酒の子   作:スピリタス3世

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この物語はフィクションです。
未成年の飲酒は法律で固く禁じられています。
またアルコールの強要、暴飲、
宴会での破廉恥な行為についても
それらを推奨する意図はありません。
あくまでギャグ物としてお読み下さい。


二十六杯目 B小町んちん

  side アクア

 

 俺たちが海水浴場で遊んでいると、1人のおっさんに声をかけられた。

 

「あの〜、すいません。」

「ん?なんです?」

「私、こういうものなのですが………」

 

 なんだ、アイドル事務所関係のスカウトか。

 

「わ〜、スカウトじゃん!私生で初めて見た!」

「流石マリン。」

「くそっ、後で海に沈めるか………」

「こんな綺麗な海を汚すのか、北原?」

「確かに、ゴミの不法投棄はマズいな。」

「おい、お前ら。」

 

 俺は既に苺プロの身だし、断るか。つーかこのくらいで嫉妬すんな、北原&今村。俺は一応、現役芸能人だぞ?

 

「よろしければ、そちらの男性お2人も如何です?」

「マジっすか⁉︎」

「耕平と伊織がスカウト⁉︎」

「嘘でしょ………」

「ケバ子に千紗、これは現実だぁ‼︎よっしゃぁぁぁぁぁ‼︎」

 

 そんなことを思ってると、なんと北原と今村にもスカウトの声がかかった。池越に似ていて顔だけはいい今村ならともかく、北原までスカウトだと?アイツは言っちゃ悪いが、アイドルでやっていけるほど顔が良くないぞ。トークは上手いから、どちらかというと芸人の方が向いてるくらいのものだ。

 

「ちょろいな北原(おまえ)。」

「うるせえ‼︎」

「俺は………人見知りだから………」

 

 今村は今村で人見知り。その上極度の運動音痴。とても知らない大勢の前で立って踊れるようなポテンシャルは無い。なんでこの2人まで………

 

「安心してください。」

「「はい………?」」

 

 安心できる要素なんてなくないか………?

 

「3人とも充分笑えますから。」

「「「おいコラ‼︎」」」

 

 お笑い系の事務所かよ‼︎だから北原と今村まで入れたのか‼︎

 

「「確かに似合いそうw」」

「「「笑うな、2人とも‼︎」」」

「コンビ名は『B小町んちん』とかどうです?」

「「「絶対嫌だ‼︎」」」

 

 確かに3人トリオだし、母も妹もB小町だけど‼︎というか芸能関係者なら、俺の顔見て分かるだろ⁉︎そんなに芸能人オーラ無くなってた⁉︎そんなにネタ枠に見えてたのか⁉︎

 

 

 

 

 貸別荘に戻った後、俺は全てを理解した。

 

「よう、B小町んちん。」

フリル(わたし)のマネージャーからスカウトされた?」

 

 姫川と不知火のせいだった。

 

「お前ら後でスピリタスな。」

「冗談じゃねえ。」

「私は参加してもいいよ、野球拳?」

「それはダメだ。」

 

 よかった、さっきのはネタだったのか。まだ芸能人として、俳優としてのオーラは保てていたのか。安心したぞ。どうも最近は周りの人間にナメられがちだったしな。つーか今もナメられてるし。

 

 

 

 

 今ガチ組と別れた後、俺は北原&今村と話していた。

 

「くそっ、アレはネタだったのか………」

「当たり前だろ。お前らをスカウトする奴なんて居ねえよ。」

「良かった、俺人見知りだし………」

「お前が嬉しそうだと腹立つな。」

「また女声出してやろうか?」

「やめろ。俺が死にかねない。」

 

 というか、さっきの一連の流れを全てあかねに聞かれてたのか。嫌すぎるな。B小町んちんとしてコイツらと同類扱いされる彼氏とか最悪だろ。こんな俺とは別れて、もっといい男と付き合って幸せになって欲しいよな。

 

 そんなことを思ってると、

 

「そういや北原は簡易寝台だったな。」

 

 今村が思い出したかのようにバナナボートの勝敗結果を言った。

 

「運悪くな。」

「波の動きを見誤ったお前が悪い。」

「そんなこと出来ねえよ‼︎」

「とりあえず、ふかふかの布団を俺は堪能するよ。」

「俺もだ。残念だったなぁ、北原!」

「くそっ………!」

 

 正直これならジャンケンの方が早かったが………まあいいだろう。バナナボート自体は楽しかったし。欲を言えば両手にあかねとか有馬とか古手川とか吉原みたいな華が欲しかったが。

 

 そんなことを思ってると、

 

「伊織、寝不足でライセンス講習は危なくない?」

「確かに、ちゃんとしたベッドで寝ないとね〜。」

 

 まさかの女性陣が救援を出した。確かに寝不足でライセンス講習は危ない。簡易寝台なら、その可能性も上がるのだが………

 

「なら、こうしましょうか。」

 

 すると、古手川姉が何やら提案するみたいだ。まあ俺には関係ないし、とっとと寝るとするか………

 

 

 

 

 

  side 伊織

 

 ということで俺は、奈々華さんと梓さんとmem先輩の部屋で寝ることになった…………?マジで?こんなの眠れるわけないだろ‼︎

 

 とりあえず、部屋の外のソファーに移るとするか………

 

いや〜、来てくれて助かったよ……」

 

 ん?梓さんはなんで俺が来て助かったんだ………?

