戦姫絶唱シンフォギア〜数々の平行世界〜   作:エドアルド

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俺ってやべえのかなと書きながら思ってしまった


陽だまりはお日様の為に2

 

ノイズとは人類共通の脅威とされ、人類を脅かす認定特異災害。

13年前の国連総会で特異災害として認定された未知の存在であり、発生そのものは有史以来から確認されていた。

歴史上に記された異形の類は大半がノイズ由来のものと言われ、学校の教科書にもその存在が記されているなど、知名度自体はそれなりに高い。

空間からにじみ出るように突如発生し、人間のみを大群で襲撃、触れた人間を自分もろとも炭素の塊に転換させ、発生から一定時間が経過すると自ら炭素化して自壊する特性を持つ。

また、一定範囲以内に人間がいなければ、周囲を探索したりはせず自壊するまであまり動くことはない。

生物的な外観を持ち、各々が奇声を発するのが特徴。

 

一般的な対処法はノイズが一定時間で自壊するまで逃げることのみとされる。そのため、日本ではその有効性を問われながらも、都市部を中心に避難警報やシェルターの設置といった政策が取られている。

 

そしてノイズ最大の特徴が位相差障壁これはノイズの存在を人間の世界とは異なる世界にまたがらせることで通常物理法則下のエネルギーによる干渉をコントロールする能力であり、ノイズ自身の「現世に存在する比率」を自在にコントロールすることで、物理的干渉を可能な状態にして相手に接触できる状態、相手からの物理的干渉を減衰・無効化できる状態を使い分ける。

要するに、ノイズは物理法則から切り離された状態で活動できるのである。

 

これにより、人間の行使する物理法則に則った一般兵器では、ノイズに対してゼロから微々たる効果しか及ぼすことができない。

ただし、存在比率が増す瞬間にタイミングを合わせたり、効率を考えず間断なく攻撃を仕掛ける長時間の飽和攻撃によって殲滅は可能。しかし、どちらも効率的・有効な対策とは言えず、特に後者に関しては周囲にノイズよりも深刻な被害をもたらす結果となった事例も報告されている。

 

そんなノイズだがここ最近になってとある噂がたっていた。

曰く黒い服に黒い面を被って白いリボンをつけた誰かがノイズを剣で切りつけて倒しているのだという。

 

そしてその人物は今、ノイズを切りつけ炭素へと変えていた。

淡々と機械的に剣を振るい続ける。近くでノイズに襲われる人も無視して、とにかくノイズを切りに行く。何処までも効率的に

 

そんな時に歌が響く。

 

Balwisyall Nescell gungnir tron

Imyuteus amenohabakiri tron

Killter Ichaival tron

 

その歌声に反応はするがそれも一瞬、そして先程の動きが嘘のように攻撃が苛烈さをまし次々とノイズを葬っていく。何かに焦るように、突き動かされるように。

 

来ちゃう、来ちゃう、響が来ちゃう!早く殺さなきゃ。響の苦しみを消さなきゃ

 

そして真っ黒なその人がひときは大きく剣を振れば剣からは飛ぶ斬撃が放たれ、残ったノイズを全て斬り捨てた。

 

「司令、現着しましたが。ノイズは既に」

「またあいつかよ」

「いつもだよね」

 

先程の苛烈さは息を潜め今度は酷く静かだった。そしてそんな彼女に現場に来たシンフォギア装者の翼が剣を向ける。

 

「今度こそ着いてきてもらおうか。アンノウン」

 

アンノウンそれは特異災害機動部二課、がつけた彼女の通称。常に全身を黒で覆っている正体不明の彼女には相応しいだろう。

 

そしてクリスや響も自身のアームドギアをアンノウンに向ける。

 

「いつまでも逃げられると思うなよ。てめえの罪償わせてやる」

「いつも助けられてるけど、捕まえさせてもらうよ」

 

装者達が、ここまでアンノウンに強く迫るのはもちろん正体不明の聖遺物であろうものを持った人物を野放しには出来ないという理由もあるが、最大の理由は彼女は指名手配されているのだ。

指名手配の理由は殺人。アンノウンは確認されているだけで数百人を殺している。もし未確認のものもあればその被害件数はとてつもない事になるだろう。

 

そんな彼女をほおっておくことなど出来はしない。

しかし、そんな彼女はおよそ二年間にわたり逃亡を続けている。警察どころか国の捜索網すら潜り抜けているのだ。簡単には捕まらない。

 

装者達も既に何十回と遭遇しているが未だに捕まえる事は出来ていなかった。

 

「ハアッ!!」

 

気迫のある掛け声と共に翼は切りかかるがアンノウンが手に持った剣によって難なく翼の剣をいなして逆に弾き飛ばす。

翼を援護するようにクリスによる矢の連射がアンノウンを襲うがそれも最低限の動きで避け、切り落とす。

クリスの射撃に対処しているアンノウンに響が頭上から迫るが、アンノウンは響が自身に迫り、クリスの射撃が途切れるその瞬間響の拳を剣でいなし姿勢を崩れた所を人形を抱くように抱き着く。

 

「えっ、ちょっ!?」

 

響は突然の事に驚く

 

「立花!?」

「あのバカ!!」

 

翼とクリスは焦る。凶悪な殺人犯の手の中に響はいるのだ、焦るなという事の方が無理だろ。

しかし、二人の焦りとは裏腹に響に抱き着いたアンノウンはピクリとも動かない。いや、響を抱く力は上がっているのだが響にとって特段苦しいという訳でも無いのだ。

 

「……あの、離してもらっても……」

 

長い抱擁に耐えきれなくなった響がアンノウンに対して言葉をかけるも。その言葉を否定するように頭を横に振る。それどころか更に強く響に抱き着く始末。

 

焦っていた翼とクリスも予想外の出来事に動きを止めた。そのまま4人の間に沈黙が暫く流れたが、唐突にアンノウンが響を離し建物の闇に消えた事で三人は再始動する。

 

「ハッ!逃げられた!」

「不覚!!」

「……なんだったんだろう」

 

その場にそこされた三人は唖然とするしか無かった

 

 

 

************

 

 

 

 

一方アンノウン、いや小日向未来は

 

「響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響響。とってもいい匂いだった、お日様の匂い。ウフフフフフフフフ。待っててね響。響を苦しめるもの全部消したらまた昔みたいに二人で」

 

自身の願いが何処までもねじ曲げられたものだとは知らずに盲目に響の苦しみを殺しに再び歩き始めた

 

 

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