未成年の飲酒は法律で固く禁じられています。
またアルコールの強要、暴飲、
宴会での破廉恥な行為についても
それらを推奨する意図はありません。
あくまでギャグ物としてお読み下さい。
side アクア
強靭な女性陣の活躍により、俺と御手洗の脱獄計画が失敗に終わっていると………
「ついでになんですが、お化け屋敷は如何ですか?」
不幸の元凶、クソ男北原がクソ男今村と共に姿を現した。
「「俺たちがお化け屋敷以上の恐怖を味わわせてやろうか、北原?」」
「何故でしょうか⁉︎私はただ、あなた方の結婚をサポートしてあげただけなのに⁉︎」
「人の幸せを助長する最高のアルバイトだよなぁ‼︎」
「「人を不幸に叩き落とす最低なアルバイトだ‼︎」」
本当ならば、今すぐにここで葬り去ってやりたい。しかし、ここは遊園地。あまりにも多くの人に見られている。だからこそ、断念せざるを得ないのが本当に残念だ。
それにしても、野球拳で釣れた変態共がお化け屋敷を勧めてきた。アイツらのことだから、絶対に何か仕組んでるに違いない。目に見えて分かる地雷原に突入するほどバカじゃないからな。絶対に避ける一手だ。
「話が逸れたな。あかね、お化け屋敷以外に行くぞ。」
「りえもだ。」
「アクアくん、怖いの苦手?」
「優お兄ちゃんもダメなの?」
「「そういうことにしてくれ。」」
今はプライドを優先させてる場合じゃないからな………
「「ちなみに、お化け屋敷は暗いから抱きつき放題です‼︎」」
なんて事を言うんだ、貴様らぁ‼︎女性陣を焚きつけられたら、俺たちに勝ち目は無いじゃんか‼︎
「優お兄ちゃん、お化け屋敷行くよ♪」
「アクアくん、いい………よね?」
「りえ、やめろぉぉぉぉぉ‼︎俺を連れて行くなぁぁぁぁ‼︎」
「承知しました、あかね様。」
こうして、俺たちは地獄のお化け屋敷に向かうハメに………
「ありがとうございます!では入場前にサインを!」
「危険なアトラクションでは万が一の事があった時に、誓約書を書くものなんですよぉ‼︎」
なる前に、誓約書を書くことになった。
「誓約書付きのお化け屋敷か………」
「それはそれでスリルがあって楽しそうだな。」
さてと、誓約書の内容は………
私、星野愛久愛海は、
黒川あかねを生涯愛し、
苦楽を共にする事を誓います。
住所:Grand Blue
氏名: 印
「「婚姻届じゃねえか‼︎」」
とてもスリルがある内容だった。
「アクアくん、実印持ってきたよ!」
「なんで持ってるの⁉︎」
「みやこさんが貸してくれた。」
「何してんのあの人⁉︎」
普通息子の実印を勝手に人に貸すか⁉︎勝手に変な契約結ばれてたらどうすんだよ⁉︎これじゃあ苗字まで芸名になっちまうじゃねえか‼︎
「さあ、どうぞこちらへ!」
「荷物、お願いできますか?」
「はい!」
「こ、こぼれるから気をつけて下さい。」
なんか普通に入る流れになってるし‼︎あかねは何を預けたんだ⁉︎溢れる………まさかスピリタスか⁉︎そんなもん遊園地に持って来んなし‼︎俺あかねよりも酒弱いんだから、潰されたらどうしようもないだろ‼︎そんな怒りと不安にまみれながら、俺はお化け屋敷の中に入ることになった。
中は廃病院を改装したお化け屋敷か………。薄暗い廊下と冷たいコンクリートの壁、そして誰もいないが故に響き渡る自分たちの足音。それがかえって恐怖を助長させている。確かに雰囲気はあるな。
「アクアくん………怖い………」
「あかね、苦手ならやめとけばよかったのに。」
「優お兄ちゃん、怖いよ………」
「俺はりえの方が怖いよ♪」
「はぁ?」
同行している馬鹿は放っておくとして………確かにあかねはお化けが得意なイメージがあんまりない*1。友達が作ってくれたから入ろうとしたのであって、自ら進んでお化け屋敷を回るような性格ではないからだ。
『……んど………のし………』
