酒の子   作:スピリタス3世

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この物語はフィクションです。
未成年の飲酒は法律で固く禁じられています。
またアルコールの強要、暴飲、
宴会での破廉恥な行為についても
それらを推奨する意図はありません。
あくまでギャグ物としてお読み下さい。


六杯目 伊豆春祭、開幕

  side アクア

 

 いよいよ伊豆春祭が開幕。したのだが………

 

「どうしたマリンちゃん、テンション低いな。」

「接客は愛想だぞ、マリンちゃん!」

「うるせえよ。それに今はアクアだ。」

「星野さんか今村君、ソース取ってくれる?」

「今村が君なら俺も君だろ‼︎」

 

 どうにも気が進まない。何故なら数時間後にはミスコンに出なきゃいけないから。ちなみに今は1年全員で店番をやっている。

 

「きゃ〜!イケメンが2人〜!」

「しかも片方星野アクアじゃない⁉︎」

「すいません!店員さん下さい!」

「それは無理です。」

「あれ、もう片方ってshipsの勇一君じゃ………」

「そいつは池越じゃないです。」

 

 しかもめちゃくちゃ女性客が来る。どうやら俺や今村目当てで。しかも今村は池越だと勘違いされている。確かに見た目は似てるな。アニメTシャツにばかり目がいくもんだから、あと池越自体影薄いし。だから今まで気づかなかったよ。

 

「ねえねえ、バラエティーでの毒舌みたいな〜♪」

「ここはお好み焼き屋だ、握手会の会場じゃない。お前ら看板すらちゃんと読めないんか?」

「「キャー‼︎」」

 

 とりあえずファンサでもしておこう。これでPaBに金が入るなら儲けもんだ。あと女子にチヤホヤされるのは悪くない。ゴロー時代を思い出すな。

 

「なぁ耕平、星野アクア味のお好み焼きを作りたいんだが………」

「まずは料理酒(スピリタス)を加えて(ころも)を剥がそう。」

「お前ら、馬鹿なことやってないで手を動かせ。」

 

 ただ、めちゃくちゃ忙しいのも事実。鉄板の熱風と太陽光で暑さもあるので、思った以上に疲れる。だから喋るのはいいが働いてくれ。

 

 

 

 そんなこと思ってると………

 

「よう、大繁盛じゃねえか!」

「見ての通りだ。寿、手伝ってく………」

 

 寿が………

 

「アクアくん、久しぶりやね〜!」

「れ?」

 

 なんとみなみを連れてやってきた。なんで?どういう繋がり?

 

「みなみ、お前なんでここに?」

「お兄ちゃんと学祭巡りしとるんよ〜!」

「兄妹なのかよ⁉︎」

「妹…………」

 

 確かに、寿みなみと寿竜次郎。苗字は同じである。しかし性格も顔も違い過ぎて、ただの偶然だと思ってた。こんなことがあるのか………

 

「いや〜、まさかみなみがアクアの同級生だったとはなぁ〜。」

「アクア、お前………っ‼︎」

「北原、落ち着け。ただの高校の同級生だ。」

「そうか。ならお前の日頃の言動をばらしても問題ないな。」

「それはダメだ。」

「妹………」

 

 ただ、高校の奴らが俺の現在を聞いたら絶対ドン引きする。ここは隠し通すしか………

 

「アクア君も、お酒飲んで野球拳しとるんよね〜。なんか意外やな〜。」

「えっ⁉︎」

「アクアも立派なPaB一員だからな。既に履修済みだ。」

「なんかすごいなぁ〜。」

「妹…………」

 

 バレてるしぃぃぃぃ⁉︎つーか寿兄の日頃の言動説明してんのかよ⁉︎頭おかしいだろ‼︎普通隠せよ‼︎頭も隠さず尻も隠さずじゃねえか‼︎

 

「なんでお前、普段のこと言ってんだよ⁉︎」

「別に恥じることじゃないだろ?」

「恥じることだ‼︎ましてや妹相手に言うか⁉︎」

「ウチは気にせんで〜!お兄ちゃん楽しんではるな〜、って思っただけ!ウチはやらんけど。」

「妹…………」

 

 家族の雑談にPaBの惨状はあまりにキツ過ぎる。現にルビーやみやこさんには絶対言わないし。というかみなみ経由でルビーにバレたら大問題だ‼︎絶対ドン引きされる‼︎

 

「みなみ。」

「どしたん、アクア君?」

「頼むからルビーにだけは言わないでくれ。」

「ええで〜。」

「妹…………」

 

 良かった、とりあえず兄としての尊厳は守れた。

 

 あとさっきから、今村は何ぶつぶつ妹妹と呟いてるんだ………?まさか寿家の隠し子か、お前?

