酒の子   作:スピリタス3世

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この物語はフィクションです。
未成年の飲酒は法律で固く禁じられています。
またアルコールの強要、暴飲、
宴会での破廉恥な行為についても
それらを推奨する意図はありません。
あくまでギャグ物としてお読み下さい。


二十五杯目 砂浜の青春

  side アクア

 

 俺たちはプライベートビーチ………とのことで、水着もとい全裸で動き回っていた。

 

「私のアルバムモザイクだらけ‼︎」

 

 吉原が喚いているけど、気にすることは無いだろう。

 

「カットォォォォォ‼︎」

「大変です、鏑木さん!」

「野生のちんちんが映り込んでおります‼︎」

「星野君たちか………」

「あーくんホント馬鹿ね………」

「アイツら今度からB小町んちんって呼んでやるか……」*1

 

 離れたところで収録している今ガチ勢も喚いているけど、気にすることはないだろう。

 

 そんなことを思ってると、

 

「移動するよ、皆。」

 

 吉原から移動を提案された。

 

「何故だ?」

「ここなら人がいなくて、自由な格好で居られるだろ。」

「今ガチの収録に映ったらどうするの⁉︎」

「モザイク使ったらいいだろ。」

「恋愛リアリティーショーがモザイク多用しちゃダメでしょ‼︎とにかく移動するよ‼︎」

「「「お、おう…………」」」

 

 しかもめちゃくちゃ圧をかけてくるもんだから、思わず移動してしまった。

 

 

 

 

 ということで、俺たちは水着という重荷を着、近くの海水浴場までやってきた。

 

「ここならOK!」

「普通のビーチだな。」

「これはこれで楽しそう〜♪」

 

 そこは大勢の人で賑わうビーチ。まあこういうところで楽しむのもありだな…………ん、あかねからLINEが来てる?浮気すんなってか?安心しろ。警察いる前じゃそんなことしねえっつーの………

 

『アクアくん、千紗ちゃんからイヤリングもらった?』

『イヤリング……?貰ってないが……』

 

 古手川が俺にイヤリングか。そんなことするタイプには見えないが………

 

 そんなことを思ってると………

 

「マリン、あかねから公共のビーチに出た時にこのイヤリングつけて、って頼まれたんだけど。」

「お、おう………」

 

 古手川がイヤリングを持ってきた。見た目はよくある金色のイヤリング。どうやらあかねからのプレゼントらしい。俺が説教で死んでた時に古手川に渡したのか。まあいいや。あかねからのプレゼントは嬉しいし、とりあえずつけるか………

 

 

 つけ終えた後、あかねからLINEが来た。

 

『それ盗聴器付きイヤリング!浮気したら電流流れるから!』

『ふざけんな‼︎』

 

 どうやらこれは呪いの装備だった。

 

『外してもバレるからね。』

『何故そこまで酷いことをするんだ⁉︎』

『この間浮気したからでしょ。』

 

 ぐうの音も出ない正論。返す言葉もない。ならばやり返すか………

 

『ならお前もつけろよ?』

『いいよ!これでアクアくんといつでも話せるね!』

『確かに………』

 

 そこまでも読まれていたか‼︎確かにお互いに盗聴器をつけてたら、普通に会話できるけども‼︎というか、こんなのどこで手に入れたんだよ………。ますますアイツが怖くなってきたな………

 

 ということで、皆に隠れて遊ぶことが出来なくなってしまった。

 

 

 

 その後しばらく海水浴場で遊んでいると……

 

「お前ら、あのバナナボートで勝負しようじゃないか。」

 

 今村がガラに合わない提案を始めた。バナナボート、それは水上を駆けるソファーのようなもので、何人かで座って爽快感を楽しむ遊びだ。パッと見た感じ、ここのは3人乗りのよう。

 

「俺と今村と北原で乗るのか。」

「その通りだ。」

「いや、俺は………」

「それで、今夜の寝床を決めようじゃないか。」

 

 今夜の寝床か………。確か1人分足りなくて簡易寝台だったはず。無論そんなもので寝たくはない。それは皆も同じ。ならば勝負には降りて、ここは普通のベッドで先に寝るまで。そうしてしまえば、文句は言えないからな。

 

「俺は断る。」

「何故だ?そんなに簡易寝台で寝たいのか?」

「いや、お前らが何と言おうと、普通のベッドで寝させてもらう。」

「なるほどな………」

 

