「並行世界か……にわかには信じ難いが君達がその証拠だしなぁ」
「それにあの真っ黒なノイズ。カルマ・ノイズだっかしら。あれも厄介ね」
そう話すのは並行世界の風鳴弦十郎と櫻井了子であった。
アンノウンこと小日向未来が去った後原作世界の響、翼、クリスは並行世界の自分達の案内で二課本部に来ていた。
今は並行世界のことやカルマ・ノイズの事を話し終わったところだった。
「とりあえず、君達への協力は惜しまない。カルマ・ノイズは俺達にとって未知の敵だ。よろしく頼む」
「無論です」
「その為に来たんだからな」
弦十郎の言葉に原作組の翼とクリスは勿論だと言葉を返す。
「あのー。そこら辺のお話し終わったんなら聞きたい事が……」
弦十郎達が話し終わったところで原作響が声をかける。
「ああ、そっちもあるな」
「立花にとってはそちらが本命か」
「質問というのは?」
響の質問に弦十郎が応える。
「えっと、未来は何処ですかね?」
響のその言葉に並行世界組は響を除いて首を傾げる。
「未来……すまないがそのような名前の人物はしらない」
その言葉に響は並行世界の装者達目を向ける。並行世界の翼とクリスは首を傾げている。
「……未来は行方不明だよ」
「……え?」
「は?」
「なんと……」
並行世界の響の言葉に原作世界の装者達は驚愕する。
「すまないがその未来くんとやらについて聞いても良いかな?」
「あっ、はい。未来は小さい頃からの私の親友なんです。その未来が少し前に倒れて、今も意識が戻ってなくて」
そう語る響の顔は暗い。
「ふむ、未来くんがそちらの響くんの親友なのはわかったが、意識が戻らない事とこの世界と何か関係があるのか?」
「かつて立花にも同じ事が起きました。他の並行世界と繋がった際にその世界の立花と記憶や意識が混合し倒れました。今回、小日向に起こった事も前回の立花と同じ状況と推察してこの世界の小日向に会いたかったのです」
「なるほど、しかし俺達はその未来くんとやらを知らない。だが……」
言葉を切った弦十郎は並行世界の響に目を向ける。
「こちらの響くんに聞くしかないが……」
「……大丈夫です。師匠」
未来の話しが出てから顔を暗くしていた響に対して気遣った弦十郎だが並行世界の響は問題無いと返した。
「未来は二年前に突然行方不明になったんです。未来の両親と喧嘩して家を飛び出たそうです。それからどこに行ったのかわ分からなくなって……私もずっと探してるんですけど……見つからなくて」
そう語る並行世界の響はとうとう俯いてしまった。
「……ふむ。かつての立花と似たような状況だな」
「確か向こうではバカの方が行方不明扱いだったな。アイツに関してはシンフォギアを使ってたし、ノイズを倒しに来てたからすぐに見つかったが」
かつての響が倒れた時の並行世界では並行世界の響がシンフォギアを纏いノイズ退治をしていた為すぐに見つける事が出来たが。この世界では未来にはシンフォギアは無いのだ。
「わかった。俺達二課の方でも未来くんの事を調べてみる」
「「ありがとうございます!師匠!」」
弦十郎の言葉に二人の響の声が重なる。
「「……えへへ」」
「この世界の立花は殆ど変わらないようだな」
翼はかつてあったグレてた響を思い浮かべながらそう言った。
「あ、そうだ所でよ。あいつ、あの全身黒のヤツ、あいつは誰なんだ?殺人犯とか聞いたんだが」
思い出したように原作クリスがそう弦十郎に聞く。
「ああ、二課ではアンノウンと呼称している」
「アンノウン……」
「出現したのは2年前程。既に数百人を殺害している。未発見のものを含めればさらにその数は膨れ上がると予想している」
「とんだイカレ野郎がいるんだな」
「それだけじゃないのよ。ただの殺人鬼ならマシなのよ、いえ、殺人鬼でも良くないけど。アンノウンはノイズを倒せるこれがどういう事かわかる?」
補足するように言った了子の声に原作世界の装者達は驚きを顕にする。
「……シンフォギアを持っている?」
「いえ、アンノウンからはシンフォギア特有の波形は見られなかった」
「だとすると……まさか!?」
「完全、聖遺物」
「その通り、アンノウンは完全聖遺物を持っているわ。前々から疑ってはいたけど今回の事で確信したわ」
そういうと了子はモニターに映像を映す。それはアンノウンがカルマ・ノイズと戦っている所だ。
「既存のノイズを凌駕する力を持つカルマ・ノイズを二体同時に相手にして大した苦戦もなく撃破。しかも、今まで見たことの無い能力を使ってた。今までは本気じゃなかったってわけね」
そういう了子はゲンナリとした顔をしている。
「何処の並行世界でも厄介事はあるもんだなぁ」
原作クリスの言葉に原作世界の響と翼は頷くのだった。