黒の組織の幹部だけど有名アイドルの双子の姉妹なんです   作:黒っぽいアイドル擬き

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危険な隠し事

黄昏の館の件を終えた私はラムから称賛の言葉を受けた。。

 

《よくやりました……あの方も大変喜んでおいでですよ……次の任務までは間があります……暫くは休養を取ると良いでしょう……くれぐれも羽目を外し過ぎない様にしなさい……》

 

私は遠慮なく休養を受けるとすぐにベルモットのいるセーフハウスに来たけど……。

 

「相変わらず高級だなぁ……」

 

最高級スイートホテルみたいな所を拠点として置いてるベルモットはやっぱり世界的大女優だと思うよ……。

 

滞在するにしてもそこらの安アパートとかホテルとかに泊まってたら女優の威厳が地に落ちるし……。

 

私はちょっと遠慮気味にしながら入ってベルモットの元へ向かった。

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最上階のベルモットの滞在する部屋まで来ると私は扉を開けて中に入った。

 

入ってすぐに部屋の置くまで行くとそこで優雅に座ってワインを飲んでるベルモットがいた。

 

「来たよベルモット」

 

「あら、随分と早かったわね?もう少し掛かると思ってたわよ?」 

 

「早いにこした事はないでしょ?……久しぶりだね」

 

「えぇ……随分と心臓に悪い逃げ方をしてくれたわね?このツケは必ず支払って貰うわね?」

 

あっはは……手厳しいツケを払う事になりそうだなぁ……。

 

私は苦笑いするとベルモットは背伸びをしてピタリと動きを一瞬、止めた後で徐に立ち上がると。

 

「え?なに?どうしたの?」

 

「貴方……お風呂に何時入ったの?汗の臭いが凄いわよ?」

 

「あぁ……一週間前からかな……忙しくて入ってる暇なんてなくてさ……」

 

「もう……例えお洒落はしなくてもね、女は内は常に磨いておかなければならないのよ?ほら、来なさい」

 

「え?何処に?」

 

「お風呂に決まってるでしょ?入るわよ」

 

いやいやいや!?。

 

私、子供じゃないんだから一緒に入らなくても良いじゃん!?。

 

「べ、ベルモット……私一人で入れるって……!」

 

「駄目よ。貴方は自分磨きになるとかなりズボラなんだもの。ほら、口々言わないで来なさい」

 

抵抗する私を引っ張って行くベルモットに逆らえず私はそのままお風呂へ連行されてしまった……。

 

服や下着とか脱がされてエミリーの変装も全部外されて素っ裸になった私はまるで……。

 

「犬みたい……」

 

地毛のシャカシャカと洗われる私はまさに飼い犬のお風呂そのものだった……。

 

「何か間違ってるかしら?」

 

「ベルモット?え、嘘でしょ?私って犬だと思われてるの?」

 

「ふふ、冗談よ……半分わね……」

 

「ベルモット!?」

 

私、犬じゃないもん!。

 

私は必死の抗議としてベルモットをちょっと睨むけど……なんだか飼い犬が可愛らしい威嚇してきたみたいな目線と微笑みを返された……。

 

「それにしても……貴方は綺麗なんだからもっとお洒落したら?」

 

「あのねぇ……見てよベルモット……私の身体はさ……」

 

「傷だらけね……だから何よ?女が傷の一つや二つで女を捨てたら終わりよ?美貌は誰よりもあるんだから自信を持ちなさい」

 

そう言われると照れるよ……。

 

私は恥ずかしくて床に視線を集中させてたらベルモットに思いっきり胸を鷲掴みされた。

 

「きゃあッ!?なになになに!?」

 

「あらごめんなさい。だって貴方、体だけじゃなくて此処も大きくなったわって思ってツイね……」

 

「だからって女同士でも触って良い所と悪い所があるよね!?」

 

「別に減るものでもないでしょ?」

 

「へ、減るよ!」

 

全くもう!。

 

いきなり胸を触られて……その……なんでもない……。

 

私はその後から思いっきり不機嫌ですアピールしながら一緒に薔薇の良い匂いのお湯の入った浴槽の中に入った。

 

「もう許してくれないかしら?」

 

「ふーんだ……セクハラするのがいけないんだよーだ……」

 

「ごめんなさいね。ほら、此方に来なさい」

 

ベルモットはそう言って私を包む様に抱き締めた。

 

