる。

 

「君達は被害者の綾田 鷹さんの近くにいたらしいけど、何か怪しい人物や行動は見なかったかな?」

 

「いいえ。すみません……特には」

 

皆を代表して安友子ちゃんがそう言った時、そこへ。

 

「詳しい話は聞けたかね高木君?」

 

「あ、はい!聞きました目暮警部!」

 

やっぱり、この警部か……まぁ、良いけど。

 

「彼らが一番近くにいたのは確かだそうですが何も見ていないそうです。千葉が他の方々にも聞いたそうですが同じで……」

 

「ふむ……ん?君は確かエミリー君だったか?」

 

「え、はい。お久しぶりです。目暮警部」

 

「確か駅での事件以来だったね。まさか君もこの番組に出てるとはな」

 

「ま、まぁ……成り行きで……」

 

私は苦笑いして誤魔化した所で目暮警部は今度は安友子ちゃんの方に視線を向けた。

 

「……君も久しぶりだね。安友子君」

 

「はい……目暮警部。お久しぶりです」

 

「うむ……元気そうでなによりだ。積もる話は此処ではしにくいし、またの機会にしよう。今は事件に集中するとしよう」

 

安友子ちゃんと目暮警部の関係性……安友子ちゃんの平泉の姓……成る程ね……安友子ちゃん、やっぱり、平泉刑事の娘さんだったんだ。

 

だとすると安友子ちゃんがアイの事を睨んでいたのにも合点がいく。

 

父親の事でアイに逆恨みしている可能性があるのなら……殺してしまわないとね。

 

私は安友子ちゃんがアイ達に手を出す前に片付けてしまおうかと考えた時、そこへ丁度、刑事の千葉さんが司会さんとアイを連れてきた。

 

「警部。この番組の司会の矢茂木 満さんと星野アイさんを連れてきました」

 

「そ、そうか……星野さん……その……」

 

「お久しぶりですね警部さん。出来れば事件の事以外であまり話さないで貰えます?」

 

「……その方が良いかもしれませんね」

 

わぁ……アイ、滅茶苦茶怒ってるよ……笑顔だけど怒りのオーラが凄い。

 

目暮警部は怖がってるよりも後ろめたさで怯んでるし……高木さんと千葉さんは何で目暮警部が弱気なのか分からずに首を傾げてるし……何か、とんでもない事になったな……。

 

「とにかく!お二人にも事件の事を詳しく話して頂きたい。よろしいですね?」

 

「構いませんが我々も特に見ていませんよ?犬坂事件の事を取り上げたスタジオの映像にクギズケになってましたしね」

 

「そうだよね?でも、おかしな人はいなかったって言うのは分かるな」

 

「どういう事ですか星野さん?」

 

「だって、おかしな人がスタジオに勝手に上がり込んだらスタッフさんだけじゃなくて他の皆も不審に思うと思うよ?」

 

「確かにそうだね……いくら映像にクギズケでも誰かが入り込んで来たら流石に気づくね」

 

アイと矢茂木さんの説明に目暮警部は唸った。

 

まぁ、この流れだと犯人の目星は……。

 

「お二人の説明を信じるとなるとスタジオに上がっていた皆さんが容疑者になってしまいますな」

 

「おいおい、マジかよ……」

 

「仕方ないですね……」

 

楠木さんと安友子ちゃんは位置的な理由なら仕方ないと割り切ったみたいだけど残った矢茂木さんとアイは流石に不安だろうと思う。

 

「そ、それは我々もですか!?」

 

「当然ながらです。しかし、被害者と距離を置いていた貴方達、二人は犯人と言うのも難しいでしょうがな」

 

目暮警部の言った通り、矢茂木さんとアイは私を含めた探偵達の席から離れていた。

 

映像を見ている間に青酸カリを入れて殺害するなど流石に無理に思える……そう、直接移動してなら。

 

「目暮警部。青酸カリはわざわざ移動して入れられたとは思えないわ」

 

