酒の子   作:スピリタス3世

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この物語はフィクションです。
未成年の飲酒は法律で固く禁じられています。
またアルコールの強要、暴飲、
宴会での破廉恥な行為についても
それらを推奨する意図はありません。
あくまでギャグ物としてお読み下さい。



十一杯目 合コン First Lound

  side アクア

 

 とうとうこの日がやってきた。野島&山本との合コンだ。ちなみにmemへの口封じ………というか説明も済んでいる。

 

「「おっ、待たせ〜‼︎」」

 

 アイツらはやけに気合いが入ってる。そんな努力しても無駄なんだがな。とりあえず、合コンさえ開けば後は大丈夫だろ。

 

「ちなみにどんな子を呼ぶんだ?」

「まずはケバ………じゃなかった、ON・OFFのハッキリした女を連れてくる。」

「そうかそうか。」

「できる女タイプだ。」

 

 吉原の言い方それであってんのか?

 

「次にその人が友達を3人連れてくる。」

「なるほどな〜。」

 

 吉原の友人は俺も知らんけどな。

 

「そして5人目は………」

「5人目は………?」

「「「重曹を舐める天才子役だ。」」」

「「人外じゃねえか⁉︎」」

 

 最後は有馬………だが普通に紹介するものか。アイツにもバレないように工夫しろって言ってあるからな。コイツらが有馬だと気づくことはないだろう。

 

 そんなことを思ってると、店に着いた。

 

「ここか?」

「ああ。女子たちは先に着いているそうだ。」

「そうか。」

「じゃあ行くぞ。」

 

 さてと、前世以来の合コン、行ってくるか………

 

「待て。」

「どうした野島?」

 

 と思ったら、野島に止められた。なんでだ?

 

「今のうちに合図を決めておこう。」

「合図?」

「ああ。自分の好みを箸の向きで示すんだ。」

 

 そういうことか。確かに好みが被ったらややこしいしな。

 

「それはいいな。」

「ちなみにどの子もダメな時は?」

「ギブアップの合図として、自分に箸を向ける。」

「よし、それでいくか!」

 

 ということで、作戦が決ま………

 

「ふざけるな。俺にはそんな合図など必要ない。」

「山本?」

 

 ろうとしたら、山本が止めた。

 

「なんでだよ?取り合わない方がいいだろ。」

「俺は今日固く心に誓ってきたんだ。どんなのが相手でも絶対に童貞を捨てる、と。」

 

 コイツは思ったよりクソだった。

 

「なんという男気………っ!」

「コイツ、さぞかし名のある将と見た!」

「「ただの女に見境のないクズだろ。」」

 

 北原と今村も褒めんな。

 

 それはそうと、いよいよ出発の時間だ。

 

「じゃあ準備はいいな。」

「ああ。」

「「「「「行くぞ、新世界へ‼︎」」」」」

 

 今度こそ、前世ぶりの合コン…………

 

 

 

 

「「「「「初めまして〜!」」」」」(ケバメイク×5)

 

 は、3秒で終わった。

 

吉原キサマっ!

ふっふっふっ〜♪

 

 確かに有馬にはカモフラージュとしてはあり……なのだが、他までやる必要無かっただろ。もちろん俺も北原も今村も、そして野島まで箸を自分に向けている。

 

「やあ、どうもどうも〜!」

 

 そんな中、山本だけが箸を女の子に向けていた。マジかよコイツ。こんな状況でも進むのか……っ⁉︎

 

「今日は暑いね〜。」

「そうだね〜。」

「乾杯しようよ〜。」

「何飲む〜?」

 

 とりあえず、乾杯の流れになった。まずは適当に水でも頼むか〜。

 

「それじゃあスピリタスの人。」

「「「はい‼︎」」」

「吉原以外のPaB4人か。」

「あるわけねえだろ。」

 

 本当だ。メニュー表にスピリタスが無い。この店大丈夫か?

 

 

 

 

 そんなことを思いながら過ごしていると、いよいよ自己紹介の時間になった。

 

「じゃあ私から行くよ〜!青女1年、神尾清子です!」

 

 まずは髪型だけルビーっぽいこの女。

 

「はい、趣味はありますか⁉︎」

「競馬とパチンコかな?」

「なんと……っ!」

 

 ノリノリで趣味を聞いた山本が、ドン引きして箸の向きを変えた。

 

「じゃあ次私ね〜。」

 

 そして、次から次へと自己紹介が続いた。

 

「鈴木恵子で〜す!」

「飯田かなこで〜す!」

「吉原愛菜で〜す!」

「ワタシ、ピーマン・タイソウ‼︎」

 

 おい有馬。お前身元隠すためにエセ外国人キャラでやんのか。しかも名前。それ自分にダメージ入ってない?

