戦闘狂のヒーローアカデミア   作:ゴマだれ

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ありがとう…感謝の極み!

今回から体育祭開幕です
まずは障害物競走からです、なお主人公は更に強くなったよ☆



宣誓と第一種目

 

『群がれマスメディア!今年もお前らが大好きな催し物!雄英体育祭が始まるぞ!』

 

雄英の敷地内にある専用の特設会場に熱狂的な歓声と司会を務めるプレゼント・マイクの声が響き渡る

 

今日は年に一度の雄英体育祭

あらゆるメディア、そして全国の目がその会場に注がれていた

 

「皆!準備は出来ているか!もうじき入場だ!」

 

「飯田の奴はいつも通りだな」

 

「いや、声がいつもより硬い。ああ見えて緊張してんだろ」

 

「へぇ、分かるもんなんだな」

 

A組の控え室

クラスのほぼ全員が緊張しながらもそれをほぐそうといつも通りの会話をしていた。離人は緊張こそ無かったがワクワクは抑えられていなかった

 

「緑谷、お前…オールマイトに目かけられてるよな」

 

「轟くん…?」

 

「別にそこ詮索するつもりはねェが…お前には勝つぞ」

 

クラスの中でも最上位レベルの実力を誇る轟の宣戦布告は周囲の注目を容易に集めた

 

「お前にもだ離人、全力で戦え」

 

「あぁ?」

 

「おいおいおい、急にケンカ腰でどうした!?直前にやめろって」

 

「仲良しごっこじゃねえんだ、何だって良いだろ」

 

さらに実力差があるはずの離人にすらも宣戦布告をし、控え室の空気はヒリついたものに早変わりした

 

「あのさぁ…轟、お前何か勘違いしてない?」

 

「なんだと…?」

 

「俺は別にお前だから本気出さないんじゃなくて

今のお前に本気を出すほどの価値を感じないからやってねぇんだよ。正直な話、俺がお前に負ける要素があるようには思えん」

 

「まあまあ!離人も少し…な!」

 

あからさまな敵意と嫌悪感を持ってその台詞を言い放つ離人、流石に不味いと感じ何とか切島が間に入る事で多少マシにはなったが以前として2人の間には亀裂が生じていた

 

そんなヒリついた空気のままA組は入場の時間となり、全員が移動する

 

『どうせてめーらアレだろ、こいつらだろ!!?敵の襲撃を受けたにも拘わらず、鋼の精神で乗り越えた奇跡の新星!ヒーロー科1年A組だろぉぉ!!?』

 

プレゼント・マイクによる紹介とともに入場するA組にけたたましい歓声とカメラのフラッシュが浴びせられ、大半の生徒がそれに呑まれてたじろく者もいた

 

(うぜぇ…眩しいしうるせぇし)

 

離人からしてみれば観衆の前だとかそんなものは関係なかった、ある意味良いとも言えるが悪いとも言える感性は彼ならではであろう

 

そして残りのクラスも集まりだし開会式が行われようとする、そんな中満を持して壇上に上がったのは18禁ヒーローミッドナイト

 

「18禁ヒーローが高校に居ていいのか?」

 

「いいに決まってんだろ、常闇!!」

 

「峰田くん!開会式中だぞ、静かにしたまえ!!」

 

「A組、そこ。煩いわよ!」

 

常闇の呟きに叫ぶように否定する峰田、それに注意する飯田達を一喝しつつも壇上に立つミッドナイトは開会式を進める

 

「選手宣誓!一年A組 源力離人!」

 

「何だろう…不安しかない」

 

先程までバチバチに言い争いをしていた離人が宣誓を務めるという事実にA組一同不安を隠せなかった

 

(…原稿とか何も渡されてないってことは何言っても良いって事だよなぁ?)