「私の可愛い子……生きていて良かったわ……」

 

「ベルモット……」

 

「でも……」

 

「え?」

 

ベルモットの雰囲気が変わった……なんで?。

 

「ユメ……貴方、私に何か隠し事してるわよね……?」

 

その圧のある言葉に私は黙った……隠し事……私がベルモットに隠してる事なんて一つじゃない……。

 

コナン君と哀ちゃん……この二人の正体と生存……それしかない……。

 

「正直に言いなさい……隠し事を全て話さないと……私も流石に怒るわよ?」

 

「隠し事ってさぁ……何の事?」

 

「惚けるつもりなのね?……なら、こうするまでね」

 

ベルモットはそう言って抱き締めてた腕を私から離すと。

 

「ヒィタタタタッ!?」

 

「白状なさい!何を隠してるの!」

 

ベルモットに思いっきり両方の頬っぺを後ろからつねられた。

 

昔からこれ、弱いんだよー!。

 

「ひゃめてべゆもっと!?」

 

「白状する?」

 

「ふぃり……ヒィタタタタッ!?」

 

私に対するベルモットからの折檻は三十分と長く続き……そして……。

 

「それで?貴方は工藤新一と宮野志保を匿ってたって事?」  

 

「ごめんなさい……でも、志保は兎も角、工藤君はベルモットのお気に入りだし……薬で縮んだなんておかしい話だし……」

 

負けました……ごめん、二人共……。

 

わりとヤバめのやらかしだと思うけどコナン君もとい工藤君はベルモットの命で手を出さなかっただけだしセーフ!……の筈。

 

「工藤新一が行方不明になったって聞いてその工藤新一と似た様な子供を見つけたから色々と気になって調べてみたら……まさか縮んでたなんてね……」

 

ベルモットの考えは私でも分からない時がある……でも、今分かるとしたらベルモットが工藤新一が生きていて嬉しそうだと言う事だけ……。

 

全く……嫉妬しちゃうよ?。

 

「所でユメ……シェリー……宮野志保も匿ってるそうじゃない……捜索の任務はどうしたの?」

 

「……何も報告してない」 

 

ベルモット笑ってるけどめちゃ怒ってる……なんでかな……ベルモットは昔から宮野姉妹が嫌いみたいで私が明美さんと志保の二人と仲が良い事を良く思ってなかったみたいだし……。

 

「ユメ……シェリーの事は諦めなさい……貴方の仕事……忘れたとは言わせないわよ……?」

 

ベルモットからのその言葉……シェリーを……宮野志保を殺せと遠回しに言っている……いくらベルモットの頼みでも私は……

 

「残念だけど……それは拒否するよ……」

 

「あら……どうして?」

 

「明美さんの大切な妹だから……せめて志保だけは……」

 

私はベルモットに懇願する様にそう言うしかなかった……志保は明美さんの大切な妹……私は明美さんを助けられなかった……だからせめて……志保だけでも救ってあげたい……せめてもの贖罪として……。

 

「そう……なら良いわ……好きにしなさい……」

 

「良いの!」

 

「ただし……私はシェリーを殺すつもりなのは変わらない……邪魔をするなら貴方でも容赦はしないわ……良いわね……?」

 

ベルモットのその言葉に私は底知れない本気を見た……何なの……ベルモットの志保に対するこの殺意と執着は……何なの……?。

 

「二人の事を知って、後はどうするの?」

 

「そうね……もう少しだけ探らせて貰うわ……不確かな情報よりも確かな情報にしたいしね……それよりも庇ってる志保を殺すなんて言われた貴方はどうしたいの?」

 

「さぁ……どうだかなぁ……」

 

私は不敵に笑って見せるとベルモットに呆れた様な顔をされた……げせぬ。

 

 

~別視点side~

 

 

その頃、ラムはベントレーS3の後部座席に座りながら葉巻を吹かして考え込んでいた。

 

「やはりシンフォニーは手放すのが惜しいものだ……ロアナプラの一件は兎も角、まさか千億相当の金の館を見つけ出すとは……」

 

ラムは二つ目の任務であるシンフォニーのとてつもない功績に感心していた。

 

ラムとしては正直、財宝と言う物に期待はしていなかった……良くて高価な骨董品程度の物だろうと考えていた矢先にシンフォニーが千億相当の金で出来た館を見つけてしまった事に驚き、何度も部下からの報告された内容を聞き直した程だ。

