未成年の飲酒は法律で固く禁じられています。
またアルコールの強要、暴飲、
宴会での破廉恥な行為についても
それらを推奨する意図はありません。
あくまでギャグ物としてお読み下さい。
二十四杯目 初めての沖縄
side ケバ子
とうとうやってきた‼︎沖縄合宿の始まり‼︎
「あっつーい‼︎いかにも南国って感じ!椰子の木もあるし〜‼︎」
映画やドラマで観たような景色ばかり‼︎こんなところに皆と来るなんて、本当に青春って感じ‼︎じっとしていられないほど、気持ちが昂る‼︎
「全く、沖縄ぐらいでテンション上がりすぎよ。」
「私はかなとは違って初めてなの‼︎」
対照的に落ち着いているかな。その姿はまるで大物女優。というか私がこんな有名人と仲良くなって、一緒にいること自体が信じられない。
「愛菜、注目されてる。」
「ご、ごめん………でも……」
思わず千紗に注意された。確かにテンション上がりすぎて、道行く人から笑われちゃった。でも…………
「「「「無事到着と地元ビールとの出会いを祝って、Vamos‼︎」」」」
既に飲んで脱いでる人たちよりはマシかな。
「アレよりはマシでしょ。」
「あっちはもう他人だから。」
「ほんと、アホな連中ね。」ゴクゴク
「かなだってお酒飲んでるじゃん。」
「おっとつい。」
超有名女優のはずのかなは、すっかりアル中になってしまった。あれだけ可愛らしかった子役も、今や立派な
「そういやルビーとあかねは?」
「仕事あるから宮古島で合流だって。」
「かなだけ暇な感じ?」
「失礼ね。私もアンタらが泊まる貸別荘の隣で収録よ。」
「今ガチの収録見られるの⁉︎やった〜‼︎」
「残念ながら非公開よ。」
「いつも暇ってわけじゃないんだね。」
「海に沈めるわよ、千紗。」
ちなみにルビーとあかねは後で合流。かなとも貸別荘に着いたら別れるので、実質有名人は途中まではアクアとmemちょ先輩だけになるのだ。流石は有名人。本当に大忙しだ。
「それで、貸別荘までのタクシーは来てるのか?」
「早く車に乗りたいわ。」
「いや、貸別荘まではレンタカーで向かう。」
「「えっ⁉︎」」
そして、移動は当たり前のようにタクシーだと思ってる。流石は有名人。
「俺、免許なんか持ってないぞ。」
「私もよ。だいたい移動はロケバスかタクシーだから、自分で運転する必要無いしね。」
「そうだよな。」
「免許も無いの⁉︎」
「本当に俺たちとは感覚違うんだな。」
しかも運転は自力でするものじゃないらしい。合宿費用とかも困ってなかったから、住む世界が本当に違うんだなぁ。チンスピだの、10秒で吐けるヤケ酒女だの、そういう行為しか最近は見てないから、久しぶりに新鮮な気持ちになれた。
そんなことを思ってると、
「というか、皆酒飲んでて誰が運転出来るんだ?」
そして、アクアが当然の疑問を投げかける。確かに、皆が皆酒を飲んでしまった。すると、残り運転出来るのは…………
「私はまだ飲んでないけど。」
「私も!」
「私はレンタカーって知ってたから、飲んでなかったよ〜♪」
「流石です、memちょ先輩!」
千紗と私とmemちょ先輩だけ。
「3人いるならよかったな。」
「車3台借りてたからな。」
「ラッキー!」
「ありがとな、3人とも。」
「「ど〜も〜!」」
「それじゃあ行きますかぁ〜!」
ということで、私たちはレンタカーショップに向かうことになった。
「ちなみに、今回は後ろが広いオープンカーらしい。」
「ホントですか⁉︎」
しかもなんと車はオープンカーという。これは楽しみだね‼︎
そんなことを思いながら、レンタカーショップに着くと………
「じゃ、コレ乗ってくれ。」
そこには2台の軽トラがあった。
「「「「なんでだよ⁉︎」」」」
「後ろが広いオープンカーなら、これしか無いぞ?」
「確かに後ろは広いけど⁉︎」
「オープンだけども⁉︎」
これじゃあ地元で農作業してる時と変わらないじゃん‼︎大学に入って沖縄旅行とか、爽やかな青春要素盛りだくさんなのに‼︎なんで泥まみれの農作業と同じなのよ⁉︎
「ごめんなさい、私ATしか持ってないです。」
「私はMTあるから大丈夫です!」
しかも多分私だけだよ、MT運転出来るの‼︎軽トラ1台に11人は流石に厳しいって‼︎memちょ先輩も超有名YouTuberで東京育ちだし、絶対MT持ってないでしょ…………
「私はMTと大型トラックとフォークリフトがあるから大丈夫〜♪」
「「「「流石です、mem(ちょ)先輩‼︎」」」」
流石過ぎるでしょ⁉︎というか有名YouTuberがなんでそんなの持ってんの⁉︎企画で取ったとか⁉︎
「弟たちの学費稼いだ時に全部取ったのか?」
「トラックも倉庫バイトも時給良かったからね〜。」
「流石だな。」
