酒の子   作:スピリタス3世

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この物語はフィクションです。
未成年の飲酒は法律で固く禁じられています。
またアルコールの強要、暴飲、
宴会での破廉恥な行為についても
それらを推奨する意図はありません。
あくまでギャグ物としてお読み下さい。


三十五杯目 クイズ深掘り!

  side アクア

 

 待ちに待ってない昼食タイム。これからの説教にビビっていると、なんとあかねの手作り弁当を食べることになった。さっき今村に一旦預けたのを返してもらい、食べることになった。

 

「美味しそうな弁当だな。いただきます。」

「ど〜ぞ〜!」

 

 見た目はとても美味しそう。ほかほかのご飯に柔らかそうなだし巻き卵、そしてみずみずしいサラダにカリッと焼かれた唐揚げ。そして水筒にはアルコールの入っていないウーロン茶。あかねの持つ優しさを映し出したかのような、そんな心温まるお弁当になっている。

 

 そして実際に口に入れてみると………

 

「………美味しい。」

「ありがと///」

 

 これまた旨い。唐揚げの肉汁、サラダのシャキシャキとした爽快感、だし巻き卵の優しい食感、そしてそれらを包み込むご飯。更にはウーロン茶の冷たさがこれまた弁当に合う。愛妻弁当の極致と言わんばかりの、家庭的で温かい味だった。気がついたら俺は無我夢中で弁当を平らげていた。

 

「………美味しかった。俺の好きな味だ。」

「それは良かった………///」

 

 ありきたりな言葉しか出てこないくらい、とても満足感のある昼飯だった。彼女の照れた顔がまたなんとも可愛らしく、それがより一層満足感を増やしていた。とても先ほどまで凶器を持って殺そうとしてきた人と同一人物とは思えない。

 

 そんなことを思っていると、

 

『え〜、構内放送です!ただ今よりプレミアムチケットをお持ちのお客様は特別イベントを開催します。』

『是非イベントホールまでお越し下さい。』

 

 元気な吉原とぶっきらぼうな古手川のコントラストが特徴的なアナウンスにより、俺たちは完食後すぐに移動することになった。

 

 

 

 

 あかねと一緒にイベントホールに着くと、そこは大勢の人で賑わっていた。

 

「何かやるのかな?」

「だろうな。これだけ賑わってたら。」

 

 学校の体育館くらいの広さにびっしり入る人たち。とても全員がプレミアムチケットを持っているとは思えない。とすると、俺たちを狙ったイベント目当てに来た連中か…………?

 

「皆さま、本日は深掘りリポート特別編にお集まりいただき、誠にありがとうございます‼︎」

 

 嘘だろ、この声は…………っ⁉︎

 

「リポーターは、昔お兄ちゃんとお医者さんごっこをしていた、星野ルビーです!」

 

 ルビーじゃねえか⁉︎しかも何とんでもない事暴露してんだよ⁉︎その言い方なら小さい頃に聞こえるだろうけどさ‼︎ごっこなんて可愛いもんじゃなかっただろ‼︎本物の患者と医者だっただろ‼︎

 

「今日はなんとこの会場に、結婚を前提にお付き合いしているカップルがいらっしゃいます!ここで、そんなお2人を応援するイベントを開催します!」

 

 そしてコイツが出てきたと言うことは、やはりターゲットは俺とあかね。一体どんなイベントを開催するつもりだ?

 

「題して、『如月グランドパークウェディング体験、プレゼントクイズ』‼︎出題されるクイズ全5問に正解されると、なんと最高級ウェディングプランを体験できます!」

 

 ウェディング体験だとっ⁉︎要は模擬的な結婚式をやるってことか!これによって将来への具体的なイメージが可視化され、結婚に結びつくのを狙ったのだろう。中々にマズイな、これは‼︎

 

「ご希望であれば、そのまま入籍していただいても問題ありません!」

 

 大問題だろ‼︎両親への挨拶とかはどうした⁉︎

 

「それでは黒川あかねさんと………」

「やった、私たちだ!ウェディング体験、楽しみだなっ♪」

 

 くそっ、あかねはノリノリだし………なんとかして出られる術は無いのか…………?

