宮東ガンジュの悲喜こもごも   作:みのやき

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風紀委員会との“中盤戦”です。
これ以上遅れると存在を忘れ去られる気がするゲフンゲフン……文字数が多いため、本格的なバトルパートを後半戦とさせていただきます。

原作のこのシーンについて「皆のんびり正直に話し過ぎやろ、ワイがもっとナチュラルな流れにしちゃるわ」などと粋がった小生が、オリジナリティを出そうと息巻いた結果がこの体たらく。地下生活者のガバチャートを笑えない……。

特にアコちゃんさんが急いでる割にのんびり構えすぎな気がしないでもありません。
「はよ戦えやボケ」と思った方、どうか口には出さないでください。
言ったら脱ぎます。

ヒヨリが。

執筆にあたって方針もメンタルも整わず、気が付けば早9月。
時間と気力と体力とついでにボ卿みたいな狂気が欲しい。



アビドス編5 風紀を乱す委員会2 (三人称)

「嘘だろ…!?」

 

 全身に降り注いだ銃弾の雨が齎す痛みに耐えながら、銀鏡イオリは呻くような叫び声を上げずにはいられなかった。

 自分の部隊だけで全て片付ける。周囲に潜ませた大勢の同胞に出番は無い。「アコちゃん」は大袈裟だ。その心積もりで戦いに臨んでいた。しかし現実は、彼女の奮闘を嘲笑うように想定外の結果を突きつけてきた。

 全滅。軍事用語ではなく、おおむね文字通りの意味で。ゲヘナ風紀委員会の一個中隊が、十名にも満たない相手を、一人も倒せないまま!

 あれよあれよと言う間に、気絶して大の字で寝転がる委員たちが道路に散乱していった。気が付けば、自分とチナツだけが敵前に取り残されていた。正直に言ってしまうと、珍しい事態ではなかった。美食研究会のようなテロサークル相手に不覚を取ることは……恥ずかしながら、ままあった。空崎ヒナ委員長をはじめとした各校の最高戦力と相対しても危ういだろう。

 しかし他校の、それも校区の面積だけが取り柄な弱小校と聞いていた存在に圧倒された事実は、新たな衝撃と屈辱をもってイオリの精神に揺さぶりをかけてきた。

 

『アビドス廃校対策委員会の奥空アヤネです。この度のゲヘナ風紀委員会による“暴挙”について、納得のいく説明をしていただきます!』

「そ、それは…」

 

 一時的にダウンした自分に代わり、副官である火宮チナツが詰問を受けていた。映像通信越しに睨みつける黒髪眼鏡のアビドス生徒に対して、返答に窮している。無理もなかった。便利屋68の捕縛だけを命じられて放り出された彼女には、それを推し通す以外に道は無い。たった今その道が塞がれたことで、二の句が継げぬ状態に陥っていた。

 そもそも今日の遠征については大多数の風紀委員が疑問を感じていた。必要性も緊急性も低い内容。一人だけ熱心に、有無を言わせず出撃を命じる行政官。イオリも頭の片隅では疑問を感じていた。お馬鹿な問題児たちが自ら貧乏な田舎町に逃げ込んで、勝手に苦労しているだけの話だ。

 また便利屋68は比較的、ゲヘナの感覚でいえば幾らか穏便な連中であり、温泉開発部のように他校との明確な火種となり得る問題を引き起こすケースは少なかった。……0とは言わない。それを、わざわざ越境してまで追い詰める意義はあるのだろうか?いくら不法侵入する相手が鎧袖一触にできる地方の学校──と信じていた──とはいえ、他校との不要な軋轢は避けるべきではないか。

 

『それについては、私の方から説明させていただきます』

 

イオリたちの胸中に渦巻く疑念は、直ぐに氷解することになった。件の上司が 「待っていました」 とばかりに立体映像越しに現れたからだ。

 

──それは、如何なるテーマにもとづいたファッションセンスなのか。

 

 普遍的な事務用品であるバインダーを抱える左手首には、およそ一般的なアクセサリーとは言い難い手錠。チョーカーというよりは“家畜の首輪”という表現が相応しい形状をした首飾りには、カラカラと音を立てる本物のカウベル。歩くだけで下着が見えそうな「超」を付けたくなるミニスカート。ウェーブをかけた空色の髪に黒のカチューシャ、髪と同じ色の瞳。キヴォトスの生徒の例に漏れない整った顔立ち。女性的な凹凸に恵まれた身体を、青を基調としたスーツが束縛するように締め上げている。

 そして何よりも目を引くのは胸の、俗に言う《東西半球》。とあるミレニアム生徒のように通気性を重要視したのか、豊満な肢体をアピールしたかったのか。Yシャツの両脇を切り開いて艶めかしい素肌を露出させるという驚天動地のファッションセンスが、例えカメラ越しであっても本人の存在感を否が応でも高めていた。

