未成年の飲酒は法律で固く禁じられています。
またアルコールの強要、暴飲、
宴会での破廉恥な行為についても
それらを推奨する意図はありません。
あくまでギャグ物としてお読み下さい。
side 伊織
俺は今耕平の家で宅飲みしていた。
「耕平君に伊織君、おっひさ〜!」
「スピリタス買ってきたわよ。」
しかもルビーに重曹という、美女2人と共に。
「久しぶりだなぁ、星野。仕事忙しかったのか?」
「うん!マジでちょ〜忙しかった!」
「重曹………は聞くまでもないか。」
「殺すわよ、耕平。」
「それじゃあ皆、乾杯!」
「「「乾杯〜‼︎」」」
だいぶ変わった組み合わせでの飲み会だが、これには訳がある。部室にいたのがこのメンツだったからだ。そして部室でOBを交えた飲み会をやるらしく、彼らと親交のある千紗だけが1年で参加するとのこと。そしてケバ子はフリルと2人でお出かけ、もといデート。もっともケバ子にその気は無いらしい。残念だそうだ。あかねは確か仕事だったはず。天才女優は大忙しだな。
ただ、この中で居そうなはずの男がいない。
「そういや、あーくんはどこよ?」
「今日は部室に居なかったなぁ。」
「お兄ちゃん、今日は仕事じゃないはずなんだけどな〜。」
星野アクアだ。飲み会といえばこの男?女?は欠かせない存在。自分は周りとは違うエリートオーラを出しておきながら次々と醜態を晒す様は、酒のつまみとして最高だ。
「とりあえず電話して呼ぶか。」
「北原、頼んだぞ。」
だからこそ、電話で呼ぶほどの価値がある。
『も、もしもし?』
『アクア、今暇か?耕平の家で飲んでるんだが、暇なら………』
『すまん、今日は無理だ。』
今日は無理?アイツが飲み会を断るなんてあり得るのか?いや、あり得ない。それじゃあ一体………
『………したの、アクアくん?………』
電話越しに聞こえる女の声。この儚さ、間違いなく黒川あかねだ。
『キサマ、あかねとヤってるな。』ブツッ
そして刹那、アクアが電話を切る。間違いない、奴は黒だ。彼女とヤるために、今日部室に来なかったのか‼︎
「だとさ〜。」
「通りで今日居ないわけね〜。」
「そうならそうと言えばいいのに〜。」
「全くだ。」
「さ〜て、それじゃあ…………」
さて、そうと分かればやる事は1つ。
「焼き討ちに行くぞ。」
「奴らの居場所を知る者は?」
「この星野ルビーめにお任せ下さい!」
「流石。貴女には後で褒美を取らせるわ。」
「いいか、絶対に奴に本懐を遂げさせるな‼︎」
こうして、星野アクアの童貞卒業阻止大作戦が幕を開けた。
side アクア
危なかった………まさか奴らから電話が飛んでくるとはな。俺は今伊豆にあるあかねの家に遊びに来ている。あかねは東京以外にも別荘的な扱いとして、伊豆に一部屋借りている。しかもここはあかねと俺以外誰も場所を知らない。ヤるにはうってつけだ。
「どうしたの、アクアくん?」
「なんでもないぞ、あかね。」
さてと、奴らからの電話も切った事だし、続きでもするか………
ピンポ〜ン
何だと?インターフォンが鳴った?この時間は受け取り予約とか、何もしてないはず?まさかアイの時みたいな………いや、考えすぎか………
『星野さ〜ん、郵便で〜す!』
声は知らない女の声。発言から察するに、郵便局の配達員を騙っているのか。ここはインターフォンを見て、誰かを判別するところから始まるな…………
『ご注文のAV200本詰め合わせセット、お持ちしましたよ〜‼︎』
「アクアくん、そんなに買ったの⁉︎」
「違う、俺じゃない‼︎」
「私でもないんだけど………」
その必要はなかった。この手口、間違いなく奴らだ‼︎さっきの女声も今村の仕業‼︎
『すいませ〜ん、ここからだと全部入らないので開けてくださ〜い!』ゴトッ、ゴトッ
しかもAVの実物まで入れやがった‼︎ふざけやがって‼︎
side 伊織
ルビーがアクアにGPSを付けてたおかげで、なんとかこの場所に辿り着いた。ここが星野マリン、あの女のハウスか………っ‼︎
「しかし良かったの、伊織君?秘蔵DVDなんでしょ?」
「構わないさ。俺の不幸で奴の幸福を潰せるのなら。」
「いっそ清々しいな‼︎」
「なんて気持ちのいいゲス野郎なのよ。」
背に腹はかえられない。自分が不幸な目に遭ってでも、相手を不幸にする。それが俺たちの友情だ。
そんなことを思っていると…………
「伊織、電気が消えたわ‼︎」
「まさかお兄ちゃん、強行突破する気なの⁉︎」
「どうすればいいんだ⁉︎」
部屋の電気が消えた。奴め、そう来たか‼︎くそっ、対抗する手段は…………
「俺に任せておけ!」
耕平が何やら思いついた様子。ここはコイツに任せるしかない‼︎
「頼んだ‼︎」
「期待してるわよ‼︎」
「お兄ちゃんのお兄ちゃんを守って‼︎」
「ああ!」
ということで、俺たちは耕平を見送った。
side アクア
さてと、電気も消したし、続きをやるか………
「シルエットクイズ〜♪」
ん?ベランダに今村?今度は何をするつもりか?