 

 

 

 

「寿先輩‼︎俺をみなみちゃんのお兄ちゃんにして下さい‼︎」

「「えっ?」」

「「「は?」」」

 

 コイツは何言ってんだ?初対面の女にプロポーズ………いや、プロポーズですらないな。お兄ちゃんにして下さい、ってどういうことだ?

 

「いや、お兄ちゃんにはなれないだろ………」

「俺は可愛い妹が沢山欲しいです‼︎」

「それは両親に頼め。」

「つーかアクアの同級生だから、妹にはならなくね?」

「た、確かに………っ‼︎俺としたことが………」

 

 妹が欲しいからって、他人の妹を自分の妹にするのはおかしくねえか?妹よりは彼女にしたい、とかが普通だろ。

 

「今村、普通彼女じゃね?」

「分かってないな、星野。妹もののエロゲーを多数プレイしてきた俺からすれば、現実の妹は最高なものなんだ‼︎」

「ただの妹フェチじゃねえか。」

「変わった人やな〜。」

 

 なんとなく分かった。コイツ妹に興奮するタイプの人間だ。

 

「俺は全妹のお兄ちゃんになりたいんだ。」

「だってさ千紗。」

「嫌。」

「古手川は………なんか違う。」

「それはそれでどうなんだ。」

 

 決めた。ルビーを今村に会わせるわけにはいかない。絶対にコイツならせがんでくるだろう。ルビーのお兄ちゃんになりたい、と。まあそもそもルビーの存在すら、コイツに教えるつもりは無いからな。memにもちゃんと口封じしとこう。

 

 

 

 

 そんなことを思ってると、

 

「んで、売り上げはどんな感じだ?」

「かなり売れてます。」

「どこぞの芸能人に会えるとかなんとかで大人気ですよ。」

「どこぞとか言うな。」

 

 売り上げの話になった。まあこれは見ての通り順調だ。

 

「マジか、ティンカーベルが居るのに。」

「ティンカーベル?」

 

 なんだそれは?どんな団体だ………?

 

「男が美形揃いで、女子比率No.1のテニサーだ。」

「あのイケメン多いとこやね!」

「なるほど。」

「通りで客に女子が多いわけだ。」

 

 テニサーか。メンツ的に、多分ヤリサーだな。確かにそんなサークルが作るお好み焼きとなれば、かなりの人気となるだろう。まあ今年はウチらが勝ってるっぽいが。

 

「生ゴミがいいか?」

「いや、ブタの血だろ。」

「お前ら嫉妬し過ぎだ。」

「真顔で何を投げ込むか話し合うのやめて。」

 

 そして、相変わらず北原と今村は嫉妬してる。そんなんだからモテないんだぞ。

 

 しばらく雑談しながら店番してると、

 

「1年生諸君、交代の時間じゃ〜い!」

「あとは私たちに任せて!」

「好きに遊んでこい。」

「「「はい!」」」

「よろしく。」

 

 memに浜岡、時田がやってきたので、俺たちは交代することにした。

 

 

 

 

 

 交代後、古手川は姉と一緒に回ることになったため別れた。今は俺たち男3人だけだ。

 

「まったく、高校の同級生にあんなボインちゃんがいるとは‼︎」

「けしからんなぁ星野。」

「アイツはそもそもグラドルだ。」

「「なにっ⁉︎」」

 

 まあ、そういう反応になるよな。コイツらは普通の一般人っぽいし。

 

「元々ウチの高校芸能人多いんだよ。不知火フリルとか同級生に居たぞ。」

「不知火フリルだと………っ⁉︎」

「知らないフリルだな。」

「アホか、今村(おまえ)。」

「お前不知火フリルを知らないのかよ⁉︎俺アイツで何回45ったか分からんぞ⁉︎」

「世界一要らない報告だな、北原。」

 

 あと、流石に不知火は有名らしい。それか北原のことだから、男は知らんけど女なら知ってる、とかはありそう。今村は声優しか知らないだろうな。

 

「他にはどんな奴がいた⁉︎」

「他だと………1個上に有馬かなとか?」

「10秒で泣ける天才子役………だっけか。懐かしいな。」

「一応今も女優なんだが………」

 

 有馬もどうやら知られてるみたい。まあアイツは昔有名だったしな………

 

 

 

 