 

口角を上げ、悪巧みを思いついた子供のような表情をしながら壇上へと上がりマイクの前に立つ

 

「あー、まず最初に一言…1位は俺が獲る

 

「ふざけんなA組コラぁ!」

 

「調子乗ってんじゃねぇ!」

 

(ハァ…アホくさ)

 

離人の宣誓に大ブーイングが巻き起こる

勿論本人もそれは承知の上だったがそれとは別の意味でガッカリしていた

 

「お前らさぁ、もうちょっと威勢良くしろよ」

 

「「「「…は?」」」」

 

会場にいる一同全員困惑の声をあげる

まさか散々野次を飛ばしていた自分たちの威勢に対して批判するとは思ってすらいなかったようだ

 

「別にいいだろ?言葉だけならどうとも言える

なら『ふざけんな!』とかじゃなくて『俺が1位になってやるよ!』くらい言えよ、やる気あんのか?」

 

離人からして見れば1位を獲ることなど当たり前の事、決定事項に他ならなかった。しかし、本人が求めているのは自身が満足出来る戦いだった

 

「自分が1位になる気がないのにそうやって罵声だけ浴びせるやる気のねぇ奴が俺は1番嫌いだ。この中で俺を倒して1位を取ろうとしてる奴が何人いる?30か?10か?甘く見積っても片手で数えられる人数いれば良い方だろうな」

 

先程まで罵声を浴びせていた連中は静まり返り、離人の話に静かに耳を傾ける

 

「どうせヒーロー科には勝てないんだとか思ってんだろ?だからどうした?学科がなんだ?実力が何だ?そんなもんあっても気持ちが無きゃ何の意味もない、願って必ず取れるもんでもねぇ…だが、願わなきゃ絶対に取れねぇぞ」

 

周りから見ればその言葉は上辺だけのものなのかもしれない、しかしそれでもこの状況下では確かに響きつつあった。必要なのは競り合う相手の士気の上昇、離人にとっては最後の種目以外はテレビゲームに等しくこの宣誓も難易度を上げることに他ならない

 

「その上で俺はもう一度言う

1位は俺が獲る、蹴り落とされる覚悟のある奴だけかかってこい!

 

「「「うおぉぉぉぉぉ!!」」 」

 

「上等だ!やってやる!」

 

「この俺がお前を潰して1位になってやる!」

 

しかし、その言葉はここに居る生徒達の心を動かすのには充分過ぎるものだった。会場の熱狂は最高潮になり、生徒達のやる気を上げることには成功した

 

「すげぇな離人!お前あんな事言えんだな!」

 

「何か感動しちゃったよ!」

 

「お前ら俺の事何だと思ってんだよ

…それとあの宣誓は普通科やサポート科だけじゃない、お前ら(A組)も含まれてるからな?」

 

「!面白ぇ…上等だ!」

 

列に戻る離人に賞賛の声を浴びせるA組の面々に対して挑発の言葉を言い放った。それに反応したのは主に爆豪や轟などのクラス最上位の実力者達であり、轟も何も言わなかったがその目には爆豪と同じような敵意が感じられる

 

そんな中、司会のミッドナイトが示した第1種目の内容はディスプレイに映っていた障害物競走の文字だった

 

「スタジアムの外周約4キロのコースを一年全員で競う大規模障害物競走よ!コースを守っていれば何をしてもOK!早速始めるから、生徒達は準備をなさい!」

 

未だに宣誓での熱が冷めないうちに生徒達は第1種目のスタートラインへと向かう

 

波乱を巻き起こす体育祭

それは第1種目からとんでもない場面を迎えようとしていた

 

 

 

 

 

 

 

 

スタートラインとなるゲートの前

他のヒーロー科の面々が最前列に並ぶ中、離人は1人だけ最後尾におり周囲の普通科やサポート科の中ではかなり目立っていた

 

(入学式の日から今までA組の奴らの実力はある程度分かってきた。だが、ここは雄英…B組含め普通科やサポート科の中にもそこそこやれる奴はいるだろう…品定めさせてもらおうか…!)

 

離人の目的はA組以外に在籍している実力者探しだった、例年第3種目つまり最後にはタイマンでの戦いがある。ならば今のうちに情報収集をする事を選んだ

 

(ま、勿論1位も貰うがな)

 

そんな思考を巡らせながら待っているとその瞬間は突然に訪れる

 

『スタァァァァトォ!!』

 

キィン!

 

スタートの合図と共に予想していた冷気を感じ―瞬時に虚空を蹴り、凍結に巻き込まれた生徒達の頭上を通り過ぎる

 

『こいつは意外!源力、最後尾でスタートかよ!?凍結を避けた奴らはもう先に進んでるぞ!?』

 

『何を企んでる…?』

 

(ま、今ここで急いでもそれはそれで良いんだがどうせならテレビ映えする方がいいだろ?)

 

離人はそこまで速度は出さずにゆっくりと進んでいく、その最中で可能な限りの情報収集をしながら第一関門手前の上空で観察する

 

キイィン!