「これはなんでしょう?」
意図はわからん。とりあえず、ヴィーナスの誕生、のポーズをとっていることだけは分かるが………
「答え、考える人。」
お前が間違えるのかよ⁉︎
「今村くん、面白いね〜。」
「だ、だな…………」
くそっ、あかねがちょっとずつエッチなムードから外れていっちゃうし‼︎アイツらめ、後で殺す‼︎
side 伊織
効果はまあまああったようだ。だがもう一押し足りないな。
「次に何かある奴は………?」
「私に任せなさい!」
今度は重曹のターン。恋敵に先を越された恨み、どう晴らすんだ………?
「SNSアプリの表示名をめぐみに変更するわ!」
名前の表示を変える………?コイツは一体何をしようとしてるんだ?気になったから、ベランダから中の反応でも聞いてみるか………
「アクアくん、次は何?」
「あかね、スパムメッセージだ。気にするな。」
「えっと………めぐみちゃんから。
『この前入ったラブホテル面白かったね〜♪』
『今度は違うところでもエッチしようね〜♪』
『あと、浮気しちゃダメだぞ⭐︎』
とりあえず死のっか。」
「待ってくれあかね!これは有馬が表示名を変えてだな……っ‼︎」
なるほどな‼︎知らない女からのメッセージに見せかけたのか‼︎やるな、重曹の奴‼︎
「ならメッセージ履歴を見せてよ。」
「それは………っ‼︎」
「もしかしてかなちゃんとまた浮気したの?」
「ち、違う、そうじゃない‼︎」
しかも元が重曹だから、彼女への浮気を晒すことも出来る。アリバイとも言えるメッセージ履歴の表示も、奴の浮気歴のせいで逆に台無しになる。一石二鳥とでもいうべきか‼︎重曹、今回の作戦に呼んで良かったぜ‼︎
俺は重曹たちの元へ戻ると、
「流石だ重曹‼︎効果は抜群だ‼︎」
「最後はアンタが決めなさい‼︎」
「ありがとう、ロリ先輩‼︎」
遂にルビーの出番となっていた。コイツは妹でありながら、何故かアクアに恋心を抱いている奴。奈々華さんの例もあるし、そんなに珍しいことじゃないが、ブラコンはブラコンだ。兄の情事は阻止したいだろう。さて、どういう作戦で行くんだ………?
「突撃、深掘れワンちゃん‼︎今回は初めて交わる2人のカップルをリポートしちゃうよ♪」
傍迷惑この上ない‼︎大声で家の前で叫び、2人の情事を自信の冠番組の如く赤裸々にバラす‼︎なんて鬼畜なゲス乙女なんだ‼︎
「ピンポ〜ン‼︎あれ〜、最中かな〜⁉︎早く出てきて下さいね〜♪」
星野ルビー、見直した。君は立派な星屑だ‼︎
そんなことを思っていると…………
「…………」ガチャ
ようやく諸悪の根源、星野アクアがドアを開けて出てきた。よくもまあ俺たちの前にノコノコと‼︎
「あれれ〜、なんとお兄ちゃんだ〜!」
「これはこれはびっくりだなぁ〜‼︎」
「さあ、色々と聞かせなさい‼︎」
「幸せの絶頂から転げ落ちた気持ちを、なぁ‼︎」
これは奴を潰すいい機会だぜ‼︎
そして、アクアが口を開く。
「ああ、やっと言えた。これは絶対嘘じゃない。殺してやる。」
告げられたのは、宣戦布告だった。
こうして、俺たちはあかねも交え、朝まで地獄の