 天雨アコ。ゲヘナ学園の三年生にして行政官の位を持つ風紀委員会のNo.2が、恥じらいの“は”の字も無く、先生たちの前にその姿を晒していた。

 

『私の部下が無礼を働いたようで、誠に申し訳ありませんでした』

「なっ、アコちゃん!?私は命令通りにやっただけだよ!?」

 

 思いのほか、服装に対する周囲の反応は薄い。同じような意匠を好む生徒が一定数、キヴォトスには存在している事実から来る慣れだった。流石に真似をしようとする者は少数派だったが。

 

『誰が無差別に発砲しろと言いました?他所様の土地に踏み入るのですから、そんなことは注意するのが当然でしょう?……失礼いたしました。改めまして──』

 

 彼女は自身の所属を明らかにするや否や、さも当然のように責任を現場へ押し付けた。形ばかりの謝罪を済ませると、早々に便利屋の処遇について話を戻していく。しゃあしゃあと、全てを予定調和の中に留めようとする。その姿を見て、意識を保っている風紀委員たちは「やっぱり」という叫びを心の中に留めておくために気力を消費した。

 

またアコちゃん/さん/行政官の悪だくみだ!

 

 

 風紀委員たちが感情の乱気流に飲み込まれている一方、ガンジュは静かに継戦の準備を進めていた。先生たちは話をするために仲良く道路の真ん中に棒立ちで集合している。いつも通りの無防備な対応にやや気が引けたものの、不満を呑み込みご一緒する。一人だけ物陰に隠れて忙しなく動けば、風紀委員会を刺激してしまう。この場では決裂すると分かっていても、対話を中断させてはいけない。我知らず対話という現象に注目するガンジュは、慎重に行動を選択する。

 便利屋68は第一ウェーブに引き続き、一歩引いた立ち位置で静観していた。招集した傭兵団と揃って手持ち無沙汰な様子が否めない。実際、社長が身の振り方を決めかねていたので宙ぶらりんの状態だった。

 生真面目で義理堅いアルが、この状況で逃亡を選択する訳もない。結果的に、アビドスの住人達に対して恩を仇で返してしまった事実から来る後ろめたさと、ただ逃げるだけでは自社の沽券に関わるというプライドが参戦を決定させつつあることは、アコに向ける強い視線からも明らかだった。空崎ヒナが現れない限りは、という但し書きを添えて。

 本来の物語では、社長以外の全員が身を隠して回り込み、風紀委員会を横合いから殴りつける流れだった。おそらく本編の彼女は、一当てしてから逃げる算段を立てていたのだろう。社長の性格的にそうはならないであろうことも想定しながら。

 だが、現在の鬼方カヨコたちに動きは無い。どのような変化が起きていて、何が変わるのかと言えば、ガンジュとしては変化が無いと感じた。殺人による取り返しのつかない戦力の削減がご法度である以上、気絶させるのが関の山だ。そして戦闘訓練を受けた頑丈なキヴォトス人は、銃弾と銃床で全身を滅多打ちにしたところで、早い者ではものの5分で戦線に復帰する。故に、便利屋が敵の出鼻を挫かなくとも、違いは誤差の範疇であるという判断を下した。

 

──違っていた場合はどうするつもりだったのか? と問われたら「頑張る」とだけ返す脳筋な駄犬がいた。若干少々、アビドススナオオカミの溢れ出る闘争心にあてられていた──

 

ゲヘナ ヘナヘナ ヒソヒソモップ

ゲヘナ ヘナヘナ コソコソモップ

 

 風紀委員たちの息遣いを感じる。流石に一万の大台には届かない。それでも尋常ではない数のゲヘナ生徒が、周囲の風景に溶け込むように潜んでいる。極めて密やかに設けられた包囲網に、敵方の完成されたチームワークを感じて、ガンジュはわずかながら身震いした。毎度毎度、紙芝居では簡潔に流された場面で、これほどまでに緊張するとは。分かってはいたが、二次元と三次元は別物だという当たり前の事実が重くのしかかる。

 自身の装備を確認した。機材に損傷は無し。弾薬の残量も十分。戦場に散らばっている落とし物の中から、使えそうな物資に目星をつけておく。

 《08小隊》と名付けたオートマタの稼働率を携帯端末でチェック。もともと第一ウェーブの途中参加だったため、目立った損傷は無かった。思いのほか良い動きを見せてくれる「ガンダムもどき」は、敵軍を攪乱しつつ弾薬の輸送任務へ従事するよう指示を出しておく。

 エレガントに実行できる作業を済ませた後は、アコと先生たちの対話に意識を集中させた。聞こえてくる内容に、原作からの大きな乖離は今のところみられなかった。

 

『どうしても、引き渡してはいただけませんか?』

『便利屋の処遇はアビドスで決めます。風紀委員会に対しては後日、改めて賠償を請求させていただきますので、今日のところはお引き取りください!』

『うーん、困りましたねぇ……』

 

