未成年の飲酒は法律で固く禁じられています。
またアルコールの強要、暴飲、
宴会での破廉恥な行為についても
それらを推奨する意図はありません。
あくまでギャグ物としてお読み下さい。
ルビー視点
私たちはお兄ちゃんが逃げ込んだビルにやってきた。しかしそこは10階建てで、しかも階ごとに店が異なっていた。お兄ちゃんが何階にいるかなんて、どうやったらわかるんだろう………?
「それなら任せて!」
そうして悩んでいると、あかねちゃんが店の入り口の前に近づいた。そして、店のドアに耳を当て始めた。
「アンタ、それで分かるの………?」
「うん、だいたい。」
「お義姉ちゃんすごい!」
「アンタのお義姉ちゃんは私よ。」
「いや、違うでしょ。」
「うるさい‼︎いつかそうなるの‼︎」
「かなちゃん、黙ってて。集中して聞いてるから。」
「私が悪いの、これ⁉︎」
どうやらこれで分かるらしい。あかねちゃんって、たまに人間辞めてるよね。よくお兄ちゃんもそんな人を敵に回して浮気できるなって思う。
「ここじゃないっぽい。地下は………無さそうだから、上に行こう!」
「りょーかい!」
「本当に分かってるのよね………?」
その後、私たちはビルを上っていき、ついに5階に来たところで………
「………この中だ。」
あかねちゃんがお兄ちゃんを引き当てた。
「あーくん、この店で飲んでたのね。」
「よく飲める余裕あるね、お兄ちゃん!」
「ここはハプニングバーみたい。とりあえず入るよ。」
「うん!」
「変態にはなりたくないけど、仕方ないわね。」
しかもすごい店で飲んでる。まさかこの後何かする気じゃないよね?不安になりながらも、私たちは静かにドアを開けた………
「すいませ〜ん!3人行けますか〜?」
「ん?君たちうちの会員?」
「「「へっ?」」」
「ここは一見さんNGなんだよね〜。ここの会員と同伴じゃないと来ちゃダメ。ごめんね〜。」
「「「そんな………」」」
のだが、なんと一見さんお断り‼︎しかもお同伴じゃないとダメみたい‼︎そんな〜‼︎ここの会員に誰がいるかなんて分かんないじゃん‼︎ホント最悪なんだけど‼︎お兄ちゃんもトイレに行ってるタイミングみたいだし、本当にキツい!
ビルを1階まで降りた私たちは、作戦会議をすることにした。
「とりあえず、ここで待ち伏せしよう。幸い閉店時間は夜の1時みたいだし………」
「今は20:30。だいぶ長期戦ね。仕方ないけど。」
「そうだね!」
とりあえず、ビルの前で待ち伏せするしかない。幸いこのビルは出入り口が1階の1ヶ所だけなため、出てきたところを潰せる。お兄ちゃん、覚悟しておいて!
「う〜ん…………ちょっと地下見てくるから、ここで待っててくれる?」
そんな事を思っていると、あかねちゃんが訝しげな表情でしゃべった。もしかして、何かいい案でも思いついたかな?
「分かった。ここは私とロリ先輩でみておくよ!」
「頼んだわよ。」
「ありがとう!」
もしかして、地下に隠し通路があるのかな………?
しばらくすると、あかねちゃんが戻ってきた。
「どう?何かあった?」
「いや、地下の機械室行きのドアがあったくらい。」
「なんだ、実質何もなしね。」
どうやら特に収穫はなかったみたい。このビルにはやはり地下はなさそうだ。そんな事を思っていると、
「私は地下通路の東側出口を見てる。ルビーちゃんは逆の西側をお願い。かなちゃんはここね。」
「「えっ?」」
あかねちゃんがまさかの提案をした。
「えっ?何もなかったんでしょ?」
「でも、アクアくんがずっとここにいるのも変かなって思って。」
「何かあると思ったのね。」
「そう。」
あかねちゃんが言うのだから、きっと本当に何かあるのだろう。お兄ちゃんが私たちを騙すための仕掛けが。
「分かった!じゃあ待機しとくよ!」
「私も持ち場につくわ。」
「皆、ありがとう!」
私たちはそれを信じて、待つことにした。
そしてそれから1時間とちょっとした後………
「…………」
「お兄ちゃん………っ‼︎」
なんと地下からお兄ちゃんが出現したのだった。
アクア視点
やはりあかねの奴、読めてたか‼︎だが分散配置は悪手!いくらあかねを札幌駅に近い方に配置したとはいえ、奴を避けて、ルビーの方から出ればいいだけ‼︎
「おはよ〜、お兄ちゃん!死んで!」
「生憎そうはいかないから………なっ!」
そして階段を駆け上がり、一気にルビーに近づく。相手の動きを見誤るな。ここで一気に仕留めるんだ‼︎
「これでくたばりな、せんせ!」
ルビーが俺に手を伸ばしてくる‼︎その隙に、下からルビーに向かって、ボールを投げ入れる‼︎人間は横方向には避けやすいけど、縦には避けられない‼︎
