未成年の飲酒は法律で固く禁じられています。
またアルコールの強要、暴飲、
宴会での破廉恥な行為についても
それらを推奨する意図はありません。
あくまでギャグ物としてお読み下さい。
side memちょ
私はダイビング体験を終えて、少し浮かない顔をしていた。この歳じゃなければ、もっとはしゃげたかもしれないのに。全力で楽しめたかもしれないのに。気がついたら、その年齢はとうに過ぎていた。そういう思いが頭の中をぐるぐる回っていた。
そんな事を思っていると、ブッキーに話しかけられた。まあ隠すほどのことでもないし、今日で最後だし。そう思って、私は全て正直に話すことにした。
「あれ、分かっちゃった感じ?」
「まあな。海は嫌いなのか?」
「いや、全然!むしろ楽しかったよ!」
「なら何があったんだ?」
「いや〜、さっき聞いてたでしょ〜?私今年28だよ〜?流石に歳を考えたらね〜。」
爽やかな顔。それでいて、人の心を見抜く真剣な目。話しかけられた時、それがカッコいいと思わず思ってしまった。でもすぐに冷静になって、自分の年齢のことを思い出した。そのはずなのに………
「それ、関係あるか?」
「いや、でも………30手前になって大学生やってる変な女と一緒にいても……」
「少なくとも、俺は楽しいけどな。」
「へっ?」
「年齢なんて関係ないだろ。大事なのはお前が楽しいか楽しくないか。違うか?」
「そ、そうかな…………」
「お前は今日俺と出会った、同じ趣味を持つ同志。それでいいじゃねえか!」
こんな私を何の嫌がりもせず受け入れてくれる。何も気にせず一緒に楽しんでくれる。私を宥めるその顔は、全てを受け止める大人らしさと、純粋に物事を楽しめる子供らしさ、その2つが合わさってとても魅力的に思えた。
「そうだね!もっと一緒にダイビング、しよ!」
「ああ!」
ブッキーのおかげで、私は大学生活を楽しむことができた。梓ちゃんやトッキーとも出会えて、30代を楽しく迎えることが出来た。本当に彼には、感謝してもしきれない恩がを感じていた。だからか、他の子よりも良く思われようと接したのかもしれない。それがたまたまブッキーに刺さったのだと、今でもよく思っている。
side ブッキー
入学したての頃、俺はかなり酒が弱かった。飲み会をやってはすぐ潰れ、毎回○○*1に介抱されていた。
「すまん…………」
「いいよいいよ〜!私はお姉さんなんだから!」
寿家の人間は代々酒が強く、飲み会で潰れるなんてありえなかった。皆が皆毎日浴びるようにスピリタスを飲み、平然とサッカーやテニスをする。かと思えば翌朝早起きして仕事に向かう。家はそんな化け物連中ばかりだった。
また、俺は元々お酒以外にもコンプレックスがあった。高校の時に両親が交通事故で他界して以降、家の家計はみなみのグラビアとしての収入で担っていた。俺もバイトはしていたものの微々たる量で、更に兄として死んだ両親の代わりに心の支えになるべきなのになれていなかった。
「こんなにも………情けない………」
「はいはいまたメンヘラしてるよ〜!そんなことないってば〜!」
そんな不安が酔い潰れると溢れ出てきてしまっていた。それを○○はずっと笑って受け止めてくれていた。その様子を見るたびに、亡くした両親にどこか重ねてしまっている自分がいた。だからこそ、俺は頑張れたのかもしれない。コイツのためにも、今まで支えてくれたみなみや両親のためにも。
side memちょ
馴れ初めを話すと、弟たちはバケツをひっくり返したような涙を流し始めた。
「「姉………上………っ‼︎」」
「はいはい、そんな泣くなって〜‼︎」
「寿………竜次郎………っ‼︎」
「姉上を………頼むぞ………っ‼︎」
「わ〜ってるよ!」
どうやら2人もブッキーのことを受け入れてくれたようで、それがただ嬉しかった。
「そうやったんやなぁ〜、memはん!」
「みなみちゃん⁉︎いつの間に⁉︎」
「梓はんから話聞いてきたで〜‼︎」
「私が呼んだのサ♪」
「梓にゃん、言ってよ〜!」
そして、なんとみなみちゃんにも聞かれていたようだ。彼女とは仕事でたびたび会っていたのだが、ブッキーとの関係は一切言っていなかった。だからブッキーとの関係をバラした今、正直ちょっと気まずい。
「お酒弱いお兄ちゃんを頼むな〜♪」
「う………うん!任せて〜‼︎」
けど、そんなみなみちゃんも快く私を受け入れてくれた。だから頑張らねば、三十路パワーで!
