戦闘狂のヒーローアカデミア   作:ゴマだれ

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ようやく離人くんの戦闘描写だ…
1日3話投稿はさすがに来るぜ…

というかお気に入り多すぎぃ!?
評価くれた方も本当にありがとうございます!
…感想モホシイナァ


入学試験その2

 

(緑谷とは別か…アイツの力を見れるいい機会だと思ったが、まぁいいか)

 

実技試験の会場、演習場

そのスタートラインに立つ離人含め受験生たち

 

ある者は深呼吸をして平静を取り戻そうとする

またある者はストレッチをして体のパフォーマンスをあげようとするが、離人はただその瞬間を待っていた

 

(さっきの説明からしてだいたい感じた

おそらく、この試験はあれ以外に説明のしていないアクシデントがいくつかある…そしてそれは大抵最初と最後にあるとみた)

 

ステージギミックやらお邪魔と評していた仮想敵の存在からして何かしらのアクシデントに近いことが起こると既に離人は予想していた、そしてそれは的を得ていた

 

『ハイ、スタート!』

 

(そら来た、ビンゴだ!)

 

一瞬だった

あらかじめ予想ができていた離人は個性の発動が出来るように整え、開始の合図とともに身体強化を行い、最前列を占領する受験生をとびこえ市街地へと向かう

『標的補足…ブッコロス!!』

 

(まずは耐久試験だな、強化を少しに留めて殴る!)

 

ゴシャ!

 

「…は?」

 

思わず腑抜けた声が飛び出す

仮想敵は無力化どころか上下が2つに分断される形で破壊された。かなりの加減だったがそれでも簡単に破壊できる仮想敵に拍子抜けしていた

 

(…成程、体を鍛えればちゃんと個性抜きでも破壊可能なレベルまで装甲を落としてあるのか)

 

『標的補足―――』

 

ガンッ!

 

しかし、思考をめぐらせる最中でも体は止めない

日々の喧嘩と5月からの肉体鍛錬によってくりだされる体術は個性の強化も合わさり、とてつもない馬力を出していた

 

『『『『標的補足、ブッコロス!!』』』』

 

「ハッ、数で来る気か?しゃらくせぇ!

 

10は超えるであろう仮想敵は群れを成して突っ込んでくるがそれに対して離人はソフトボールサイズの光弾を3つ生成し、仮想敵へと撃ち込む

 

ズドン!ドゴン!バコン!

 

「汚ねぇ花火だ…」

 

炸裂した光弾によって仮想敵は一瞬にしてスクラップへと早替わりする、残ったのはネジと鉄粉のみだった

 

(さて、そろそろ他の受験生も来る頃だろ?

都市の奥の方へ足を伸ばすか)

 

最初の仮想敵の撲殺からここまで10秒足らずの出来事、しかし離人の持ち点はこの時点でヒーロー科実技試験のボーダーラインを容易く上回っていた

 

『なぁ、実技の最高記録っていくつだ?』

 

『確か雄英の実技試験の歴代最高記録は150くらいだったはずだぞ?それがどうした』

 

そんな中脳裏に過ぎるのは担任との会話だった

実技の歴代最高記録について気になり、そこだけは唯一実技試験前に知りえていた情報だった

 

(普通にやってればこのままでも充分合格するだろう、だがそれは違うだろ?)

 

『『『『標的補足、ブッコロス!!』』』』

 

眼前には大小様々の仮想敵

それを前にしても尚、余裕を崩さない

それどころか心の中で高らかに宣言した

 

今後一切塗り替えられない、圧倒的な記録を打ち立ててやるよ!

