酒の子   作:スピリタス3世

72 / 123
この物語はフィクションです。
未成年の飲酒は法律で固く禁じられています。
またアルコールの強要、暴飲、
宴会での破廉恥な行為についても
それらを推奨する意図はありません。
あくまでギャグ物としてお読み下さい。


七十二杯目 山小屋の和風飯/兄弟

  side 伊織

 

 野郎共の襲撃をフリルの金で撃退した後、俺たちは温泉を上がって部屋に戻っていた。

 

「かぁ〜、やっぱり風呂上がりはコーヒー牛乳に限るぜ‼︎」

「分かる分かる!」

「美味しいよね。」

「私のミルクは飲まないの?」

「「飲まないよ(ねえよ)‼︎」」

 

 PaB会員なら温泉上がりはビールが普通だと思われがちだが、意外にも牛乳派が多い。今日いるメンツだとフリルだけがビール。ちなみに他のメンツは耕平や3年生にビール派が多く、残りはほとんどが牛乳やコーヒー牛乳、そして重曹がスピリタスだ。

 

「そういや、そろそろご飯の時間じゃない?」

「そうだね!どんなご飯なんだろう⁉︎」

「確か和食らしいが………」

 

 それはさておき、そろそろ飯の時間だ。正直混浴露天風呂のことばかり考えていて、食事のことは全然気に留めてなかった。一体何が出てくるんだろう………

 

「和食………そこに茹で上がった美女が2人と美男が1人………」ジュルリ

「「キモっ!」」

 

 俺たちを食うな、このスケベ‼︎ホント、黙ってれば美人なんだがなぁ………

 

「お前も美女だろ‼︎」

「「その返しもキモい‼︎」」

「いやん、伊織のエッチ♡」

「「照れるな‼︎」」

 

 それはさておき、俺たちは食事会場へ向かうことになった。

 

 

 

 

 一度外に出てまた別の建物に入り直すと、そこには囲炉裏がある畳の部屋が待っていた。

 

「わ〜、おばあちゃんの家みたい‼︎」

「確かに、なんか懐かしさを感じるよね。」

「うちの旅館にも囲炉裏は無いなあ〜。」

「伊織のところは豪華なホテルって感じだもんね。」

 

 今回の旅館はホテルというより山にある村の家、みたいな独特の雰囲気がある。それはそれで昔の日本の生活を思い出させるような、とてもいい場所だ。

 

「お待たせしました。」

「「「「うお〜‼︎」」」」

 

 そして、食事が運ばれてきた。内容は山菜と山の芋鍋や魚の塩焼き、漬け物など昔の日本の食事みたいな内容だった。しかも鍋や魚はなんと囲炉裏で焼いたり火にかけたりしている。更にご飯や味噌汁も食べ放題。控えめに言って最高だ!

 

「おいひい〜♪」

「おばあちゃんの味って感じだね。あっ、変な意味じゃないよ?」

「分かってるよ!」

「身体に優しい味がするな。」

「普段が厳しすぎるだけじゃない?」

 

 ちなみに前アクアが酒の味がしない飯を食べて涙を流していた*1ことがあったが、俺もその気持ちが分かった。

 

「これはお酒が進むな‼︎」

「日本酒も頼めるって‼︎」

「おお、いいじゃん‼︎」

「私も飲んでみたい‼︎」

「私も。」

 

 こういう飯にはスピリタスよりかは日本酒だな‼︎流石に今アレが来たら雰囲気ぶち壊しだし‼︎ちなみに意外にもあかねが日本酒好きらしいから、後でアクアに提案しよ………いや、あいつがあかねや重曹と混浴してヤるのは癪だからやめとくか。

 

 そんな事を考えながら飯を食っていると、

 

「「「「ご馳走様!」」」」

 

 なんとあっという間に食べ終わってしまったのだった。

 

 

 

 

 

  side アクア

 

 鴨志田さんは鳴嶋と、あかねは有馬と殺し合いをしている。そして俺の相手は………

 

「それじゃあ、何飲むか?」

 

 腹違いの兄、姫川さんだ。

 

「やっぱり最初はスピリタスか?」

「それはどう考えても最後に飲むやつだろ。」

「俺これしか知らないんですよ。」

「どんな人生だよ。」

 

 分かってるけど、これは殺し合い。渋谷クラスタが強敵有馬率いる新宿クラスタに下剋上するには、手段なんて選んでられない。

 

「まあいいや。手っ取り早く酔おうぜ。」

「そうですね。」

 

 ということで、俺は姫川さんにPaBの恐ろしさを味わわせることにした。

 

︎「そういや最近、カミキと会ったんか?」

「会うも何も、同じ大学にいるだろ。」

「そうなのか⁉︎」

「この間父の日だったから………」

「なに普通に親子してんだよ。」

「チンコを液体窒素でコーティングしてあげたんですよ。」

「どんなプレゼント⁉︎」

 

 まずは家族の話題になった。やっぱり俺たち父親の話題は欠かせないよな。アイツには最近なんとかしてチンスピをさせようと画策しているが、上手くいってない。アイツもアイツで嘘発見器をチンコに接続しようとさせてくるし。

 

「姫川さんも、親孝行してみませんか?」

「ただの殺し合いじゃねえか。巻き込まれてたまるか。」

「やっぱり家族水入らずって大切じゃないですか。」

「お前の場合は(スピリタス)入ってるだろ。」

「確かに。」

 

 姫川さんもだいぶPaBを分かってきたな。やっぱりティンベルにいたから、俺たちの噂は耳にするか。

 

 

 

