ゼロが幻想郷から帰るまで   作:エグゼ4のエアホッケー

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ゆったりとゆっくりと執筆しています。

アドコレ届きました。(買い直し)
特典付き届かなさすぎるから。

バグストッパーの入手方法ってコーヒーがぶ飲みなんですね。監修者から聞いて初めて知った。

でも、シラハドリ*っていつ使うの?


第三話

「山童が来ると聞いていたが?」

 

 偽天棚の待ち合わせ場所、洞窟の入り口にはパイプを咥え、扇子を左手に持った女性がいた。

 桃色の髪を黄色のリボンで結び、赤と紫の布で誂えられた和装を纏う女性は此方に目を向けるなりそう言った。

 

 ゼロは慣れさせられた手付きでたかねから預かった資料を提示すると、女性は呆れと納得の態度を大きな溜息をついた。

 

「山童が賭場の中、それも一番荒っぽい処で商売なんて、おかしいと思ったらそういう事かい。

 

…事前連絡しないと、次はないと伝えておきな」

 

 ゼロが口を開く間もなくそそくさと、女性は賭場の方へ歩いていった。

 なぜ、ここを待ち合わせに選んだのか、そもそも名前は何なのかすらわからないままだが、置いていかれぬよう案内されるがままについていった。

 

ーーーーーーー

 

 道中一言の会話もなく、気づけば和風のお屋敷に着いていた。

 

「私、駒草三如が胴元を務めている妖怪専用の賭場、ここがお前の商う場所だ。」

 

駒草 三如

~高地に棲む山女郎~

 

 ゼロの世界ではこういう賭け事の類の施設も失われていたため、こういった施設が見せる情景は新鮮だった。

 落胆の表情を見せる妖怪、上がった口角が下がらない妖怪、様々な表情をした妖怪達で賭場は賑わっていた。

 

「あんたが商いしていいのは、奥のチンチロと花札の部屋の前だけだ。そこ以外で売買してたら何も見えない状態にしてやるからな。」

 

 三如はそう言うとゼロの返事も待たずに奥の座敷に行った。

 ゼロはチンチロの部屋の前に行くと、持ってきていたテーブルを広げ、商いの準備を始めた。

 

 まだ一度もしたことがない実際の現場での商売。

 準備をするゼロの近くには既に二、三人ぐらいの妖怪が酒目当てに集まっていた。

 

 テーブル、椅子、クロスを広げ適当に酒瓶を並べたゼロは酒のアテを程よく用意すると、酒が飲みたい妖怪共に目線を寄越した。

 

「…もう、構わないぞ。」

 

 その言葉を待ってましたとばかりに妖怪共は席に着くと、強い酒を頼み自分の勝ち負けの具合を語り始めた。

 

 注文された酒を徳利に注ぎ熱燗にして出し、肴を皿に盛り付ける。最低限な調理が出来るよう山童に訓練させられたゼロの手付きに一ミリも迷いはなかった。

 

 どこぞの夜遅くの店主のように肴の味噌田楽を客に供する。こういった賭博の場で酒を持ちながら、もう片手で肴を持てる串に刺した味噌田楽は観戦に丁度いい酒のアテだった。

 レプリロイドがまだロボットでしかなかった時代でいうビール片手に焼き鳥みたいなものだ。

 

 一口サイズに切った豆腐を串に刺し味噌を塗って炭火で大量に焼く。

 ゼロは眼の前の客の相手をしながらこの後に来るであろう客を待った。

 

ーーーーーー

 

 アビリティカードも何枚か売れる程時間が経った時分、他の客とは異なった様相をした客がが現れた。

 

「店主さん。席、開いていますか?」

 

 他の客と比べて身なりが整い綺麗な白い服を身に纏いそこそこの大金を抱えた狐耳の少女はそう言うと、ゼロの返答よりも先に開いてる席へ着いた。

 そして、お酒とつまみを少々注文すると周りの妖怪の客達とたちと談笑を始めた。話題は手に持った大金についてで、周りの妖怪はどうしたのか興味津々の様子であった。

 

「あぁ、これですか?私の運が良いのか筒元の運が悪いのかわからないですが、それはそれは勝ててしまって」

 

 ゼロが頼まれた品を持っていくと、狐耳の少女は口角を上げ少しばかり大袈裟な身振り手振りで勝ち分の自慢をしていた。

 綺麗に光るお金をジャラジャラと鳴らし、追加で高めのつまみを二皿ゼロに注文し、お猪口の酒を一気に呑む。

 

「花札では、残念ながらかなり損してしまいましたが。チンチロに変えて良かったです」

 

 少女がそう言うと一部の妖怪客達はそそくさと酒を飲み干し、財布から代金を取り出し始めた。

 皆一様にゼロに薄汚れた貨幣を渡し、お礼を一言告げる。そして余った串のつまみを手に持つと、席を立ち空いた手に荷物を抱えた。

 

「おや、皆さんもう一度行かれるのですか?私は祝杯としますが。」

「いやいや、お嬢ちゃんより大金抱えて帰ってくるから」

「ハッハッハ!どうせまた負けて帰ってくるにきまってる。」

「うるせぇ!」

 

 妖怪たちは喧嘩にもならない言い争いをすると、チンチロの会場へと入っていった。

 元の世界では見たことがなかった、平和な景色。終止符をうちきれず結局新たな敵が現れる元の世界。こんな情景が人間とレプリロイド達で見れるようになるのはいつになるのだろうか。

 少しばかり元の世界を追懐したゼロだったが、残った客から追加で注文が入ったので思考を止め作業に戻った。

 

 

 さらに幾分か経ちアビリティカードも酒やつまみの在庫も少なくなってきた頃合い。

 突如としてチンチロの会場の障子数枚が一体の人型ともにこちらに、ゼロの方に吹っ飛んできた。




名前:駒草 三如(初出:東方虹龍洞)
山女郎。煙草の煙で精神を操作して、賭場の平穏を保っている。稀に妖怪の賭場に人間が変装して参加するのを危惧して、人里の鯨呑亭で小さな賭場を開いたりもしている。
基本、精神操作でどうにもならないことになる前に対処している。

―――――――――――――――――
酔蝶華は一部知らない話もあるので矛盾してもご容赦下さい。

獣王園編を新たに増やすか悩み中。プロットの段階でも結構な作品数入れてるので、これ以上増やしてなんとかなるかなぁ。

まあ、気長に書いていきます。
現状一番は世界は可愛く出来ているです。
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