酒の子   作:スピリタス3世

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この物語はフィクションです。
未成年の飲酒は法律で固く禁じられています。
またアルコールの強要、暴飲、
宴会での破廉恥な行為についても
それらを推奨する意図はありません。
あくまでギャグ物としてお読み下さい。


四十四杯目 青鬼

   side アクア

 

 偶然にも罰ゲームがピーマン体操を踊る、で、偶然にもそれを引いたのはあかね。あまりにも可愛らしかったので、こっそり録画して有馬に送っておいた。本人も憧れの人に見てもらえて、さぞ嬉しいだろうな。

 

 さてと、次は何の罰ゲームだろうか?

 

「次は…………最近行った場所の写真を見せる、だ。」

 

 なんだ、それだけか。

 

「それ私が書いたやつだね!」

「あかね〜、罰ゲームにしては可愛いんじゃな〜い?」

「これでいいの!」

 

 あかねにしては可愛い罰ゲームだな。最近行った場所か………。確か有馬と行った猫カフェとか、ルビーと行った水族館とか、駅でナンパした毒島と行った映画館とか。どれも違う女が写っていて…………あれ、見せられるの無くね?ヤバい、殺される………っ‼︎

 

「それじゃあロシアンマリー、スタート。」

「「「「「イェーイ‼︎」」」」」

 

 とりあえずハズレを引く確率は1/6。逆に言えば当たりが5/6。そうそう引くことなんてないし、写真を少し前に遡れば浮気がバレる事もない。最悪合宿の時の写真を出せばいいだろう。安心しろ、星野マリン。俺は何も心配することなんてな…………っ‼︎

 

 ヤバいっ、ハズレ引いた‼︎死ぬほど辛い‼︎口の中が爆発しそうだ‼︎今にも発狂したい‼︎だが俺は元俳優‼︎これくらい演技で騙してみせる‼︎

 

「それじゃあ、ハズレはだ〜れだ?」

 

アクア→ノブユキ

他→アクア

 

 なんでバレた…………っ⁉︎

 

「アクア、お前意外と汗かきなんだな。」

「顔真っ赤だぞ〜‼︎」

「くそがぁぁぁぁぁぁぁ‼︎」

 

 マジかよ………俺そんなに顔に出るタイプだったか………。というかこれ、ずっと辛いんだが‼︎発狂しそうなんだが⁉︎

 

 まあいい、こうなっては仕方ない。あかねに見せられる写真を選んで、ことなきを得るか…………

 

「それじゃあアクアくん、スマホ貸してね。」

 

 なん………だとっ⁉︎

 

「なんでだよぉぉぉぉ⁉︎」

「だって、誤魔化せるじゃん。」

「あかね、俺は誤魔化すようなことなんてないぞぉぉぉぉ‼︎」

 

 くそっ‼︎あかねの奴、最初から俺一点狙いで罰ゲームを決めたのか‼︎あまりにも策士すぎる‼︎

 

「あれ、そんなに辛いんだな………」

「違うぞノブユキ。あれは彼女に浮気がバレたくないだけだ。」

「そうなのか………?」

「ゆき〜、ノブユキってもしかして浮気したことない子?」

「そ、そうだけど……///」

「ひゅ〜、お熱いじゃん!」

「浮気の概念がない男、たまにいるよな。」

 

 ノブユキ、お前浮気した事ないのかよ‼︎凄いな‼︎くそっ、ゴローもそんなんだったらよかったのに‼︎

 

「はい、携帯ゲット。見せてもらうね。」

「あかねぇぇぇぇぇぇぇ‼︎」

 

 ちなみにパスワードは変える度に何故かバレてしまう。最近は数字をランダムにしてるのに。携帯を取られたら最後、俺の命は尽きることとなった。

 

 

 

 

 記憶が戻った後、俺はロシアンマリー・ゲームに戻ることになった。

 

「ようアクア、生きてたのか。」

「なんとかな………」

「こんな目に遭うならやめればいいのに。」

「それが出来るならこんな目に遭ってないさ。」

「カッコつけんな、悪ガキ。」

 

 それにしても、今日のあかねのお話しはめちゃくちゃ痛かったな。ただでさえ辛いものを食って地獄だったというのに。この二重罰ゲーム、本当にキツい。ただ、次でおそらく最後だろう。書いた罰ゲームの数的に。

 

「さてと………おっ、これが最後の罰ゲームか。」

 

 やはりな。問題は、俺があかねにお話しを受けてる時に俺の罰ゲームが出ていないか、だ。なんとしても俺が書いた罰ゲームだけは、見ておきたいからな。

 

「内容は…………司会に飲ませる激辛ブラッディーマリーを6杯作………は?」

 

 よしっ、俺のが残っていた‼︎このゲーム、司会だけは激辛ドリンクの在処が分かる以上、罰ゲームと激辛ドリンクを回避できるという圧倒的有利な立場だったからな。1人だけ不幸な目に遭わないなんて、そんなの可哀想じゃねえか!

 

「おい悪ガキ、これお前が書いただろ‼︎」

「そうだが、何か?」

「何か、じゃないんだよ‼︎」

「それじゃあロシアンマリー、スタート♪」

「「「「「イェーイ‼︎」」」」」

「やめろぉぉぉぉぉぉぉ‼︎」

 

 ということで、悪いおっさんは成敗され、このゲームは幕を閉じた。

 

 

 

 

 ゲーム終了後、適度に、いやめちゃくちゃ少ない量*1の酒を飲んだ後、俺はテントへ戻ることにした。

 

「よいしょっと………あっ。」

 

 するとそこには、絶賛着替え中のmemがいた。どうやら俺は男子テントと女子テントを間違えたようだ。

 

「mem、俺はもう子供じゃないんだぞ。」

「ごめんねえ、アクたん。」

 

 まあいいか。

 

「後ろにあかね、いるよ?」

「アクアくん?」

 

 よくなかった。

 

「違うんだあかね、これは誤解でな……っ‼︎」

「とりあえずお話ししよっか。」

 

 だから、俺は逃亡を決意した。この綺麗な青髪の鬼、通称青鬼に殺されないために。こうして、俺と青鬼の、夜の鬼ごっこが幕を開けた。

 

 

 

 ひとまず、俺は近くにあった森に逃げ込んだ。

 

「アクアくん、出てきなよ?」

 

 青鬼はどうやら俺を見失ったらしい。ならばまずは物音を立てずに移動して、視界から離れるべき。

 

「空気が動いた………そこだね。」

 

 なんで空気の動きが分かるんだよ⁉︎怖すぎる‼︎ならば錯乱するように、ぐるぐる回りながら逃げる‼︎

 

「いくら足掻いても無駄だよ。」

 

 そんな策を弄する俺を無視するかのように、真っ直ぐに向かってくる青鬼。しかもものすごい速さで。怖い、怖すぎる‼︎地面を這いつくばるように、少しでも見つからないように逃げないと‼︎

 

 

 

 そんなことを思ってると………

 

「終わった…………」

 

 目の前に崖が見えてしまった。要するに行き止まり。後は青鬼に追いつかれるだけ。万事休す………か。

 

 そんなことを思ってると………崖の下に何やら人の足が見えていた。どうやらうつ伏せで倒れているみたい。そういえばさっきからあかねの声がしないな。まさか…………っ‼︎

 

「あかねぇぇぇぇぇぇぇ‼︎」

 

 大声で叫びながら、全力で崖を駆け下りると…………

 

 

 

 

 

「ん?なんだ、悪ガキか…………」

 

 そこにいたのはベロンベロンに潰れたおっさんだった。

*1
普通の飲み会の酒の量

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