未成年の飲酒は法律で固く禁じられています。
またアルコールの強要、暴飲、
宴会での破廉恥な行為についても
それらを推奨する意図はありません。
あくまでギャグ物としてお読み下さい。
アクア視点
時は朝の6:30。いよいよあかねと決着をつける時が来た。位置情報は………
・逃走者
アクア 新千歳空港国内線ターミナル
・ハンター
あかね 新千歳空港国内線ターミナル
時田 不明
あかねはJRの駅を降りたところ。そして時田は不明。恐らく朝イチの便でこっちに来るはずだ。到着予定時刻は8:00。それまでにあかねを倒して羽田行きの便に乗らないと………俺の負けだな。
そしてここ新千歳空港は、電車やバスとの乗り換え場所は国内線ターミナルの1階と地下1階。国内線の出発口が地上2階。俺は時田の影響を考慮し、保安検査を通過した後の制限エリア内で待っていた。さああかね、来い‼︎
「アクアくん、おはよう。今日は逃げも隠れもしないんだね。」
「ああ。お前相手に小細工は通用しないからな。」
「そう。」
そして、奴がやってきた。黒川あかね。彼女の放つ圧倒的な殺気に、思わず尻込みをしてしまう。俺はこの怪物に勝てるのだろうか………
「じゃあ、死んで。」
「やれるもんならやってみろ、黒川あかね‼︎」
だが、ここで引いたら負けだ。やられっぱなしで、黙ってられるか‼︎今日こそはこの鬼神を倒して、最高のゴローライフを迎えるんだ!そう誓い、俺とあかねの最終決戦は始まった。
まずはあかねが近づいてくる………っ‼︎ならば避けて………ボールを投げる‼︎
「遅い‼︎」
その瞬間立ち止まり、ボールを避けるあかね。ボールのストックは残り1個。幸い今投げたやつを取ればまた使えるが………どう動こうか?
「死ね!」
「死んでたまるか!」
そして、急に方向を変え近づくあかね。これも横に避け………って速っ‼︎危ねえ‼︎間一髪のところだった‼︎
「ぐっ…………!」
なのに………っ、痛え‼︎当たってないのにこの威力だと⁉︎手を動かしただけで衝撃波を発生させられるのか⁉︎なんて女なんだっ‼︎
「よろけたね、アクアくん!」
そして、すぐさま方向を変えて俺に突っ込んでくるあかね。マズい………が、チャンスでもある‼︎突進の姿勢なら、ボールも避けにくい‼︎だからあかねに向かってボールを投げて………
「よっ………!」
スライディングだと⁉︎姿勢を低くしてボールを避けたのか‼︎マズいっ‼︎とりあえずジャンプして、あっちに落ちてるボールを拾う‼︎
「避けなくていいのに。」
「それは無理………だっ‼︎」
とりあえず避けて、なんとか片方のボールを拾ったが…………くそっ、これだけで息が上がる‼︎どこまで差があるんだよ、俺とあかねには‼︎相手はこれでも丸腰だぞ‼︎
「ほら、投げてきなよ?当てたらクリアでしょ?」
「はぁっ………うるせえ………っ!」
「私も手に何か持って来ればよかったな〜。そしたらあのボールをどこか遠くにやれたのに。」
「怠慢だな、黒川あかね……っ‼︎俺に勝てるとでも思ったか‼︎」
「だって保安検査に引っかかるもん。」
「そりゃそうか………」
マジで制限エリア内にしといてよかった。棒とか使ってボールをどかされたら即終了だったな。丸腰対決とかすぐに捕まるし。
そして、ボールのうち片方はずっと手に持っておこう。牽制用に。もちろんもう一個が投げる用。そして至近距離になったタイミングで当てる。これしかない‼︎
「まあ、靴を使って飛ばすけどね。」シュルルルル!
