俺の従兄弟のおじさんが義妹になりまして   作:エイジアモン

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4.義妹を抱く 後編.T

大量の買い物が一段落してお昼を食べる事に、おじさんがお肉を食べたい気分との事なのでステーキのお店へ。

日曜のショッピングモール内のお昼時なんて混んでて当たり前で、それでも20分ほどで順番が来て席に座る、待っている間に注文は済ませておいたので本当に待つだけ。

おじさんは牛ヒレ300グラムのセットを注文していた、そんなに食べられるのだろうかと不安になったが。

 

「入院中は牛ヒレ肉なんて食べられなかったからね、大好物だから大丈夫だと思うよ」

 

と自信満々に言うのだ、だけど少し不安だったので俺は普通サイズのハンバーグセットにしておいた。

なぜステーキ店なのにハンバーグかというと単純にステーキ店のハンバーグは美味しい事が多いからだ、と父から聞いていて、それからはお腹に余裕がある時はステーキとハンバーグを両方頼むようにしている。

今回はもしかしたらおじさんが残すかも知れないと予感した俺は残りを食べられるようにハンバーグだけ頼んだ訳だ。

 

食事を始めたおじさんは最初は美味しい旨いと元気に食べていたが、段々と見るからに失速した。

残りは4割程度だろうか、それくらい残っている、明らかにテンションが下がり切ってしまったおじさんだった。

 

「大好物なのにこんなにも残しちゃうなんて…」

 

と相当なショックを受けている様子だった。

 

「俺が残り食べますよ、まだまだ入りますんで」

 

そう言って空のプレートやご飯なんかを交換して食べ始めた。

 

「うん、ごめんね、迷惑かけちゃって、次から気をつけるよ」

「大丈夫ですから気にしないでください、俺は育ち盛りな男なんで沢山食べられますから。

それに段々と食べられる量を見極められるようになりますって」

「うん、うん、頼もしいね、ありがとう、――ッ!」

 

おじさんは顔を上げ俺を見ていたが何かに気付いたようにハッとして頬を少し紅くして下を向いた、俺にはそれが何故なのか分からなかった。

ただ小声で「……こんな事まで意識するのかあ」と聞こえた、別に食べられないくらい恥ずかしい事じゃないのに。

 

―――

 

昼食後はドラッグストアと化粧品売場で姉がスキンケア系統の買い物とレクチャーをおじさんにしていた。

こちらに関しては全く良し悪しが分からないのでノーコメント、一応化粧水や乳液くらいは付けるけどそれだけだしね。

その後は今日の晩ご飯のおかずとなる食材を購入して、綾姉の運転で家に帰った。

 

キッチンで綾姉とおじさんが並んで料理をしている、おじさんはサイズ大きめのエプロンをしていて可愛い。

 

――昨日と今日1日で思ったんだけど、心の中とはいえおじさんと呼び続けるのは間違っているような気がしてきた、もう何処からどうみても美少女なのだ、そしておじさんと呼びつつ可愛いと続けるのは冷静に考えてキツい、そろそろ心の中でも"みやび"さんと呼ぶべきじゃなかろうか、うん、そうしよう。

ただし忘れちゃいけないのは、あくまで元はおじさんという事だ、表向きには15才で義妹でも中身は33才のおじさんなのだ、それだけは忘れないようにしなければ。

 

見た目はとても可愛いし儚げで綺麗、見た目は、いや、口調もおじさんの口調なのが奇跡的にハマっている、見た目が美少女でも口調が"俺"とか言ってくれればまだおじさんとして認識しやすくて良いのだが、口調がくたびれて丁寧で穏やかで控えめに感じてなお可愛い、いや口調は中身のおじさんそのものだろう、それが可愛いなんて、見た目と口調って恐ろしい……ヤバい頭が混乱してきそうだ。

 

落ち着け、あれは従兄弟のおじさんで義妹なんだ、……妹か~。そりゃ姉がアレだし妹が欲しいと思った事あるけどさー、まあ妹が可愛くて良かった、そういえば従兄弟同士や義理の兄妹って結婚出来るんだよな、ってそうじゃない!なんで話が飛躍しているんだ!

ますます頭が混乱しているみたいで、というか危険な思考へ行きかけたので一旦考えるのを止める事にした。

 

―――

 

晩御飯は魚料理と野菜の煮物と安定の玉子焼きだった。

魚はカレイの煮付けだろうか、美味しい、野菜の煮物もお出汁が効いてて美味しい、そして王道を征く玉子焼きの美味しさよ!旨い!

