隠岐家への訪問から2日後の学校にて
「おはよう紅音」
「あっ!瑠美ちゃんおはよう!」
「ねぇ…紅音?一昨日、お兄ちゃんが紅音の家にお泊まり行ったじゃない?なんかあった?」
「えっと…何かというと?」
「お兄ちゃんからは、星を見に行ったってのは聞いたんだけどさ…その時に何か言ってなかった?」
楽郎さんが……あっ!
「うん!楽郎さんと昔話をして、その後楽郎さんからこの先も一緒に居て欲しいって言われたよ!」
「えっ…」
『!?』
紅音がそう言った途端、クラスが一瞬静まり返った。
「ごめん、今なんて言った?」
「楽郎さんと昔話をして…」
「その後」
「この先も一緒に居て欲しいって…」
「それ!それ、本当に言ったの…?」
「うん!」
「何やってんのあの兄は……あのね紅音…?お兄ちゃんが言ったそれに、紅音はなんで答えたの?」
「私も楽郎さんと一緒に居たいと答えました」
「……」
「瑠美ちゃん?」
「あのね紅音…二人っきりで星空の下、そんでこの先も一緒に居て欲しいって言われてそれを受け入れた。」
「う、うん」
「それってもうプロポーズじゃないの…?」
「プッ!?」
瑠美ちゃん!?え!?プロ…!?
「!?!!!?」
「意識してなかったの…?」
「は、はい…!これからも楽郎さんと楽しく過ごせたらなって思って…」
「うん……。そうだったね…。紅音は純粋な子だったわね…。とりあえず…この続きは私の家でじっくりと話しましょうか。」
「は、はい…お手柔らかにお願いします」
プロポーズ……でも、私はそれくらいに楽郎さんの事を…!!
※この時、クラスの男子達は自分達の恋が儚く散った事に気づき阿鼻叫喚だったそうだ。
* * *
「じゃあ、話してもらおうかしら?」
「は、はい!何からお話ししましょうか」
「この流れも久しぶりな気もするわね…。」
「どういう経緯でそんな事になったの?」
「はい、最初は楽郎さんがお父さんからの情報で、近所の公園の星空が綺麗だっていう事を知って、それで見に行かないかって誘われました。」
「ふむふむ。」
「それで、二人で星空を見て、楽郎さんの大学を卒業した後の事と昔話をしました。」
「もしかして、陽務のご先祖様?」
「うん!やっぱり瑠美ちゃんも知ってたんだ」
「まあ、昔だけど私も聞かされてたからね。星空で昔話って言われると、やっぱりその話が最初に出てくるくらいにね」
「あっ、そういえば、お兄ちゃんの大学卒業後って?」
「うん、具体的には楽郎さんから家族に話すって言ってたから私からは言えないけど、将来の仕事の事だったよ」
「そう。まぁ、ウチで趣味に没頭する条件が大学卒業だもんね。なら、そのうち家族会議で言ってきそうだね」
楽郎さんの将来…オイカッツォさんからのスカウトとプロゲーマーの事は、自分の口から話すと言ってたので、今は言わない事にします。
「それで、その後お兄ちゃんが紅音にプロポーズ紛いの事言ったの?」
「は、はい…でもプロポーズなのかな…」
「お兄ちゃんが意識して言ったのかはわからないけど、紅音としてはどう思ってるの?」
「私は…」
私はあの時、楽郎さんとこの先も一緒に居たいなという想いで答えました。
楽郎さんを好きになって、楽郎さんと遊んで、楽郎さんとお泊まりして…。
私は…楽郎さんと…
「私は楽郎さんと…この先も、それこそ私がおばあちゃんになっても、楽郎さんと一緒の時間を進みたい!」
「……!!」
これは私の本音です!それくらい楽郎さんの事が大好きです!とっても愛おしいです!
「紅音がそこまで言うとはね。お兄ちゃんも愛されてるねぇ…。」
「紅音の本音はわかったわ。いつか…紅音がお兄ちゃんに改めて気持ちを伝えたりするんなら、私も全力で協力するから」
「瑠美ちゃん…!!」
頑張ります!まずは受験に合格して、楽郎さんと一緒の学校へ行く事から頑張ります!
* * *
夜 楽郎視点
(うおああああああああ!!!!!!!!)
2日前、紅音に言ったことを思い出し、俺は枕に顔を埋めて叫んでいた。
何やってんの!!!???何言ってんの俺!?
紅音は気付いてないのか指摘しなかったけど、よく考えたらアレってもうプロポーズじゃん!え!?確かに紅音事は大好きだし一緒に過ごしたいとは思ってるよ!?でも、星空の下であんな事語ってそのまんまの勢いでこの先もずっと一緒に居て欲しいって!!!バッカじゃないの俺!!!??? そりゃ将来そういう事言うかもしれないよ!?でもさ!!今の年齢考えてみろよ!!これじゃあ痛々しい奴じゃん俺!!!多分無いと思うけど、万が一にも誘導尋問なりで紅音が旅狼に口を滑らせてみろ!?俺はこの先ずーっとあの外道共から弄られ続ける事になるんだぞ!?その瞬間、俺の評価は微塵子以下になるじゃないか!!!!
(あああああああ!!!!!!!!)
はああああ…。ったく…こんな事叫んでても仕方ない…。どのみち、いつかは想いを伝える事になってたしな。それが早まっただけだな…。紅音はこの事に気づいてるのかねぇ…。いや、紅音だけだったら多分気づいてないんだろうなぁ…。でも、側にはあの鉛筆の邪教徒もとい瑠美が居るからなあ…結局バレそうだな。
「はぁ…。ゲームでもすっかなぁ…」
こういう時は、派手に大暴れして解消するに限るな…。
「まぁ、この時間だけどアイツらなら居るだろう」
ネフィリムホロウのカセットをVRシステムに差し込みながらそう呟いた。
次回も早めに投稿できたらなと…