「あ!おーい瑛須〜!今まで何処行ってたんだ〜?」
「ん?さっきまで紫さんと呑んでたんだ、今そっちに向かうよ」
探していた瑛須に駆け寄ってくる魔理沙は瑛須の手を取り、霊夢と妖夢が待っている場所へ案内する。そこには妖夢が用意した豪勢な料理が並べられ四人分の食器と数本の一升瓶が並んでいた
「遅いわよ兄さん!さぁ!早く食べましょ!」
「よーし!んじゃ‥‥カンパーイ!」
「「「カンパーイ」」」
杯を鳴らして料理を食べ始める四人を、特に瑛須を見つめる者がいる。パチュリーだ。手に持つ本を見ているがチラチラと目線は瑛須に向いている、その様子を見ていたレミリアは苦笑いを浮かべていた
「パチェ?そんなに瑛須の所に行けばいいじゃない……」
「……!きゅ……急に話しかけたら迷惑じゃ無いかしら……それに‥うぅ…」
「全く……ほらほら早く行きなさい……な!」
「ちょ……レミィ!」
パチュリーの背中を押して瑛須の所に行くよう促す、意を決して四人がいる場所へ歩みを進めるが頭の中は色々な事を考えてパンクしそうだった。
「ん、パチュリー?どうした?」
「うぇ……い、いやその‥‥一緒に話したいって思ったから…」
「ああ、良いぜ?そういや酒飲めるっけ?」
どうにか話の輪の中に入れたようで良かったと思うレミリア、そんな姿を見て咲夜はある事が疑問に思うも自身の主人に聞いてもいいのかと思いとどまる
「どうしてパチェを瑛須の所に行かせたか……そう思ってるでしょ、咲夜?」
「!ええ……不快な気持ちにさせてしまい申し訳ありません」
心を覗いたように咲夜の疑問を言い当てるレミリア。咲夜の疑問もごもっともであろう、自身が婿にすると言った男が他の女に取られる、普通なら耐えられないはずだが……
「いいのよ……だってその方が面白いじゃない?それに私を一番に愛してくれるなら他の者と一緒になろうと、私は気にしないの」
その言葉を聞いた時、咲夜は自分にも分からない気持ちを感じていた。
パチュリーを交えて盛り上がっている瑛須達、その瑛須の目を誰がの手で隠される
「だ〜れだぁ?」
「アリスだろ?一緒に飲むか?」
「んーそれもいいけど」
目を塞いでいた手を離して両手を肩に回してアリスの座っている方へ瑛須を寄せる、そのまま瑛須の耳元で囁く
「どうせなら二人で飲まない?ここじゃちょっと騒がしいし……」
「……?!」
酒が入っているからか、それとも自身の記憶の中のアリスが幼いからか、その声はとても色っぽく瑛須はアリスから離れようとするが不思議と体が動かない
「ちょっと‥…何やってんのよあんた?」
「あら?てっきりあの子達と一緒に騒いでいるかと思ったわ?霊夢さん?」
そこにはさっきまで魔理沙の所にいた霊夢が立っていた、するとさっきまで動かなかった体が動くようなる
「もう一度聞くわ、何をやっているの?」
「少しお話ししていただけよ?ねぇ瑛須?」
「あ、嗚呼」
まだ頭の中にあの言葉が響いていて曖昧な返事をする、そんな瑛須を見てアリスは心配そうな表情を浮かべる
「大丈夫?あんまり飲みすぎてはダメよ?」
「大丈夫だよアリス、少し休んだら楽になるよ」
「そう……それじゃそろそろお暇するわ。またね、瑛須…」
そう言って立ち上がるアリス、すると何かを思い出したようにその場に佇む
「なんだ?忘れ物か?」
「‥…ええ、ちょっとした忘れ物をしていたわ」
そう言って瑛須の顔に両手を添えて自身の顔を近づけ唇を重ね口腔の中に舌を入れて来た、その行動を止めようとアリスを離そうとするが力が入らずされるがままの瑛須。近くにいた霊夢も呆気に取られ見ているだけだった、しばらくして重ねていた唇を離し満足したように微笑を浮かべるアリス
「それじゃまたね、瑛須?」
背を向け鳥居に向かって歩き出すアリスは、一瞬だけレミリアの方に視線を向けるがすぐに視線を外す
「中々面白い事をやってくれるわね……あの子……」
アリスの行動、それは過去瑛須にした事に対する上書きだとレミリアは思った。だがレミリアの顔には焦りの表情はなく、むしろ楽しんでいるようだった
(いいわ……あの子がその気なら私も受けて立とうじゃない……フフッ、面白くなって来たわ……)