 アビドス廃校対策委員会は、鼻息も荒くアコの脅迫 (おねがい) を突っぱねた。反骨精神に溢れた田舎者たちの対応に、ゲヘナの行政官はこれ見よがしに溜め息をついて見せる。豊かな胸の膨らみが不快気に揺れた。

 彼女にしてみれば、アヤネたちの態度は無知と蛮勇でしかないのだろう。圧倒的な兵力差をちらつかせても、損得勘定に従った判断を下さない。加えてカイザーグループが土地の大半を所有している現状を理解せず、声高に縄張りを主張する。風紀委員会は、現在の地主から破壊を許容する約束を取り付けている。遺憾ながら、風紀委員会がアビドス校に対して頭を下げる必要は無いと言わざるを得ない。

 一方でアコは、アビドス陣営の態度に納得する様子も見せていた。対処しきれない脅威を示された上で、彼女たちが徹底抗戦を選択した理由を知っていると言わんばかりに。鋭い眼光を気だるげな形に細めた瞼で隠しながら、アコは視線をアビドス生徒の傍らに立つ奇妙な大人に移した。

 連邦生徒会の所属であることを示す白いスーツを纏った、黒縁眼鏡のくたびれた優男。失踪した連邦会長と入れ替わるように来訪した奇妙な大人。彼女の置き土産、連邦捜査部S.C.H.A.L.Eの顧問。がらんどうの活動方針と、規格外の権力を併せ持つ面妖な部活動の総責任者。キヴォトス全土で自由に活動できる権限を持ち、所属や身分に関わりなく全ての生徒を部員として編入できる……。

 極端な話、何でもできてしまう人。政に関わる者としては、警戒するなというのが無理な話だろう。ガンジュがこうしてリオ会長の命令で付き添っているように、彼女もチナツからの報告書を読んで慌てて行動に移したのだ。

 

『大した余裕ですこと。やはり信頼できる大人を味方につけているおかげでしょうか?』

「さあ、どうかな?」

 

 先生がとぼけた返事を返し、アコはますます眼光を強める。首元のカウベルが「シロシロ」と鳴り、大きな胸が、呼吸に合わせて「モップモップ」という音を立てながら揺れている。合体すれば「シロモップ」だ。ゲヘナ学園でシロモップと言えば空崎ヒナしかいない。だからきっと、彼女を守るための強硬策であることにも相違ない。

 お馬鹿な万魔殿や、日常的に巻き起こるテロリズムへの対処、更にはエデン条約という爆弾を処理する業務に忙殺されている彼女の負担を減らすために、アコはこの横暴な社会見学を実行に移したのだ。どれほど出鱈目な権限も、物理的に拘束してしまえば行使される機会は訪れないのだから。

 だからといって他校区への突撃を敢行するのは過敏すぎる反応に思えるが、ここはキヴォトスだ。“前”の現実以上に、言ったもの勝ちのやったもの勝ちという理が蔓延る土地に住まう者として、彼女の行いが狂気であるとは言い切れない。

 

 常人とは異なる感覚で「原作通りでよかった」と安堵しながら、ガンジュは事の推移を見守り続ける。

 

『シャーレの先生、貴方からも彼女たちを説得していただけませんか?』

「生徒が望まない道を強制することはしない。そして今の私は、アビドスの子供たちを助けるために行動している」

 

 だから“この場は”風紀委員会に敵対させてもらう、と。穏やかに、しかし明確に、先生も首を横に振った。取り付く島もない様子に、アコはもう一度、如何にも「うんざりしました」と言わんばかりに深い溜息を吐いてみせた。

 

「分かりました。ご理解を頂きたかったのですが致し方ありません。そういうことであれば──」

 

ワザとらしく肩を落とした。煩わしそうに髪をかき上げた。そして、

 

「──やるしか、なさそうですね♪」

 

一転、“凶暴な微笑み”という独特の表情を形成して見せた。それを合図に周囲の状況は一変した。

 

「――っ!」

「こいつら、まだこんなに!」

 

 ゾロりと、背景に溶け込むように隠れていた風紀委員たちが姿を現した。数えるのも馬鹿馬鹿しい規模の軍勢が、アット言う間に廃校対策委員会と便利屋を包囲していた。全体的に強い神秘を内包するゲヘナ生たちと、こと戦闘に関しては統一された意識が、光学迷彩装置も使わずに一連の隠密行動をやってのけていた。

 ガチャガチャと30kg近い防弾盾を構えた委員が列をなし、ゲヘナ生徒の頑強な肉体と併せて壁を形成する。盾兵や人工の遮蔽物を利用して身を隠しながら、アサルトライフルやショットガンを構えた生徒が銃口を針山のように向けてくる。背後にはより高所に位置取った者たちが、ミニガン等の重火器を担いで照準を定めていた。