 

 


 

「今年は粒ぞろいだとは分かっていたけど…彼は特に凄まじいわね」

 

雄英高校の校舎の一室

演習場を見るため作られたモニタールームには雄英の教師もとい名だたるプロヒーローたちが試験の採点を行っていた

 

「試験開始からそろそろ半分…この時点で撃破Ptだけでも既に200を越える成績か」

 

「しかも、後半にさしかかるというのにバテるどころかさらに加速してるぞ…」

 

教師達の視線は離人に釘付けだった

最初の時点で説明会のこともあり完全に悪目立ちしていたはずなのだが今となっては評価はうなぎ登りである

 

「だが、彼の素行については軽視できないな」

 

「ウム、コレハ成績ガトイウ問題デハナイ」

 

しかし、それでも素行は気になった

いくら成績がよかろうともヒーローとしてはあるまじき経歴には流石の雄英教師も頭を抱えていたが、そこにネズミのような教師が声を上げる

 

「確かに彼の素行には問題も多い

だからこそ、我々が彼と向き合い導かなければならない…それに真価が問われるのはここからさ!」

 

そう言いボタンを押し

最後の試練の訪れを言い渡す

 

しかし、今回ソレに立ち向かう者は

離人1人だけではない事をこの時の教師達は思いもしなかった

 

 

 

 

 

 

 

「あ?」

 

最初に気づいたのは数えるのも飽きた仮想敵を叩きのめした時だった、まるで地震かと見間違うほどの揺れと何かが近づく気配。この時点で離人はある程度目星がついていた

 

「この振動にこのタイミング…

間違いねぇ、例のお邪魔野郎のことか!」

 

そのまま震源地へと最速で向かう

途中、入れ違う受験生に止められながらもそれすら歯牙にもかけずにまっしぐらに向かう

 

「ハハ、すげぇな!」

 

ビルの背ほどあろうかと言うほどの超大型の仮想敵が周りの建物を壊しながらこちらへ歩み始める

 

(倒したところで何の得にすらならない

これが0Ptの仮想敵、普通なら逃げの一択だな)

 

冷静に分析をしていくが

眼前の状況はそれどころではない

大型の仮想敵が離人を補足しようとする

 

だが、それは雑魚の思考だ

 

ドゴォン!

 

刹那、仮想敵の視界から離人の姿が消え

彼のいた足元に巨大な蜘蛛の巣のひび割れが生じた

 

離人は個性で肉体を強化

目にも止まらぬ速さで空を蹴りながら接近する

 

「せっかく用意したんだ、しっかり壊してやるよ!」

 

ズガガガガガ!

 

これまでとは訳の違う出力によって強化された打撃のラッシュは瞬く間に仮想敵を変形させる

 

そして、完全破壊1歩手前でビルの屋上に飛び移り

今の全エネルギーを凝縮させ光弾を生成する

 

「楽しませてもらった礼だ、華々しく散らせてやる」

 

直撃すれば仮想敵は蒸発するであろう一撃

それを打ち込もうとしたその時、強化された視覚がソレをとらえた

 

(あ?何で誰もアイツを助けてねぇんだよ

…いや、周りから見えてないのか)

 

瓦礫に足を挟まれ、身動きの取れない少女

しかも、それは彼にしか見えておらず誰からも助けてもらえなかったのだろう

 

「チッ…仕方ねぇ」

 

ズガァン!

 

本来の威力から1割にみたないであろう光弾を代わりに出して仮想敵を破壊し、少女の元へと向かう

 

「え、ちょっ!?」

 

「ほら、逃げるぞ」

 

すぐさま瓦礫をどけて、少女を抱えて後退する

俵担ぎで走るその様は同年代の少女を抱えてるようには見えなかったが崩れゆく仮想敵から逃げるためにはしのごの言っていられなかった

 

「終了~!!」

 

「あ!クッソ!終わっちまった!」

 

「ご、ゴメン…」

 

安全な場所に退避したのと同時に試験終了のアナウンスが流れた

 

「…おい、足大丈夫か?」

 

「う、うん…一応骨は折れてないと思う」

 

「そうか、降ろすぞ」

 

市街地の一角にあった公園のような場所で彼女をベンチに下ろし、そして離人は来ていたジャージの上着をかけた

 

「あ、ありがとう」

 

「…いいからさっさと着ろ、全裸は不味いだろ」

 

「へ…え!?」

 

少女はようやく状況を理解した

助けに来れたということは自身の姿を見ることが出来るということであり、それが自身の個性を生かすために何も着ることをしなかった彼女にどんな意味があるのか

 

「ば、バカぁ!!!」

 

「イッテェェ!?何すんだよ!」

 

恥ずかしさのあまり、試験でも出なかったような渾身のボディーブローが無防備な離人の鳩尾に突き刺さる

 

「何じゃない!!

