黒の組織の幹部だけど有名アイドルの双子の姉妹なんです 作:黒っぽいアイドル擬き
私は かなちゃんのお説教を終えて地下駐車場へ来ていた。
側には今も涙目でグズッてる かなちゃんを隣に私はスカーレットに携帯で連絡しながら借りてるレンタカーまで歩いていた。
「と言う訳だから かなちゃんは私が連れて帰るよ」
《と言うと訳って……大丈夫ですか?かなの体調は?》
「大丈夫大丈夫!ま、家に帰って休めば治るでしょ。毛利さん達によろしくね〜」
私はそう言って携帯を切って かなちゃんを横目で見ると今も泣きそうになっている かなちゃんがいて私も流石に言い過ぎたかなって思ってしまう。
「いい加減に泣き止もうよ。もう過ぎた事だし次、ちゃんとやれば良いよ」
「グスッ……う、煩い……!」
駄目だ……こりゃ、重傷だわ……。
私はどうしたものかと悩む中、地下駐車場の角から見知った子が出てきた。
「あかねちゃん?」
「え?え、えーと……エミリー……お姉さん……?」
私が出会ったのは あかねちゃんでその側には両親らしき人達もいた。
「あぁ、貴方はエミリーさん。今日のオーディションお疲れ様でした」
「あ、いえいえ!私も久しぶりに良い演技を見せて貰いましたから。でも、今回は惜しかったですね。とても良い演技でしたから」
「そうですね……経験で言えばそちらの かなちゃんの方が上手ですからね……あら?」
あかねちゃんママはそう言って かなちゃんを見て かなちゃんの違和感に気付いた。
「あの……どうして泣いて……」
「ん?あ、あぁ!この子ったら今回のオーディションに力を入れてたみたいで!いざ、選ばれて不安が取れた所で泣いちゃったんですよ!」
私はそれはもう必死に言った。
流石にオーディションの八百長の出来レースを言える訳ないし、私が泣かしたなんてもっと言えないし……最近の保護者としてのあれこれとか煩いし……。
私は苦笑いしながら誤魔化した後、かなちゃんを見ると かなちゃんは あかねちゃんを見て、あかねちゃんは かなちゃんを見ている。
そう言えば……二人とも喧嘩してたってアイが……。
「それはそうと かなちゃんが あかねちゃんと喧嘩していると……痛!なになに!?どうしたの かなちゃん!?」
私は二人の喧嘩について聞こうとした時、かなちゃんに肘でドツかれた。
私はドツかれた場所を擦っていると かなちゃんに睨まれてる現状を思うともしかして……。
「まさか……あかねちゃんも出来レースの事を……?」
「そうよ……あの紛らわしい格好した彼奴と私をスタッフが間違えて漏らしたのよ……ほんと最悪……」
はい、情報漏洩の元発見。
私は何て杜撰な情報管理なんだと呆れていると あかねちゃんは私を見てオロオロしている。
大馬鹿野郎なスタッフのせいで二人がぎくしゃくしたと思うと今回の件、厳重に抗議しないといけない。
取り敢えず あかねちゃんを何とかして口止めしないと……え?
あれ、誰?
顔を隠した誰かが鉄パイプか何かを手に駆けてきている……目標は……あかねちゃん!?
「危ない!!」
「え?」
私は咄嗟に あかねちゃんの前に出ると振り下ろされた鉄パイプを右腕で防いだ。
「ぐぅッ!?」
何とか受け止められた……私がでしゃばった事が予想外だったのか不審者は驚いて止まっている……私は取り押さえようと動いたけど右腕に激しい痛みが走った。
「え、エミリーさん!?」
「だ、誰か!誰か来て!!」
突然の襲撃を受けて私が庇ったのを見た黒川夫妻が叫び声を挙げると不審者は駆け出して行き、私は追い掛けようとしたけど私の服を掴む人がいた。
「ちょ、あかねちゃん!?」
「だ、駄目!危ない!」
「いや、私は大丈夫だから!放して!逃がしちゃう!」
私は あかねちゃんを引き剥がそうとするけど右腕に強烈な痛みが走った。
思った以上に入ったみたいだね……。
私は右腕を押さえながら膝をついてしまった。
「あぁ、エミリーさん!」
あかねちゃんママが私の所に駆け寄って来て私に気遣ってくれていた時、向こうから無数の足音が駆けてくるのが聞こえて来る。
「大丈夫か!」
「あれは!エミリーさん!?」
やって来たのは小五郎さん達でその中にはスカーレットもいた。
小五郎さん達は私が右腕を押さえてるのを見て唖然としていると黒川夫妻が叫んだ。
「た、助けてください!エミリーさんが怪我を!」
「怪しい人物が向こうへ!」
「なに!?くそぉ……今、追い掛けても無駄か……!」
黒川夫妻から事情を聞いた小五郎さんは不審者が逃げた方向を見て悔しがる中、蘭さんとルビーが私の所へ来た。
「だ、大丈夫ですか!?」
「お姉ちゃん怪我してるの!?」
「私は大丈夫……それよりも あかねちゃんの安否を確認して!早く!」
私のその言葉に蘭さんとルビーが戸惑っているとコナンとアクアが あかねちゃんの所にいた。
「大丈夫、あかねちゃん?」
「怪我は無さそうだな……」
「う、うん……エミリーお姉ちゃんが庇ってくれて……わ、私のせいで……!」
あかねちゃんはそう言って泣き出してしまい、私は苦笑いしていると かなちゃんが震えているのを見た。
「かなちゃん。貴方も大丈夫だった?」
「へ、平気よ……」
強がってるけど怖がっているのが分かる……私は誰がこんな事をしたのか考えていたらスカーレットに右腕を思いっきり掴まれて持ち上げられた。
「イタタ!痛い痛い!ちょっとなに!?」
「怪我を見てるだけですが……何か?」
「あれぇ……なんか怒ってる……?」
私はスカーレットが怒ってるのを察知するとスカーレットは私の右腕を強く握り始めてきた……!
「アタタッ!?」
「重傷ですね……もう少し見てみないと……」
「ちょっと止めてくれない!?何なの!?何を怒ってるの!?」
私は訳が分からずにいるとスカーレットは私の右腕を引っ張ると鋭く睨んできた。
「長い付き合いなんですから分かりますよ。何を隠してるんですか?今回のオーディション……不可思議な所が多かった。話さなければもっとやりますよ」
「は、話せないって……いたーい!!」
スカーレットの拷問に耐えないと……!
流石に話せないって……特に黒川夫妻の目の前じゃ……!
かなちゃんと あかねちゃんはまだ訳を知ってるから良いよ……でも、流石に黒川夫妻に出来レースの話が漏れたらどうなるか……。
私はスカーレットの執拗な責めに耐えてると。
「出来レース……」
「え?」
かなちゃんのその言葉に蘭さんは一瞬、戸惑う様子を見せた時、かなちゃんが叫んでしまった。
「出来レースよ!エミリーお姉ちゃんと他の関係者含めて出来レースを知ってやってたのよ!……だからもう止めてよ……スカーレットお姉ちゃん……」
「で、出来レース!?」
かなちゃんが告白してしまった……。
黒川夫妻だけじゃなくて小五郎さんも私を執拗に責めてたスカーレットも唖然としている。
私は一瞬の隙を突いてスカーレットから腕を解放すると右腕を擦る。
「どういう事だ?出来レースだと?」
「……取り敢えず。テレビ局の中に。話しはそれからにしよう」
私は諦めてそう言うと皆に背を向けてテレビ局へ歩き出した。