酒の子   作:スピリタス3世

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この物語はフィクションです。
未成年の飲酒は法律で固く禁じられています。
またアルコールの強要、暴飲、
宴会での破廉恥な行為についても
それらを推奨する意図はありません。
あくまでギャグ物としてお読み下さい。


六十六杯目 三十路の恋時 前編

  side memちょ

 

 学園祭。そんな若者の賑わうイベントに、三十路の私は参加していた。

 

「いや〜、学祭はいいね〜!昼間っから酒飲める!」

「梓ちゃんはいつも飲んでるでしょ〜!」

「そうだっけ?」

 

 この子は私の親友の浜岡梓、通称梓ちゃん。ノリが良すぎて人前でもよく脱ぐよ!

 

「にしても、芸能人効果は凄いな。去年の比じゃないくらい入っている。」

「去年までmemちょしかいなかったもんね〜。」

 

 この子は私の親友の時田信治、通称トッキー。身体がデカすぎて前が見えないよ‼︎

 

「今年は星野兄妹に黒川に有馬だもんな〜。不知火も入り浸っているし。」

「しかも皆売れっ子だからねっ!」

「お前も売れてるだろ。」

「まあそうだけどね〜♪」

 

 この子は私の親友………を超えて実は彼氏*1の寿竜次郎、通称ブッキー。付き合ってるのは皆に内緒だよ!

 

「姉上の可愛さは天まで届きますからな。」

「YouTubeはプラチナ盾も作るべきぞ。」

「「「確かに………いや、誰⁉︎」」」

 

 そして突然合流してきたこの2人はなんと…………っ‼︎

 

「あれっ、いつからいたの?」

「先程姉上が御学友と戯れている姿を見て………」

「弟として見定めに来ましたぞ。」

「「「弟⁉︎」」」

「こら〜、2人とも!私の友達を品評しない!」

「申し訳ない。」

「ぞ。」

 

 私の弟たちです!ちょうどいいからみんなに紹介しよ〜っと!

 

「まずこの子が………」

「我が名はDEB(でぶ)ちょ。」

「なんか名前違くない⁉︎」

「身長180cmにして体重85kgの健康体也。」

「「「85kg…………?」」」

 

 あれ、体重そんなに軽かったっけ…………?この子結構デブだった気が…………

 

「すまぬ、115kgだ。」

「だいぶ盛ったな。」

「恥ずかしかったんだろうな。」

「お姉ちゃんと同じくサバ読む子なのね!」

「うるさい!」

 

 そんなとこまで真似しなくてもいいのに‼︎YouTubeの名前を真似るのはいいけどさ‼︎恥ずかしがるなら痩せなさい‼︎

 

「次!この子が末っ子の………」

「我はMAT(まっ)ちょ。身長173cmにして体脂肪率8%の筋肉質ぞ。」

「確かに、俺たちよりマッチョだな。」

「一緒に筋トレするか。」

「あれ、身長memちょとあんまり変わらなくない………?」

「申し訳ない、158cmぞ。」

身長(そっち)は盛ったらバレるでしょ‼︎」

 

 1cmくらいならともかく、15cmはやり過ぎだって‼︎ここに7歳盛った人いるけどさぁ‼︎今も公称23歳の30歳JDだけどさぁ‼︎

 

「それより姉上………」

 

 そういや、この子たちは連絡も無しになんで来たんだろう?いや、会いに来てくれたのは嬉しいんだけどさ………ちょっと気になるよね。何か話したいことでもあったのかな?

 

「この金髪が彼氏ぞ?」

「んんんんんん⁉︎」

 

 彼氏………っ⁉︎嘘でしょ⁉︎ブッキーのこと一度も話したことなかったのに⁉︎なんなら彼氏いることすら隠してたのに⁉︎

 

「やだな〜!お姉ちゃん彼氏いないって言ってなかったっけ〜?」

「俺が彼氏?なんの冗談だ?」

「姉上、我々は血を分けた姉弟。」

「隠し事なぞ分かりますぞ。」

 

 マズい‼︎ここで皆にバレたら大変なことになる‼︎仮にも私はアイドル‼︎嘘で隠し通さなきゃ‼︎

 

「なになに〜、その話ちょっとあっちで聞かせて〜!」

「ひとまず、あっちの物陰に行こうか。」

「梓ちゃんにトッキーもノらない‼︎」

「………とりあえず行くか。」

「ブッキー⁉︎」

 

 なんかブッキーは覚悟決まった目つきしてるし‼︎いい嘘でも思いついたのかな⁉︎とりあえず任せよっか‼︎

 

「分かった分かった‼︎ついてくよ〜‼︎」

 

 ということで、私たちは人通りの無い実験棟の裏までやってきたのだった。

 