 そんな事を思ってると…………

 

「この一分間に………俺は全てを賭ける‼︎」

「酒の弱え奴がイキがってんじゃねえ‼︎」

「くっそ…………っ!叶わなかった………か………」バタン

「やっぱり余裕…………いや、トイレ行ってくる………」

 

 鳴嶋と鴨志田さんがウォッカストレートで短期決戦をし、見事鴨志田さんが勝った。だがだいぶダメージを食らった様子。朗報なんだが、やはり有馬がいる以上2vs3では心許ない。

 

「かなひゃん………わたひまけないから………っ‼︎」

「あーくんよりは強いから自信あったんでしょうけど……もしかして私に勝てると思ったの?こっちは毎日ヤケ酒してんのよ‼︎」

「うるひゃい‼︎」

 

 現にあかねは押されている。コイツだってそこまで弱くないはずだ。なのにこの有様。

 

「ところで星野、どっちと付き合うかは決めたんか?」

「今はあかねと付き合ってるってことになってます。」

「どんな言い方だよ。」

「俺は色んな人と付き合いたいんですけどね。」

「やっぱりお前アイツの血受け継ぎすぎだろ。」

 

 だからここは俺が姫川さんを倒すしかない‼︎

 

「そういう姫川さんは誰と付き合ってるんです?」

「俺か?俺は特に決めない主義なんだ。」

「やっぱり兄弟ですね。ほら、水。」コポコポ

 

 ひとまず、水と称してスピリタスを注ぎ込む。しれっと飲ませて潰す作戦だ。

 

「ありがと。」ボッ

 

 そして、姫川さんはおもむろにポケットからライターを取り出し、水に火をつけた。

 

「で、なんでこの水燃えるんだ?」

「可燃性なんですよ。」

「そんな水あるか!」

「色は水なんだから気にしないでください。」

「お前らは飲み物を色で区別するのか⁉︎」

 

 くそっ、流石に準備されてたか………。ならば次は………よしっ、ああしよう。

 

「そんなことより、いいバーを紹介したいんですよ。」

「なんだよ急に?スピリタスバーでも紹介するんか?」

「そんなんじゃないですよ。」

 

 相手の好きなものに合わせた提案。ここから酒で酔わせることに繋げるには………これだ。

 

「いい雰囲気のハプニングバーでして………ガッツリ酔ってれば、簡単にH出来ます。」

「…………なんだと?」

「しかもめちゃくちゃ可愛い女の子がいっぱい来ます。」

「…………例えばどんな?」

「ここだけの話ですと………この子とか?」

「おお………」

 

 姫川は大の女好き。ならば女の話で誘って潰すまで‼︎

 

「おっ、星野もそこ行くのか!」

「鴨志田さん、トイレから戻って来れたんですね。」

「まあな!」

「鴨志田さんお墨付きの店…………」

 

 更には鴨志田さんからの太鼓判をもらう。なんせ前ここによく行くって言ってたからな。俺も鴨志田さんが話してるのを勝手に聞いて行き始めた次第だし。

 

「頼む星野、その店を教えてくれ。」

「これイッキしたらいいですよ。」

「なにっ…………⁉︎」

 

 ちなみにあかねはベロンベロンに酔っている。憧れの有馬とほぼサシ飲みできて嬉しいのだろう。だから俺の女遊びの話を聞く余裕なんてないはず。しかも知っていると言っただけで、行ったことあるとは明言していない。

 

「アクアくん、それどういうこと?」

「知り合いから聞いた話だ。俺は行ってない。頼むから殺さないでくれ。」

「浮気話であかねの酔いを醒ますんじゃないわよ‼︎」

「普通自分が行ったことない店を人におすすめしなくない?」

「することもあるだろ。だから命だけは。」

「ぎゃはははは‼︎」

 

 怖え………聞いてるのかよ。さっきまであんなにベロンベロンだったくせに。

 

「くっ………キツいな………っ!」

「ちょっと姫川さん⁉︎たったスピリタス1杯で潰れないで下さいよ⁉︎」

「たったじゃねえ………だろ………」

 

 よし、姫川さんには大ダメージが入った様子。ここで一発酒入れて潰せば、あとは有馬と1vs3だ。流石にこれなら勝てるはず…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「盛り上がってるとこ悪いが、ここで第三勢力の登場だ。」

「原作後半で出てくる、池袋クラスタを出すよ。」

『クラスタといっても、1人だけどね。』

『さぁ、出ちゃいな〜‼︎』

 

 そんな事を言ってると、中立側であったスタッフ陣が不穏なことを言い始める。池袋クラスタ(1人)って、それもうクラスタじゃねえだろ………ってとこはさておき、一体誰を投入するんだ?

 

『いけふくろふらふた〜、ほとふきみゃなみさ〜ん♪』

 

 アビ子先生は相変わらず呂律が回っていない。だから何を言っているか分からない。本当に誰が出てくるんだ…………

 

 

 

 

 

「なぁなぁ〜、うちも混ぜて〜な♪」

 

 そこにやってきたのは…………酒の神・寿みなみだった。

*1
第四章 妹来襲編参照




囲炉裏って入力しようとして伊織って入力しちゃうミスが多発しました。もし間違えたままだったらすいません。

あと、推しの子メンバーの好きな酒です。前にあげたやつに一部メンバーを加えてます。

ルビー  甘いカクテル(カシオレなど)
あかね  日本酒
有馬   スピリタス
memちょ ビール
フリル  芋焼酎
みなみ  スピリタス
姫川   ウィスキーロック
メルト  ハイボール
アクア  スピリタス
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。