黒の組織の幹部だけど有名アイドルの双子の姉妹なんです 作:黒っぽいアイドル擬き
私は朝、目を覚まして寝室から出るとベルモットは出掛けたのか何処にもいなかった。
「ふわぁ~……ん?」
私が欠伸をして背伸びをした所でテーブルの上にタブレットがあった。
そのタブレットは画面が点いていて私はタブレットを手にしたら。
《おはようシンフォニー。貴方に三つ目の任務を与えましょう》
いきなりラムでした。
朝早くから仕事かぁ……嫌だなぁ……,。
《さて……貴方は自分の父方の実家を何処まで把握していますか?》
「……最低な糞親父の家くらいまでなら」
私が正直にそう言うとラムは笑った。
《その父方の実家……夜空家には夜空四家と呼ばれる四つの名家が存在します……西宮家……東野家……北上家……南島家……この四つの名家が夜空家の基盤を支え、今日まで存続させてきました……それも此処までです……貴方に命令するのは他でもありません……組織に叛意を持つ夜空四家を殲滅しなさい……》
ラムの命令……夜空四家って言う奴らの殲滅……なんと言うか……。
「名家を潰すだけ?簡単そうだね?」
ハッキリ言って名家が何だって言うのかな?。
金の力で兵隊を揃えたって組織に勝てる訳ないのに。
《甘く見てはいけません……夜空家が普通の名家ではないのは貴方がよく知っている筈ですよ?》
「それはそうだけど……」
確かに父の異常さを思い返すと普通とは言いがたい家庭だった。
色んな事を仕込まれて、虐待紛いな訓練もさせられた……死ぬ寸前の瞬間もあったね……。
まぁ、その訓練があったからこそ今も私はピンピンしてるけどね。
《夜空家……そして夜空四家……この五つの名家の正体……それはかつてこの国、日本で暗躍した暗殺集団です。彼らの歴史は血の歴史……日本の天皇家に仕え、命が下れば敵を抹殺するそう言う存在でした……》
「へぇ……あれ?私を含めた夜空家は組織に仕えてるんだよね?天皇家に仕えてたって言ってたけけど矛盾しない?」
《簡単な事ですよ……国に捨てられたんです……それは第二次世界大戦……太平洋戦争の最中でした……日本とアメリカの戦争が苛烈を極める中、形勢を逆転させるべく夜空家の暗殺者達は命を受け、元帥であるマッカーサーの首を狙いました……夜空家の暗殺者達は皆が手練れであり、マッカーサーの命を奪う寸前まで追い込みました……しかし……後一歩……後一歩で歴史は変わっていました……彼らが寸前で裏切りに会うまでは……》
何か話を聞いてるだけでも私の実家凄すぎない?。
マッカーサーってあのマッカーサーだよ?。
戦後に天皇陛下の隣に立って写真を撮ったあのマッカーサー。
そのマッカーサーを殺害寸前って……直前の裏切りって……。
《ある者の裏切りにより暗殺は失敗……そして戦後……マッカーサーは天皇との会談の際、夜空家の処分を要求しました……マッカーサーは恐れたのです……仮にも元帥の地位にいる自身を殺害寸前まで追い込んで見せた夜空家の暗殺者達に……天皇を始め、敗北した日本に拒否権は無論無く、そして彼らもまた同様に恐れを抱いた……夜空家は戦後における最初で最後の朝敵とされ……祖国と敵国の両方に狙われ衰退し……その姿を表舞台から消しました……》
「まぁ、仕方ないよ……聞いてる限り過剰な力みたいだし衰退しても仕方ないでしょ?」
《そうですね……仕方ない事です……彼らは全く諦めていないみたいですがね……》
諦めていない?。
どういう事かな……必死に戦って、裏切られて、朝敵扱いされて、衰退して組織の歯車にされたのに……何を諦めていないの?。
《簡単ですよ……自分達を裏切った祖国への復讐ですよ……》
「国家転覆でもしようって言うの?」
私は無謀と言うにも甚だしい夜空家の連中の願望に鼻で笑ってやると。
《そうみたいですね……しかも念入りに計画してる様ですしね……》
「え?」
まさかのマジで国家転覆を狙ってた……えぇ……マジなの……?。
《計画については分かりませんでした……何しろ探らせていた組織の者が行方を眩ませてしまいましてね……まぁ、殺されたのでしょう……計画をしているのは確かです……その為に経済界に深く進出し、財とコネを手に入れ裏ルートから武器を仕入れる……傭兵まで抱え込んでいるとも聞きますね……》
「随分な事で……経済界への進出に傭兵の雇用……戦争する気満々だね……」
《この戦争の準備は我々に対しての準備だとも言えます……それとシンフォニー……貴方にとって目障りな存在になるでしょう……話しによると夜空四家は貴方の妹とその子供の命を狙っているそうですからね……》
私はラムからそれを聞いてまさかと思った……。
何であの子達の命を狙われなかればいけないのか私には検討がつかなかった……。
《夜空家には厄介な制約があります……当主が選ばれれば、その血筋が絶えるまで分家筋が当主になりえないと……分かりやすく言えば貴方と星野家が生きている限り、彼らの家から当主候補すら出せないのですよ……》
「そんなの……古いしきたりだよ!私達には関係ないじゃない!」
《彼らには大アリなんでしょうね……何れにしても近い内に行動に出るでしょうね……》
私はラムのその言葉を聞くと同時にタブレットを放り出して部屋を飛び出した。
