酒の子   作:スピリタス3世

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この物語はフィクションです。
未成年の飲酒は法律で固く禁じられています。
またアルコールの強要、暴飲、
宴会での破廉恥な行為についても
それらを推奨する意図はありません。
あくまでギャグ物としてお読み下さい。


五杯目 千紗説得大作戦

  side アクア

 

 古手川千紗を説得し、ミスコンに出場させる。それが俺たちのミッションだ。

 

 まずミッション完遂のために、朝目を覚ます。すると隣に………

 

「zzzz」

 

 ナイスバディーなお姉さんが眠って……いるっ⁉︎

 

「おい北原、今村、起きろ‼︎」

「ん………なん………だっ⁉︎」

「えっ………⁉︎」

 

 俺たちは昨日酒盛りをして眠りについた。正確には、俺と北原の部屋で、今村や時田寿と一緒に酔い潰れた。そうしたら、知らない女が俺の隣で寝ていたのだ。しかも下着姿。どういう状況だ⁉︎まさか酔ってる間に手を出したのか⁉︎そんな、ゴローじゃあるまいし‼︎

 

「誰が連れ込んだんだ⁉︎」

「違う、俺じゃない!」

「俺でもねえよ‼︎」

 

 マズイ、この光景をmemに見られるわけにはいかない‼︎絶対すぐにあかねにチクられる‼︎なんとかこの女を放り出すか、俺が逃げるかしないと………

 

「おはよ〜、みんな♪」

「「mem先輩‼︎」」

 

 終わった…………。俺の人生、2度も終わった………

 

「mem、違うんだ‼︎聞いてくれ‼︎」

「あ〜、(あず)ちゃんのことでしょ〜!」

「そ、そんな名前なのか⁉︎俺は知らなかった‼︎マジで‼︎」

「そういや会ったことなかったね。青梅女子大の浜岡梓(はまおかあずさ)ちゃんだよ!私と同じPaBの3年!」

 

 PaBはインカレだったのか………って今はそんなのどうでもいい‼︎この女はなんなんだよ⁉︎

 

「いつもこんな感じで、男の子居ても寝ちゃうんだよ〜!私があれだけ言ってるのに!」

「「ええ………」」

 

 そんな奴居るのかよ………。確かに前のmemも無警戒なとこあったけど、浜岡のこれはその比じゃない。

 

「こ〜ら、梓ちゃん起きて!そんなとこで寝ないの!」

「う〜ん………あっ、memちょじゃん。おはよ〜。」

「おはよ〜!とりあえず着替える‼︎」

「相変わらずお母さんみたいね。」

「私は皆のお姉ちゃんだからね〜♪フフン!」

「流石30歳!」

「まだ29だよ!もうすぐなっちゃうけど!」

 

 とりあえず、memがしっかりしていてよかった。あの時の俺の説得を理解してくれたんだな。

 

 それはさておき、俺たちは古手川千紗を説得しなければならない。

 

「それと1年生諸君、今日はmemちょのお好み焼き講座だ!伊豆春祭に向け、頑張るぞ〜!」

「「お〜‼︎」」

「お、おー。」

「アクたんテンション低〜い!」

「別にいいだろ。」

 

 女装を回避するために……っ‼︎平静を装って‼︎

 

 

 

 ということで、改めて古手川千紗説得大作戦が幕を開けた。作戦はこうだ。

 

「とりあえず千紗ちゃん、やってみよっか!」

「分からなくなったら私(梓)かmemちょに聞いてね。」

「はい。」

 

 普通の状態なら古手川は絶対にミスコン出場を承諾しない。ならば普通じゃない状態にしてやればいいだけの事。つまり古手川を酔わせて判断力を奪い、ミスコン参加の言質を取る‼︎

 

「いや〜、流石に暑いな、耕平‼︎」

「そうだな北原、こう暑いと熱中症が怖いな!」

「そうそう、きちんと水分補給をしないとな‼︎」

「確かにそうだな。古手川、とりあえずウーロン茶飲んどけ。」

 

 2人の異様なテンションの高さとは対比するかの如く、俺はいつものローテンションでウーロン茶を勧める。これであたかも3人がグルだと思わせなくする作戦だ。

 

「今手が離せないから後で。」

「「何っ⁉︎」」

 

 アイツら動揺しすぎだろ。ここは俺が冷静に対処するか。

 

「ならここに置いておくぞ。」

「ん、ありがと。」

「「………っ‼︎」」

 

 俺の冷静な判断を見た2人が、ナイスッと言わんばかりの目線を送る。こうすれば、古手川に自然に飲ませることが出来る。さてと、後は酔うのを待つだけ…………

 

「これお酒じゃない?間違ってるよ。」

 

 何、バレただと………?

