酒の子   作:スピリタス3世

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この物語はフィクションです。
未成年の飲酒は法律で固く禁じられています。
またアルコールの強要、暴飲、
宴会での破廉恥な行為についても
それらを推奨する意図はありません。
あくまでギャグ物としてお読み下さい。


第十四章 いおふり変態旅行編/酔いどれブレイド編
六十九杯目 スケベな提案


  side 伊織

 

 3年生たちも引退し、すっかり寒くなってきた冬の頃。俺はケバ子や千紗、そしてフリルと一緒に店でくつろいでいた。

 

「ひゃ〜、寒いね!こんな日はこたつに入ってテレビだよ〜!」

「それな!マジで寒いぜ。」

「ダイビングも出来ないし、冬って暇。」

「ならセックスしない?身体あったまるし、暇も潰せるよ。」

「「アホか‼︎」」

 

 ダイビング部は冬が圧倒的に暇だ。なんせ寒くて海なんてとてもじゃないけど入れない。オーストラリアのグレートなんちゃら*1に行く案も出たが、ケバ子や俺のような庶民組の金が足りなくて来年に持ち越しになった。

 

「そういや、他の皆は?」

 

 ちなみに部室には4人しか居ない。有名人組が仕事で居ないのは分かるが、珍しく耕平も居ない。あとは3年生が引退した。そのため、かなり静かだ。

 

「耕平とルビーがコミケ。」

「オタク2人か。仲良いよね〜!」

 

 まあアイツが居ない理由は予想通りだ。ルビーは耕平とも仲良いんだが、何故か実兄のアクアが好きらしい。それもブラコンの域を超えるくらい。耕平にアクア、2人とも死んでくれ。

 

「それで、アクアはそのストーカー。」

「ストーカー⁉︎どんだけシスコンなのよ⁉︎」

「してる最中に、ナンパしてあかねとかなに干された。ついでにルビーにもバレて干された。」

「本当にバカだな、アイツは………」

「マリン、コミケに男がいっぱいいるからって………」

「アイツがナンパしたのは女な。」

 

 ちなみにアクアは相変わらずクズだ。前にこんな事も言ってたっけ。

 

「ねえ、あーくん‼︎」

「私とかなちゃん、どっちがいいの⁉︎」

「あかねと付き合う幸せ、有馬と付き合う幸せ。普通は片方かもしれないけど、どっちも欲しい。星野アクアは、欲張りなんだ。」

「「死ね‼︎」」

「女の敵‼︎」

 

 あんな美少女2人を両方手に入れようなんて、虫が良すぎるんだよ。耕平も実兄と結婚出来なくて落ち込んでるルビーと仲良いし。頼むから死んでくれ。俺なんてまだ誰も居ねえのに。

 

「ってなわけで、私たちが暇なわけ。」

 

 ということで、俺たち4人はこたつでだべっているのだ。

 

「フリルが暇って珍しいよね。」

「まとまった休みが欲しくてさ。とっちゃった。」

「マネージャーとかに怒られないの?」

「私クラスになるとある程度わがまましても許されるんだよね。それに普段そんなにわがままじゃないから、たまにはね。」

「凄いね。」

「フリルが超有名人なの、たまに忘れそうになるよね〜。」

 

 それにしても、画面の前の存在だったコイツが今目の前にいる。昔の俺なら卒倒しそうな光景なのに、今はもはや慣れてしまった。それどころか………

 

「そうだ。皆暇だしさ、混浴しない?」

「しないよ‼︎」

 

 変態過ぎて凄い人だということを忘れそうになる。いや、違う意味で凄い人なんだけどな。

 

「言い方が悪かった。秋田の乳頭温泉行かない?」

「温泉か〜、ってエッチな名前‼︎それ本当にあるの⁉︎」

「ある。ほら。」

「うわ、ホントだ…………」

 

 にしても、温泉か〜。しかも秋田。真冬に大雪が降る中で温泉って、めちゃくちゃいいな。

 

「ダイビング出来る?」

「出来るわけねえだろ‼︎」

 

 ダイビングが出来なすぎて禁断症状が出てる千紗はさておき、ありだな。しかもこのメンツで混浴…………めちゃくちゃいいじゃねえか‼︎

 

「伊織、まさかエッチなこと考えてないよね?」

「お前に言われたくねえよ。」

「バレたか。」

「痴漢したら通報するからね!」

「2万回死んでもらうよ。」

「しねえって!」

「私たちが変態だとでも?」

「「うん。」」

「秒で肯定するな‼︎」

 

 ちなみにフリルも考えてることは同じ。というかそもそも発案者だし。俺も考えることはあるけど、行動に移す力はない。でもコイツは平然とやってのける。マジですげえよ。

 

「ちなみに、宿は一部屋だけとるね。」

「そこは二部屋にしなさいよ‼︎」

「伊織が1人だと寂しいじゃん?私と伊織の同室でもいいけど。」

「それはもっとダメ‼︎」

「フリル、通報するよ?」

「警察だけはやめて。」

 

 まあ流石に部屋は性別ごとだろう。コイツなら一部屋しかとってない、とかやりそうだが。

 

「それはさておき、」

「おくな!」

「みんな、温泉旅行には賛成?」

「それは賛成だね!雪を見ながら温泉に入りたい‼︎」

「旅館でくつろぎたいし。」

「秋田なら俺ん家じゃないからオッケー。」

「よし、それじゃあ決まりだね。」

 

