未成年の飲酒は法律で固く禁じられています。
またアルコールの強要、暴飲、
宴会での破廉恥な行為についても
それらを推奨する意図はありません。
あくまでギャグ物としてお読み下さい。
side 伊織
ということで、俺とフリルのパスポート奪還作戦が幕を開けた。
「で伊織、どうやって奪還するの?」
「それなんだが………栞の部屋に忍び込んで盗み出そうと思う。」
「強硬手段に出るの早いね。」
しのごの言ってる場合じゃない。とりあえず作成したこの地図から、人目につかないルートを探さないと。
そんな事を思っていると、
「よし分かった、じゃあ私が偵察してくる。」
フリルが偵察係になると言い出した。
「偵察………?栞の動向をチェックするのか?」
「そう。注意深い観察をして隙を伺う。」
「なるほどな。」
確かに、栞の普段の行動パターンを把握できれば、突入タイミングなどが分かりやすくなる。うまくいけば、パスポートを奪還してそのまま帰ることも出来るだろう。ただ、問題は…………
「とりあえず探ってる対象にバレないよう、サングラスにマスクと深めの帽子を被る。」
「ふむ。」
「そして出来るだけ近くで相手の生活を全て望遠カメラに記録し、」
「ふむふむ。」
「その記録をパソコンで分析して、相手の趣味嗜好………じゃなかった、行動のメカニズムを調べ上げるんだ。」
「なるほど………とりあえずやってみてくれ。」
めちゃくちゃストーカーみたいなやり方なことだ。コイツはストーカーに慣れている。有名人ならされる側のはずなのだが、コイツに至ってはする側の方だ。本当に大丈夫なのだろうか………?
俺の不安は的中し、
「気をつけて、伊織。栞を狙うストーカーが出たみたくて、警察が来たんだ。」
先ほどからやかましいパトカーのサイレンがずっと鳴り響き始めたのだ。恐らくフリルのストーキングを見た誰かが呼んだのだろう。
「で、フリル、自首するか?」
「私のことじゃない。私が栞を陰ながらカメラ越しに見ていたら………」
「鏡でも見たのか。」
「だから私のことじゃないって。いたの、私の横に変態が。」
「つまり変態が2人、と。」
「なんで1人増えたの?」
どうやら、フリルとは別の変態が1人増えたらしい。それで、どっちかを見た通行人が通報したってわけか。ただ、今は警察が来た。もう安全ってことだ。
「けど、通報したならもう大丈夫だろ。」
「そんなわけない。」
どうやらフリル曰くそうでもないらしい。
「あれは観察段階。実行フェイズは別よ。」
「ほう、流石犯行の手口に詳しいな。」
「よしな。今は私を褒めてる場合じゃないよ。」
変態は変態に詳しい。それはこの世の真理だ。
ということで、俺たちは部屋からエントランスへと向かい、ストーカーを見つける事にした。
エントランスを歩きながら、フリルはストーカーの特徴を説明してくれた。
「恐らく彼らは調べた情報を使って、正面から近づこうとしてくるはず。」
「ふむふむ。」
「そうなる前に、私と伊織でその人らと3p………じゃなかった、通報するの。」
「待て、今何しようとした?」
「なんでもない。」
とりあえずストーカーを交えたパーティーは聞かなかった事にしよう。それよりも重要な問題がある。
「それより、どうやって変態を特定するんだ?栞は接客で多人数と接するぞ?」
数多の栞に話しかけてくる人の中から、変態だけを見つけ出さなきゃいけないという事だ。もちろんこの世の大多数は一般人。フリルと似たような恰好でストーカーする人なんて、少ないはず。
「それはほら………変態の匂いで分かる。」
「同族を探り当てる力か。」
「伊織にもあるでしょ?」
「ねえよ‼︎」
類は友を呼ぶ、じゃねえんだぞ‼︎第一相手の姿形も分からない。一応フリルが見かけたらしいが、それもサングラスにマスクに帽子付きという。普通正面から近づくなら、そんな格好はしないはず…………
