酒の子   作:スピリタス3世

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この物語はフィクションです。
未成年の飲酒は法律で固く禁じられています。
またアルコールの強要、暴飲、
宴会での破廉恥な行為についても
それらを推奨する意図はありません。
あくまでギャグ物としてお読み下さい。


二十一杯目 ゴミ処理作戦

  side アクア

 

 野島らの来店。しかも俺こと星野マリンがいるとの噂を聞きやってきた。

 

「星野マリンちゃん指名で!」

「はい、かしこまり!」

 

 俺を指名とは………。この様子だと、星野マリンが星野アクアだと言うことに気がついてなさそう。しかしコイツらとは13:00待ち合わせだったはず。しかし今はそれより2時間早い。時間を間違えるほど馬鹿とは思えないが………

 

「いや〜、それにしても御手洗。」

「お前もなかなか策士じゃないか。」

「ナイスな提案だったな。」

「まあな。」

 

 提案?奴らは一体何を………?

 

「「まさか北原と星野に黙って先乗りするとは。」」

 

 先乗り………だと?

 

「だってチケットは4人用だろ?」

「だったら相手も4人組が多いってのは道理だよな。」

「こっちが6人で行ったら2人あぶれちまう。」

「争いを避ける為にも、あのクズどもは切り捨てなくちゃな。」

「それにアイツらは格好がな。」

「いつも半裸か全裸だしな。」

「しかも星野に至ってはチンコにスピリタスはめるような奴だぞ。」

「そんな変態が居たら、ナンパの成功率が下がっちまう。」

 

 なるほど、そういうことだったのか………。正体がバレないよう、穏便に過ごすつもりだったが………

 

「いおりさん(裏声)………」

「分かってるよ、マリン(裏声)………」

 

 地獄を見せてやる。

 

 

 

 

 まずは注文タイム。小手調べといこうか。*1

 

「お客様、注文どうされます?」

「それじゃあ御手洗(おれ)はアイスコーヒーで。」

「かしこまりました。そちらのお客様は?」

野島(おれ)もアイスコーヒーで。」

「かしこまりました。」

 

 まあ、この2人は一旦普通でいいだろう。

 

「そちらの山本(どうてい)のお客様は?」

「なんか聞き方おかしくない⁉︎」

 

 コイツはこれだな。

 

「俺は童貞じゃない‼︎」ガタッ

「座ってろ、童貞‼︎」

「お姉さんに絡むな、童貞‼︎」

「そう見えるお前が悪いんだよ、童貞‼︎」

 

 同行している野島らもノッてきた。

 

「失礼しました。そうとしか見えなかったもので。」

「わかる。伊織(わたし)もそう思うから仕方ないよ。」

「ありがと。」

「謝ってるようで失礼の上乗せだな、これ。」

「事実だから仕方ない。」

「俺にもそうとしか見えないからな。」

 

 そして北原とも息を合わせる。山本はひとまずこれでいいだろう。

 

「それではご注文を繰り返します。」

「「は〜い!」」

「コークチェリーを3つで。」

「「それは山本(コイツ)だけだ‼︎」」

「俺も頼んでねえよ‼︎」

「俺は………?」

 

 他の連中も巻き添えにしておくか。藤原は忘れてるけど、陰薄いしいいだろ。

 

 

 

 さてと、復讐は次の段階に移るとするか。

 

「ごめんなさい、軽い冗談です。」

「軽い………?」

「心の奥底まで傷ついたんだが………」

「なんだ、軽い冗談ですか。」

「お茶目ですねぇ。」

「本当にすいません。」

 

 さっきのはとりあえずなかったことにして、

 

「よろしければ、コーヒー風味のカクテルは如何でしょうか?」

「あ、お酒あるの?」

「コーヒー風味のカクテルか〜。」

「悪くないな。」

「よしっ、それを4つで‼︎」

「「かしこまりました。」」

 

 今度はカクテル作戦でいくか。カクテルといえば、つい先日ルビーに間違えたものを出してしまったが、今度は違う。わざと間違うつもりだ。故意で悪質な、地獄のカクテルを作ってやる‼︎

 

 

 

 店の裏に下がると、俺と北原は作戦会議を始めた。

 

「お前、スピリタス持ってるか?」

「持ってない。というかお前のせいで、俺は昨夜潰れて何も持って来れなかったんだが。」

「そうか、それは可哀想だったな。」

「殺すぞ。」

 

 残念ながらスピリタスは持ち込めていない。というか北原のせいで持ち込めなかった。アレがあったら一発で仕留められたのにな。

 

「それはさておき、スピリタスが無いとなるとどうする?」

「コーヒーの色を墨汁で付けたらどうだ?」

「それはいいな。」

 

 まあ、墨汁ならなんとかなるか。

 