弟たちの学費まで稼いでたの⁉︎この人凄過ぎるでしょ⁉︎私もお姉ちゃんに欲しかったなぁ〜‼︎一家に一人、memちょ先輩だね‼︎
side アクア
俺は他の1年組+有馬と一緒に吉原カーで行くことになった。古手川姉と3年組はmemカーで、俺たちの先導として走っている。
ちなみに運転手が吉原、助手席が古手川で、男3人と有馬が荷台だ。どうやらこの先の道路は全て私有地らしい。そんな金あんなら普通にオープンカー買えばよかったのに。
「案外これもいいな!」
「ケバ子の運転も全く問題ないし。」
「今度から私の専属運転手に雇おうかな?」
「かなだけに?」
「やっぱ無し。」
「え〜っ‼︎」
そして、燦々と降り注ぐ日差しに晴れ渡る青空。南国の温かな風が綺麗な海からやってきて、俺の身体に当たったかと思えば、広大な緑の木々を揺らして去ってゆく。復讐ばかり考えてた頃からは、到底信じられない景色だ。
「あーくん、何考えてるの?私とのデートプラン?」
「警察4人の前で犯行計画立てるほどバカじゃねえよ。」
「危なかったね、2人とも。」
「もうすぐであかねに通報するところだった。」
「どうせなら清々しく死んでも良かったんだぞ?」
「墓は作ってやるからよ。」
「死んでたまるか‼︎」
「というか愛菜、アンタがデート権くれたんじゃない‼︎」
「それはだって、あの時はあかね知らなかったし……」
「知ったらひれ伏すんかコラ‼︎」
そして、最近の雑な扱い。男たちからはチンスピ野郎と罵られ、女たちからは男だと思ってもらえない。復讐ばかり考えてた頃からは、到底信じられない景色だ。
そんなことを思ってると、
「対向車が来るぞ‼︎」
「ヤバい、隠れないと‼︎」
「このシート、私は入るけどアンタらは大丈夫なの?」
「微妙だな。」
対向車がやってきた。いくら私有地とはいえ、軽トラの荷台に4人は見られると怒られかねない。ここはとりあえず、シートに身を隠すか。
「ひぃ⁉︎」
こうして、俺たちはシートの中に身を隠し、対向車は悲鳴と共に過ぎ去っていった。
「よしっ、問題ないな。」
「確かに今のなら、人が乗ってるようには見えないな。」
「死体を運搬している普通の軽トラにしか見えないもんな。」
「何やってんの〜⁉︎」
これで大丈夫だろう。
そんなこんなでしばらく車を走らせると、
「「「「着いた〜‼︎」」」」
いよいよ貸別荘に到着した。
「俺たちはA棟だっけか。」
「そうね。今ガチがB棟だもの。」
そして、ここで有馬とは一旦お別れ。
「おっ、かなちゃんとマリンちゃんが到着か。」
「マリンじゃねえよ、鳴嶋。」
「ケバっ子カフェ、良かったぞ。」
「姫川さん、俺のことじゃないのを祈りますよ?」
「とりあえず水着を着て写真を撮らせて欲しい。」
「ダメに決まってるだろ、不知火。」
「マリンは恥ずかしくて水着着れないタイプなの。」
「黙れ有馬。」
有馬を今ガチ組に合流させた後、俺たちは自分たちの棟へと入ることになった。
中に入ると、吉原が早速テンション上がってた。
「あの並びヤバくない⁉︎鳴嶋メルトに姫川大輝に不知火フリルに有馬かな‼︎」
「流石は映画オタクだな。」
「そういうアンタはアニメオタクでしょ。」
「男はどうでもいいが、
「変な言い方すんな。」
吉原だけじゃなく、北原も謎にテンションが上がってた。大丈夫だと思うけど、ちょっとだけ心配だから、一応言っておこう。
「ちなみに今ガチの収録は非公開だからな?収録現場には行くなよ。」
「は〜い!」
「分かってるさ!」
収録現場にファンが乱入して時間を取られたら、演者側も仕事が延びてイラつくからな。俺も絶対やられたくないし。
皆が有名人ラッシュではしゃぐ中、ただ1人淡々と準備をしている女がいた。
「お前は本当にダイビングにしか興味無いんだな。」
「悪い?」
古手川だ。
「いや、普通に接してくれるからむしろ嬉しい。」
「良かった、マリン。」
「前言撤回。マリンだけはやめてくれ。」
有名になってしまったからこそ、普通に接してくれる非芸能人の存在は貴重だ。俺にとってもコイツらは普通に………いや、一部変だけど、普通の?友人として接してくれるからとてもありがたい。
「あと、あかねがマリンは男子部屋にしてって。」
「あかねが言わなくても普通そうだろ。」
「大丈夫?襲われたりしない?」
「襲われるわけないだろ。」
「「誰がこんなチンスピ野郎襲うか‼︎」」
「チンスピ言うな‼︎」
「千紗、マリンもといアクアは一応男だからね?」
「一応じゃない。れっきとした男だ。」
ただ、もう少し丁重に扱ってほしい。
そんなことを思いながら………
「そういや、あっちにプライベートビーチがあるって。」
「よしっ、行くか。」
俺は男子部屋に行き、水着に着替える事にした。