酒の子   作:スピリタス3世

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この物語はフィクションです。
未成年の飲酒は法律で固く禁じられています。
またアルコールの強要、暴飲、
宴会での破廉恥な行為についても
それらを推奨する意図はありません。
あくまでギャグ物としてお読み下さい。


第二章 伊豆春祭編
四杯目 ミスコンの役者


  side アクア

 

 PaBにも多少慣れてしまったある日のこと。

 

「ヤバいぞアクア、先輩らがJKの制服持って歩いてた。」

「ヤバいのは元からだろ。」

 

 いつものようにプライバシーのかけらもない自室で、同室の北原と喋っていると………

 

「お前ら、いつも同じ部屋にいるな。」

「「お前のせいだろ‼︎」」

 

 いつものようになんの許可もなく今村がやってきた。

 

「いっそお前もこの部屋入れ、耕平。」

「それは嫌だろ。アニオタグッズまみれにされるんだぞ?」

「星野アイのポスター貼りまくってる奴に言われたくねえよ。」

「対抗してAV女優の写真集置きまくってる奴が文句を言えるか?」

「どんぐりの背比べだな。」

「「お前もな‼︎」」

 

 ちなみに部屋の右半分がアイゾーン、左半分がAVゾーンになっている。せめてもの領有権の主張だ。このおかげで、お互いの領域にはみ出すことが無くなった。

 

 

 

 

 そんなこんなで喧嘩していると………

 

「お前ら、ここに居たのか。」

「大事な話がある。」 

 

 JKの制服を持った時田と寿が話しかけてきた。

 

「「「変態だ⁉︎」」」

「変態⁉︎どこにいるんだ⁉︎」

「お前らだよ‼︎」

「「なんだ、俺らかあ〜。」」

 

 つくづく先輩らもアホだと思う。memもよくこんな奴らと一緒に居ることが出来たな。そのせいですっかりアホになってるけど。

 

「それはさておき、」

「おくな。」

 

 んで、話ってなんなんだ………?

 

「お前らには(だん)コンのことで話がある。」

「「「「男根⁉︎」」」

 

 まさか先輩らがここまで変態だとは思わなかった。

 

「俺たちのチンコをどうするつもりなんです⁉︎」

「JKの制服………まさか女にしようと⁉︎」

「今度からマリンって呼ばれるのか………」

 

 有馬、ごめんな。俺女になりそうだ。ルビー、ごめんな。俺お前の姉ちゃんになりそうだ。あかね、ごめんな。俺お前の彼女になりそうだ。mem、お前は許さない。

 

「男コンじゃ分からなくねえか?」

「確かに、いきなり略称はマズかったな。」

 

 なんだよ、略称か。にしても酷い略称だな。

 

「正式名称はなんなんだよ?」

「「ミスターコンテストだ。」」

「「「最初からそう言って下さいよ‼︎」」」

 

 そして、正式名称は思ったよりマシだった。ミスターコンテスト、ただのイケメンを競う大会か。そんなのを男コンって呼ぶな。

 

「うちの大学には伊豆春祭っていう学祭があってな。」

「そこで毎年、ミスコンテストとミスターコンテスト、通称ミスコンと男コンが開催されるんだ。」

「それに出ろと………?」

「ああ。ダイビングには金がかかるからな。」

「優勝賞金をサークル活動に充てたいんだ。」

 

 サークル活動費か。確かにダイビングはやたら機材が多い上、潜るだけでもお金がかかる。その上遠征となると、遠征費までかかってしまう。俺は金をまあまあ持ってるからいいが、一般人には大変だろう。少し出してやるか。

 

「金なら俺が出すよ。」

「個人の金をサークル費として、特定の人から多く貰うのは問題だろ。」

「memにも言われたことあるが断ったぞ。」

「なんでそこはまともなんだよ。」

 

 断られた。この人らダイビングについてはまともなんだよな。それを飲みにも活かせと思う。

 

「それで、お前らには是非とも男コンに出てもらいたい。」

「ならJKの服要らないですよね?」

「いいや、必要だ。」

「「「なんでだよ⁉︎」」」

 

 JKの服が必要な男コンってなんだよ⁉︎女装コンテストの間違いだろ‼︎

 

「女装する意味あります⁉︎」

「そこに顔だけが取り柄のアクアがいるでしょうに‼︎」

「黙れ北原!」

「実は大会規定で、芸能人は戸籍上の性別では出場出来なくなっててな。」

「「芸能人……?」」

「ん?アクアは芸能人だろ?」

「調べたら出てきたぞ。」

「あっ………」

 