「なに?まさか、青酸カリは事前に入れられ、綾田さんの元に運ばれたと?」

 

「位置的にも矢茂木さんとアイさんが移動して入れるのは無理がありますし、私や楠木さん、安友子ちゃんでギリギリの所を狙って入れに行こうとしてもぶっつけ本番で誰かに見られる可能性があるよ。番組の最中に青酸カリを入れるなんてするくらいなら始まる前から入れるか、直接、物理的にやるかのどちらかの方が効率的にも最良ですから」

 

 

「ふーむ……確かにそうだ。本番の中でやるよりも遥かにやり易い……青酸カリでの毒殺だった以上、事前に入れられていた可能性を考慮すればスタッフの中にも犯人がいる可能性があると言う事になる」

 

私は至極当然と思える理由に目暮警部は不安がるスタッフ達を見た時。

 

「ちょっと待ってください」

 

安友子ちゃんが声を挙げた。

 

「確かにそれなら確実ですが……問題は青酸カリ入りの水を入れたコップをどうやって見分けたのか?そして問題なのは……青酸カリは水に入れたりすれば室温なら透明でも淡いアーモンド臭がする筈です。綾田さんはどの様な探偵なのか知りませんが素人でもこれから飲む水の臭いを気にしないなんて事はありえない筈です」

 

「嬢ちゃん。そうだとしたらだぞ……綾田は別の方法で毒殺されたって事になるって言いてえのか?」

 

「その可能性は断じて捨てられません。現場にあった青酸カリ入りの水の入ったコップ。犯人が意図して用意し、この場のスタッフさん達に罪を着せる為の小道具だった。私はそう考えます」

 

へぇ……安友子ちゃん、なかなかの推理力ね。  

 

お父さんの事や私の事もあったから冤罪が発生するのを恐れてもいるからなのか……。

 

まぁ、あくまでも可能性……スタッフの中に犯人がいるって言う推理は譲れない。

 

何の確証も無いのにどうしてスタッフの中に犯人がいないと言えるの?。

 

「安友子ちゃん。気持ちは分かるけどそうじゃないと犯行方法は成立させるのは難しいよ。仮にスタジオに青酸カリ入りの水を意図して置かれたとしても貴方が前に言った通り、アーモンド臭による異臭があるわ。それを綾田さんがいつまでも気付かないとは思えないし、なんなら事前に置かれた青酸カリ入りの水を飲んじゃったなんて事にもなりかねないわよ?それに事前に置くなんてどうやるの?他にどうやって別の方法で青酸カリで毒殺させるの?……その二つを成立させなければ貴方の推理は的外れの妄言になりかねないよね?」

 

「……簡単ですよ。エミリーさん。それを成せる人物は一人しかいません」

 

「え?……まさか!」

 

私の反応に安友子ちゃんは微笑むと答えを言った。

 

「そう……綾田さんの水に青酸カリを盛った人物……それは綾田さん、本人しかいません!」

 

「なッ!?」

 

「おいおい……マジかよ……」

 

「そうなの!?」

 

目暮警部達もビックリな事を言った安友子ちゃんは言った後、綾田さんの席に近づく。

 

「見ての通り、私達が移動すると言うのはかなり目立ち、リスクが高過ぎます。しかし、綾田さん、本人なら人の目を盗むだけで特に目立つ事なく、青酸カリを盛る事が出来ます。その証拠に必ず出てくる筈です。青酸カリの入れ物が」

 

安友子ちゃんはそう言って暫くした後、高木さんがやって来た。

 

「警部!!被害者の綾田さんのポケットから青酸カリの瓶が見つかりました!!」

 

「なに!?では、やはり綾田さんが自ら!?」

 

安友子ちゃんの推理通り、綾田さんのポケットから青酸カリの瓶が出てきて私は驚いた。

 