「あっ………!」
しまった!あかねが自分の靴をボールに当てて、そのボールを遠くに飛ばしやがった‼︎くそっ、これじゃあボール1個じゃねえか!しかも補充しようにも、空自の千歳基地の正門は地味に遠い*1‼︎その間に時田に来られて終いだ‼︎
「これで残り1つ………」
「くそがっ………‼︎」
「さあ、観念しな。」
そして、自分が飛ばした靴を取って履き直すあかね。マズい、このままだと高速タックルが飛んでくる‼︎すぐに横に避けないと‼︎
「遅い………っ‼︎」
危なっ‼︎あと少しでアイツが伸ばした手に当たるとこだった‼︎なんなんだよ、コイツ‼︎
「くそっ、いい加減諦めろ‼︎」
「それは無理だよ。」
全く、なんでこんなに意地張るんだよ‼︎昔から頑固なところはあったけど‼︎そろそろ諦めてくれたらいいのに‼︎
「だってアクアくんのこと、好きなんだもん。」
「じゃあ俺の好きなようにやらせろよ‼︎」
「そしたら浮気するじゃん。私が彼女なんじゃないの⁉︎かなちゃんにもちょっかいかけて、何がしたいの⁉︎」
「有馬にも言ったけど、俺は2人を選ぶだけだ‼︎本気が2つあるだけ‼︎浮気じゃない‼︎」
「そんなの認められない‼︎」
「わがままだなっ‼︎」
「わがままはアクアくんも同じ!仮にかなちゃんと二股するとして、更に好きな人が出来たら⁉︎」
「それはその時考えればいいだろ‼︎今考えるとことじゃない‼︎」
「今考えることだよ‼︎」
一番がいっぱいあったっていいだろ‼︎同率一位って言葉はこの時のためにあるんじゃないのか⁉︎それに昔は日本は一夫多妻制だったろ‼︎なんでそこまでこだわるんだ⁉︎
「とにかく、アクアくんのその考えは受け入れられない。」
「そうか。じゃあ別れたらどうだ?」
「それも出来ない。だから私はあなたを殺す‼︎」
「支離滅裂だな、黒川あかね‼︎」
とりあえず、また来る‼︎その時に備えて、予め横に避け………
「アクアくんの動きは読めてるんだよ‼︎」
なにっ‼︎俺が避けた方向に突っ込んで来やがった‼︎マズい、このままだと当たる‼︎ひとまず、凄まじいジャンプで………
「それも無駄っ‼︎」
急に姿勢を起こした‼︎マズい、このままだと当たる‼︎ならばボールを………
「当たらないようにすれば………っ!」
真っ直ぐ投げたら絶対に避けられる‼︎だから一か八か‼︎ボールを地面に投げて、バウンドさせてあかねに当てる‼︎
「なっ、反射⁉︎」
「そうだ、これでお前の負けだ‼︎」
「先に触れれば問題なし‼︎」
「なにっ…………⁉︎」
奴の手が俺の身体に触れる前に‼︎頼む神様、俺に勝たせてくれ………っ!どうかどうか、お願いだ………っ‼︎頼むから………っ‼︎
『あかねがアクたんに触れる前にボールに当たったので、アクたんの勝ち!』
『ということで、あかねはアウトね。』
良かった………。勝った………っ!この俺が、あのあかねに、初めて勝った‼︎
「しゃぁぁぁぁぁ‼︎」
「あーあ、負けちゃった〜。」
これで自由だ………っ‼︎ついに解禁される………っ‼︎海外で、2週間のゴローライフ‼︎しかもあかね達の制裁を受けることのない、完全な自由‼︎
「あかね、止めたらルール違反だからな。」
「分かってるって、アクアくん。」
「それじゃあ、ちょっと海外行ってくるぜ。」
「いってらっしゃい、アクアくん。」
姫川さんに騙された時は、世界が終わるくらい頭が真っ白になった。女遊び旅行の詳細があかねにバラされる。これは死以外の何物でもなかった。そして鬼ごっこ開始。絶望の最中、次々と投入される恐ろしいハンターたちや足を引っ張る逃走者たちを相手に、時に騙し、時に戦い、僅かな希望を夢見て逃げ抜いてきた。その結果、とうとう掴むことができた。最高の海外ゴローライフ賞金付き。この時のために頑張ってきたんだ。そう思うと、思わず嬉し涙が出てしまった。
そして俺は、一度羽田に行って時田と行き違いになり、1時間待機した後、いざ海外・ヨーロッパへと旅立った。
『アクたんが国境を越えたので、彼の勝利となります!』
『地獄の鬼ごっこを潜り抜けてきた褒美を称し、盛大なプレゼントとして、賞金2,000万円と2週間の自由をお送りします!』
memと浜岡のアナウンスが、とても心地よい。そんな瞬間だった。
その後俺は2週間、ヨーロッパで快適なゴローライフを楽しんだ。色んな国を回り、色んな女の子と出会い、そしてかけがえのない時間を過ごした。前世と合わせても、これほどまでに楽しい時はなかった。そう思ったご褒美だった。
そして俺はいよいよ、日本に帰ってきた。
「楽しかったな。」
ふとそう呟き、空港の到着ロビーに着くと…………
「アクアくんには、これから地獄に堕ちてもらいます。」
「2週間経ったら何してもいいからね!」
「覚悟しなさい、二股糞野郎‼︎」
「「「「「俺たちが味わった分の苦しみも添えてやるよ‼︎」」」」」
あかね・有馬・ルビーや、共に戦った
「嫌だぁぁぁぁぁぁぁ‼︎」
「「「「「逝ってらっしゃいませ‼︎」」」」」
こうして、『日本全国逃げ惑え!地獄の鬼ごっこ』は、かつてないほどのリンチを受けて幕を閉じたのだった。
アイ視点
なんと、アクアが私に会いに来たよ!
「えっ、アクア⁉︎なんで⁉︎」
「あかねに殺されたからな。」
「も〜、ダメだよ!浮気なんかしゃ〜!めっ!」
「浮気じゃない。ただ海外で遊んでただけ。現地で会った女の子と。」
「それ、じゅ〜ぶん浮気だからね⁉︎」
浮気して殺されるって、本当に何してんの⁉︎せっかく生き延びたのに〜!う〜ん、もったいない!
「あっ、あかねからの呼び出しだ。」
「うわっ、地面からめっちゃ手が生えてきた!」
「アイツ死者蘇生出来るからな。」
「凄くない⁉︎本当に人の子⁉︎」
「そうらしい。」
しかも彼女はネクロマンサーに。本当に大丈夫なのかなぁ⁉︎
「じゃ、また来るよ、アイ。」
「うん、分かった………って、また浮気する気じゃん‼︎」
「気のせい気のせい。」
「私の目を見て話して!」
そんな事を思いながら、私はアクアとの久々の再会を終えたのだった。
ということで、鬼ごっこ編はこれにて終了です!読んで下さり、ありがとうございました‼︎