「くっ………‼︎」
「アウトだな、ルビー。」
そうして俺はルビーを倒した。まずは1人、だ。俺は跳ね返ってきたボールをキャッチし、外へと出た。
「居た、あーくん!私のところにおいで♪」
「有馬か。とりあえず逃げよう。ルビー、俺の身体を掴むのはナシだぞ?」
「分かってるよ!」
「あーくん、待ちなさい!今なら半殺しで済むから!」
「嫌だな。俺は死にたくない!」
その刹那、有馬が追ってきたので、俺はその場から去った。更に有馬を路地裏へ誘い込むように逃げて………
「アンタの動きは追えてるのよ‼︎」
追ってきた有馬に………
「俺も、な‼︎」
「しまった………っ‼︎」
ボールを当てる‼︎これで2人目だ。あとはあかねだけ………だが、奴は強い。特に警戒する必要があるだろう。
「それじゃあ、またな。」
「ちょっと、待ちなさい。私暇になったから、デートしてあげてもいいわ♪」
にしても有馬め、相変わらずだな!というか切り替え早すぎだろ。さっきまで敵同士だったんだぞ?まあ、誘われるのは悪くねえが………今は状況が状況だ。デートしてる場合じゃない。
「ごめん、それは後日で。あかねが迫ってきてるからな。」
「はぁ⁉︎なんなのよ⁉︎アンタ、あかねと私、どっちが好きなのよ⁉︎」
そして、あかねと有馬、どっちが好き………か。その答えは…………
「そんなの両方だ。有馬も好きだし、あかねも好き。あかねと付き合って、有馬とも付き合う。俺は片方を選ばないんじゃない、ちゃんと両方を選ぶ。それが俺の答えだ。」
俺はそう言って、その場を去った。
あかねを相手にする場合、直接対決はできるだけ避け、逃げ切りを優先した方がいいだろう。幸い22:30に新千歳空港に戻る終電が札幌駅から出る。それに乗って新千歳空港内のホテルに向かい、そのまま一泊する。最悪深夜に来られても、ホテル内でバトル騒ぎは出来ないからな。
そして翌朝。新千歳から海外への一番朝早い便は9:30。ここまで耐えれば、俺の勝ちだ‼︎
「アクアくん、大人しく出てきなよ。私丸腰だよ?」
物陰に隠れながら、あかねが通り過ぎるのを待つ。髪の青さが余計に青鬼を彷彿とさせる。ちなみに、ここから路地裏を回り、地下鉄すすきの駅まで出る算段はもうついてる。
「今の微かな呼吸………そこだね。」
くそっ、なんで分かるんだよ⁉︎だがいい‼︎このまま逃げ切る‼︎幸い細い路地は向こうもボールに当たるリスクを考えると、通りたくないはず‼︎現に俺をビビらせるだけビビらせて、全然追って来ないし。
そしてすすきの駅の手前まできた。ここから先は細い路地ではなくなる。だがここはあかねの気配に気を配りながら、人混みの中に紛れて………っ!
「アクアくん、待て‼︎」
「あかね、人様に迷惑をかけるなよ?」
「くっ………‼︎」
そのままホームまで突っ切る‼︎幸い今日は金曜の夜、人でごった返してるすすきのの駅をかき分けて通るのは難しいだろう‼︎
こうして、俺はすすきの駅から地下鉄に乗車。そのまま難なく札幌駅からの空港行き快速に乗ることができた。ただ、あかねが間に合ってる可能性も考慮して、車内を見渡しておく。一応ギリギリの時間に出たから、これでなんとか回避出来ると思うが………
「はぁ………はぁ………」
回避できた。よしっ。あかねはホームに置き去り。これで今日は勝ちだ。あとは明日の朝、もう一度勝負するだけだ。9:30までの耐久レース………いや、待てよ?位置情報は………
・逃走者
アクア 新千歳空港
・ハンター
あかね 札幌駅付近
時田 羽田空港付近
時田が明日最速で来るとしたら………8:00着。これはまずいな。いくらあかねに勝っても、そのあとでこの化け物と戦わなきゃいけない。これはマズい。だとすると………
一旦それより前に別の国内空港へ逃げて、その後そこで海外便へ乗り継ぎした方がいいだろう。そうすれば、奴も1時間待機ルールと便の関係で追ってはこれまい。そして、時間を調べると………おっ、ちょうどいいな。福岡と神戸がある。そしたら朝の位置情報公開で、時田が動いてなかったらこのまま滞在、動いてたら福岡か神戸に行けばいい。完璧な作戦だ。あとは明日朝、あかねとの最終決戦に勝つだけ。そうすれば晴れて………自由だ‼︎
あかね視点
私はさっきの話をかなちゃんから聞いた。そっか。アクアくんはそうするつもりなんだね。どっちか選ぶなら、私も踏ん切りついたのにな………
「もう、殺すしかなくなっちゃったよ。」
私は頬を伝う涙を拭い、アクアくんと決着をつけることにした。
いよいよ次回で鬼ごっこ編は終わります!アクアvsあかねの最終決戦‼︎どんな結末になるか、お楽しみに!