みやびさんはパクパクガツガツと食べ進む俺を見てニッコリ微笑んでいた、くっ、可愛いじゃないか。

 

綾姉もみやびさんの料理テクニックと味を褒めていた、綾姉より上手かったらしい、おじさん時代の練度からいけばそうだろうな、という感じだけど、それはあえて言わない事にした。

 

晩御飯後にリビングでくつろいで雑談などした後に、綾姉は少し真面目な顔であんまり一人で出掛けないほうが良いよ、とみやびさんにアドバイスをしていた、俺も可愛すぎるから危険だと思うので出掛ける時は俺が付き合いますよ、と付け足した、みやびさんは少し紅くなりながらも、気をつけるよ、その時はお願いするね、と言ってくれた。

 

綾姉は最後にみやびさんにハグをして撫でくりまわして可愛い可愛いして帰っていった。

よっぽど気に入ったようだ。

 

「いやいや、中々に騒がしい人だったね、綾ちゃんは前からあんな感じだったかな?大分印象が違うみたいなんだけど」

「前に会ったのって姉が中学生くらいの頃でしたっけ、可愛いもの好きなのは知ってましたけどあんなにみやびさんを気に入るとは思ってなかったですね、それに元おじさんなのも気にしてないように見えましたし」

「そこは有り難かったね、私も初めは気持ち悪がられるかな、なんて思ってたからね、杞憂に終わって良かったよ。

お陰で色々買い物も出来たし、勉強にもなったし助かっちゃったなあ」

「俺だと流石に女性服売り場は案内出来ないし、教える事も出来ませんからね、綾姉がいて良かった」

「いやいや、敏夫君もいてくれて助かってるよ、本当にね」

 

役には立ってたらしい、荷物持ちとかかな、後はみやびさんの残したご飯食べる係だな。

 

―――

 

先に風呂に入り、今はみやびさんが風呂から上がってドライヤーで髪を乾かしている音が聞こえる、そういえば腰近くまでの長さがあったから乾かすのも一苦労だろう、そして昨日より明らかに時間が掛かっているのは姉に聞いた頭の洗い方やスキンケアなんかをしているのだろう、俺のスキンケアは直ぐに終わっちゃうけど、女の子は色々と大変なのだな。

 

暫くしてみやびさんがやっとリビングに来る気配があったので冷たい麦茶でも渡そうと準備していたら、昨日と同じパジャマ姿で現れた。

今日の買い物で購入してないのかな?なんて思いながら冷たい麦茶を渡した。

 

「ありがとう―――ごくごく、ふ~、お風呂上がりに冷たい飲み物は良いよね、染み渡る感じがするからね」

「随分時間掛かってましたね、今日教えてもらった事ですか?」

「そうだね、頭髪の洗い方やその後の扱いに夜のスキンケア、明日の朝には朝のスキンケアに簡単な化粧なんかも聞いているよ」

「大変そうですね、俺なんかは化粧水と乳液一体型のやつを風呂上がりと朝の洗顔後に顔と首に塗って、朝に髪型キメるだけですけど、でもみやびさんは化粧までは要らない気がしますけどね」

「そうだね、私なんかは少し前はそもそも化粧水すらしてなかったからなあ、これから大変だよ、とりあえず洗髪は2日に1回でいいらしいんだけどね、それでね、化粧のほうなんだけど本当に簡単なものだけだから一応やってみる事にするよ」

 

「そういえば、パジャマは新しいの買ってないんですね、そのままだと大きくないですか?」

「うん、そうだね、大きいんだけど寝る時は緩めがいいかなって思って、今回は買ってないんだ、ダメかい?」

「い、いや、全然ダメじゃないですけど、ちょっと気になっただけで……」

「ふふ、それならいいじゃないか、このままでもさ」

 

そう言ってみやびさんは悪戯っぽく微笑んだ、もしかして分かっててワザとやってるのか?まさか。

流石にそんな事は無いだろうと思い直し、まだ意識がおじさんのままだからと思う事にした。




好きな物を勝手に書いてるだけなんですけど、共感とか欲しい!
前作もそうですけどほとんど感想もらえなくて寂しい。
過去作でもいいんで良かったら感想下さい。
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