 

組織のあの方もシンフォニーの処分を検討していた最中であり、処分からの一転、再評価の流れになりつつある。

 

「しかし……問題がありますね……」

 

ラムが考えたのはシンフォニーの実の双子の妹である星野アイ。

 

監視役の末端の報告では彼女は明確にではなかったものの何者かにシンフォニーに関する情報を渡していたと言う報告が届いたのだ。

 

ラムとしてはこれは見逃せない事態ではあるが同時に処分に困る相手だった。

 

シンフォニーは妹のアイを深く溺愛している……その事はラムも嫌と言う程に聞き続けてきた。

 

もしも、下手にアイの処分をしようものなら宮野姉妹の二の舞になる可能性がある……科学者であるシェリーとはまた役目が違ってシンフォニーは組織にとって有望な実行役であり、その才能はシェリー同様に代えが効きにくい。

 

それにもし、組織に仇なす陣営に行ってしまえば……組織は間違いなく壊滅は免れても機能を停止させられる事態になる。

 

ラムはどうしたものかと悩む中、三つ目の任務の事を頭に浮かべる。

 

「ふむ……上手く行けばアイは死に、アイが死ぬ事はなくても組織に縛りつける事が出来るかもしれませんね……」

 

ラムはそう言って不敵に笑うのだった。

_________

______

___ 

 

その日の晩。

 

ユメは今回はベルモットの元に泊まる事になり、ユメは女性であるのにも関わらず、涎を垂らしていびきをしながら爆睡している。

 

「全く……困った子ね……」

 

そんなユメに対してベルモットは微笑みながら頭を撫でた。

 

恐らくまともに寝ていないであろうユメを起こすのも忍びないと思いつつ、可愛いとすら思っていた。

 

ベルモットはユメの頭を撫でつつユメの三つ目の任務の事を考えた。

 

暗殺、宝探し……何れもユメにとって造作もない仕事だった……だが、三つ目は異質だった。

 

「親族殺しをさせたいなんてね……」

 

親族殺し……ベルモットはそう聞かされていた。

 

最初は星野家を殺しに行かせるのかと難色をベルモットは示したが違った。

 

親族殺しの対象はユメの実家……夜空家の方だった。

 

星野家とは縁の遠い……いや、ユメ以外に関わりの無いアイとアクア、ルビーの三人に全くの面識が無い親族。

 

夜空家……正確には本家を纏め、当主無き実権を握る夜空四家と呼ばれる四つの家の当主達が中心になっている。

 

夜空家の全体は組織と同様に謎が多く、前当主であり、ユメとアイの実父である夜空カナタが組織に仕えていた位しかベルモットでも詳細が分からない。

 

夜空四家の四家の名は西宮家、東野家、北上家、南島家の四つだ。

 

主に分かるのは組織から半独立している事と詳しい詳細を知るのがラムとあの方くらいなのだと言う事。

 

そして……前当主であるカナタは兎も角、現在、当主不在の為に実権を握っている夜空四家は組織に叛意を抱いている事を隠していない……近い内に衝突するのは目に見えており、それ故に組織も重要な情報を四家に渡さず睨み合いをしている。

 

四家の前当主である夜空カナタが死んだ事で四家は新たな当主を据えるだろうと思われたが夜空家には面倒な制約がある。

 

 

 

夜空家当主は選ばれれば代々、その血が途絶えるまで分家筋の人間が当主になる事は出来ない。

 

 

 

そう……本家の当主は夜空カナタだ。

 

カナタは死に、ユメは死んだ事にしており、残っているのは……。

 

「星野家だけ……」

 

ベルモットは表だって残された当主の血筋が星野家のみになっている事に頭を悩ませる。

 

夜空四家が当主を据えたがっている以上、星野家は間違いなく巻き込まれる。

 

分かる事は夜空四家が本気で動けば確実に殺される事……彼らに傀儡と言う二文字は無い。

 

そこまでして当主を欲する夜空四家にベルモットは理解出来ずにいたがこのまま行けばユメは夜空四家の殲滅の命令が下される。

 

たった一人で……。

 

一人でも厳しい戦いになるのにそこに星野家まで巻き込まれるとなればユメは死ぬかもしれない……だからと言って介入すればユメの立場は悪くなる……。

 

そんな悩みを知らずに呑気に寝ているユメにベルモットは苦笑しながら打てる手は打っておこうと誓った。

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