俺の従兄弟のおじさんが義妹になりまして   作:エイジアモン

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24.桃香の視点

MOMOKA View

 

「そろそろ行こっか」

「そうだね、よろしくね」

「そういえば3人で買い物って初めてじゃない?楽しみだな~」

 

私の名前は中広 桃香(なかひろ ももか)、肩より少し下まである黒髪ストレート、高校1年生、今は1学期の期末テストが終わって友達とショッピングに行く所。

今日は水着を買うという事でお父さんにお小遣いを貰ってきている、少し多めに貰えたので他にも何か買えたらいいなと思ってるんだけど。

 

「何処で水着を買うのかな?あんまり遠くは嫌だなあ」

 

この子は光野 雅(こうの みやび)、みやびちゃん、腰まである金髪ストレートが特徴的な凄く綺麗で背が低くて可愛い、お人形さんみたいな、少し話し方が変わってるけど良い子で私の友達。

義理の兄が好きという事に気付けていない恋愛に初心な子、だと思う。

 

「近くのショッピングモールだからそんなに遠くじゃないよ、まー、結構距離あるけどね」

 

こっちの子は矢矧 さな(やはぎ さな)、さなちゃん、軽く外ハネしたショートボブで可愛い、少し軽い話し方で場の雰囲気を和ませたり盛り上げたりしてくれる。この子も良い子で可愛い。

 

最近はこの3人にみやびちゃんの義理の兄である敏夫君とその友達2人が加わって6人になる事も増えてきた。

敏夫君はみやびちゃんが好きで色々とアプローチしてるみたい、この前6人でカラオケに行った時は皆で協力してあげたから関係が進んだんじゃないかな。

お互いが好きあってるように見えるのに付き合ってないので凄く焦れったい。

 

 

―――ショッピングモール

 

「まずは水着を見に行こう」

「みやびちゃんスタイルも良いからなー、ビキニとか良いんじゃない?」

「ビキニねえ、どういうのが在るんだろうね」

 

3人で歩いてるとやっぱりみやびちゃんが目立ってる、金髪なのもあるんだろうけど背筋をピンと伸ばして堂々と歩いていて、身長は高くないのに大きく見える、それにやっぱり綺麗で可愛いからだろうか。男の人に限らず人目を引いている。

 

水着店に着いたんだけどみやびちゃんは直ぐに店には入らず入り口から店内を見回していた、私が声をかけたら入ってきたんだけど、何か気になる物でもあったのかな。

 

「私はワンピースタイプでいいかなー、みやびちゃんはこれとか良いんじゃない?」

「それもう只の紐だよね?さなちゃんが着るほうが似合うと思うんだけどなあ」

「いやいや、私じゃ無理だからコレ、やっぱりナイスバディが着ないと」

「いやいや、こんなの着たら立ってるだけで大変な事になるから」

「いやいや、――」

「いやいや、――」

 

何やってんのこの2人は、なんで紐を押し付けあってるんだか。

うん、でも、みやびちゃんは敏夫君という見せる相手が居るんだからやっぱりビキニタイプで悩殺するべきだと思う。うん。

その辺にあった適当なビキニを掴んだ。

 

「みやびちゃん、その紐とこっちだとこっちだと思わない?」

「え?そりゃあ紐よりはましだと思うけど、ビキニかあ、ってそれTバックだよね?無理無理」

「そう?じゃあ普通のビキニタイプだね、コレなら良いかな?」

「うん、そうだね、それなら良いね」

「じゃあ決まりだね、このシンプルな白のビキニにしよう」

「え、でもそれ紐で結んでない?解けたりしない?」

「あー、それね、紐は只の飾りだから」

「うん、飾りじゃない水着のほうが全然少ないから」

「そうなんだ、それならいいけど後サイズだけだね」

 

「ビキニにあんまり抵抗感ないのは凄いというか流石というか……」

「ん?何か言った?」

「ううん、何でも無いよ」

 

身体に自信があるとそういうものなのだろうか、羨ましいなあ。

私も一応ビキニタイプだけどパレオが付いてる水着を買った。

さなちゃんはワンピースタイプを買っていた。

 

「この後はあれかな?」

「うん、みやびちゃんは浴衣持ってる?持ってなかったら買いに行こう、もうそういう季節だしね」

「浴衣は確かに持ってないね、でも態々着る事ってないよね?」

「そりゃ私服でも良いと思うけどさ、やっぱり相手が居るなら綺麗な浴衣とか着たいよね、みやびちゃん」

「それは分かるけどね、なんで私に振るのかな?」

「んもう、分かってる癖に~」

「いやまあ良いんだけどね、確かに浴衣はあった方が良いと思うし」

 

というわけでみやびちゃんの浴衣を買って、今日のミッションは終わり。後は任せたよ。

この後は小物を見たり一通り店を回った。

 