女の子の身体見ておいてタダで済むと思わないでね!」

 

「巫山戯んな!

こちとら助けてやったのに…ってかテメェが全裸なのがそもそもの原因だろ?!この数の人間いてお前が見えるやつがいないとでも思ったか、この痴女が!」

 

「何が痴女だ!私にはちゃんと葉隠透っていう名前があるんだよ、この変態!」

 

「テメェにだけは変態なんて言われたかぁねぇよ!」

 

「アンタ達やめないか!」

 

激しくなる口論についに来ていた治療担当のヒーローが声を荒らげて止めに入る、これには二人とも黙るしか無かった

 

「まったく…こっちには気づきもせずに痴話喧嘩かい」

 

「「痴話喧嘩じゃねぇ/ない!」」

 

「…アンタ達、本当は仲良しなんじゃないのかい?」

 

…ちなみにこの痴話喧嘩はリカバリーガールが葉隠を治すまで続くこととなった

 

 


 

「離人ぉ!合否通知が来たぞぉ!!」

 

「朝からうるせぇ…」

 

(色んな意味で)波乱の入試となったあの日から約一週間が経ちひたすらに結果を待つだけとなったある日、ついに結果が届いた

 

「…え、いやコレいま開けるの?」

 

「当たり前だろ?!」

 

「…もう合格は決まったようなもんだし寝かせてくれよ」

 

「断る!寝ると言うなら俺は全力で騒ぐ!」

 

(意味わかんねぇ…)

 

もちろん、自己採点の結果は文句無しの首席合格のはずだと分かっていたが叔父がうるさいので仕方なく封を開けた

 

「…何だこれ?」

 

「多分投影機器の類いだろ

さ!はよはよ!」

 

中からでてきた謎の黒いものを机の上に置く

 

『私が投影された!』

 

「オールマイトだぞ!離人!」

 

「寝起きの体を揺するんじゃねぇ!」

 

『ハハハハ、きっと驚いているだろうね。』

 

『実はね、私は今年から他でもない雄英高校の教師を務めることになったんだ!!このビデオもOBの特別出演じゃなくて、教師としてのこのビデオに出ているわけなんだ!!』

 

興奮のあまりに離人を揺すりまくる叔父についに声が出てしまったが、それより結果だった

 

『まずは筆記試験からだ!

筆記試験は文句なしの成績だ!それどころか筆記試験を首席で通過する好成績!凄いじゃないか!試しに解いた私でも少し難しいと思う問題もあったというのに!そして次は実技試験だ!』

 

「…!」

 

「いや、俺の受験だからな?」

 

まるで自分の事のように見入っている叔父に声をかけるがそれすらも聞こえていないかのような集中力に呆れていた

 

『実技試験の成績だが、敵Ptが206Pt!!

こちらも素晴らしい成績だ!文句なしの首席合格さ!』

 

「凄いぞ離人ぉ!!」

 

(早く終わってくれ…)

 

実技試験の結果にどこぞの外道コンビのようによしよしをする叔父だが当の本人は目が死んでいた

 

『さてこれだけでも君は合格、しかもぶっちぎりの首席合格。だが我々が見ていたのは敵Pのみにあらず!どんな状況であろうと救けることがヒーローには必要な心構えだ!偽善?綺麗事?大いに結構!!命を賭して綺麗事実践するのがヒーローのお仕事なんだからさ!!』

 

「なぬ!?つまり点が上がるのか!?」

 

(やめろ、恨むぞオールマイト)

 

さらに叔父を暴走させるような会話に離人は初めてオールマイトに対して、怨恨をつのらせた

 

『審査制の救命活動(レスキュー)Pt!!それこそが、我々がみていたもう一つの基礎能力の採点項目さ!!