 まるで映画のワンシーンに見えるその光景は、キヴォトスにおいても普遍的であり、有効な戦闘システムだった。

 

『世間知らずのお嬢様方に教えて差し上げましょう』

 

 アコが軽く右手を振り上げた。振り下ろすことでどのような現象が起きるのかは語るまでも無い。アビドス側も剣呑な空気を理解して速やかに配置につく。ノノミを中心に円陣を組み、まずは無策で果敢にも全方位へ対応する──と見せかけて、まずは包囲の輪を破る。

 柴関ラーメンのあった大通りから伸びる側道の一つ。自軍から最も近く、道幅が狭いために敵軍も配置する戦力を絞らざるを得ない道を狙って、一点突破を試みる。まるで思考をリンクさせたかのように身体へ馴染む先生の指揮と、アイコンタクトで作戦を成立させる。

 便利屋もシロコたちの意図を察して、同じ地点に狙いを澄ませた。逃げるにせよ戦うにせよ、まずはアビドスと同じ手続きを踏む必要がある。事実上、二者の共闘関係は既に成立していた。傭兵団には欺瞞のためにあえて大雑把な指示を出し、同士討ちをしない程度に点々バラバラな構え方をさせる。

 

『ゲヘナ学園の風紀委員会に協力しないという選択肢が、どのような結末を招くのか』

 

 緊張が限界に到達していく。その一帯だけ、時間の流れが緩やかになったと錯覚する。高まる熱気と、臨戦態勢となった神々の波動が圧縮されて、解放されるその瞬間を待ちわびる。辛うじて生き残った建築物たちが、悟りの境地でその時を待つ。

 

『どうぞご堪能「よく言うよ」』

 

──そして最高のタイミングで、彼女が口を開いた。

無線越しの飄々としたよく通る声が、オープンチャンネルで全員の鼓膜を震わせ、血気盛んな少女たちに冷や水を浴びせた。出鼻を挫かれたアコの右手が、力なく垂れ下がった。

 

 

『……カヨコさん、空気を読んでいただけませんか? もう完っ全に血煙乱闘編へ移行して夜露死苦という流れだったでしょう? 』

「知らないよ、そっちの都合なんて」

 

 鬼方カヨコが肩をすくめる。呆れた表情を隠そうともせず、アコの真似をするように大きな溜め息をついてみせる。そして白い髪を詰まらなそうに流しながらネタ晴らしを始めた。

 

「気取ってないで正直に言いなよ。目的は先生でしょう?」

「私?」

「自分で言うのもなんだけど、便利屋に対してここまでやる意味は無い。アビドスにも、ね。だから後、こんな大部隊を動かす理由になるのは先生だけだよ」

『何で先生を……?』

「どさくさ紛れに先生をゲヘナへ招待したいのさ」

「はあっ!?」

 

 カヨコは事の経緯をあっさりと言い当てた。原作におけるアコは、彼女のことを評価していたようだが、ここでも変わらないようだ。彼女には遅かれ早かれ事の次第を見抜かれると理解している顔だった。

 ただカヨコが、こうして堂々と姿を晒して解説を始める可能性までは、見越していなかったのかもしれない。或いは純粋に、この作戦が腹に据えかねたのか。苦虫を嚙み潰したよう表情を周囲に悟られぬように気を配るアコの様子が見て取れた。

 

「どうして私を?」

「トリニティとのパワーゲームを有利にするため。エデン条約も大詰めだしね」

「エデン条約?」

『確か、ゲヘナとトリニティの和平条約でしたよね? 締結に向けて調整が進められているとか……』

「そう、風紀委員会もガッツリ噛んでる」

「それがどうしてこうなるのよ?」

「誰でも大事な契約を結ぶ時はピリピリするものでしょう? それがキヴォトス屈指のマンモス校ともなれば、関係者は連日お祭り騒ぎだよ。連邦生徒会も例外じゃない」

「連邦生徒会って……そこの会長、失踪したとか言ってなかった?」

「今でも大混乱だろうね。言い出しっぺの会長が居なくなって、色んなものが宙ぶらりん。そんな時に先生が現れたんだ──」

 

 策略と呼ぶのも烏滸がましい本作戦。ありとあらゆるツッコミどころをうっちゃらかして、アコは悪い大人が大切な風紀委員長に害をもたらす可能性を排除したかったのだろう。

 

「それにしても、相変わらず強引だね。ほんと、よく行政官なんてやってられるよ」

 

 カヨコは聞こえよがしに事実から外れた評価をしてみせた。特定の人物を引き合いに出すことで、ある程度は任意で彼女の動揺を誘うことができることを心得ていた。アコとカヨコ。2人の間に未知の因縁を思わせるやり取りではあったが、本筋からは外れる話題であったため、今は誰もそこには触れない。

 

「そんなんだからヒナ委員長以外は舐められるんだよ」

 