「どこかカフェに寄ってから帰ろうよ」

 

ショッピングモール内にあるカフェに寄って、おしゃべりしながら外を見たら敏夫君がいた。

 

「あれ敏夫君じゃない?なんでこんな所に?」

「あー、本当だ……まさかみやびちゃん?」

「え、もう来たんだ。流石敏夫」

「もしかして迎えに来てもらったとか?」

「あー、うん、来てもらっちゃった」

「来てもらっちゃったって、みやびちゃんってやっぱりどこかズレてるよねー」

 

やっぱりみやびちゃんは何処かのお嬢様とかだったりするのだろうか、なんだか私達と感性がズレてる気がするし、そういえば敏夫君は義兄のはずなのにいつも敬語で話してるし、落ち着いて見えるのはそういう事なのかな。

カフェに敏夫君が入ってきたのでみやびちゃんが手を振って呼んだ。

敏夫君は席に座って、一息ついていた。

 

「お待たせみやび、悪いな2人共」

「お疲れ様、はいコレ」

「ありがとう」

 

そう言ってみやびちゃんは自分が飲んでいたドリンクを敏夫君に渡し、敏夫君も気にせずにそれを飲んだ、しっかりストローから。えっ?間接キスなんだけど?なんで2人とも平然としてるの?え?あれ?敏夫君が気付いてないだけ?

さなちゃんも私と同じ感想を抱いているのだろうか、困惑しているのが分かる。

 

「2人はもうそういう関係なの?」

「違うよ」

「まだだな」

「嘘だ~」

「いつも同じお弁当食べてるし間接キスは気にならなくなってるのかな」

「それはありそー」

 

ふと思った、義理とはいえ兄妹だからそういうのも気にならなくなってるのかも知れない。

 

「ねえ、2人ってさ、一緒に住んでるんだよね」

「そうだね、一緒の家に住んでるよね」

「あれ、それって同棲って事?ヤバ」

「親がいるはずだから大丈夫なはずだけど……ってあれ?敏夫君っておじさんと2人暮らしじゃなかったっけ」

「まあ、うん、そうだな、従兄弟のおじさんと2人暮らしだ」

「みやびちゃんは一緒に住んでるんじゃなかったっけ」

「ああ、みやびともおじさんとも一緒に住んでる」

「みやびちゃんヤバいじゃん、おじさんとか、絶対狙われてるよ~、気を付けなよ~」

「いやいや、おじさんはそんな危険な人じゃなくて良い人だと思うけどなあ」

「何いってんのみやびちゃん、おじさんから見たらみやびちゃんみたいな綺麗な子は放って置かないから、敏夫君ちゃんと守ってあげなよ」

「大丈夫だとは思うけど、一応気をつけておくよ」

「そんなに信用出来る感じなの~?そうだ、今度遊びに行っても良い?ついでにおじさんにも挨拶して見極めたい」

「あッ、いやッ、おじさんはね今長期出張に行ってて暫く戻らない予定だから、来ても誰もいないから」

 

「えっそれって今は2人きりの同棲って事?それはそれでヤバいじゃん」

「何がヤバいんだ、本人の目の前でそれ言うか」

「えーだって敏夫君だって男の子だしな~」

「確かにそれはそうだね、でも大丈夫、敏夫を信じてるから」

「良かったね、敏夫君」

「いや今のはどっちかっつうと釘を刺された感じなんだけど、まあいいけど」

 

そう話す2人の距離は近い、私からみたら恋人同士に見えるくらいの距離感、敏夫君は座る位置も近かったけど座った位置から動いてない、でもみやびちゃんはドンドン近づいて行ってる。

なんで自覚が無いのかなあ。

 

そこで私は分かった、多分みやびちゃんが自分の恋心に気付いてないのは近すぎるからなんだ。

だって2人の距離の近さとかお弁当もそうだけど間接キスや今日学校で見た頭を撫でるとか、付き合ってもいないのにそれを普段からしてる。さらに一緒に住んでて今は2人きりなんだし。

そりゃ普段からああいう事してれば気付かないよね、付き合ってるみたいなもんだもん。

 

一度離れて暮らしたほうがいいんじゃないかな、なんて思ったりして。

 

うん、まあ私達に出来る事は今の所はここまでなので後は敏夫君に頑張って貰いましょう。

 

「それじゃあみやび、そろそろ帰ろうか」

「そうだね、じゃあ2人とも今日はありがとう、また来週ね」

 

仲良く店を出る2人に手を振って見送った。

 

「どー思う?」

「どう思うって、みやびちゃんが気付かないのは距離が近すぎるし普段からスキンシップし過ぎなのが原因だよね、どう見ても」

「あー、それは思った」

「日曜が楽しみだね、敏夫君がどこまで頑張れるか」

「あたしは上手く行くと思うけどねー」

「私もそうなって欲しいけどね」

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