「伊織にアクア、悪さしたらただじゃおかないからね。」

「ここ愛菜の友達の店なんだから。」

「ヤラカシタラ、デキン!」

「分かってる分かってる。」

「まあ任せとけって。」

「心配だな〜。」

 

 とりあえず、墨汁の件は北原に任せるとして………俺の仕事は処刑人の調達。

 

「ちょっとビラ配りしてくる。」

「ピーマン・リョーカイ!」

 

 ひとまずビラ配りと称し、一旦カフェから抜けるか。

 

 

 

 

 

 廊下に出た俺は、処刑人を探していた。まずは御手洗。丁度いい人物を先ほど見かけたばかり。

 

「あの、すいません。」

「はい?」

「この人って知ってます?」

 

 そう言って、俺は御手洗の彼女に先ほど盗撮しておいた、ナンパする御手洗の写真を出す。俺たちに声をかけているところを、こっそり撮っておいたのさ。

 

ご報告ありがとうございます。

「ちなみにこういう場所でして。」

すぐ向かいます。

 

 そして、自然なビラ配り。こうしておくことで、店の宣伝も兼ねているというわけだ。

 

 

 次に野島。

 

「警備員さん、すいません。」

「ん?どうしました?」

「先ほどこの場所で、この方に痴漢されたのですが………」

「すぐ向かいます。」

 

 これは警備員に野島の写真を見せビラを配る。これで奴は出禁だろう。

 

 

 

 最後に山本、これは俺自身だ。俺は店に戻ると………

 

「りえ………」

「俺が痴漢だとっ⁉︎」

 

 早速クズどもが処分されているのをみた。後は山本だ。

 

「あの………」

「どうしました〜、星野マリンちゃん♪」

「この声に覚えはあるか(地声)?」

「なにっ………⁉︎」

 

 コイツは来店時の野島らの発言から、星野マリン目当てで来たと推測される。ならばこうして正体を明かす。アイドルに夢を抱いてる奴らに現実をぶつけるという、元アイドル関係者らしからぬ行動に、自分でも凄みを感じるな。

 

「そんな………っ、俺の初恋だったのに………っ‼︎」

 

 いや、お前の初恋かよ。気持ち悪っ‼︎ついでに追放しとくか。

 

「すいません、この人にも痴漢されました(裏声)。」

「「なんですと⁉︎」」

「違う、待ってくれ‼︎そもそもコイツは……っ‼︎」

 

 こうして、悪は滅びた。

 

「マリン、やったね(裏声)。」

「ええ、いおりさん(裏声)。」

 

 北原と2人で成し遂げた。対妹の時はダメだったが、対クズでは上手くいった。さてと、そろそろ仕事を終えて、女子大を巡るとするか………

 

「ねえ伊織。」

「アクア、ホシノアクア。」

「「何?」」

 

 ん?吉原と有馬?何しに来たんだ、コイツら………?

 

「騒ぎはダメって、言ったよねぇ?」

「オマエラ、デキン。」

 

 こうして、かつらを取られ男バレした俺たちは、警備員の手によって追放されることとなった。

 

 

 

 

 追放された先、大学の外で、野島らと合流した俺たちは喧嘩していた。

 

「アレはお前だったのか、この野郎‼︎」

「よくも俺の初恋を‼︎」

「責任取りやがれ‼︎」

「うるせえ、裏切り者どもが‼︎」

「勝手にナンパしやがって‼︎」

 

 人を騙して幸せを味わうとか、そんなの許されてたまるか。しかもこれから女子大のキャンパスを回るところだったのに。腹いせとして、声で怒りをぶつけておいた。

 

 

 

 そんなことを思っていると………

 

「アレはなんだ?」

「TVの中継車じゃないか………?」

 

 TV中継の車が来ていた。まさか生放送されているとはな。メインは水樹カヤのライブだろうか?

 

 とりあえず、スマホを見ると………

 

『こちら厚化粧が売りという珍しいお店のようです。残念ながら少し遅かったようで、お店は第二部に入ってしまったようです。』

 

 そこには先ほどまでいた店なのに、聞き慣れない話が入ってきていた。第二部だと………?俺そんなの聞いてないんだが?

 

『第二部では、お化粧を落として第一部とのギャップを楽しんでもらう、というコンセプトだそうです。元B小町の星野ルビーさんと有馬かなさんも友情出演しております。』

 

 そう言って映し出された景色は、美少女たちが集う楽園だった。これを見た瞬間、俺のすべきことが分かった。

 

「「「「「靴を舐めます‼︎」」」」」

 

 こうして、俺たちは警備員に土下座したのだった。

*1
以降アクアと伊織は全部裏声。




色々あって投稿遅れました!ごめんなさい!
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