【WR】僕のヒーローアカデミアRTA 雄英HERO%【五条チャート】【有料DLC:呪術廻戦パックvol.01使用】   作:いる科

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1裏 五条と耳郎

 絹の如く柔らかい銀髪、可愛らしいハーフツインの髪型。

 雪のように白い肌は、陽に当たったことがないと言われても不思議ではないのに、不健康な様子には全く見えない。

 柔らかそうな頬と唇には可愛らしく赤みが差していて。

 極めつけは、長いまつ毛に縁取られた吸い込まれそうなほどに青い瞳。

 

 そいつは、女の自分でも目が合ったら赤くなってしまうほどに可憐な少女だった。

 同じ世界に生きているとは、とても思えないほどの。

 

 だから、いきなり話しかけられて、名前を呼ばれて。

 つい……ほんとうについ、失礼な返しをしてしまった。

 

「ねーねー、響香って雄英志望なんだっけ?」

 

「え……あ、うん。てかアンタ、人に話しかける発想とかあったんだ」

 

 すると、そいつは少し驚いた顔をした後、目を逸らして俯いた。

 

(…………え、何。意外と表情分かりやすいなこいつ)

 

(……可愛いな)

 

 なるほど、ファンクラブが出来るのも頷けるというものだ。

 

「と、と、友達くらいその、いる……から、多分」

 

 いやいないんじゃんその顔は、と耳郎は心の中でツッコミを入れた。

 

(無理すんなよ……こっちが悲しくなってくるじゃん)

 

 見た目は完璧、超然的な態度でいつも成績は学年首位。

 ファンも沢山いるそいつは――でも、何だか。

 ……割と、普通の……寂しがりな女の子だった。

 

 でも、だからこそかもしれない。

 雲の上にいるみたいだった奴は、実は自分と同じ土俵にいて、ただひたすらに頑張ってるだけだった。

 しかもそいつは今、自分のことを見ている。

 多分……同じ雄英志望だからだろう。

 

 そう知って、耳郎は――前につっ走らずには、挑戦せずにはいられなかった。

 だってこれはきっと、チャンスだ。

 

「まぁでもアンタが話しかけてくれたのは正味嬉しいよ。……そうだ、入試でちょっと勝負しない? 今んとこどっちが上か、さ」

 

「……ふぅん? 身の程知らず。でも、面白いから受けてあげるよ」

 

 燃える気持ちを更に煽るようなその返事に、耳郎は笑いを堪えきれなくなった。

 あと、友達がいない理由もよく分かった。

 

「ははは……っ、あんた、最高にロックだね!」

 

 今思えばこの出会いが、全ての始まりだった。

 次の日も、その次の日も。

 雄英受験のその日まで他愛のない勝負をした。

 

 テストで競ったり。

 

「えー、響香もオール100点? やるじゃん、もう中学程度の勉強じゃ差はつかなそうだねー」

「あ、あんた……ウチがどんだけ徹夜勉強したと思って……」

「受験に役立つんだしいーじゃんいーじゃん、その調子で頑張りな〜」

 

 一緒にカラオケに行ったり。

 

「ご、五条……アンタ、歌も上手いの……?」

「まあねー、ボク最強だから。響香も上手いけど、勝手なアレンジが目立つね。パフォーマンスとしては凄くいいけどさ、カラオケで良い点取るならもっと原曲をリスペクトしないと」

「はあ……参考にナリマス……ってなんでウチが教えられてんの!? 納得いかないんだけど!?」

「HAHAHA!」

 

 一緒にスイーツを食べに行ったり。

 

「な!? あ、あんたいくつ頼んでんの!? それ全部食べんの!?」

「いいでしょー。名付けてゴールデンスーパーパフェセット。響香風に言うとロックって感じ」

「……太るよ」

「ボクは太らないよ?」

「…………」

 

 ……まぁ、つまるところ。

 

「はい100点。またボクの勝ちだね」

「この完璧超人がぁ!!!」

 

 辛酸を舐める日々であった。

 しかもこいつ一番何が腹立つって、胸がでかい。

 身長はそこまで高いわけではないけど、足も長くてこう……比率がヤバい。

 横に並んで一緒に歩くと、まるで耳郎は電柱だった。

 ただ、唯一の欠点は――。

 

「響香〜、落ち込まなくていいよ。しょーがないしょーがない。ボク、最強だから」

 

 このクソを下水で煮込んだような性格、その一点に尽きる。

 でも、それですらこいつの可愛い所に思えてくるのは――。

 何かの呪いだろうか。

 

「胸もいつか成長するって」

 

「余計なお世話ぁっ!! あんた友達いない理由それだかんね!」

 

「えへへー、響香がいるからへーき」

 

「……っ。そりゃっ、そう……っ、だけど、さぁっ……あんた、ズルい……」

 

「? なにが?」

 

「……なんでもないっ」

 

 たまにそうやって可愛さで殺そうとするのは、本当にやめて欲しい。

 ……その。勘違い、しそうに……なるから。

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