「すいません、20:00で予約した
「お待ちしておりました、水野様!」
居たんだけど⁉︎サングラスにマスク、そして帽子‼︎しかも俺の魂がアイツの正体を告げている。その正体は、世紀の大変態…………
「ねえ、あくあ……じゃなくてスター君、いこっか!」
「そうだな、大友。」
「も〜、京子って呼んでよ〜!」
星野アクアだ。しかも隣は知らない女。ご丁寧に浮気旅行ときたもんだ。あれだけ折檻されてるのに懲りないんだな、コイツ。最近は練習明けにつけ直す*1はずのイヤリング盗聴器をつけ忘れた事にして、浮気しまくってたっけ。
「すいません、ここに変態が居ます。」
「あっ、確かに。」
「なっ、いお…………って誰ですか?いきなり知らない人に話しかけるとか、どうかしてるんじゃないですか?」
とりあえず俺たちは話しかける。ヤツはあくまでもシラを切る様子。ならば黒川に突き出すまで………
「「Oh‼︎ Das hier‼︎」」
って例の変態ガチムチドイツ人までやってきただと⁉︎しかも2人揃って………っ‼︎これじゃあ変態が多すぎて、ストーカーの正体が分からねえじゃねえか‼︎
「凄いね、伊織。変態ホイホイだ。」
「ゴキブリホイホイみたいに言うな‼︎というか、お前も連れてる1人だぞ‼︎」
「兄様、私は変態じゃありません。」
「知ってるって‼︎」
「安心して、今から私が変態にしてあげるから。」
「お前をサツ*2に差し出していいか⁉︎」
「「Und jetzt zieh es an‼︎*3」」
「着せるな、馬鹿野郎共‼︎」
しかもしれっとアクアと浮気相手が逃げやがった。一応写真に撮って黒川には送ったが、これじゃあ変態が特定出来ねえ。さて、どうしたものか…………
side アクア
くそっ‼︎せっかく京子との旅行だったのに、なんで北原や不知火が居るんだ⁉︎それに栞が仕事してるだと⁉︎まさか、ここの名は………北原旅館っ‼︎くそっ、アイツの実家、こんないいとこだったのかよ‼︎
まずいな、あかねにバレたら湯船の底に沈められる。ここは金だけ置いて、京子と共に逃げるしかないか…………
「こんばんは、お兄ちゃん♪」
ん?なんだ?なんでルビーの声がした…………?まさかここ、曰くつきの宿か…………?
「栞ちゃんとの妹同盟、忘れてたのかな?」
「随分とまた、舐めた真似をしてるわね。」
それは気のせいではなかった。なんと栞から事を駆けつけたルビーが、物置きから出てきたのだった。しかも有馬まで。どういう事だ⁉︎
「スター君、嘘でしょ⁉︎この人たちって………っ‼︎」
「ああ、京子。これは間違いない。幽霊だ。」
「「幽霊じゃないよ‼︎」」
マズイ、この2人がいるって事は………近くにヤツが…………っ‼︎早く逃げないと…………っ‼︎
「栞ちゃんから予約を聞いたんだよ。2人には先に部屋について潜伏してもらってたってわけ。そのくらい分かるでしょ、アクアくん?」
すると入り口に立っていたのは、日本に伝わる鬼の嫁…………黒川あかねだった。
side 伊織
俺はアクアとドイツ人2人を通報した後、フリルと一緒に部屋に戻った。
「ごめん、お風呂先入ってた!」
するとそこには、風呂上がりのケバ子がいた。
「エロ……っ‼︎///」
「フリル、変な事言うな‼︎///」
「分かった。襲っていい、愛菜?」
「何が分かった、なの⁉︎///」
変態まみれのこの旅館で、1人健全な反応をしてくれるコイツにはとても涙が出る。そういうコイツも変なところはあるけど。
それはさておき、パスポート奪還作戦の仲間が増えた。これはありがたい事だ。増えた仲間を利用していち早く奪還し、パラオに向かわなければ。そんな事を思っていると…………
「アノ…………」
電車で見た、変態ガチムチドイツ人2人の連れの女が、襖を開けて入ってきた。
最近「珍鎮のフリーレン」の方ばかり更新して、ちよっと頻度が落ちてました。ごめんなさい!