 

「酒?そんなはずは………」

「匂いで分かるでしょ。逆に3人とも気づかなかったの?」

「「いや、全然。」」

「むしろ最近は、何を飲んでも酒の味と匂いがするくらいだ。」

「3人ともちゃんと生活を改めた方がいいと思う。」

「嘘だろ………」

 

 俺の胃袋はPaBに掴まれたとでもいうのか⁉︎そんなことがあってたまるか‼︎生活を改めた方がいいって、どちらかというと俺が言う側だったのに………

 

「まあ、お酒でも水分補給出来るしいいだろ。」

 

 前世の知識からすると逆だけどな。今は真実を伝える必要はないだろう。

 

「そんなことなくない?」

「アクたん、まさかあか………」

「別にやましい意図はないぞmem。頼むから携帯をしまえ。お願いだから。」

「必死だね〜。」

 

 危なっ‼︎危うく北原・今村の前で彼女持ちなのがバレる上に、あかねに他の女を酔わせて何かしようとしてることが伝わるところだった。マズイなこれは………

 

「んで、さっきからアクたんいおりんこうちんは、ちーちゃんに何をさせたいのカナ〜?」

「酔わせて3人でどうするつもり〜?」

「「「「えっ⁉︎」」」」

 

 しかもmemと浜岡両方にバレた‼︎マジで良い勘してるな‼︎古手川は気づいてなかったのに‼︎

 

「ならば直球勝負だ、北原、今村‼︎」

「「分かった‼︎」」

「「「ミスコンに出てくれ‼︎」」」

「嫌。」

 

 ならばこうしよう。直接訴えかける!

 

北原(コイツ)が土下座するから頼む‼︎」

「上から踏めばいい?」

「せめて出る出ないで返事を‼︎」

「嫌ったら嫌。」

 

 北原と今村の2人が更に情で畳み掛けた後に………

 

「お前が出たら優勝賞金が手に入るだろ。それでどっか潜りに行こうぜ。」

「…………でも…………」

 

 俺が冷静に目的を言う。ついでにメリットも提示。古手川はあんまり喋ったことはないが、大のダイビング好きなのは分かってる。ならばサークルの活動費ゲットと言うよりも、その先のダイビングに目を向けさせればいい。そして更に………

 

「………もしあれなら、北原と今村が男コン出るなら、と条件をつけてもいい。お前だけ恥をかくのは可哀想だからな。俺も出てやりたいが、芸能人はダメなんだよ。だからこれでどうだ?……」

 

 北原と今村に聞こえないように、耳元で囁く。北原と今村をダシにすれば、古手川も条件を呑みやすいだろう。

 

「分かった、考えとく。」

「本当か⁉︎とても助かる。」

「「よっしやぁぁぁあ‼︎」」

 

 よしっ、これでミッション・コンプリートだ。後は伊豆春祭を待つだけだ。

 

 

 

 

 翌日、

 

「さっき千紗ちゃんが正式にミスコン出場することになった。」

「「「よっしゃぁぁぁ‼︎」」」

「伊織と耕平の男コン出場を条件に。」

「「なあぁぁぁぁぁぁ⁉︎」」

 

 全ては俺の計画通りとなっ…………

 

「あとアクアのミスコン出場を条件に。」

「えっ?」

 

 てない?なんで俺が、ミスコンに………?

 

「星野君出たかったんでしょ。でもミスターコンダメだから、代わりにと思って。というか、元からその予定だったんでしょ?」

「…………」

 

 しまった………最後に俺は出てやりたい、なんて言うべきじゃなかった………。最悪だ………

 

「アクアテメェ、俺たちをハメようとしたんだな⁉︎」

「ブチ殺してや……いや待て北原。女の子は丁重に扱うべきじゃないか?」

「確かに。ごめんマリンちゃん!ミスコン頑張れ‼︎」

「俺も応援してるゾ!」

「くそぉぉぉぉぉ‼︎」

 

 

 こうして俺は伊豆春祭のミスコンに参加する羽目になったのだった………

 

 

 

 

 

  side ??

 

 いよいよやってきたわね、伊豆春祭‼︎まさか私が『今ガチ大学編』に出演して、そしてまさかアンタと同じ大学に通うとわね。あ〜、楽しみだな〜!久しぶりに、あーくんに会うの‼︎

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