 

 

 

 目的地に着くと、早速私は嘘をつこうとした。

 

「もしかして、ずっとバレてないと思ってた?」

「2年前には気づいてたぞ。」

「「えっ⁉︎」」

 

 だけど、梓ちゃんとトッキーにとんでもないことを言われた。あんなに必死に隠してたのに⁉︎1年の頃から気づいてたの⁉︎

 

「その言い草………姉上、やはり隠しておったのですな。」

「我らも怪しいと思ってたぞ。」

「そんなぁ〜‼︎」

「マジか。」

 

 更には弟たちにも気づかれてた。こりゃもう完敗か。

 

「まあアイドルは恋愛バレたらヤバいもんね〜。」

「仕方のないことだな。」

「お前らに言われたら終わりか………」

「そうだよ。ずっと付き合ってるよ〜。」

「1年の夏からな。」

 

 ということで、私とトッキーは諦めて、正直に打ち明けることにした。

 

「で〜、馴れ初めは〜w?」

「確かに、気になるな。」

 

 そうしたら、早速梓ちゃんがニヤけた顔で聞いてきた。トッキーもいつものどっしりした笑顔で同調する。馴れ初めか………懐かしいな。

 

「それはね………」

 

 こうして、私は2年前に想いを遡らせることにした。

 

 

 

 

 私はミヤコさんの提案で、なんと大学に入学することになった。

 

「わっ、私がJDですか⁉︎」

「そう。アラサーJD。面白くない?」

「面白くないですよ‼︎流石に浮きまくりですって‼︎」

「25歳で恋愛リアリティーショーに出てたんなら余裕でしょ。」

「それはそれ、これはこれですよぉ〜‼︎」

「まあ若いとき苦労した分、楽しんできなさい。」

 

 そうミヤコさんに後押しされて入学したものの、実際はとても不安だらけだった。新入生は18歳〜20歳ぐらいで、自分はもうすぐ28歳。しかもそれが4年間。短期間で仕事だけの恋愛リアリティーショーならともかく、身も心もずっと居続けるには、長すぎる時間だった。

 

「そういやYouTuberのmemちょが入学してきたらしいよ〜!」

「確か2個上の今年21歳だっけ?」

「2個上の同級生ってなんか変な感じだよね〜。」

 

 実際2歳差ですらこの反応。ましてや本当は9歳差。私が本来大学1年生の時に、この子たちはまだ小学4年生。話など合うはずがない。

 

 それに、28歳なんてとっくに卒業して就職、なんなら結婚して子供がいるのが普通くらいの歳。その年齢で大学生として遊び歩いている人となんて、関わりたいとは思わないだろう。それに、こんな年齢になって遊び歩いてたら………家族は心配しないだろうか。言葉では快く後押ししてくれたけど、内心不安じゃないか。そういった不安がずっと胸の中に残り続けていた。

 

 だからサークルとか、とてもじゃないけど入ろうと思えなかった。一応ミヤコさんがいたダイビングサークルには挨拶はするけれど、多分そんなに入り浸らないだろう。そんな事を思いながら、私は店に足を踏み入れた。

 

 店に着くと、私はとりあえず挨拶をする事にした。

 

「初めまして!ミヤコさんのツテできました、memちょです!」

「お〜、本物のYouTuberだ〜!」

「凄いな‼︎」

「みやこか。懐かしいな。イケメン求めて飲み散らかしてたな。」

「そうだったんですね〜。意外に遊んでるな〜!流石にアラサーの私には無理だな〜!」

「「「アラサー⁉︎」」」

「ど〜も〜!今年28で〜す♪」

 

 さらっと暴露されたミヤコさんの黒歴史に笑いながらも、心の底では周りの若さに圧倒されていた。だから今日を終えたら来ないつもりでいた。そのつもりだから、年齢もすぐにバラすことにした。

 

 ダイビング自体はとても楽しかった。海の中から見る景色は新鮮だし、潜った後に飲むお酒はとても美味しかった。出来ればこれを若い頃に知りたかった。そうしたら、なんの躊躇いもなく楽しめたのに………

 

「よう、浮かない顔してんな。」

 

 そんな事を思ってたら、同じく新入生のブッキーに話しかけられた。

*1
設定を初めて出した10話くらいの時は、memちょが彼氏作らないって原作で出てなかったんですよ!許してちょ!




memちょ回、長くなったんで分けます‼︎次回はmemちょ回後半からB小町のライブに突入します!

ちなみにDEBちょが次男で27歳(memちょの3つ下)、MATちょが末っ子で25歳(memちょの5つ下)です。

あと、就活も落ち着いてきたので投稿頻度が増えると思います‼︎よろしくお願いします!
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