私でさえ、スタッフの誰かがやったのだと思っていたのにあっさりと青酸カリの盛られた方法を安友子ちゃんは見つけ出してしまった。

 

「だったら綾田は自殺したって事になるぞ?自分で盛っておいて知らずに飲んだなんて有り得ないからな」

 

「いいえ……これは自殺ではありません。殺人です」

 

「自分で盛ったのに殺人ね……当然、そのトリックは分かるのよね?」

 

「はい。もう既に解けました」

 

安友子ちゃんのその言葉に目暮警部達は驚くと安友子ちゃんは辿り着いた推理を話し始めた。

 

「綾田さんが自分で青酸カリを盛った。それは確かです。ですが、問題があるとすれば"自分で盛った青酸カリ"以外にどうやって盛ったのか?……答えは一つです。綾田さんはある"癖"を持っていました。私は此処に来る前とスタジオで目撃しています」

 

「そ、その癖とは?」

 

高木さんが質問すると間を置いた安友子ちゃんは自分の親指を見せた。

 

「綾田さんの癖……それは自分の指の爪を噛む事です」

 

「爪を噛む?」

 

「そうです。その証拠に綾田さんの親指の爪はとてもボロボロです。爪がボロボロなのは頻繁に噛んでいる証明。恐らくは彼はとてもプライドの高い人なのでしょう。犬坂屋敷事件で明らかにエミリーさんを見下していた事とそのエミリーさんに負けた事を根に持っていましたから」

 

あぁ……だからあんなに敵意を持っていたのか……つまんない理由だね。

 

「私の予想通りなら、綾田さんは誰かから青酸カリを受け取って水の中に入れた。何故入れたのかは分かりません……しかし、明らかに意図して入れています。恐らく、番組を盛り上げる為に何かしらの演技でもしてくれと頼まれたのだと思います」

 

「番組を盛り上げる為?……だとしたら犯人は尚更、スタッフの中じゃないのか?視聴率って奴を取る為に本当の犯行へ変えたって考えられるぜ?」

 

「そうとは限りませんよ。番組を作るのは別にスタッフさんだけではありませんから。プロデューサーさんそして……司会者の様な立場を持ったテレビタレントとか」

 

「それってまさか!?」

 

楠木さんはある一点に視線を向け、私を含めた人達も全員がその方向へと視線を向けた。

 

「犯人は貴方ですね!矢茂木さん!!」

 

安友子ちゃんはそう叫んで指を指したのは矢茂木さんだった。

 

「ちょ、ちょっと待ってくれ!私が犯人だと言うのはおかしいじゃないか!綾田さんと私はこの番組の関係以外で面識が無い!それなのにどうして犯人だってなるんだ!?」

 

「そうですね。本当に面識さえ無ければの話ですけどね」

 

安友子ちゃんはそう言って携帯を取り出して画面を見せるとそこには。

 

「綾田 鷹さん……彼は探偵ではありませんね?さしずめ、知名度が低い、売れないタレントと言った所ですか?」

 

「あ……いや……!」

 

「プロデューサーさんや他のスタッフさんに聞けば分かる事です。貴方と綾田さんの関係はね」

 

「だ、だったら犯人だと言う証拠は!!証拠が無いのに疑うなんて無礼じゃないか!!こ、これは問題だぞ!!君の学校に連絡を入れてやるからな!!」

 

「どうぞ、お好きに。貴方が留置場に入ってからたっぷりと」

 

安友子ちゃんの自信ありげな笑みに矢茂木さんの顔は冷や汗で濡れてきている……。

 

「証拠と言いましたね?貴方はミスをしたんじゃないんですか?」

 

「み、ミス……?」

 

「矢茂木さんに青酸カリを入れる様に持ち掛けたなら……信用を得る為に貴方は"手袋"が出来なかった。渡す際にはどうしても指紋がついてしまう……そこで、貴方は素人だと付け込んだ探偵を集めてミステリー番組をやる事を考えついた。素人なら本物の事件に戸惑うと考え、そのどさくさ紛れて瓶を回収するなんて魂胆だったんでしょう。本物の"名探偵"に来られて事件の対応されたら指紋つきの青酸カリの瓶を回収されかねませんからね」

