楼観剣を腰より下げ妖夢がタイクーンへ向かってくる、だがタイクーンは身動きせずに、ただ妖夢を見据えるだけ。妖夢は大きく跳躍しそのままの勢いで楼観剣を振り下ろす。
タイクーンはその場を動かずに武刃で受け止め押し返す、体勢を立て直しタイクーンに猛攻を仕掛ける。左、右、斜めから斬りつけ時には突きを繰り出すがそれらを躱し、振り上げた武刃と楼観剣が鍔迫り合いを起こす
「瑛須さん……手加減してますか?」
「さぁ?」
「手加減なしでお願いします! 全力で来てください!」
「……嗚呼。分かった!」
両者距離を取り妖夢が刀を構え直した時、
さっきまで離れていたタイクーンが目の前で武刃を振り下ろしていた
「くっ!」
咄嗟の事で反応が遅れたが楼観剣で弾き軌道をずらす、だがそれの行動が分かっていたように体を一回転させ斜め左下から斬り払うタイクーン
「っ!」
「まだまだァ!」
さっきまでの妖夢の勢いが無くなり、今度はタイクーンが妖夢を圧倒する。一撃が重く防戦一体になる妖夢は懐から取り出したスペルカードを発動すると同時に武刃が妖夢の胴体を貫くが……
目の前の妖夢の体がユラリと消えて、タイクーンの後ろに本物の妖夢が斬りかかるがそれを鞘で防ぐ
「中々面白いスペルカードを使うんだな……」
「符の壱「二重の苦輪」……しばらくの間、この半霊が私の姿や動きを模倣するスペルカードです。‥……このまま手数で押し切ります!」
2本目の短剣、白楼剣を抜き半霊と一緒に突撃してくる。二人に増えた妖夢の猛攻を受け流していき、4本の刀を武刃で受け止めバックルのバッケントリガーを一回引き、再び開く
BUJIN SWORD STRIKE!
「アッ……キャャャ!」
武刃が赤黒いオーラを纏う。受け止めていた刀を押し返し、妖夢と半霊を横一閃で薙ぎ払い吹き飛ばす
妖夢の形を模っていた半霊が元に戻り本物の妖夢の隣に飛んでいく、ぼろぼろになり、もはや満身創痍の妖夢の目と鼻の先に武刃を突き付けるタイクーン
「まだやるか?」
「……参りました……」
そのまま気絶し倒れる妖夢を抱き抱え、幽々子がいる所まで運び寝かせる
「ごめん……やり過ぎた」
「妖夢が手加減なしって言ったから気にしないで? それに妖夢にはいい経験になったから……」
妖夢の頭を優しく撫でる幽々子の隣に変身を解き座る瑛須、それからは特に大きな騒動は起こる事はなくその日の宴会は終わった
「ん? 兄さん?」
深夜目を覚ますと瑛須と誰かが話している、話し声が聞こえた場所に行くと瑛須1人だけだった
「‥‥どうした? 霊夢?」
「‥……さっき誰かと話して無かった?」
「嫌……俺一人だよ? それじゃ俺戻るよ……」
瑛須は神社に戻っていくが、霊夢は辺りに残っていた妖力に気付き確信した。
やはり、瑛須が今回の騒動に関わっていると……
三日後……
今日も宴会が開かれている。霊夢は神社の裏側に来ていた
「居るんでしょ? 出て来なさいよ!」
「あちゃー……やっぱり気づかれちゃったかぁ」
霧が集まり萃香が姿を現す。霊夢は萃香にお祓い棒を向ける
「今すぐこの霧を消しなさい! じゃないと痛い目に遭うわよ!」
「へへっ! 私をそこら辺の妖怪と同じにしないで貰おうか! 私ゃ鬼の四天王が一人! 伊吹萃香ァ! さぁ私を楽しませてみなぁ! 博麗の巫女ォ!」
「はぁ……それじゃ、行くわよ!」
裏庭で戦いが始まる時と同じ頃、会場でも別の戦いが始まろうとしていた
「さぁ行くわよ! 瑛須!」
「全く……なんで私がこの酔った紫魔女と……瑛須と一緒が良かった……」
酔ったパチュリーと組まされたアリス、そして瑛須と組んだ咲夜が申し訳ない顔を瑛須に向ける
「申し訳ありません瑛須様……」
「大丈夫、さて……止めようか」
宴が開ける刻は近い
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