 

(この氷結は轟か、相変わらずの規格外の出力と範囲だ…後はその半端な心さえどうにかなれば俺を楽しませられるんだがなぁ…)

 

突如として巻き起こる冷気

それは試験時にもいた巨大ロボすらも容易に凍結させる程の出力であり、離人という規格外を除けば最強格の実力だったが、彼はそれを残念そうな表情を浮かべながら見つめる

 

(!アイツは2週間前に宣戦布告してきた普通科の…)

 

離人の目線の先には先日爆豪に突っかかっていた普通科の青年が神輿に担がれるように運ばれている姿があった

 

(洗脳系…それも短期間であれだけの数の人間を洗脳出来るのか!恐らく発動条件もかなり緩め…素のフィジカルを鍛えないのが残念なくらいの強個性だな)

 

離人もその個性と潜在能力(ポテンシャル)については高く評価していた、恐らく試験との相性が故の不合格なのだろう

 

(他もいいのが多いな…アイツはサポート科か?

叔父(アイツ)の工房は見たことあるがまだ学生なのにあれだけの物を作れるのか)

 

A組やB組の面々ばかり目立つが離人の目を特に引いていたのはサポートアイテムを身にまといながらそれらを駆使して第2関門を攻略する少女だった。

 

この約1ヶ月にも満たない学校生活の中で実用レベルのサポートアイテムを作成出来るのは相当なものだろう

 

『さて、先頭組は既に第2関門終盤!

だが一方、期待の生徒源力は未だに第一関門手前で滞空中!アイツ大丈夫かよ!?』

 

(お、B組も全員第2関門行ったか、情報収集も既に充分。…よしそろそろ取りに行こうか、1位)

 

ズズズ…

 

そろそろ先頭からゴールのスタジアムが見えてくる中、その最凶が動き出す。個性を発動させ具現化させたオーラを身に纏い身体強化を使い、足に力を込めて

 

ブォン!

 

―――空を蹴り、その反動で体を吹き飛ばす

それと同時に背部からエネルギーの放出と纏ったオーラを進行方向を上とするように錐の形に変形させる

 

さながらそれは戦闘機のような速度を生み出す

この2週間で離人は自身の個性の効率、そして更に精密且つ自由な操作を成功させた

これに加えて、彼の持つ圧倒的は戦闘センスと天性の才能によってこの様な複雑な個性の操作を可能とした

 

この時、離人の身体には音をも超える速度によってとてつもない空気抵抗とGが掛かっていたがそれを身体強化と自身の纏うオーラを鎧のように機能させることでそれらを防御

 

しかし、まだ第一関門に残る0Ptのロボ三体が離人の進行方向を遮る

 

ドドドォン!

 

だが、そんなものは時間稼ぎにすらならない

0Ptの頭部をそのままタックルでぶち抜くことで鉄くずへと生まれ変わらせ、そのまま速度を落とすこと無く第2関門へと差し掛かるが常に飛行している離人にとって奈落の谷など何の意味すらない

 

尚、この時離人のあまりの速度によって生じた衝撃波によってロープの上を渡っていた生徒の何人かが吹き飛ばされ奈落へと落ちることとなったのは本人は知る由もない

 

ズドォン!

 

そして第2関門を超えた先頭の轟の10数m前方へと着地する。突然の事に先程まで速度を落とさなかった轟も背後から迫っていた爆豪も一度足を止める

 

「あれ、思ったより早かったな」

 

「…は?」

 

「なぁ?!」

 

『マジかよ!先頭は源力!いつの間にか1位に躍り出たァ!嘘だろ!?アイツいつの間に動いてやがった!?解説のイレイザー!』

 

『俺にも分からん…だが恐らく入学後、あのUSJ一件でアイツも成長したんだろうが、まさかここまでとはな』

 

無理もなかった、プレゼント・マイクが離人から目を離したほんの数秒。離人は最後尾からここまで距離にして約2km近くを僅か3秒で走り抜け、ごぼう抜きを果たした。

 

「じゃあな、せいぜい頑張れ」

 

「ックソ!」

 

「待ちやがれェ!」

 

『だがここからは簡単には行かねぇぞ!先頭は早くも最終関門!!かくしてその実態は…一面地雷原!怒りのアフガンだ!!地雷の位置はよく見りゃ分かる仕様になってんぞ!目と脚酷使しろ!!』

 

そのままゴールを目指す離人に2人も追いかける

しかし、最終関門の地雷原に突入する事になり本来はここで減速する筈だが

 

「しゃらくせぇ!」

 

『おっと!?源力の奴、全く速度を落とさずに地雷を回避してやがる!?どんな動体視力してやがる!』

 

『アイツは個性で五感を強化できる。恐らく視力以外、触覚や聴覚で地雷の位置を見抜いてるな』

 

「後続に道作ることになるが…後ろを気にしてる場合じゃねぇ!」

 

ピキパキ!