 

え?なにがですか?………」

memは寝るの早いから、実質奈々華と2人きりになるわけよ……そしたら、寝ぼけてヤっちゃうかもしれないじゃない?………」

 

 そういう事か!じゃあ絶対この部屋から出られねえじゃねえか!流石にmem先輩を起こすわけにもいかねえし‼︎

 

 

 

 しばらくすると、3人とも綺麗に寝始めた。しかし俺は寝られるわけがない‼︎くそっ、耕平やアクアにヘルプのLINEを送っても返ってこねえ‼︎アイツらまでぐっすり寝やがって‼︎くそっ、どうすれば………

 

 いや、もうソファーに移っても良いのでは?梓さん寝たし。夜中に目覚めちゃっても、流石に奈々華さんを叩き起こしてヤりはしないだろ。そんなことしたらmem先輩が起きる可能性もあるし。だから俺がいなくても、なんとかなるだろ………

 

 

 

ガチャ

 

 

 

 えっ?何?今ドアが開く音がしたんだけど?怖すぎるだろ‼︎まさか変態か………?

 

memちょを襲いに来ました、不知火フリルです………」

 

 変態だった。

 

「えっ………?」

「えっ………?」

 

 しかも不知火フリル………?なんで?暗くても分かる、流石に本物だ。隣の今ガチの棟からやってきたのだろう。しかしなんで?コイツマジで?mem先輩狙ってんの………?つーか変態なの………?

 

あっ、B小町んちんの北原伊織さんですよね?………」

B小町んちんではないけど北原伊織です……」

もしかしてあの3人の彼氏?………」

違います………」

ならmemちょに夜這いしますね………」

ダメです………」

 

 とりあえず、俺が外に出るとマズいことだけは分かった。

 

なら一緒に寝ましょうか………」

そうですね………」

 

 ということで、俺はmem先輩、梓さん、奈々華さん、そして不知火フリルと一緒に寝ることになった。

 

 

 

 

 

  side アクア

 

 翌朝目が覚めると、北原から鬼のようにLINEが入っていた。

 

『全く眠れない。』

『床でもいいからそっちの部屋に入れてくれ。』

『なぁ、寝てるのか?』

『お願いします、助けてください。』

 

 どうやら奴は寝不足みたいだ。まあ寝不足関係なく頭が悪いし、別にいいか。にしても大変そうだったんだな。俺がもし負けてたら、もれなく電流ルートだったに違いない。今日も元気に朝日を浴びれたことに感謝するしかないな………

 

「それで伊織、いつ野球拳するの?」

「フリルは参加したらマズイだろ。」

 

 ⁉︎⁉︎⁉︎⁉︎

 

「いや、ちょ、待て…………」

「あっ、アクアおはよう。」

「ようアクア。昨日負けたせいで大変だったんだぞ?」

 

 なんでコイツらが⁉︎この組み合わせで⁉︎というか知り合いだったか⁉︎俺の知らないとこで何が起きた⁉︎いきなり下の名前で呼び合ってるあたり、明らかな事後………っ‼︎

 

「いや、お前らなんで………?」

「昨日一緒に寝ただけだよ?」

「誤解を招くような言い方やめろ。」

 

 マジ⁉︎出会って数秒で⁉︎確かに不知火は奔放な方だが、北原は無理だろ‼︎何があったんだよ⁉︎

 

「ちょ、はぁぁぁぁぁ⁉︎」

「ケバ子、朝からうるさいぞ。」

「こっちが話聞かせて欲しいんだけど⁉︎」

 

 当然北原のことが好きな吉原は動揺する。

 

「古手川、お前はいいのか?」

「ん?特に何も思わないけど………」

 

 何故か北原の彼女の古手川は無関心。

 

「皆誤解してるようだから言うけど、私が襲おうとしたのは別の人だから。伊織は私の妨害だったわけ。」

「それはそれで問題だろ。」

「なんだ、よかった〜!」

「いいのか?」

 

 不知火は不知火でマイペース過ぎるだろ。多分mem目当てだと思うが。そして吉原、それで安心するな。一応memの貞操の危機だったのだから。

 

 ということで、俺は朝から混乱しながらライセンス試験を受けたのだった。




お久しぶりです!最近忙しいっす!更新頻度は落ちますが、よろしくお願いします!
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