 ギリッと、映像越しにアコが拳を握り締めて激情を堪えている。澄ました笑顔を取り繕い、反撃を試みた。

 

『言ってくれますね。何ならお望み通り呼んで差し上げましょうか?』

「ヒイッ!」

「呼べば?」

『ええ、呼びますよ。今すぐに「言ってる間に呼びなよ。できないの?」……』

「できないよね。この乱痴気騒ぎはアンタの独断だから」

「どういうことよ?」

「ヒナ委員長はものぐさで合理的だ。便利屋ひとつのために他校の縄張りに踏み込むことはしない。やるのは元気のあり余ってる忠犬だけさ」

 

 カヨコは滔々と言葉を紡ぐ。アコは強引に会話を打ち切ってしまうこともできた。実行しなかったのは彼女の、というよりはキヴォトス全体に根付く奇妙な呑気さからくる選択だった。そのような取り決めが浸透しているわけではないし、時と場合によらず厳守されるわけでもない。ただ敵対している存在からの問いかけに対しても律義に対応してしまうような、慣例というか風習がそこにはあるように見受けられた。

 

「無理もないよ。先生の為人を知らなければ、放っておいたら何をされるか分からないって考える人は多いだろうね」

 

 シャーレの異質さを把握した上で、静観に留めるのか、拙速を尊ぶか。ゲヘナの行政官は後者を選択して独自に動いたのだ。カヨコはそう断定して締めくくった。

 

「そんなところじゃない?」

『お答えする義理はありません。私はあくまで風紀委員としての責務を果たしているだけです。チャランポランなカヨコさんにはご理解いただけないでしょうけれど、ね』

「──アコ」

 

 話がひと段落した頃合いをみて、先生が前に出た。アコは作り笑顔を止め、無表情で男の顔を正面から見据える。

 

「今の話は本当かい?」

『さあ? 事実と仮定した場合、先生はどうされますか?』

「まずは、誤解を解きたいと思う」

 

 先生はまず、自分の行動が方々の不信を招いている現状に対して謝罪の言葉を口にした。それからキヴォトスのパワーゲームに参加する意志は無いことを明言した。

 

「私の目的は、初めに伝えた内容に尽きる」

 

 ただ困っている生徒を助けたい。今はアビドスの子供たちを、ゆくゆくはキヴォトスに住まう全ての生徒たちを。ゲヘナには後ほど、穏便な方法で訪問させてもらう旨を伝えた。

 アコは男の佇まいと言葉遣いから誠実さを感じ取ったのか、少しだけ不信の矛先を鈍らせる。行政官として多くの人間と関わってきた彼女は、相応に人を見定める目を養っているのだろう。

 

『……失礼ですが、言葉だけでは信用しかねます。貴方の不可解な行動の数々は』

 

 しかし、それが全てではないことも理解しているからこそ、アコは先生の言葉を信じ切らない。調べれば調べるほどに不信が募る。卓越した指揮と、その場に立っているだけで傍に居る生徒の力を増幅させる不可解な存在。それがシャーレの顧問に着任するや否や辺境の砂漠地帯へ長期出張。アビドス校の生徒たちと合流して学校周りの不良集団を一掃した後は、突如としてブラックマーケットへ出向き、更にはトリニティの生徒と思われる人物と接触している。

 

『何かあると思うのが普通でしょう?』

 

 廃校寸前で旨味も無いアビドスが衆目を集めないのをいいことに、予め私兵を潜伏させていたのではないか? 戦闘中の不可解なドーピングを抜きにしても、この田舎町に精鋭と呼んで差し支えない生徒が集まっている事実について、そうでもなければ説明がつかない。

 目的は? 背景は? 一連の流れで誰が得をする?元締めは先生なのか?それともトリニティか?未だ詳細を把握してはいない。生真面目に調べ尽くしている余裕はないし、その必要もない。疑惑の中心にいる人物を確保してしまえば、どのような謀も中断を余儀なくされる。後は順繰りにパズルを組み上げていけばよい。

 

『貴方がトリニティやアビドスと結託して、キヴォトスの覇権を狙っていないとどうして言い切れるのですか?』

「それについては『そうではない』ということを、行動で示していくしかないね」

 

 今の自分では、彼女を説得して兵を引かせることは叶わない。戦いは続く。自身の限界を理解しつつ、先生は率直に言葉を交わす。

 アコの疑心暗鬼だと断言するだけでは、彼女を止めることができない。先生はゲヘナ学園の政治体制について未だ無知であるが、視界を埋め尽くすような大部隊を動員しているアコが、引っ込みのつかない状況にあることは察することができた。現状、先生とゲヘナ学園との信頼関係はゼロ。それどころか目の前の少女についてはマイナスの領域にある。