君の救助Ptは32Pt!!我々はちゃんと見てたぜ!

そして圧倒的脅威である0Pから多くの受験生を護り!そしてあの時、葉隠少女を救った事も!因みにこの救助活動Ptは彼女からの進言もあったぜ!』

 

「…!アイツ」

 

脳裏によぎったのは彼女の怒り顔

離人の中で最悪だったイメージが良くなったのは言い逃れのできないことだった

 

『そして、敵Pと合わせてトータル238Pt!!

最初から最後まで他の追随を許さない怒涛の快進撃!!素晴らしかったぜ!もう一度言わせてもらう!君は合格さ!それも、ぶっちぎりの首席合格…いや、雄英史上歴代最高の記録だ!』

 

「おおおお離人ォ!!!」

 

「やめろ!」

 

さっきから暑苦しい叔父をなんとか抑えながら結果を聞き、笑みをこぼす

 

『来いよ源力少年!雄英(ここ)が君のヒーローアカデミアだ!!』

 

「…!!」

 

その言葉は確かに重み持ち、そして離人を楽しませる日常への第1歩として確かなものだった

 

『あ、それと時間がまだあるから1つだけ伝えておくぞ!』

 

「「?」」

 

結果発表も終わり、締めやすい空気が出来たかと思いきや想定外の発表事項に2人の頭の上には?がでていた

 

『葉隠少女からの伝言なんだが…

「もしヒーロー科になれたら覚悟しておいてね!」とのことだ。…まぁ、一部始終を見ていた我々としては…うん!

頑張れ!』

 

プツン

 

「「…」」

 

最後にとんでもない爆弾を残して映像は終了した

咄嗟に逃げようとするがそれをさせまいと肩を掴み静止させる

 

「おい、お前葉隠さんに何した?怒らないから言ってごらん?」

 

「…言わない、絶対面倒なことになる」

 

「まさかアレか!?

救助する時に胸でも触ったか?!」

 

「…知らん」

 

「いや!お前その反応ソッチ方面だな?!」

 

「…ノーコメントで」

 

「おま…胸触ることよりやばいことしたのか!?」

 

変に勘のいい叔父の怒涛の質問攻めをどう凌ぐか考えながら離人は決心した

 

(あの痴女…絶対許さねぇ!!!)





・ある意味1番の変態被害者離人くん
助けたのにも関わらず、渾身の一撃を貰った人
実はこう見えて緑谷並に女性耐性がない
それはそれとしてオールマイトと痴女は許さん

・ある意味一番の痴女加害者葉隠ちゃん
裸を見た事は許さないがそれはそれとして自分のせいで試験に落ちてしまうのではないかと思い、教師陣に直談判しようとしたら向こうから来た
ただ、別に許した訳では無いので伝言で許さないと伝えようとしたら思わぬ形で仕返しとなった
余談だが、家に帰ってからジャージの存在を思い出しどうしようか迷った

・ある意味戦犯の新人教師オールマイト
せっかく持ち時間が余っているので伝言載せたら何故か恨まれることとなった、なおこの後弟子からとんでも発言されてナニソレシラナイ…となる

・離人くんの保護者枠の叔父さん
どごぞのNO2.ヒーロー並に親バカな人
本名は源力 光助(こうすけ)
葉隠さんのことを聞き、責任取るだよォ!と言ってボコられる。余談だが炎司とは同級生だった

・苦笑いを隠せない教師陣のみなさん
笑顔で0Ptを相手にボコボコしてて唖然としてたが葉隠救助ムーブに株が爆上がりした、ただその後の痴話喧嘩の流れは苦笑いしかできなかった
因みに彼の中学校の担当教師が卒業生であることは根津校長を除いて誰も知らない

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