 

「でも、彼はまたミスをした。そうでしょう安友子ちゃん?」

 

「不幸な事に素人だと見ていた俺達が思いの外に事件の対応を素早く行った。だから、瓶を回収が出来なかった……たく、失礼な奴だ。俺はこんなでも探偵をする前は刑事やってたんだぜ?そして、エミリーはアメリカではライセンス持ちのプロの探偵。安友子は中学時代から修羅場を潜り抜けてきた肝の据わった女子高生探偵。……元から勝ち目は無かったのさ。諦めな?」

 

楠木さんは元刑事だったんだ……だから、すぐに皆が外に行かない様に対応出来だ。

 

それにしても矢茂木さんって本当に不幸ね……事件の経験がある元刑事、アメリカのライセンス持ちの探偵、難事件を解決してきた女子校生探偵。

 

うん……おつかれさん。

 

素人を集めたつもりが名探偵でなくても事件の経験のある探偵三人を呼んでしまったうっかりな矢茂木さんは今回ばかりは不運過ぎた。

 

「犯行方法は単純です。予めに親指に青酸カリが付着する様に仕込んでから綾田さんに渡し、親指の爪を噛るのを待った。そして、エミリーさんに打ち負かされた綾田さんは親指の爪を噛んでしまい……今に当たります。まだ否定するならどうぞ」

 

安友子ちゃんはそう言って矢茂木さんに振るけど、震えるだけで一向に何も言わない。

 

「何も言わないのかね?」

 

目暮警部の目が鋭くなり、他の刑事達の目も鋭くなった時。

 

「クソ!!来るなぁー!!」

 

矢茂木さんいや、矢茂木はそう叫ぶと懐からナイフを取り出して向けてきた。

 

「下がってアイさん!!」

 

「え?う、うん……」

 

アイの安全は意外にも敵意を向けていた筈の安友子ちゃんが前に出て確保した。

 

その前を楠木さんが立ちはだかり、目暮警部は矢茂木を半包囲する形を取る。

 

私?。

 

そのまま待機してる。

 

「止めるんだ矢茂木さん!!無駄な抵抗になる!!」

 

「煩い!!ようやくあのキザな三流大根役者を仕留めたと思ったのに貴様らは!!」

 

目暮警部の説得にも応じそうにない……仕方ない。

 

「矢茂木」

 

「なんだ!!」

 

矢茂木が興奮して私の方を振り向きながらナイフを向けた所を……手早く奪った。

 

「……は?」

 

「はい、おしまい。素人がナイフなんて大層な物を使わないでよね」

 

「ち……ちくしょがー!!」

 

矢茂木は自暴自棄気味になりながら私に向かって殴りつけようとしてして来たけど私はその拳を避けて下に潜り込むと同時に肘でみぞおちを殴って怯ませ、怯んだ所を掴んで背負い投げしてやった。

 

「全く……まだやる?」

 

「うぅ……もう……良い……」

 

私はそれを聞くと放してあげた所で視線を上げたら皆がポカンとしてた。

 

「なに、ボーとしてるのよ?目暮警部。早く連行して下さい」

 

「ッ!?そ、そうだった。高木君、手錠を」

 

「わ、分かりました!」

 

目暮警部の指示で高木さんが手錠を矢茂木に掛けると連行していった。

 

私は一息ついた所でアイは無事か見てみるとアイは安友子ちゃんと会話をしていた。

 

「大丈夫でしたか?」

 

「あ、うん……大丈夫……ねぇ、ヒラメちゃん」

 

「平泉です。えーと……何ですか?」

 

「何で私を庇ってくれたの?すっごく怖いをしてたのに?それに……貴方って……」

 