 アビドス校の生徒たちも先生を弁護するものの、ブラックな活動内容を詳らかにするわけにもいかず、沈黙を含めた当たり障りのない態度を選ばざるを得ない。それがアコの猜疑心を強めることは無かったが、緩めることもなかった。

 

『……お話の続きは、本部で。のんびり構えていると、トリニティの白い鳶に油揚げを攫われてしまいますので』

 

 風紀委員会が改めて臨戦態勢へ移行する。アコはあくまで便利屋の捕縛と、地主への許可を免罪符に侵攻を正当化する。「事のついでに」先生をゲヘナ学園へ案内すると宣言する。

 

『──ああ、それよりもミレニアムかもしれません』

 

 そこでアコは、忘れ物を思い出したように声のトーンを上げた。悪戯を思いついた童女のような無邪気さで、付け加える。自分だけが悪者になるのも癪だったし、相手側の連携を崩す意図も込めていた。

 

『ねえ、魔女さん?』

 

もったいぶった口調で、ホログラムに投影されたアコが、この場で唯一のミレニアム生徒を見た。

 

 

『──ねえ、魔女さん?』

 

 酷く優しい声色で話しかけられて、ガンジュは一瞬だけ頭の中が真っ白になってしまった。自分のことは、ゲヘナへ向けられるヘイトを逸らす材料にするために敢えて言及を避けていたのだ。遅すぎる気付きを得ていた。

 

『《ビッグシスター》も、そういった可能性を危惧して貴方を遣わしたのではありませんか? いえ、全て予定調和かもしれませんね?』

 

 アコがその美貌を台無しにする半眼で睨みつけてきた。生徒の例にもれず整った顔立ちに、冷たい笑顔を浮かべる。怒ったリオ会長とどちらが怖いのだろうと、一瞬だけ現実逃避気味に比較してみる。

 

「私は……」

 

 言葉に詰まる。話しかけられる可能性を全く考えていなかった。自身の影響力について過少に評価してしまうのが、彼女の悪い癖だった。人の輪に溶け込むことを求めながら、どこか自分を蚊帳の外に置いている。だからこうして“ご指名”を受ける度に、いちいち驚いてしまう。

 

魔女の二つ名が広まり出した時も、

チンピラ集団に襲われた──勝利した──時も、

杏山カズサと知り合った時も、

セミナーのエージェントとして引き抜かれた時も、

 

『ミレニアムは貧乏くじを引いた。本当にそうでしょうか? セミナーの会計士が直々に事務方のサポートに入り、次世代のエージェントと噂される実力者を護衛に寄越すとは……ミレニアムも、随分と先生に入れ込んでいらっしゃるのでは?』

 

 ゲヘナの珍獣に目を付けられた時も「どうしてこうなった」と頭を抱えている。ネームドキャラと直に言葉を交わすことができる喜びと、全く意図していない方向へ話が進む目まぐるしさに振り回される。

 ガンジュは暗鬱とした気持ちで自分を見下ろす空色の瞳をぼうっと見つめ返す。政の要素を含むデリケートな内容であるにも関わらず、敵味方を問わず驚異の視聴率100%を記録してしまっているのは、キヴォトスならではの大らかさだった。

 妙な感触は覚えていたのだ。原作とは微妙に異なる流れ。アコではなく、カヨコ主導のもとにネタばらしが行われたこと。別に一言一句、一挙手一投足に至るまで物語の通りであれ、などとは思っていない。それを言うなら、とうの昔に若干の差異は生じ続けている。

 

「アコちゃんさんの横乳が私のことも見ている」

 

そんな感触も、彼女と自分の立場からくる事務的な警戒心の表れに過ぎないと判断していた。諜報活動はどこの組織でもやっていることであり、お互い様だ。風紀委員会の情報収集能力であれば自分のことも把握している可能性は高い。ただ、いい顔をされない程度だと、高を括っていた。

 

──その結果、こうして公衆の面前でつるし上げを喰らう羽目になっていた。

 

「会長は関係ない。先生の邪魔はしない。私はユウカ先輩の太ももに言われて来ただけ」

『?……まあ、そういうことにしておきましょう』

 

 別に破壊工作を行うわけではないが、後ろめたい点があることも確かだった。彼女の凶行も的外れではない。

 調月リオの性格や、キヴォトス共通の無邪気さと暴力に対する心理的なハードルの低さを慮れば、先生を危険視したセミナーが彼を拉致する可能性はゼロではない。美しくも凶暴なメイド軍団が、彼を黒塗りのワンボックスカーに押し込んでいる光景を想像して、ガンジュは今更ながらに自分の見通しの甘さを痛感していた。だから、アコに対する心情的な反発は最低限の範疇に留まるものだった。

 ガンジュには粛々と、ミレニアムが受動的に対応している旨を繰り返すことしかできなかった。先生やアビドス生徒の顔を見るのが気まずい。今のところ刺すような圧力は感じないが、この先は分からない。気まずさから視線をそれとなくアコの首から下に固定する。

 

(折角、信じてくれるようになってきたのに)

 

 事情を話したホシノが居てくれれば……ゲヘナヨコチチハミデヤンめ、余計なことをしてくれる。その肉をアビドスケサランパサランに分け与えよ! 苦労しているのだから、その程度の恩恵はあってしかるべきではないか!