 

「おお〜‼︎」

 

 そして山本。よくこんな状況で盛り上げようと出来るな。ここまで来たら感心するよ。よし、俺も手伝ってやるか。他の奴らもそう思ってるみたいだし、ここは協力だ。

 

「伊豆大1年の北原伊織です‼︎」

「今村耕平です‼︎」

「野島元です‼︎」

「雨宮吾郎だ。」

「俺こっちの席に移動な‼︎」

「俺はこっち‼︎」

「俺はここで‼︎」

「じゃあ俺はここ。」

 

 素早く自己紹介を済ませた後、山本が狙う女の前を避けるようにそれぞれが移動する。抜群のコンビネーションだ。ちなみに俺も一応偽名にしている。

 

「お前ら………っ!」

 

 そして、それを見た山本が感動している。さあ頑張れ‼︎そして彼女を作って、俺に殴らせろ‼︎

 

 

 

 それはともかく、俺の担当は………

 

「ゴロー!ピーマン、タベル?」

 

 化け物エセ外国人、有馬かなだ。コイツも例のケバメイクをしている。しかも何故か緑色がメインで、その姿はまるで本物のピーマンだ。

 

「ピーマン入ってねえだろ、これ。」

「ソウ?ワタシ、ワカンナイ!」

 

 持ち前の圧倒的な演技力を存分に発揮して、有馬かなとは別の存在を演じている。こんなところで無駄に使わなくてもいいのに。ただ、俺も役者をやったことのある身。アイツがその気なら、俺だって演じてやろうじゃねえか‼︎雨宮吾郎を‼︎

 

「そうか。なら上手いピーマンの店があんだよ。今度行くか?」

「イ、イイノ⁉︎」

「よしっ、それじゃあ君が空いてる日を教えて〜!」

「ウン‼︎」

 

 なんか楽しいな、これ。前世の頃を思い出す。有馬もなんか楽しんでるし。よしっ、ギア上げてくか‼︎ピーマン・タイソウこと、有馬かなを落とすつもりで‼︎

 

「なあほし……雨宮。」

「なんだ、今村?」

 

 ん?今村が話しかけてきたぞ?一体どういう………

 

「最近彼女とは仲良くやってるのか?」

 

 こ、このクソ野郎⁉︎平然と合コンのタブーを破ってきやがった‼︎

 

「どうした?雨宮は彼女持ちじゃなかったのか?」

「そ、そんなことはないさ〜!俺がモテるとでも?」

「証拠映像、見せてもいいんだぞ……?」

「何………っ⁉︎」

「「ヒヒヒ………」」

 

 他の男どもも汚い笑みを見せている。そんなに抜け駆けされるのが嫌か⁉︎くそっ!これじゃあ前世タイムが終了するし‼︎くそっ、何か策は……っ‼︎

 

「ああ。俺もそのドラマ観てたけど……」

「本当?面白かったよね〜、伊織!」

 

 無いけど、道連れを作ることは出来そうだ。

 

 ということで、俺は………

 

「なぁ北原。」

「どうした、ほし………雨宮?」

「最近彼女とはどうなんだ?」

「キサマ………っ‼︎」

 

 北原を巻き込んでおいた。

 

「お、俺は………」

「あっ、大丈夫だよ〜!愛菜から彼女いるって先に聞いてるし〜。」

「イェイ♪」

「ケバ子貴様ぁぁぁぁぁ⁉︎」

 

 どうやら無駄打ちだったみたいだ。ざまあ‼︎

 

 

 

 その後、合コンは終了し…………

 

「面白かったね〜。」

「サイコーだったよ、愛菜!」

「アンタなかなかやるじゃない!」

「そう?」

「うん!ホント面白かった!」

「「「「「動物園みたいで‼︎」」」」」

 

 結果は大失敗に終わった。まあ当然か。

 

「ざけんなコラァ‼︎」

「誰が動物じゃ〜‼︎」

「鏡見てから出直してこいや‼︎」

「テメェらこそピエロみたいな厚化粧だっただろうが⁉︎」

 

 ただ、今日の経験はとても良かった。久しぶりにゴローになると、ストレスを発散できる、と。昔を思い出せて、ノスタルジックにも浸れるしな。もちろん浮気はしないし、あかねのことは大切にする。絶対に本気にはならない。その上で、ゴローの真似して遊んでもいいだろう。

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