 しかもどさくさに紛れて、俺が芸能人なのがバレたし。最悪だ。

 

「だから金持ってたのか。」

「金と女優のアテをよこせ!」

「誰がやるか!」

 

 コイツら絶対俺を利用しようとするはず。だから言いたくなかったんだよ。まあ調べれば出てくるから、いずれバレるとは思ってたが。まあ表向きにはあかねと別れたことになってるから、最悪の事態は避けられるだろう。

 

「それはさておき、アクアは芸能人だから戸籍上の性別………いわゆる男コンには出場不可能なんだ。」

「運営からも名指して通達されている。」

「名指しかよ………」

「そりゃ芸能人が居たら圧勝だもんな。」

「当然っちゃ当然か………」

 

 そして、男コン&ミスコンの規定。まあよくよく考えたら普通のこと。そりゃ誰だって芸能人しか出ないコンテストに出ようと思わない。大会を盛り上げるために運営が考えたのだろう。ということは………

 

「つまり、北原と今村が男コンに出て頑張ればいいんだな。」

「おい、お前も出ろよ‼︎」

「恥を晒せ‼︎」

「出れないもんは仕方ないだろ。JKの制服着て、俺の分まで金を稼いでくれ。」

「「言い方‼︎」」

 

 俺は何もしなくていい、ということだ。アイツらが代わりに恥を晒してくれるとのこと。これはラッキーだ。アイツらが頑張ってる間、俺はカミキヒカルへの手がかりを掴むとするか………

 

「それは半分合ってるな。」

「ん?半分?」

 

 どういうことだ?半分ってことは………片方はミスコンに女装して出るってことか?それとも2人のうち片方は出場しないのか………

 

「その2人が男コンで、」

アクア(おまえ)はミスコンだ。」

「なんでだよ⁉︎」

 

 俺が女装すんのかよ⁉︎しかもミスコンって‼︎イカれてんだろ‼︎

 

「規定にはこうある。芸能人は戸籍上の性別では出られない、と。」

「しかし、戸籍上じゃない方の性別なら出られるだろう?」

「ルールの穴をつく必要無いだろ‼︎恥晒しはこの2人だけで充分だ‼︎」

「「マリンちゃん頑張れ〜♪」」

「うるせえ‼︎」

 

 わざわざそんなことしなくても、古手川妹とか居るのに‼︎俺を辱めたいだけじゃねえか‼︎

 

「アクアが出るなら、俺たち要らないっすよね〜。」

「星野愛海の活躍を祈ろう。」

「お前ら覚えとけよ………っ‼︎」

 

 ここぞとばかりに煽りやがって……っ!

 

「なあ耕平……」

「なんですか……?」

「お前は美形だ。お前が出ればきっと勝てる。」

「俺たちにはお前の力が必要なんだ。」

「そう言われても………」

 

 ただ、先輩らは今村も出るように説得してくれてる。

 

「じゃあ俺は必要無いですよね?」

「なあ伊織………」

「なんですか……?」

「お前はネタ枠だ。」

「ブチ殺しますよ。」

 

 北原も出るように説得………?してくれている。

 

「なら俺も必要無いな。」

「なあアクア………」

「俺がネタ枠だとでも………?」

「お前は美形だ。」

「女性的な意味で。」

「頭かち割るぞ。」

 

 俺も最悪な説得のされ方した。俺どう見ても女に見えねえだろ。

 

「安心しろ、memも去年男コンに出たんだ。」

「アイツが男装するのと俺が女装するのでは訳が違うだろ。」

「違わないだろ。」

 

 アイツが男装するだけなら、可愛いショタ枠とかでなんとかなるだろう。アイツ童顔だし。でも俺が女装したら変態枠だろうが。そもそも俺なんかが出場しなくても、古手川妹とかが…………おっ、ひらめいた‼︎

 

 俺の代わりに古手川妹を出場させればいいじゃないか。ひょっとしたらアイツだけで今村・北原が出なくてもいいんじゃないか?俺的には奴らには出てほしいが、古手川妹の説得要員としても使えるだろう。最悪自分だけが嫌と言うなら、今村・北原を出すって古手川妹にだけ言えばいいし。よしっ、これだ。これしかない………っ‼︎

 

「なあ………いい提案があるんだが。」

「どうしたアクア?」

「俺たち3人の代わりに、古手川妹をミスコンに出すのはどうだろうか?」

「千紗ちゃんが首を縦に振るのか?」

「振らせる。なんとしてでも、絶対に。俺たち3人で。」

「「えっ⁉︎」」

 

 ということで、俺たちは古手川説得作戦を行うことにした。

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