ガンダムビルドダイバーズ 〜お狐メイド長のGBNライフ〜   作:真莉藻

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ご無沙汰しております。
更新が滞ってしまい、申し訳ありません。
気づけば前の投稿から4ヶ月以上経ってしまいましたが、ようやくマリモさんとアカネさんのバトル開始です。


第五話

 

メイド喫茶『ありあんろっど』の店先にて…

 

 

「15年前の屈辱、今ここで晴らさせてもらうわよ!

マトイ・マリモ! この私とガンプラバトルよ!!」

「…はい?」

 

アカネは私をビシッ!と指差すと、いきなりガンプラバトルを申し込んで来た。

 

「アンタの店でガンプラバトルができるのは知ってるのよ!

さぁ、今すぐこの私とバトルしなさい!!」

「はぁ…、うちのお店では"お客様"として来て頂いた方に限り、メイドの子たちとガンプラバトルできることになっていますの。

それを、何を注文するでもなくいきなりバトルしろだなんて…。マナー違反もいいところですわ。」

 

話の流れからなんとなくこうなるだろうと予想はしていたが、余りにも急な話なうえに店に入って食事やお茶をするでもなくいきなりバトルしろ、とは無礼にも程がある。

 

「うぐっ…、バ、バトルが終わったらちゃんとお茶して帰るつもりだったのっ!

それで大丈夫でしょ!?」

 

アカネはバツが悪そうに顔を真っ赤にしながらそう言った。

思いの外まともな返事が返ってきたので、私も一瞬呆気に取られてしまった。

 

「…あら、そうだったんですの?

まったく、それならそうと早く言いなさいな。

仕方ありませんわね…。

このバトル、受けて差し上げますわ。」

 

まだ店が混雑するまでは少し時間がある。

何よりここで追い返してまた来られても面倒なので、私はアカネとのバトルを受けることにした。

 

「わ、わかれば良いのよ、わかれば…。

…そうと決まれば、さっさと始めるわよ!」

「はぁ…、どんな結果になっても文句は無しですわよ?」

「それはこっちのセリフよ!今度こそアンタに吠え面かかせてやるわ!」

「はいはい、楽しみですわ。

…エリカちゃん、申し訳ないけど私はこのおバカさんの相手をするから少しの間、お店を頼むわね?」

「はい、お任せください。

ご武運を。」

 

私はバトルしている間の業務を隣で話を聞いていたエリカちゃんに任せ、調子付くアカネを店のバトルシステムの前に通した。

 

ーーーーーーーーーー

 

お客さんと店のスタッフ達に見守られる中、私とアカネはガンプラバトルシステムを挟んで向かい合っていた。

 

「一応言っておきますけど、このバトルシステムはGPDのモノですが、GBNにレギュレーションを合わせられるように改造してあります。ですので、どれだけ派手に暴れても実際のガンプラが壊れることはありませんわ。」

「あら、そう。

なら尚のこと心置きなくバトルできるわね。」

「今度はリベンジしよう、なんていう気も起きないくらい、コテンパンにして差し上げますわ。」

「…言ってくれるじゃない。

この15年間がムダじゃなかったこと、何よりアンタに負けたのはたまたまだったってこと、今日この場で証明してやるわ…!」

 

強いと思っていた自分を叩き潰した相手に固執する…

自分もあまり人のことは言えないな、と未だに腐れ縁の続いている"ある男"のことを思い浮かべながらシステムに自分のガンプラをセットする。

アカネの方も準備が整ったようだ。

 

「さて、準備ができたようですわね。

それでは参りますわよ?

マトイ・マリモ、ガンダムマルコシアスツヴァイ出撃ですわ!」

「望むところよ!

シジョウ・アカネ、ガンダムプルトーネルージュ、行くわよ!」

 

システムにスキャンされた私とアカネのガンプラがカタパルトから射出され、バトルフィールドへと入る。

今回のフィールドは「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ」の主人公、三日月オーガスが所属する組織、鉄華団の火星本部近く。

物語終盤において、三日月達がギャラルホルン・アリアンロッド艦隊のMS部隊と激闘を繰り広げた場所である。

赤茶けた荒野に2体のガンプラが向かい合う形で降り立つ。

 

「…ここならとくに遮蔽もないので、正々堂々思う存分バトルできますわ。」

「良いじゃない。

"天使"が"悪魔"を討つ場としても最高ね。」

 

そう言いながらアカネはプルトーネに、右手に持った槍状の武装を構えさせた。

私も背中のバスタードメイスを抜き放つ。

先に動いたのはアカネだった。

 

「アンタは私が討つ! 今日、ここでぇ!!」

 

ガンダムSEED Destinyの主人公、シン・アスカのセリフを叫びながらアカネはプルトーネのスラスターを全開にして突貫、その勢いのまま私のマルコシアス目掛けて槍を振り下ろす。

私はバスタードメイスで受け止めたが、少し押し込まれそうになった。

GPDでバトルした当時はほぼ原型機そのままのプルトーネだったはずだが、今のこの真紅に染め上げられたプルトーネは随分手を加えられているのだろう。

 

「…良いパワーとスピードですわ。

第二世代のガンダムがベースとは思えませんわ。」

「今までずっと修理と強化を続けて来たのよ!

