黒の組織の幹部だけど有名アイドルの双子の姉妹なんです   作:黒っぽいアイドル擬き

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組織の私

私、夜空ユメにとって生きていると言う事は最低最悪なものだった。

 

「な、なぁ頼むよ!せめて楽にしてからやってくれよ!生きたまま……生きたままアレに入れられたくない!!」

 

私は今からこの男を殺す。

 

単なる殺しじゃない……生きたまま熱しているアスファルト合材の中にぶち込んで溶解してそのまま何処かの道路の材料にするつもりでいる。

 

骨やDNA細胞すら溶けるので死体処理にもってこいなので組織も犯罪のプロである以上は御用達にしているし、何より今いる場所は組織とも縁があって長いし、私とも長い付き合いだ。

 

だって、中途半端な方法で組織を裏切って抜け出そうとした末端程度に弾を使うなんて勿体ない。

 

頭の悪い奴にはある意味では賢く、即死なんてさせない残酷な方法で死んでくれた方が組織全体への見せしめにもなる。

 

「ユメちゃん。準備は出来たよ」

 

そう言ったのはこの場所に長年、経営している宮田のおじさん。

 

組織と繋がりを得てから24年近く死体処理を請け負っているそうで、最近は歳の事で悩んでるとか。

 

「はーい。さて……お別れだね。えーと……名前何だっけ?」

 

「い、言えば殺さ……いや、殺してからや、やってくれるのか……?」

 

「うん。私が満足すれば」

 

「わ、分かった……お、俺の名」

 

私は名前を言い掛けた裏切り者をそのまま蹴り落としてやった。

 

裏切り者には死をが組織での一番のルールなのだからどんな殺し方をしても私の勝手だしね。

 

「ぎあぁぁぁッ!!?あ、熱い!!熱い!!?だ、誰かぁ……!」

 

私は悶えて苦しむ姿を観察しながら見ていると数秒経つとそのまま何も喋る事もなく大人しく沈んでいった。

 

「もう逝ったのかい?」

 

「忍耐の無い人だったよ。後の事をお願い出来るかな?」

 

「良いとも。長くこんな仕事をしとるんだ。簡単だよ。すぐにでもこれは何処かの道路になるだろうね」

 

宮田のおじさんはそう笑いながら作業している事に私は少し、忌避感を覚えた。

 

私が平然と生きたまま熱々のアスファルト合材の中に蹴り入れたのに宮田のおじさんは笑っている。

 

私もそうだけど組織はある意味では狂っている。

 

報復には皆は見せしめで銃で撃ち殺すのが大体だけど私が方法は常に特殊だった。

 

アスファルト合材の中に入れる、豚に食わせる、苛性ソーダで溶かすとか余裕があるなら命はおろか遺体すら跡形もなく消す事にしてきた。

 

只でさえ、FBIやCIAの様な連中に眼をつけられて活動しているのだから証拠も遺体も発見させずにやり過ごしてしまえば組織の痕跡も辿りにくくなる。

 

だから、吐き気を催す様な所業でもやり続けた。

 

"大切な家族"にまで影響を出させない為にも。

 

私は携帯で簡単に仕事完了の報告を済ませて帰ろうとした時。

 

「ユメちゃん。一人で帰るのかい?」

 

そう言って作業をしていた宮田のおじさんがそう言って来たから頷くと心配そうな顔をされた。

 

「組織の一員とは言え、君は16歳の少女だよ?大丈夫なのか?」

 

「うん。それに暫く仕事が無いのを利用して行かないといけない所があるの」

 

「あぁ、確か君の双子の妹の星野アイがおめでたで受診先の病院に行くんだったね。アレかい?お祝いに行くのかい?」

 

「お祝い?……いえ、顔をちょっと拝みに行こうかと思って。アイを孕ました男の顔をね」

 

私はそう言って笑って見せると宮田のおじさんはギョッとした表情をしてくる。

 

そんなに怖い?

 

私の笑顔ってベルモットやキール辺りから素敵ねって誉められるんだけどそれよりも…。

 

「本当に誰なのよ!幾ら調べても上手く隠れちゃって相手の男が分からないのよ!別にアイは組織の邪魔や関わりなんて持ってないから狙われない……と言うよりも興味すら抱かれないから良いけど興味無いから手伝ってくれるわけないし、しかも双子!私達と同じ双子なのよ!!アイは産む気だけど16歳が普通に産める訳ないでしょうに下手したら死ぬわよ!あぁ、全く!アイドルしてると思ってたらトンでもないタイミングで女になって!そもそも!」

 

「分かった分かった。そんなに心配なら空港まで車を出してあげるから待ってなさい」

 

「ありがとう。でも、心配じゃないからね!単に傍迷惑な事をしたアイを怒鳴り付けたいだけだからね!まぁ、怒鳴るって言っても会ったりしないけどね……」

 

私は溜め息をつきながら携帯の待ち受けにしているアイのアイドルをしている姿を見ながら何で私とアイで此処まで生き方が違うのかと思ってしまう。

 

私は血と硝煙にまみれて穢れながらもはや誰も聞きやしない死の交響曲を奏で続ける組織の指揮者(始末屋)

 

アイは歌って踊ってその皆を笑顔にし、その笑顔で虜にしてしまう人気アイドル。

 

生まれは同じ、だけど致命的に違う。

 

私は嫌われ者の人殺し、彼女は愛されるアイドル。

 

何で……違うのかな……。

 

あぁ、でも……本当に大好きよ

 

私はアイへの嫉妬や愛を思う中、ベルモットから貰ったアイのあの時の情報を思い出す。

 

私が急に活動休止したと思って不審に思っていた矢先にベルモットから。

 

「活動休止している貴方の双子の妹さん。妊娠したらしいわよ?それも双子をね」

 

なんて聞かされた私は信じられずにぶっ倒れて気絶してから目が覚めるまで組織の幹部の中では一番優しいキールが慌てたり、騒ぎを聞き付けてウォッカやコルン、キャンティが騒ぎを聞いて駆け付けたり、後から来たかジンが呆れながら冷静に私を横抱きで運んだりで大騒ぎになったと主な原因を作ったベルモットに笑いながら聞かされた。

 

あれ?最後ってお姫様抱っこだよね……気にしない様にしよ。

 

まぁ、こんな感じで知って、私はアイに対して何やってんだと思いっきり叫びたくなるのを我慢して頭を抱えこむ事になってしまった。

 

それから暫くして伝手で探っていた時にアイが秘かに九州へ向かったと聞いた。

 

一目を避けて中絶でもするのかと思えば産む意志があると聞くと私は近くの壁に近づいて頭を軽くぶつけた。

 

現役アイドルが妊娠しただけで炎上騒動なのに産むなんて何を考えているのかと私はもう胃が痛くなる思いになる。

 

取り敢えず、九州の宮崎にある片田舎の病院に私は直接行く事にした。

 

情報の真意を探って本当なのか確かめてもし、本当だと確認したら孕ませた相手の顔を把握して人気の無い場所に連れ込んで一発殴る。

 

そして言い訳次第ではあの世に昇天させてやる……文字通りにね。

 

もし、いなくてもまぁ、合間に探せば良い……逃がしはしない。

 

 

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