 

「昔16になったら結婚してくれるって言ったのに、裏切ってお義姉ちゃんと付き合ってる星野アクアさんは壇上にお願いします!」

 

 なんだそのトゲのある言い方は‼︎オトーリの時もバラしてたけどさ‼︎いちいちネチネチ言わなくていいだろ‼︎あの時はあかねと今村に殺されかけたんだぞ⁉︎また掘り返しやがって‼︎

 

「アクアくん、拒否権あると思う?」

「ちゃんと行くので、腕をちぎろうとしないで下さい。」

「それでよし♪」

 

 ということで、俺は渋々あかねと壇上に上がることになった。

 

 

 

 

 さてと、結婚式を回避するためには………とりあえず出されたお題に対して、明らかに間違った回答をすればいい。このクイズは早押し。ならばあかねより早く押すまで………っ‼︎元医者で偏差値70の俺に分からないことなどないっ………‼︎

 

「では第一問‼︎星野アクアさんと黒川あかねさんの結婚記念日はいつでしょうか?」

 

 おかしい…………問題が分からない…………

 

「はっ、はい!毎日が記念日………です///」

「ピンポ〜ン!正解です!」

 

 恥ずかしいなら答えんなよ、あかね‼︎俺まで恥をかくじゃねえか‼︎くそっ、こうなったら絶対に違う答えを言ってやる………っ‼︎

 

「では第二問‼︎お2人の結婚式はどちらで挙げられる予定なのでしょうか?」

 

 挙げる予定なんてないけど………ここは絶対に違う答え、そう、これだ‼︎

 

「サバの味噌煮‼︎」

「ピンポ〜ン!正解です‼︎」

 

 は?なんでだよ………?

 

「お2人は如月グランドパーク鳳凰の間、別名『サバの味噌煮』で行われる予定です!」

 

 絶対今つけただろ、その名前‼︎くそっ、何が何でもウェディング体験させるつもりか‼︎だが特徴は分かった。次は確実に間違った答えを言ってやる………っ‼︎

 

「では第三問!お2人の出会いはどこでしょうか?」

 

 もらった、これは確実に正解がある。だから確実に間違えられ………グハァ………っ!下腹部に衝撃が………っ‼︎

 

「アクアくん、ダメだよ?」

 

 くそっ、あかねのエルボーか‼︎威力高過ぎだろ‼︎プロファイリングでなんでも出来るようになってんじゃねえよ‼︎

 

「はい!恋愛リアリティーショー、『今からガチ恋始めます』の収録です!」

「ピンポ〜ン!正解です‼︎」

 

 くそっ………こうなったら、問題を途中で無視してやる‼︎

 

「では第四問……」

「分かりません。」

「ピンポ〜ン!正解です‼︎」

 

 もうダメだ………万事休す……………か。俺の苗字は黒川になり、あかねが復讐に巻き込まれる可能性が上がってしまう…………

 

 

 

 

 

「ちょっと〜、おかしくな〜い?私もあーくんと結婚する予定なのに、なんでアンタだけ特別扱いなわけ〜?」

 

 嘘だろ………有馬、だと………っ⁉︎

 

「ロリ先輩⁉︎今日収録じゃなかったの⁉︎」

「嫌な予感がしたから速攻でキメてきたわよ。」

「流石だねぇ………かなちゃん……っ‼︎」

 

 これは助かった‼︎ここで一旦二股すれば、パーク側も俺を結婚させようとは思わないだろう。ただ、下手に動けばあかねに刺されかねない。さあ有馬、どう出る………?

 

「とりあえず、私にもやらせなさい。」

「ちょっと困るって、ロリ先輩!まだイベントの最中だから……」

「そしたら、私が面白くしてあげるわ。私が問題を出すから、答えられたらあかねの勝ち、答えられなかったら私の勝ちってことで。」

「いいじゃない、かなちゃん……っ‼︎望むところだよ‼︎」

「お義姉ちゃんが言うなら………それじゃあロリ先輩、問題出して!」

 

 なるほどな。有馬が出す問題を俺たちが答えればいいのか。えっと、ここで正解を言えればあかねとのウェディング体験が待っていて、間違えれば有馬とのウェディング体験が待っているのか………あれ、俺詰んでね?

 

「では第五問。水に火をつけたらどうなる?」

「特に何も起こらない。」

「外れよ………」

「ピンポ〜ン!正解です!」

「なんでよ⁉︎」

 

 しかも有馬アホだから自爆してるし………。水=スピリタスじゃねえんだぞ。

 

「おめでとうございま〜す!黒川あかねさんと星野アクアさんに、ウェディング体験をプレゼント〜!」

 

 ということで、俺はあかねとウェディング体験をするハメになったのだった…………




皆さん、お久しぶりです!なんとか更新できました!
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