「私は一人の探偵として、刑事の娘として出来る事をしただけですよ。確かにアイさんを睨んじゃったけど……アイさんはあの事件には関係ないのは分かってるんです……只、父があの夜にユメさんに呼び出されたりしなければ……そんな事を思ってしまってよく似ていると言われている貴方の顔を見たら……だからと言って、ユメさんのせいにしたい訳じゃないですよ!ただ……真相が知りたいだけなんです……カミキヒカル事件の真相を……」

 

安友子ちゃんはそう悲痛な顔を浮かべた後、すぐに元気な表情に戻った。

 

「暗い話は止めにしましょう!貴方に対してこんな事を言う資格はありませんが私、貴方の事を応援してますから。……一人の……その……ファンとして……」

 

安友子ちゃんはそう言って気まずそうに言った。

 

私が焼身自殺した原因がもしかしたら平泉刑事のせいかもしれないと安友子ちゃんは可能性として考え、アイの大切な人を奪ってしまったかもしれないと思えば気まずげに言うのは分かる。

 

と言うか安友子ちゃん、アイのファンだったの?。

 

え、マジで?。

 

「私のファンなの……?」

 

「……はい。昔から……父にもライブによく連れて行ってくれて……別に拒絶してくれても構いませんから。拒絶されたらされたでファンから退きますから」

 

「……そんな事はしないよ」

 

「え……?」

 

「私、貴方が誰なのかしーらない。私って誰もが認めるアイドルだったんだよ?誰一人だって置いてけぼりになんてしないよ。だって、私は欲張りだからね。だから、ヒラメちゃんを拒絶するなんて事はしないよ」

 

「平泉ですって。……その……ありがとうございます……」

 

何て言うか……アイと安友子ちゃんが和解した……?。

 

……これ、下手に消したらアイを悲しませちゃう。

 

仕方ない……始末をするのか、しないかは組織の脅威になるかで判断した後でも遅くないよね。

 

後回しにしちゃおっと。

 

私はそう結論着いた時、そこへ。

 

「エミリーさん!」

 

「え?どうしましたアイさん?」

 

「うん。今日の番組の撮影での推理凄かったよ!探偵って本当だったんだね!」

 

「えぇ、まぁ……本当は殺人事件なんて起こらない方が良いんだけど必要とされてるなら推理しない訳にはいかないからね」

 

私はそう言うとアイは何か気に入ったのか良い笑顔を見せてくれた。

 

「ねぇ、エミリーさん!折角だから連絡先を交換しよう!」

 

「え?良いの?」

 

「うん!エミリーさんとは良い友達になれそうだし!それに……子供達の事もあるから連絡先を交換した方が言いなって」

 

アイはそう言って笑顔を私に向けたけど雰囲気がちょっと怒ってる……。

 

あの一件をまだ引き摺ってるのか……まぁ、アイは親馬鹿だからなぁ……仕方ないよね。

 

「うん、分かった。交換しよう」

 

「ありがとう!ヒラメちゃん来て!三人で交換しよう!」

 

「平泉ですよー。えーと……エミリーさんが良ければ私も良いですか?」

 

これは予想外な魚が釣れた。

 

要注意人物の平泉 安友子ちゃんの連絡先が手に入る。

 

監視するにも先ず、住所とか連絡先全般を特定するのも当然だけど友人として近付けるのは監視するには大きい利点。

 

断る理由は特に無い。

 

「良いよ。三人で交換ね。ほら、携帯出して」

 

私達はこれで晴れて友人となった。

 

堂々とアイと連絡が取れる様になったし、監視対象の友人になれたし、一石二鳥とはこの事ね。

 

私は機嫌良くしていると携帯がなった。

 

……組織の仕事用の。

 

「ごめん。仕事用の携帯がなったからちょっと離れるわ」

 

私は二人に断りを入れてから目線が無い所に行き、仕事用の携帯を見てみるもメールだった。

 

送り主は……ラムからだ。

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