 

「俺には関係ねぇ!」

 

ドォン!

 

離人はそれを個性による五感強化で減速どころかさらに速度を上げて突き進む、それに対抗する為轟は地面を凍結させ地雷を無力化、爆豪は爆破による滞空でギミックを無視するがそれでも尚離人には届かず決着かと思われていたが

 

ドゴォン!

 

「「!?」」

 

(あれは…緑谷か!)

 

後方での大爆発に視線を向けると爆破の推進力を利用して緑谷が猛進してくる、しかしそれは一時の物であり失速し爆豪と轟の元へと落ちて行く

 

(にしてもアイツ着地はどうする気だ?…まさか!)

離人は緑谷の行動を予測し、その場で跳ぶ

そしてそれと同時に自身の乗っていた鉄板を緑谷が地面へと叩きつけ地雷を起爆させる

 

ドォン!

 

「な?!」

 

「う!?」

 

轟と爆豪は横へ吹っ飛び、失速する。

しかし、空中にいた離人と緑谷は爆発の推進力によって地雷原を抜けた

 

「流石だな、緑谷」

 

「離人くん!?読んでたのか!」

 

「個性も使わずよくやった…だが、1位は渡さねぇよ」

 

ドン!

 

ここに来てさらに加速する離人。

これによって1位争いの結果は決定的な物となった。

 

『前半の最下位から怒涛のごぼう抜き!序盤の展開から大どんでん返しを決めた!第一種目、1位は宣誓通りの有言実行!1年A組、源力離人だァ!』

 

「ふぅ…ま、こんなもんかな」

 

ゴールのスタジアムに戻り、見事に1位を取った離人

しかし、息切れどころか未だに底すら見せることのないその姿に会場の観客は宣誓通りの結果になるのではと予想してしまう、それ程の圧倒的な差が離人と他にはあった

 

『2位はTOP争いに加わるとは誰が予想出来ただろうか!1年A組緑谷出久!』

 

「ここで個性は使わないとは思っていたが、まさかここまで順位を上げてくるとはな」

 

「ハァ…そう言う離人君だって…本気じゃないでしょ?」

 

「まぁな、だが本当にお前は俺の予想を越えてくるな」

 

少し経って息も絶え絶えな緑谷に声をかける

離人も予選は通過すると思っていたがここまでの好成績で来るとは微塵も予想しておらず、賞賛を送る

だが、緑谷は息のひとつも切らさない離人の底なしの実力に乾いた笑いを上げるしかなかった。

 

「また…クソが…!」

 

「…」

 

轟と爆豪も続いてゴール

しかし、緑谷という予想もしていなかった相手に抜かされた事にかなり堪えてるようで特に爆豪は明らかに苛立っていた

 

今年度の雄英体育祭、第一種目から予想すら出来ない争いはさらに苛烈さを増そうとしていた





・余裕の1位でレベルが違う離人くん
2週間で個性の自由度とエネルギー効率を強化させた人、多分連続で自己再生しない限りもうガス欠は起こりえないレベル。宣誓の言葉は割と本心から来てたけど本音は自分を倒すくらいじゃないと話にならないから

・惜しくも2位の緑谷くん
ギリギリで勝てなかったが離人くんからお褒めの言葉を貰った、原作でも君結構すごいよね?(特に第2関門)
尚、離人くんからはジョーカー的な存在として警戒されてる

・今の所、眼中に無い発言された3位の轟くん
普通に離人から余裕で勝てる発言されてる人、実際勝てる。最下位からごぼう抜きされた時には愕然としていた。

・色んなライバルに負けてる4位の爆豪くん
タッチの差で轟に負けた人、それでも離人くんからの評価はかなり高めで実力も認められてる。因みに最下位からのごぼう抜きの時には何かしてくると予想していた為復帰も早かった
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