黒の組織の幹部だけど有名アイドルの双子の姉妹なんです   作:黒っぽいアイドル擬き

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漆黒の葬列 ~中編~

私はコナン君と哀ちゃんが何処に行ったのか探し回った。

 

普通の服装をしてたからすぐにみつけられると思ったんだけど……体格が小さいせいかなかなか見つからない。

 

「何処に行ったの……?」

 

流石にベルモットのお気に入りのコナン君を殺る訳にはいかないし、哀ちゃんは哀ちゃんで組織内に敵が多すぎて誰に殺されてもおかしくないし、下手したら私がトドメを刺す事になっちゃう。

 

私は頭を抱えていると出入口から更に見知った顔が入ってきた。

 

「ッ!?目暮警部……!」

 

明らかに呼んでいない場違いな服装で入ってきた目暮警部と部下の高木刑事が入ってきてそのまま呑口に視線を固定した。

 

あれは監視……明らかに呑口が殺される可能性を知っていると言わんばかりに警戒を強めてる。

 

「ちッ……コナン君か……余計な事を……まぁ、良いわ……」

 

ピスコの暗殺は高々、一介の警察程度には止められはしない。

 

何れだけ見張って様が私とベルモットがこの場いる以上はピスコは警察に悟られる事もなく殺せる。

 

ただ、問題は……。

 

「(やっぱり工藤新一は殺すべきだったわね)」

 

「(うるさい。殺す訳にはいかないのよ)」

 

「(ベルモットのお気に入りだから?一々、ベルモットの願いだからって叶えていてもそれが私達の仇になりかねないのよ。……幸いにも工藤新一は死んだ事になっている……今なら全てを誤魔化して工藤新一を消せる。決断しなさい)」

 

アクムからの悪魔の様な囁きに私は迷った。

 

確かにベルモットの願いだからって叶え続けるのには限界がある……工藤新一は明らかに組織に仇なす存在。

 

生かしておけば組織の災いになり、仲間達が危険に去らされる……今なら誤魔化せる……今なら……。

 

私はコナン君を……工藤新一を殺すべきかと本気で考え始めた時、そろそろ殺しの時間だと気付いた。

 

「では皆さん!酒巻監督が以前、ひた隠しにしておられたフィルムをスライドでご覧にいれましょう!」

 

アナウンサーの麦倉直道のその一言でスライド映写機が運ばれて来ると幕が上がり、会場は暗くなった。

 

うん……シャンデリアの蛍光塗料も上手く出来てる……これならピスコの射撃で撃ち落とせる。

 

さて……これで失敗しなければ放置でも十分だけど……。

 

スライドが進む中、私は呑口が予定の位置に着いたのを確認し、何時でも事を起こせる様に身構えていた時。

 

パシャッ!と言う音と共にカメラの物らしきフラッシュが焚かれた。

 

「あ、何方か知りませんがいくら貴重な一枚だと言っても、フラッシュ焚いたらスライドは写りませんよ!」

 

麦倉のその一言に会場が笑いに包まれてるけどカメラは本当にスライドに向けたものなのかな?。

 

今はコナン君達よりもカメラマンを捕まえてフィルムを奪わないと……余計な物が写っていてもおかしくないね……。

 

私はそんな事を考えながら事が起きるのを待っていた時、上から金属音が僅かに響いた。

 

音を聞いて始まったと思った時、シャンデリアが落ちて来るのを確認して私は密かに移動する。

 

フラッシュが焚かれたのは会場が暗くなってスライドが始まってから。

 

会場の中で光は漏れてなかった……つまり、まだカメラマンは会場を出ていない。

 

混乱に乗じて逃げる可能性がある以上は出入口で張った方が早い。

 

シャンデリアは激しい音と共に床に落ち、会場が混乱に満ちる中、私は静かにカメラマンを待ち構えているとそこへオロオロとした様子の中年男性が扉まで来ると。

 

「失礼」

 

その一言だけを私に言って会場を密かに出た所を私も続く。

 

アイ……大丈夫だと良いんだけど……。

 

 

~別視点side~

 

 

政治家の呑口重彦がシャンデリアに押し潰されて死んだ。

 