この機体でアンタのその忌々しい悪魔に勝つためにね!!」

「私のマルコシアスと同じですわね。

しかし、お客様もメイドの子達も観ている前で一度勝った相手にそう簡単に負ける訳には参りませんわ…!」

 

私はバスタードメイスを力任せに持ち上げ、アカネのプルトーネを強引に振り払った。

 

「くっ…! まだまだぁ!!」

 

振り払われて後ろへ仰け反ったものの、アカネはすぐに体勢を立て直し、今度は槍を横薙ぎに振るってきた。

私もバスタードメイスを持ち直し、また受け止める。

 

「この程度の攻撃、甘いですわぁ!」

 

体勢を立て直したとはいえ、無理に繰り出したからかさっきの攻撃より軽かった。

そのまま押し切ってしまおうとバスタードメイスに力を込めたその時

 

「…甘いのはアンタよ! 貰ったぁ!!」

「なっ!?」

 

アカネはすぐさま槍の後部を引き抜き、鍔迫り合いの体勢のまま左手に持った槍の後部でこちらを突いてきた。

ギリギリのところでバックブーストして躱そうとしたが避けきれず、胴体ブロックを少し掠めてしまった。

 

「…その槍、分離式だったのですね。

まさか先に一撃入れられるとは思いませんでしたわ。」

「当然よ、このGNジャベリンはアンタの為に用意したんだから!

あんまり私を舐めないでくれる?

さっき言ったじゃない、今日、この場でアンタを討つって!」

 

軽く捻って理解らせてやるつもりだったが、これなら少しは楽しめそうだ。

 

「その威勢がどこまで続くか見ものですわ。

良いでしょう、もう少し本気を出して差し上げます。

せいぜい、私を楽しませて下さいな。」

「…っ!!?

どこまでも私をバカにして!

アンタのその余裕ぶった表情、敗北の屈辱に染めてやるわ!!」

 

激昂したアカネがスラスターを全開にして突っ込んでくる。

分離させたGNジャベリンで連撃を繰り出してくるが、バスタードメイスと左腕のクローも使って確実に捌いていく。

 

「ほらほら、どうしましたの?

勢いだけでは当たりませんわよ?」

「〜っ!!!

好き放題言ってくれるわねぇ!!」

 

不意打ちに蹴りを放ってくるが、動きが分かりやすかった為バスタードメイスで受け流す。

少し煽ってみたがだいぶ感情的になってしまっているようで、さっきと比べると確実に動きが悪くなっている。

学生の時も相手に煽られるとペースを乱していた記憶があるので、そこの所は昔から変わっていないらしい。

 

「そろそろ反撃してもよろしいかしら?」

 

蹴りを受け流されて体勢を崩したプルトーネルージュめがけてバスタードメイスを振るう。

アカネは左腕のシールドで咄嗟にガードしたが、そのまま吹き飛ばされ地面に叩きつけられる。

攻撃を受けた衝撃で、プルトーネルージュの左前腕がシールドごともげてしまった。

 

「ぐぅ…っ! よくもやってくれたわね…!!」

「あらあら、軽くぶん殴っただけですのに随分と脆いんですのね。

15年間がどうとか言ってましたけど、口先だけだったのかしら?」

「うっさいわね!!

どこまでも私のことをバカにして!

こうなったら、もう出し惜しみはなしよ!!」

 

左前腕部が欠落してしまった以外にも地面に叩きつけられた時に機体の各部位がダメージを受けたのか、コクピットのコンソールにアラートが表示されるがこの程度ならまだ問題ない。

アカネはプルトーネルージュを立たせると、操縦桿を操作しSPコマンドを選択する。

 

「見せてやるわよ、私とプルトーネルージュの全力を!

     トランザム!!!」

 

高濃度圧縮粒子を全面開放したプルトーネルージュが真紅の機体色をさらに紅く染める。

太陽炉搭載機であればもしかしたらと想定はしていたが、アカネのプルトーネルージュは第二世代ガンダムでありながらトランザムを獲得していた。

本来トランザムが出来ない機体でそれが出来るということは、やはり相当な完成度なのだろう。

惜しむらくは使い手に難ありなところか。

 

「やはりそう来なくては面白くありませんわ。

貴女の全力、見せて下さいな!」

 

私もマルコシアスにバスタードメイスを構え直させた。




…と言うわけで、アカネさんとのバトルはもう少し続きます。
次回の投稿がまた遅くなるかもしれませんが、お付き合い頂けると幸いです。
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