~別視点side~
その頃、日売テレビでは収録を終えたアイが壱護と共に帰宅しようとしていた。
「大丈夫かアイ?」
「うん!いつも通りバッチリだよ社長!」
アイはそう言ってグットサインをして笑顔で答えるが壱護には何処か無理をしているかの様にも思えた。
テロに巻き込まれながら九州に行ってからの休暇から帰ってきてからアイは普通にも見えたが長い付き合いの壱護やミヤコにはそれは誤魔化しているかの様に思えた。
アイに直接聞いても別にの一言で終わり、アクアやルビーに聞けばアクアは黙り込み、ルビーは泣き出す始末だ。
壱護は後から同行していた小五郎から話しを聞くと前に世話になった産婦人科医の雨宮五郎が数年前に殺されていた事が分かり、それで落ち込んでいるのではと聞かされた。
「(アイが珍しく気を許してたからな……無理もないが……)」
壱護は精神的に参っている筈のアイやアクア、ルビーに変化が無いかミヤコと共に気を配る事にする事となった。
そんなアイと壱護が駐車場に停めたある車まで移動していた近くの物陰に潜む様に二人を見ている覆面の男がいた。
二人は気付かずに車まで行き、乗り込もうとした所で様子見をしていた男がナイフを取り出して駆け出した。
「ん?誰だ!!」
壱護は咄嗟にアイの前に出た瞬間……壱護の腹に深々とナイフが突き刺さった……。
「社長!!」
アイがそう叫んだ時、男は手早くナイフを引き抜くと壱護は地面に膝をついた……。
「にげ……ろ……」
壱護はそう言って完全に地面に倒れてしまい、残されたアイは殺気だった男にジリジリと迫られる……。
「星野アイ……覚悟!!」
男はそれを叫び、アイにナイフで突き刺そうと駆け出した所を……足が何かに引っ掛かりそのまま転けた。
アイは強く瞑っていた目を恐る々開けると……。
「何やってんだ……てめぇ!」
そこには毛利小五郎がおり、その後ろには蘭とコナン、沖野ヨーコがいた。
足を引っ掻けたのは小五郎で今にも刺そうとした男を目撃し、咄嗟に足を突き出して止めたのだ。
アイの前には蘭がおり、小五郎が取り押さえようと身構える中、転けた男は人間離れした動きで飛び上がって立ち上がるとナイフを構えて身構えてくるが……。
「ちッ……!」
男は分が悪いと判断して逃げ去った。
「待て!……クソ!」
「だ、大丈夫ですかアイさん!」
小五郎は負傷した壱護や狙われていたアイの為に深追いを止め、ヨーコはアイの元に駆け寄って安否を確かめた。
「う、うん……それよりも社長が!」
アイはそう言って刺されて倒れている壱護に駆け寄り、小五郎達も駆け寄ると壱護はまだ息があった。
「蘭!!救急車だ!!警察にも連絡だ!!」
「う、うん!分かった!」
「おじさん!ハンカチ!!止血しないと!!」
「分かってりゃ!!たく……急所を外してくれて助かったぜ……」
こうして命辛々助かったアイと重傷の壱護の様子をコナンは見ていた。
「(それにしてもどうして奴はアイさん達を襲ったんだ……?)」
コナンはアイのストーカーかと考えるが逃げる際のあの動きは素人のものではないと気付いた。
単なるストーカーが人間離れした動きをして逃げる様な人物……コナンは頭脳をフル回転させて考える中、視線に猛スピードで走り去る一台の車……黒のシェルビーGT500がコナンの視界に確かに入った。
~side終了~
私は今、どうしても冷静でいられなかった……。
アイを殺そうとしていた……アイを守る為に壱護さんが刺された……許せない……。
「絶対に逃がすか……!」
私はエンジンが許す範囲でシェルビーGT500を走らせて逃走する男を追うと目の前に走ってる奴がいた。
私は更にスピードを上げて接近すると引き飛ばした。
奴は勢いよく飛んで地面とキスしてゴロゴロと転がった……ちッ、まだ生きてる……。
私はシェルビーGT500から降りるとワルサーP99のスライドを引いて弾をチャンバーに込めると唸る愚図に銃口を向ける。
「あんた……何処の刺客?よくも私の妹を……その恩人を手に掛けてくれたね……苦しい思いしたくなかったら吐け。何処の刺客で誰の命令なのかね」
「そんな必要無い」
背後から聞こえたその声を聞いて私は素早く振り返って銃口を向け様としたらワルサーP99の持つ腕が掴まれて近くの壁に押し付けられ、私の首に刃物が突き付けられた。
「初めまして……私は夜空四家、北上家の家長……北上 華と申します……貴方様が夜空ユメ様ですね……?」
気配を感じなかった……なのに私が背後を取られるなんて……しかもこの北上華って奴……私とほぼ同い歳に見えるじゃない……。
しかも私が生きてる情報漏れてるし……しっかりしてよラム……。
それに黒髪をサイドテールに束ねて黒のドレスだと言うのと小太刀を使ってるって異質な事かな……刀には良い思い出ないのに……。
「だったら何?」
「死んでください」
随分とストレートだね……。
「何で?」
「当主になるつもりもない人間にいつまでも生きてられるのは癪です。貴方の妹とその子供共々、あの世に送ってあげましょう」
「ふーん……そう……なら、余裕こかなきゃ出来てたのにね」
私はそう言って捕まれていない腕の袖からデリンジャー滑り落として華の顔に向けて撃った。