 

──訂正、ちょっぴりこっそりアコの対応を恨んでいた。

 

 強く言い返さないガンジュの態度に、アコは少しだけ気をよくしたようだった。更に言葉を重ねようとして、今度こそ切り上げる方向にシフトした。流石にお喋りに時間をかけすぎている事実を理解して、焦燥に駆られつつあった。

 

『あら、居心地が悪くなってしまいましたか? ごめんなさいね。何なら、ついでに貴方も転入させてあげましょうか? 頭でっかちの科学者集団や、弱小校のレジスタンスよりも、ゲヘナ風紀委員会の方が頼りになりますよ? 』

 

部下に号令を出しながら、去り際に言い捨てるように冗談を口にした。ガンジュも誤解なく受け取り、気まずいままに戦闘に突入しようとした。

 

『こと、ヒナ委員長はキヴォトス最強と言っても過言ではない実力をお持ちです』

「最強……」

 

 ただ、その言葉に刺激を受けて余分に反応してしまった。別に感銘を受けたわけではない。機械的に「最強」という単語から連想される知識が脳裏に浮かんできたのだ。その議題について半ば無意識の領域で検討が始まった。

 

──私は、小鳥遊ホシノのようにはなれない!

──小鳥遊ホシノは、キヴォトス最高峰の神秘を保有しています。

──最強談義でアタシのこと忘れんなよ?

 

 小鳥遊ホシノと空崎ヒナは、戦闘能力においてどちらが上なのか?横合いから割り込んできた愛すべきチビロリメイド先輩のイメージに対して、頭の中で頭を下げながら思考する。

 ホシノはビナーが放つ原理不明の巨大なビームを盾一つで封殺することができる。攻撃力は不明。ヒナはスナイパーライフルでも傷つかず、巡航ミサイルの爆風に巻き込まれることでようやく血を流す。彼女の愛銃《終幕・デストロイヤー「ちゃん」「『ちゃん』は余計よ」「ごめんなさい」》から放たれる7.62ミリメートルNATO弾は紫色の光を纏い、正面からの一薙ぎでクルセイダー戦車を紙のように引き裂く……。

 基本的には、保有する神秘の人類史における知名度や格ないし量が戦闘能力に直結していると、ガンジュは認識していた。本人の努力も無駄ではないし、脅迫や毒物のような搦め手も場合によっては有効だろう。ただ少なくとも直接的な戦いにおいては、第一に神秘の格差が勝敗を決める。

 従って、黒服の言葉を信じるのであれば「やはり最強は小鳥遊ホシノか」ということになる。ヒナ委員長の認識通りであれば、メンタルでもアビドスケサランパサランが上回る。

 

(でも、強さなんていい加減なものだ)

 

 ルールもモラルも、何もかもが曖昧なキヴォトスでは特に。達人同士の戦いは、僅かな差で勝敗が決してしまう。怪力を誇る神々の戦いでは尚のこと。結局、どちらでもいいし、どうでもいい力比べなのだと、ガンジュは結論付けた。

 

 だから最後に漏れ出た言葉に悪意などなかった。或いは晒し者にされた事実に対する怒りが、無意識に攻撃的な言動を選ばせていた可能性はあるものの。

 

「ヒナ委員長って、ホシノさんに勝てるの?」

『──はい?』

 

ピシリ

 

 一帯の空気が凍る音を、全員が何処からともなく耳にしていた。何の気なしに口にしたその言葉は、舌戦でストレスを溜め込んでいたアコの神経を逆撫でするものだった。

 仰々しい役名に恥じない働きをする彼女は、多少の誹謗中傷で揺らいだりはしない。

 しかし、空崎ヒナだけは別だった。ありていに言って、アコはヒナのことを尊敬している。小さな体躯を酷使して、万魔殿からの嫌がらせに耐えながら日夜ゲヘナの治安維持に腐心する委員長の助けとなるべく、彼女自身も奮闘していた。

 その敬い方は尋常ではなく、ヒナを見る目に性的な色が混じっていると噂されるほどだ。しばしばヒナの身を案じる声が上がるものの、何と言われようと四六時中そばに寄り添うのがアコにとってはやって当然の義務だった。「ヒナのペット」などという陰口は誉め言葉でしかなかった。

 そんな彼女は今しがた口にした通り「戦闘能力においても空崎ヒナがキヴォトス最強である」と大真面目に認識していた。限度はあるが、彼女が敗北する事態はまず起こりえない、と。故にさも当然の如く、どこの馬の骨とも知れない生徒をヒナの上に置くような発言をした生徒に対して腹を立てた。

 

(どさくさ紛れに生意気な魔女さんも捕縛して差し上げましょう!)

