異変が終わってから三日後の昼前、博麗神社へ続く階段の下で瑛須は魔理沙を待っている。事の始まりは紅魔館へと向かう途中、魔理沙に一日付き合うと約束そ予定の日が今日だった。
ちなみに霊夢にこの事を言ったら、「ふーん」と冷たい視線を送って来たので帰りに何か買って帰ろと思う瑛須
「よっ! 待ったか?」
「全然、それで? どこに行くんだ?」
「香霖の所に行きたいけど先に飯にしようぜ、腹が減っちまったよ」
「ん、了解」
ブーストライカーを呼び出しヘルメットを一つ魔理沙に渡す。後ろに魔理沙を乗せエンジンを吹かす、初めて乗るバイクに興奮を隠せない魔理沙に振り落とされないように瑛須の体に手を回すように指示を出す。グリップを回してアクセルを全開にし走り出す。
「うわっ!」
「しっかり捕まってろよ?」
しばらく走り人里が見えた事でブーストライカーを止めてブーストバックルに戻し、里に入る
「何食べたい? 奢ってやるよ」
「おっ! 言ったな? んじゃ最近できた飯屋に行こうぜ、案内してやるよ」
里の入り口から歩いて10分程で目的の飯屋に着いた、なんでも幻想入りした外来人達で切り盛りしてるみたいで外の食べ物を可能な限り再現して販売している、材料などはたまに来る女の人に頼んでいるみたいだが
「(多分紫さんか藍さんだよな?)しかし、種類が多いな。魔理沙は何にするんだ?」
「う〜ん……これにするぜ、瑛須は?」
「軽食でいいからこれにする。すいません、注文いいですか?」
近くの店員を呼び二人分の料理を注文し、料理が届くまでこの後の予定を確認する
「香霖の所でなんか買うのか?」
「実はあの後ミニ八卦路の調子が悪くてな、香霖の所に預けてあるんだ。それを今日取りに行くんだぜ」
「お待たせしました〜」
頼んでいた料理が運ばれてくるが一つ頼んでいない飲み物も運ばれてくる、その後店員が爆弾発言を投下する
「こちら"カップル"の方限定にプレゼントさせていただいているドリンクでーす」
「「はっ?」」
テーブルに置かれた大きなグラスには見るからに甘そうな色をした飲み物にハートの形をしたストローが一本入ったいた
「これ……どうする?」
「どうするって、残しっちゃ悪いし」
心を無にして出された飲み物を二人で飲み、注文した料理を平らげるが味を楽しむ事はなく会計を済ませ店を後にする。
話をしようにも魔理沙が顔を下げ何も言わないのでなにを話せばいいか分からない
(あ──! すっっげ恥ずかしい! カッ、カップルってあれだよな? 恋人……私と瑛須が……あ──!)
まるで顔が茹蛸のように赤くなる、とても瑛須の顔を見れたもんじゃ無い
「なっ‥なぁ魔理沙? そろそろ香霖の所に行かないか?」
「そっ! そうだな! 行こうぜ!」
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「いらっしゃい、おや? 魔理沙と瑛須じゃ無いか」
「香霖、頼んでいた物できてるか?」
「嗚呼、出来てるよ。見てみるかい」
「行ってこいよ魔理沙、俺はちょいと買う物があるからよ」
香霖の後を追い奥へ向かう魔理沙を見送り棚を物色する
「いい感じだぜ! ありがとうな香霖!」
「それは良かった、それで?」
「?」
「いつ瑛須と付き合うんだい? 僕としては彼になら君を任せてもいいと思うんだが」
「なっ! 何言ってんだよ香霖! もう出るからな! また来る!」
奥の席に座り魔理沙に問い掛けにまた顔を赤くする魔理沙、部屋から出ると何か気に入った物を見つけたのか台に値段分のお金を置いている瑛須
「お? どうだった‥‥って魔理沙? ‥‥って腕引っ張んな痛い痛い! あっ香霖! 勘定そこに置いといたからなー!」
「分かったよー‥……全く、こういう事は奥手なんだから魔理沙は」
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「イッタァ……」
「わ…悪りぃ瑛須」
香霖堂を出て帰路につく2人、よほど強く引っ張ったのか瑛須の腕は赤くなっていて、気がつけばもう夕方になっていた。しばらく歩いていると瑛須が立ち止まる
「ん?どうした?」
「魔理沙、ここ懐かしくないか?」
「……?あー、ここか」
そこは魔理沙がまだ幼い頃、初めて出会った小さな池だった。2人の出会いは魔理沙がここで泣いているのを見つけたのがきっかけだ、父親と喧嘩して家から飛び出したものの、がむしゃらに走って来た為帰り道が分からずこの池の側で泣いていた所に少年だった瑛須が声を掛ける。人見知りだった魔理沙だが不思議と普通に話せ里まで案内してくれた。
「ほんと、あの時の魔理沙は臆病だったからな」
「あの時は小さかったからだぜ?」
懐かしい思い出を語りながら歩いていると博麗神社の階段が見えてくる。
「‥‥そんじゃ、またな」
「嗚呼、また。あと魔理沙、これ」
別れようとした時に瑛須が魔理沙に箱を渡す
「家着いたら開けてくれ。それじゃ宴会の時にな!」
箱を渡し、階段を駆け上がって行く瑛須。中身が気になるが家に帰ってから開けろと言われたのでその通りにする魔理沙
家に着いた頃には月が上り、月光が差していた。大事に閉まっていた箱を開けるとそこには小さな星型のペンダントライトがあった。それを天窓に吊るすと月光が反射し中の星が床に映る
「綺麗だな……。でもこれ‥‥私が小さい頃に無くした奴か?‥…全くあいつは」
床を見つめる魔理沙の顔はいつもの強気な表情ではなく、年頃の恋する少女のような顔だった
次回 宴会 お楽しみに
グランプリのルールの掲示
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いる
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あんまり