何やら声も聞こえる。怨嗟の声か。ここからでは遠いようで、何を言っているのか全く分からない。それがより恐怖を増していく。聞いたことあるような、ないような………そんな声が微かに、しかし確かに耳に入ってくる。
「ひぃ………」
「あかね、大丈夫か?」
「ううううん、大丈夫だよ!」
「どこをどう見ても大丈夫じゃないんだが。」
怯えるあかねを庇いながら、前へ前へと仕方なく進んでいく。そしてそれに伴い、徐々に声が大きくなっていく。どうやら声の発生源に近づいているようだ。段々と内容も聞き取れるようになってきて………
『星野、今度俺ナンパした女の子と旅行に行くんだぜ!いいだろ!』
遂には正体が分かった。怨嗟の声の主は御手洗だった。
「ちょっと待てよ⁉︎俺こんな事言ってないんだけど⁉︎」
「優お兄ちゃん?」
「違うって‼︎」
なるほどな、このアトラクションの最大のお化けは彼女というわけか。恐らく御手洗の反応を見るに、本当に覚えのない事なのだろう。だとすると声の主は御手洗のフリをした今村。奴の声真似でハメようというわけか‼︎
「あかね、もし俺の声が聞こえてきても、それは今村の声真似だから。役者なら分かるよな?」
「えっ、うん……分かった。」
「アイツのせいかよ‼︎助けてくれぇぇぇ‼︎」
「待って、優お兄ちゃん。とりあえずお話ししよっか?」
幸い俺の彼女は天才役者。本物の声と素人の声真似くらい、秒で判断出来るわ‼︎残念ながら、その手は俺らには通用しないんだよ‼︎
『そうか。なら上手いピーマンの店があんだよ。今度行くか?』
『イ、イイノ⁉︎』
『よしっ、それじゃあ君が空いてる日を教えて〜!』
『ウン‼︎』
通用………しない………んだよ………
「あかね、これは今村の声真似で………」
「アクアくんも役者だよね?本物と演技の違いくらい、分かるよね?」
「もちろんな‼︎」
「それじゃあお話ししよっか?」
ヤバい、これは有馬を合コンでナンパした時の録音じゃねえか‼︎あの馬鹿ども、なんで録ってやがったんだ⁉︎いつでも俺を脅せるように、ってか‼︎ふざけんな‼︎これじゃああかねがお化けになっちまう‼︎
ガコン
しかも天井から物音と共に、凶器が落ちてきやがった!完全に彼女らが使う用じゃねえか‼︎
「「気がきいてる‼︎」」
「「ふざけんな‼︎」」
ヤバい、お化けが武器を持ちやがった‼︎確かにこれはスリル満点のお化け屋敷だな‼︎マズい、あの2人は戦闘力がめちゃくちゃ高い!早く逃げ切らないと、俺たちが屍にさせられてしまう‼︎
こうして俺と御手洗は死に物狂いでお化け2人から逃げ切り、地獄の屋敷から脱出したのだった。
「お疲れ様。どうだった?結婚したくなったかな?」
そしてそこには、スタッフに紛れ込んだ古手川が待っていた。やはりコイツもグルか‼︎
「「どうしてこれが結婚に繋がるんだよ⁉︎」」
「危機的状況に陥った男女は、強い絆で結ばれるって聞いたから。」
「「それは襲い来る危機が結ばれる相手でなければ、だ‼︎」」
吊り橋効果を狙ったんだろうけど、敵が恋人じゃあ無理がある‼︎違う意味でドキドキしたぞ‼︎
「それで、アクアくん?」
「ぎゃぁぁぁぁぁ‼︎」
「まだ何もしてないけど?」
「それは何かする予定がある人が言うセリフだ‼︎」
「とりあえず、お昼にしようと思うの。」
「分かった分かった、昼飯食いながら殺されればいいんだろ?」
「話が早くて助かるよ!」
そして、お化けに遂に見つかってしまった。これは説教タイムだな………
「うわぁぁぁぁ‼︎りぇぇぇぇぇ‼︎」
「待って、優お兄ちゃん。」
ちなみに御手洗は彼女から逃げるように、パークのどこかに消えてしまった。こりゃアイツとは脱獄できそうにないな。後で墓でも作っといてやるか。花を備えて
こうして俺はあかねから説教されながら、昼飯を食うのだった。