 

ゲヘナ学園の学生広場中央に正座させてやる! そして「ヒナ委員長はとっても素敵なレディです」という一般常識を666回復唱させてやる! そうでもしなければ気が済まない! 十中八九、ミレニアムは怒るだろうが、今更だ! 他校との軋轢を気にするなら、こんな作戦は立てていない!

 

(……?)

 

 アコの増大する敵意に晒されて、ガンジュは困惑した。何故かゲヘナヨコチチハミデヤンの機嫌が急降下してしまった。カウベルの音が激しさを増し、豊満な乳房が千切れんばかりに暴れながらモップモップと吠えたててくる。

 ヒナ委員長のことで怒っているのは容易に察することができたが、貶める意図は一切なかったので、訳が分からなかった。かといって、何もしないわけにはいかない。先生がそうしたように、できるだけ言葉を重ねて誤解を解くために口を開こうとした。

 

「ん。今はホシノ先輩が最強。いずれ私がいただくけど」

 

 ボソリと、カヨコと同じように静かでよく通るシロコの声に遮られた。彼女を一番槍として、アビドスチームが思いのほか勢いよく食いついてきた。黒見セリカや十六夜ノノミが、口々にアビドス校で唯一の三年生を褒め出した。

 

「先輩が勝つに決まってるでしょ!」

「その通りです! ホシノ先輩は、水着少女団のセンターユニットなんですから!」

『言わせておけば……っ!』

 

 勢いに任せて己の野望を混ぜ込む所為で意味不明の発言になっていたが、怒りに打ち震えるアコは気づかない。言われっぱなしでは沽券に関わると、時間が推している事実も忘れて反論を試みた。

 

『馬鹿なことを「言うな!」はっ!?』

 

 今度は風紀委員たちが我慢しきれずに反応し始めた。またもやペースを乱されてしまった。

 部下たちがアコのことを軽んじていたわけではない。風紀委員会No.2の命令は絶対であり、恐れつつも確かな敬意を共有している。ただ、ヒナに向ける好意も本物だった。甲乙つけがたい感情ではあったが、この時は僅かばかり、後者に向ける好意が上回った結果だった。

 

「タカナシだかワリバシだか知らないが、ヒナ委員長が勝つに決まっているだろう!」

「黙って聞いていれば言いたい放題ぬかしやがって!」

「ミレニアムのもやしっ子が!」

「田舎の弱小校が舐め腐りやがって!」

「上等だよ!」

「ちくわ大明神!」

「おいっ、お前たち落ち着け――誰だ今の!?」

 

 イオリやチナツが制止しようとするが、決壊した感情の奔流は止まらない。なかなか始まらない戦闘に対する苛立ちも相まって、膨れ上がった情動が、先ほどよりも間の抜けたベクトルに偏向しつつ、再び大気を軋ませてゆく。

 

「ヒナ委員長の『痛いの痛いの飛んでけ』は万病に効くんだ!」

「ホシノ先輩の《お昼寝の歌》は最っ高のヒーリングミュージックです! でもおサボりはめっ、ですよ!」

「委員長のデストロイヤーちゃんは、ゲヘナアホバカクソマコトのゴミみたいな銅像だって吹き飛ばすんだ!」

「ホシノ先輩の盾は、何だかよく分からない巨大なビームだって完璧に防ぐのよ!」

『三徹した委員長の頭皮の香りは媚薬級です!』

『先輩は何時でも何処でもお日様の匂いを纏っています! お昼寝し過ぎです! ちゃんと夜は寝てください!』

 

そうして、本人を抜きにした場外乱闘がヒートアップしていった。

 

初めに引き金を引いたのは誰だったか。

 

得物はスナイパーライフルだったか、アサルトライフルだったか。

 

何れにせよ、血気盛んな誰かさんがスターターピストルを鳴らしたことで、アビドス校とゲヘナ風紀委員会の第二ラウンドが開始された。

 

激高しつつも、互いに統率を保っていたのは、見事としか言いようがなかった。

 

「ごめん」

 

狂乱の最中、か細い声で紡ぎ出された魔女の声は、虚しく宙に拡散していった。

 

「ねえーーっ! 私がカッコよく啖呵きって参戦するシーンはーー!? カイザーの時だけじゃないのよーーっ!?」

「社長、前を見て! 敵!」

 

如何ともしがたい何者かの意思により、台詞を省略された社長の慟哭も。




視点ブレすぎワロタ。
三人称とキャラ目線が混ざって訳の分からないことになってるなこれ、と呟く雨台風の夜。

やっちまった……やっちまったよ……水着ヒヨリのπに全集中の呼吸してる間にフルアーマー・ホシノーンのピックアップ終わってたよ……。
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