「呼んだかしら?あーくん♪」

 

 は、嘘だろ?この声は………っ⁉︎

 

「有馬、お前なんで⁉︎」

「やっほ〜!」

 

 間違いなかった。あどけない童顔に鮮やかな赤髪、そして私を見てと言わんばかりの輝かしい目。紛れもない、有馬かな本人だ。

 

「おい耕平、コイツ有馬かなとただならぬ関係みたいだぞ………」

「ひとまず裏山に埋めるか………」

「いきなり人を殺す話すんな。」

 

 もちろん、これを見た北原と今村はすぐに武力行使に出ようとする。

 

「アンタの友達治安悪過ぎない?」

「コイツらは見なかったことにしてくれ。もっとまともな友人を探して紹介するから。」

「「あぁ⁉︎」」

「てことは他に友達いないのね。」

「残念ながら。」

 

 本当に友人選びを間違えたと思う。というより、選ぶ余地がなかった。いきなり記憶が飛んでて、気がついたら隣で裸で寝てたのだから。仕方がないだろう。あとはだいたいmemのせいだ。

 

「んで、お前は何しにきたんだよ?」

 

 それより、コイツがここにいる理由を知らないとな。

 

「今ガチの大学編が始まるのよ!今度の水曜夜8時から!観てね!」

「アレ大学編やるのか………」

「誰かさんのおかげで好評だったからね。メンツを替えてやるってわけ。」

「誰のおかげだろうな。」

 

 確かに好評ではあったが、よりによって大学編をやるのか………。しかもこの大学で。鏑木Pも思い切ったことするな〜。となると、今後何度も有馬は来るようになるな………

 

「あと有馬、リアタイは厳しいかもしれん。」

「その時間忙しいの?」

「最近夕方から深夜にかけての記憶が無いんだ。」

「アンタヤバい病気じゃないの⁉︎」

 

 急性アルコール中毒だな。

 

「奇遇だな、俺もだ。」

「俺もだなぁ。」

「アンタら揃いも揃って何してんのよ⁉︎」

 

 飲み会だな。

 

「お二人さん、ちなみに今ガチ高校編で、あーくんが出た映像なんだけど………」

『アクアです!なんかめっちゃ緊張するわ〜。皆、よろしくね!』

「「誰だお前w」」

「勝手に見せるな‼︎」

 

 有馬め、俺の黒歴史を見せるんじゃねえよ‼︎コイツらにバカにされるだろうが‼︎

 

『え〜、かっこいい〜!役者さんって、憧れる〜!』

「mem先輩も出てたのか………」

「こっちはキャラ変わってないな。」

「そうだな。」

『memちょも可愛いね。めっちゃ照れる。』

「「「は?死ね。」」」

「3人でハモるな‼︎」

 

 ったく、memみたく普通にやればよかった‼︎これじゃ俺だけが恥ずかしいじゃねえか‼︎しかもコイツらなんか波長合いそうだし!嫌だぞ、有馬まで俺を異端審問する、とか言い出したら。

 

 

 

 そんなことを思ってると、

 

「おっ、かなちゃんじゃ〜ん!おひさ〜!」

「memちょ、久しぶり。あーくんがお世話になってるわ。」

「かなちゃんアクたんの親だっけ………?」

 

 memまでやってきた。まるで苺プロの事務所だな。後はルビーがいれば完璧だが、絶対ここに来ることはないだろう。いや、頼むから来ないでくれ。

 

「そういやいいところにいるね〜、かなちゃん!」

「どういうこと………?」

 

 いいとこにいる?memは有馬を使って何をしたかったんだ………?

 

「今からアクたんを可愛いマリンちゃんにするのさ!」

「どういうこと⁉︎」

 

 化粧の時間ということか………

 

「ミスコンだよミスコン!アクたん規定でミスターの方に出られないから、代わりにミスコンに出るの!」

「なんでミスコンなの⁉︎」

「俺が聞きたい。」

「それでね、アクたんを可愛く化粧したいんだけど………」

「化粧要らねえだろ。そのままの顔で出てやる!」

「マリンちゃん計画……いいねそれ!私も協力するわ!」

「協力すんな!」

「「可愛くなったら俺らが推してやるよ、マリンちゃん♪」」

「推すな‼︎」

「それじゃあレッツゴー♪」

「嫌だ………」

 

 ということで、俺の最期がやってきてしまった………




みなみの苗字が寿でよかった!おかげで多少出しやすくなりました!

そしてようやく重曹が登場!どう絡むかお楽しみに!
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