その事態が会場内にいる者達を瞬く間に混乱の渦に貶めた。

 

「ど、どうしたんですか!」

 

「しゃ、シャンデリアが……シャンデリアが……」

 

麦倉が慌てた様子で聞き、腰を抜かして床に座り込んでいる俵は落ちてきたシャンデリアを見つめる。

 

ベルモットとアイ達も近くにいたがシャンデリアが落ちてきた時、ベルモットが咄嗟にシャンデリアの落下位置に近かったアイを庇った事でアイは怪我をせずに済んでいた。

 

『アイ、大丈夫?それと貴方達も?』

 

「え、えーと……ありがとう?」

 

「わ、私も……えーと……大丈夫?」

 

『僕も大丈夫です』

 

ベルモットの英語での言葉に意味は分からないが心配されているのは分かった為、アイとルビーはぎこちなくそう答えるが、アクアが英語で話してきた事にベルモットは驚いた。

 

『あら、貴方。英語ができるのね?』

 

『少しだけなら』

 

「お兄ちゃん凄い!」

 

「いつの間に英語が出来るようになったのかな……?」

 

アクアは同じ境遇であるルビーはともかく、アイに何処で英語を学んだのか疑問に思われてしまった事に気付いた。

 

「(しまったつい喋ってしまった!?)」

 

アクアの前世である雨宮五郎は産婦人科医とは言え、医者である。

 

滅多に話しはしないが多少の英会話は出来るだけの知識があり、ベルモットに英語で話された際に喋れるが故につい、英語で返答してしまった……アクアとして特に英語を学んでいた訳ではないのに。

 

「え、えーと……本を読んでたら覚えた……」

 

「へぇ……やっぱうちの子は天才だわ……」

 

アクアは苦し紛れと丸分かりの言い訳をアイにすると普通に納得して終わり、アクアは何処に行ったのか分からないエミリーが早く帰ってきてくれる事を全力で祈った。

 

一方、コナンはシャンデリアを落として圧死させると言う予想外の殺害方法に戸惑いつつ、殺人の黒幕であるピスコが誰なのか捜査を開始していた。

 

手掛かりはコナンの元に落ちてきた紫のハンカチで、コナンはこれが何を意味するのかと考えながらも証拠として確保していたがこれだけではまだ、何も分からなかった。

 

「(犯人は奴だ……俺の体を薬で小さくしやがった黒ずくめの男の仲間……コードネーム、ピスコ!!奴はまだこの会場内にいる!!!)」

 

コナンは呑口重彦をシャンデリアを利用して殺した犯人がピスコだと確信し、被害者の近くにいた目撃者もとい容疑者となる者達への事情聴取を行う目暮達へ聞き耳を立てる。

 

「ほー成る程……では貴方方ですな、シャンデリアの近くが落ちた時、呑口議員の近くにおられたのは……」

 

「えぇ……」

 

「その時、彼の側で不振な行動をする人物はいませんでしたか?」

 

「それどころじゃありませんでしたよ……危うく私も下敷きになる所でしたから……見てください!シャンデリアが背広を掠めてほら……」

 

大学教授の俵芳治はそう言って背広を見せると確かに何かが掠めた様な跡があった。

 

「彼女達もそんな人は見ていないと言っています……」

 

女優のクリス=ヴィンヤードと星野アイの二人に事情聴取をしていた刑事がそう報告すると目暮はアイを見て気まずそうにしてから咳払いすると、状況的に事故にしか見えない事件に頭を悩ませ始めた時。

 

「事故ですよ事故!シャンデリアの鎖が古くなって切れて、偶然その政治家が下にいたって訳ですよ……死人が出たこのおぞましい会場に、僕達を留める理由は無いと思いますけど?」

 

音楽プロデューサーの樽見直哉はわずわらしそうにそう言うと。

 

「じゃが、殺人を示唆する通報があったんじゃろ?あれはどう説明するんだね?我々を詮索する前に、先ずは通報者の事を詳しく教えて欲しいもんじゃ……もしかしたらその通報者が犯人かもしれんからのぉ……」

 

大手の自動車メーカーの会長であり、組織の幹部であるピスコこと枡山憲三はすぐに去りたいとは敢えて言わず、通報者の正体を間接的に探ろうと動くも目暮は顔をしかめながら言う。

