宮東ガンジュの悲喜こもごも   作:みのやき

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流石にオリ主の日記だけでは意味不明すぎるので、
エイミの視点という体で、少しだけオリ主についての説明を試みました。
相変わらず短いです。どうか御勘弁を。



番外 証言 和泉元エイミ (一人称)

私、和泉元エイミには同い年の友人がいる。

名前は宮東ガンジュ

黒髪ロングの綺麗な女の子だ。

 

彼女は自分のことを普通だと言う。

どう見ても普通ではないのに。

 

アンチノミー(二律背反)と名付けられた愛用の自動拳銃は、

矛盾に満ちた彼女の性質を端的に表していた。

 

性格は真面目で暗め。いわゆる陰キャ。

自覚はしているので自重はしている。

「おはよう」

「別に、普通だよ」

「じゃあね」

いつも無表情で、淡々と喋っている。

本人は普通に笑ったり驚いたりしているつもりらしい。

全然、分からない。もっと表情に出してよ。

…どうしたの?

 

陰キャの癖にやたらと交流の輪が広い。

というか、変な人に絡まれやすい。

セミナーとか、C&Cとか、エンジニア部とか…高等部に進学する前から、有名どころは一通り制覇していた。

私?私は数少ない普通の友達だよ。

 

本人としては痛し痒しらしい。

人付き合いは苦手だけど、構ってもらえるのは嬉しいんだって。

納得した。

陰キャはコネが欲しくても自分で作る力が無いからね。

その意味ではガンジュは幸せだ。

 

幸せの代償というわけではないけれど、危ない子たちにも日常的に狙われる。

よくスケバンやヘルメット団の銃撃戦に巻き込まれている。

キヴォトスで生きていく以上、硝煙の匂いは常に付きまとうけれど、

彼女の場合はその量が尋常ではなかった。

今では落ち着いてきたけれど、最盛期の中学時代には風紀委員よりも治安維持に貢献していたかもしれない。

たまに私も助けに入るけど、大抵は必要ない。

ガンジュが強いからだ。

スケバン5~6人じゃ相手にもならない。

ウタハ先輩の雷くんだって倒してしまう。

ミレニアムで彼女に勝てるのは、メイド部の先輩たちだけだろう。

 

戦い方も変わっている。

本人は教科書通りに戦っているだけだと言うけれど、少なくともミレニアムの教本を熟読してもガンジュのようにはならないと断言できる。

まるで『全て理解している』みたい。

碌に相手を見ずに発砲すれば、ほぼ確実に命中する。

敵が自分から射線上に飛び込んできたようにも見えてしまう。

相手の移動先に弾を置いておくように当てていく。

逆に相手の攻撃はほぼ確実に回避する。

どうやっているのかサッパリだけど、相手が攻撃するタイミングを完璧に察知して身体を逸らす。

弾幕の密度にもよるけれど、銃弾の嵐を悠々と歩いて避けてしまうから、驚きを通り越して呆れてしまう。

 

相手の移動先へ予め銃弾を放ち、相手の射線から予め身を逸らす。

その繰り返し。

決まりきった作業を繰り返すように、一人ずつ相手の意識を刈り取っていく。

 

いつしか『ミレニアムの魔女』などという二つ名が付いてしまった。

魔法を使って戦場を支配する女という意味らしい。

…聞いてる方が恥ずかしくなっちゃう。

本人も真っ赤になって身悶えしていた。

「デマだよ」

この時ばかりは表情を崩して、魔女という二つ名を必死になって否定する。

その姿はちょっと面白いので、偶に見たくなる。

閑話休題。

 

何故か本人には自覚が無い。

『自分が強いのではなく、相手が弱い』って認識するみたい。

ちょっと、よくない考え方だ。

謙遜も行き過ぎれば嫌味になる。

そのことを指摘したら不思議そうな顔をされた。

それなりに強いことは自覚しているけど、自分が優れていると言われることが信じられないらしい。

頭では分かっていても、何だか現実感が湧かないんだって。

よく分からなかった。

優れているというのは、ただそれだけのことだよ。

称賛の言葉は素直に淡々と受け止めればいいのに。

人って、自分のことになると馬鹿になるんだね。

やっぱり可笑しな子だ。

 

 

ガンジュは変な子だ。

でも一つだけ普通のところがある。

 

それは『何を考えているのか分からない』と言われる私の気持ちを理解してくれることだ。

 

いつも疑問に思っていたから。

私こそ普通の女の子だ。

率直に自分の気持ちを表現しているだけだ。

ネル先輩のようにオラつくわけではないし、

ヒマリ部長のように無駄な長文を垂れ流すわけでもないのに、

皆どうしてそんなことを言うのだろう?

 

「エイミはこっちの色が好き?」

「昨日は寝れなかった?」

 

だから私の意思を自然に読み取ってくれるガンジュのことは嫌いではない。




エイミである必要は無かった?
いや、ここはエイミだ。
私がそう判断した(ダブスタ親父風味)。
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