 今村はどうやら考えがあるみたいだが、乗る気は無い………

 

「星野アクアさん、あちらの岩陰に行けばいいんですよね?(女声)」

 

 は?今村の口から女声が出てるんだけど⁉︎何、何、どういうこと⁉︎えっ、コイツ誰…………というかマズい‼︎これじゃあ盗聴器越しにあかねが浮気判定してしまう‼︎

 

「違う、違うぞあかね‼︎アレは今村がだな……あがががががが‼︎」

「「ぎゃははははは‼︎」」

 

 俺の身体に電流が流れる。しかも思ったより強い‼︎クソっ、痺れる‼︎最悪だ、こんな勘違いで電流喰らうとは………っ‼︎クソ野郎どもも爆笑しやがって………っ‼︎人の不幸がそんなに嬉しいか‼︎

 

「なぁ星野………参加するよな?」

「分かったよ………っ‼︎」

「ということで、あのボートから先に落ちたやつが簡易寝台。いいな?」

「「おう。」」

 

 ということで、俺は寝床争奪バナナボート対決に参加する事になった。

 

 

 

 この対決で重要なのはポジショニング。バナナボートは3人乗りで3人が横並びのため、真ん中に座ればほぼ不戦勝となる。だからこそ、このジャンケンこそが真の勝負所だ………っ‼︎

 

「「「誰もが、服奪われてく‼︎君は、完璧で究極のアルコール‼︎」」」

「公共の場で野球拳するな‼︎」

 

 結果は………俺の勝ちだった。

 

「しゃぁぁぁぁぁぁぁ‼︎」

「くそっ、チンスピに負けたのか………」

「お前らはチンスピ以下な。」

「さっき浮気してた奴に………」

「お前が捏造しただけだろ!」

 

 という事で、俺は悠々自適に今村と北原の争いを見守る事になった。

 

 

 

 そんなことを思いながら、俺は真ん中に座ると………

 

「「「………」」」ぬるっ

 

 全ての取手にサンオイルが塗られていた。このボートは取手を掴む以外に身体を固定する方法がない。そのため、取手がぬるぬるしてると滑って落下しやすくなるのだ。

 

「「「貴様ぁぁぁぁぁ‼︎」」」

「なんて卑劣なんだ、お前らは⁉︎」

「お前こそよくこんなゲスな事思いつくな‼︎」

「恥を知れ、恥を‼︎」

 

 しかも取手以外掴む場所が無いせいで、真ん中でも普通に落下する可能性がある。なんなら慣性の法則で前に吹っ飛ぶ可能性が極めて高い場所だ。だからなんとかして俺が落ちる前に、コイツらを海に叩き落とさないと………っ‼︎

 

「どうした、お前ら‼︎顔が引き攣ってるぜ‼︎」

「北原こそ、水が怖くてチビってるんじゃないのか⁉︎」

「よし提案だ、片手で勝負しよう‼︎」

「いいぜ‼︎」

 

 ホントはやりたくない片手乗り。しかしここでやらないと、また電流を流される。しかも落ちたら海水。つまり陸以上に身体が痺れるってわけだ。くそっ、復讐も終わってないのに死ねるかよ‼︎

 

「「「おおおおおおお‼︎」」」

 

 ヤバい、足で踏ん張らないとキツい‼︎落とされる‼︎しかしそれは奴らも同じこと‼︎アイツらの足元にサンオイルを塗ればよし‼︎

 

「あそこに水樹カヤがいるぞ‼︎」

「あそこにAV女優が‼︎」

 

 よしっ、今のうちだ‼︎サンオイルを大量に塗って………

 

「あそこに黒川あかねが‼︎」

 

 あかね⁉︎マジ⁉︎どこにいんの⁉︎さっきのこと勘違いされて殺される⁉︎嘘だろ、勘弁……ってしまった‼︎足元にサンオイルが塗られてる……っ‼︎踏ん張りが効かない………っ‼︎

 

「「「あぁぁぁぁぁぁぁぁ‼︎」」」

 

 こうして、俺たちは全員まとめて振り落とされることとなった。

 

 

 

 陸に上がると、審判員のmemに判定を聞いていた。

 

「「で、どうでした⁉︎」」

「波の差でいおりんの負け!」

「あぁぁぁぁぁぁぁ‼︎」

「「っしゃあ‼︎」」

 

 ということで、俺は簡易寝台を北原に押し付ける事に成功したのだった。

*1
姫川

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