 

「声を機械で変えていたらしく、男女の区別も着きませんでしたよ……」

 

「じゃあ、きっと悪戯ですよ……ほら呑口議員、例の疑惑で世間的に反感を買っておられましたし……」

 

「そうそう、その悪戯にたまたまこの事故が重なっただけの事……天罰ですよ!悪い事は出来ませんなぁ……」

 

アナウンサーの麦倉直道は悪戯による通報だと言うと炒飯を食べながら悪戯による通報と事故が重なっただけの偶然と言い切ったプロ野球球団オーナーの三瓶康夫。

 

周りにいる人間も今回の事は事故だと言う認識になりつつあった。 

 

そんな中、樽見は食事をし続ける三瓶に絡み始めた。

 

「死体の前によく食べられますね……」

 

「ふん!胆の小せぇ若造は黙ってろ!」

 

三瓶はそう言って炒飯を口に入れた時、ガリッとする感触を覚えて口から異物を吐き出した。

 

「おい誰か!シェフをよんでこい!!!」  

 

「どうしました?ゴキブリでも入ってましたか?こんな時に食事なんかしてるから罰が当たったんですよ!」

 

「なんだとぉ……!」

 

「まぁまぁ……」

 

樽見と三瓶が喧嘩しそうになった所で高木が仲介に入った所でコナンはすかさず吐き出された異物の方へ駆け寄り、ハンカチを使って指紋が付着しない様にして手にするとそれは鎖の破片だった。

 

「(こ、これは……シャンデリアの鎖の破片?何でこんな所に……)」

 

コナンは何故、食事の中にシャンデリアの鎖の破片が混じっていたのか疑問を抱いた所である異変に気付いた。

 

「(エミリーさんがいない?一体何処に?)」

 

捜査に夢中で気付かなかったが、無数の容疑者達の中にいる筈のエミリーの姿が消えていた。

 

事件の最中に消えた名探偵……コナンはエミリーが突如、姿を消した事で不信感と不安感を覚える事となった。

 

 

~side終了~

 

 

事件で今に人が帰されていない事態の中、私は人のいないホテルの客室の一室にいた。  

 

《それで?イレギュラーの対応で姿を眩ませてる状態なのね?》

 

「うん、ごめん……それで余計な人間を殺しちゃったから処理に時間が掛かるよ……まぁ、危うくピスコの一件が白日の下に去られそうになったからマシな結果だけどね……」

 

私がした事はフリーか何処かの所属か知らない記者の人間が樽見さんと南条さんのキスシーンの中で混じってしまったピスコの犯行の瞬間が収まってしまったフィルムを手に入れた事を知って殺して奪った事だった。

 

記者がこの客室に入ろうとした所で押し入って愛用のコンバットナイフで胸を突き立て、首を掻き切って殺してフィルムを奪ったのは良かったけど……返り血を沢山浴びちゃった。

 

「それでアイ達は無事?キスールは?かなちゃんは?」

 

《心配しなくてもアイ達は無事よ。それと彼女も かなを守りながら状況を分析して対応に当たるそうだから無事と言った所かしらね。シンフォニー。貴方、ハッキリ言って現場で消えた事を知られたら疑われるわよ?出来る限り早く戻って来なさい》

 

「分かってるって。……この血をどうにかしないと何ともね」

 

《血?……貴方ね……返り血を浴びる様な事は控えなさいって言ってるのに……まぁ、良いわ。それを何とかしたら現場に戻りなさい。それまで私が何とか誤魔化しておくから》

 

「了解。ピスコの事、お願いね」

 

私はそう言って携帯を切るとすぐに行動を始めた。

 

 

~別視点side~

 

 

シンフォニーが暗躍を始めたその頃……。

 

「これは事故ではありませんねぇ……」

 

「あ、貴方は……?」

 

「申し遅れました……私は比村正一と申します……職業は……まぁ、しがない小説家と言いましょうか」

 

事件よりも事故と有力視されつつある現場に一人の小説家と名乗るボサボサ頭の男が今回の事件は事故では無いと断言していた。

 

 

~side終了~

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