「俺はもう弱くねえって!」
「ほんなら1日スピリタス100本(瓶100本分)飲めるん?」
「それできるのはお前だけだ‼︎」
「なら弱いやん!」
そして、この後は久しぶりのライブ。そしてあかねマリンたんが加入してからの初ライブ。正直体力的にしんどいけれど………舐めるな、三十路パワー‼︎
「それより、もうすぐミスコンライブだ〜!行ってくるね〜♪」
「おっ、そろそろ時間か。」
「なら我々も客席入りするぞ。」
「みんな、楽しみにしててよ〜♪」
そんな事を思いながら、私たちはミスコンの会場へと向かった。
side アクア
俺はミスコンの会場に到着すると、早速更衣室に向かうことにした。
「さてと、私は女子更衣室にぃぃぃぃ‼︎」
そしたら、チンコがめちゃくちゃ痺れたぁぁぁぁぁぁ‼︎
「アクアくん、貞操帯つけてたの忘れてたでしょ。」
「な、なんのことやら………」
「勃起検知貞操帯、あのよく分からん准教授に作ってもらったんだっけ?」
「機械工学の叡智だね!」
「アイツ………絶対殺す………」
なんで俺はこんな思いをしなくちゃいけねえんだ………。そんな事を思いながら、俺は何故かミスコン会場にある男子更衣室へと向かった。
更衣室では、一つだけポツンと寂しく俺の衣装が置いてあった。フリフリのスカートに妖艶な黒のストッキング。なんで俺がこれを着なきゃなんねえのか。アイを見て推したB小町、ルビーたちが入って推したB小町、そして、自分がメンバーとして推してもらうB小町。複雑な心境ことこの上ない。B小町の青、星野マリンか………。今後アイの着ていた衣装にも袖を通すのかと思うと、どういう気持ちでいたらいいのかよく分からない。
着替え終わって舞台袖に集合すると、そこには既に皆がいた。
「ど〜もマリンた〜ん、三十路アイドルで〜す♪」
「mem、貴女元気ね。」
memは久々のステージで元気満タンな様子。というか何か吹っ切れたような………?まあいいや、いいパフォーマンスをしてくれるなら。
「ヤバい、舞台とは違った緊張をする……」
対してあかねは緊張してる様子。浮気を問い詰めてくるときの迫力はどこへ行ったのか?
「お義姉ちゃん、なんか元気の出る曲聞いたら?」
「そ、そうだね!これにしよう!」
「何の曲聞くの………ん、シカ色デイズ?」
「ちょっ、アンタ‼︎その曲は聞くのやめなさい‼︎」
「え〜!だってかなちゃんの最新曲だよ!」
ルビーと有馬はそこまで緊張していない様子。流石に経験者は一味違うな。
「ねえ、お姉ちゃんは緊張してる?」
「正直よく分からない。だってアイがいたはずの場所に、男なのに立ってるんだから。」
「男〜?今は女でしょ!」
「そ、そうね………」
先輩らの悪ふざけで始まった俺の女装。それが一アイドルとして売れるレベルにまでなってきた。複雑な気持ちなのはともかく、星野マリンとして全力でやらねえと。今から私は、誰かの推しの子になる‼︎
「アンタら、そろそろ出番よ。」
「そ、そうだね………」
「先輩、なんかエンジンしないの?」
「それもそうね。」
「かなちゃんのエンジン……♡」
「新メンバーも加わり、最強になったB小町。その力、見せつけるわよ〜‼︎」
「「「「お〜‼︎」」」」
そして私は有馬の口上で気合いを入れたのち、ステージへと向かっていった。
side カミキヒカル
いよいよだ………星野アクアに復讐するときがやってきた。必ず恥をかかせてやる………っ‼︎
カミキの本性が分かる前に書き始めた作品なので、性格にズレが出てますね。ご容赦ください。