 ということで、俺たちは秋田温泉旅行に行くことが決まった。

 

 

 

 

 

 そして、温泉旅行の日がやってきた。俺たちは新幹線を乗り継ぎ、秋田へと向かっている。

 

「memちょを誘ったら断られた………」

「仕方ないよ。ブッキー先輩と付き合ってるし。」

「は?」

「えっ?フリル知らなかったの?」

「嘘……………?」

「ちょっと、マジ泣き⁉︎嘘でしょ⁉︎」

 

 ちなみにmem先輩も誘ったが断られた。あの人も30だし流石に彼氏はいるとは思ってたが、まさか寿先輩と付き合ってたとはな。寿先輩を殺してやりたいが、強すぎて諦めた。あと、コイツが泣いてるとこ初めて見た気がする。

 

「せっかく野球拳で使える新しい歌考えてきたのに………」

「mem先輩と野球拳する気マンマンだったじゃん‼︎」

「相変わらず変態だね。」

「どれ、聞かせてみろよ。俺たちの代で使うから。」

「分かった………」

 

 とりあえず、こいつの歌でも聞いて褒めてやるか。慰め?になると思って…………

 

 

「アルコール 作 MEMN

 

お願い酒を飲ませて 酒を飲ませて

絡まって歪んでしまった記憶さえ

盗んだのはスピリタス(あなた)だけ スピリタス(あなた)だけ

お願い僕に飲ませて 僕に飲ませて

盟友に脱がされた痛みさえ武器にして

あなたの素肌すら照らせるように

 

スピリタス(あなた)が無いと生きてけない

何もかも捧げてしまってもいい

スピリタス(あなた)の量がまだ足りない

欠けた記憶(もの)は何で埋めたらいい?

 

致命的 致命的 致命的なIQ

運命的 運命的 運命的なゲロ

必然的 必然的 必然的な全裸

僕を酔わせてね 最愛のアルコール‼︎ 」

 

 

 確かに野球拳で使えそうな歌だな。ただ作曲mem先輩は嘘だろ。なんか一文字多いし。

 

「お〜お〜、凄いね!伊織たちで使ったらいいんじゃない?」

「男だけで使ってればオッケー。」

「え?女も野球拳するけど?」

「「しない‼︎」」

 

 とりあえず、女子部屋は早速この曲を使って野球拳するみたいだ。いいな〜。俺も混ざりたかったな〜。

 

「というか、私ショックなんですけど。伊織、身体で慰めて。」

「「は?」」

「いやいやいや!そ〜いうの禁止‼︎」

「じゃあ愛菜と千紗も混ざる?」

「「混ざらない!」」

 

 まあこの調子だと、大丈夫そうだな。よかったよかった。

 

 

 

 

 

 しばらく新幹線に乗っていると、段々と辺りの雪が多くなってきた。今は仙台を過ぎたぐらい。流石は東北だ。

 

「うわ〜、すごか〜‼︎熊本でも伊豆でも雪降らんけん、こがん景色初めてみたと〜‼︎」

「確かに凄いね。私も伊織の実家行かないと雪なんて見ないし。」

「お前らはしゃぎ過ぎだろ。雪なんていいもんじゃねえよ。」

「うわ〜、伊織がイキっとると〜!」

「訛ってる愛菜も可愛いよ。」

「しゃ、しゃーしい*2‼︎///」

 

 ただ、俺の地元*3も山にある旅館ってだけあって、そこそこ降る。これくらいの景色なら何度も見てきた。大雪に温泉が合うとはいえ、大雪そのものには慣れているから、動揺しない…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 はずだった。

 

「は?なにこれ?」

 

 秋田県に入る手前辺りから、様子がおかしくなってきた。積もってる雪がだんだんと目線より高くなってきたのだ。そのせいで、周辺の景色が見えなくなってきた。

 

「もはや壁じゃん。」

「外で寝てたら雪に潰されそう。」

「伊織もこのくらい慣れてるんでしょ?」

「あ、ああ、そうだな‼︎」

「目が泳いでる…………」

 

 正直、自分の地元は雪国だと思っていた。雪の降らない伊豆の奴らに雪マウントをとるのが気持ちよかった。でも、本物の雪国の力を初めて見た。もはや雪が降り過ぎ&積もり過ぎで辺りの景色が見えないほど、真っ白な世界だった。

 

 

 

 

 そして、新幹線とバスを乗り継いでたどり着いた宿も………

 

「「「「半分くらい雪で埋まってる‼︎」」」」

 

 なんと雪で溢れかえっていた。雪国秋田、とんでもねえな。今までイキって悪かった。

 

 そうは言っても、文字通り雪に包まれた温泉宿は、昔ながらの雰囲気があるとても趣深い宿だった。

 

「なんか昔にタイムスリップしたみたい〜!」

「新鮮な景色………」

「日本って感じがするな‼︎」

「昔の日本って、娯楽が何もないからセックスしまくってたんだって。」

「こらそこ、エロいこと考えない‼︎」

 

 そして、これから起こる楽しいことを妄想しながら、俺たちの旅行は幕を開けた。

*1
グレートバリアリーフ。世界最大級のサンゴ礁が有名。南半球にあるため、冬にダイビングができる。

*2
う、うるさい

*3
山梨か東京の西あたりを想定してますが、実際はどこなんですかね?




ケバ子の九州弁は咲の新道寺高校を元に僕が考えて書いてるので、間違ってる可能性が大です。悪しからず。
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