未成年の飲酒は法律で固く禁じられています。
またアルコールの強要、暴飲、
宴会での破廉恥な行為についても
それらを推奨する意図はありません。
あくまでギャグ物としてお読み下さい。
七十四杯目 令和の星
side アクア
この世には、奇妙な人種がいる。それは、浮気を全くしないという男だ。そういうのは大抵がモテたことがない人間の戯言だが、たまに本物の彼女持ちが紛れていることがある。今日はその本物について、インタビューをすることになった。
「では、どうぞ‼︎」
御手洗の合図とともに、本物がやってくる。
「失礼します………ってアクア?これどういうこと?もう1人は誰⁉︎」
黒髪を靡かせ、アホっぽい雰囲気でこの状況に驚くこの男。そう、彼は今ガチの時に共演した、ノブユキである。
「静粛に。まずは自己紹介をお願いします。」
「え?えっと……熊野ノブユキです!ダンスやってます!最近モデルの鷲見ゆきと結婚しました………これでいいのか?」
元気はつらつと喋るノブユキ。自分の立ち位置を全くわかっていないようだ。お前はこれから俺と御手洗に尋問されるというのに。まずは俺たちの自己紹介といくか。
「では続いて私たち星が自己紹介をします。私は御手洗優、伊豆大学工学部の大学1年生です。現在青海女子大学の大橋りえと付き合っていますが、交際中に20回浮気をしました。」
「えっ、マジ⁉︎20回……⁉︎」
「私は星野愛久愛海です。俳優兼女優をしており、最近助演男優賞と助演女優賞を獲得しています。また現在女優の黒川あかねと付き合っておりますが、浮気のし過ぎで盗聴器と貞操帯をつけられました。」
「は⁉︎えっ………んんっ⁉︎」
俺たち星2人の経歴を聞いて、驚くノブユキ。俺たちの凄さに理解が追いつかず、言葉が出ないと言ったところか。
「では、ノブユキさんに質問です。」
「えっ、はい………」
さてと、アイスブレイクはこの辺にしておいて…………
「なんで浮気をしないんですか?」
本題に入るとするか。
今回の令和の星では、浮気をしたことがないという奇妙な男「志願者ノブユキ」を、浮気経験が豊富な「星」である俺と御手洗が詰めるという形になっている。ALL or NOTHING、Catch the Girlfriend。新しい彼女を掴み取れ。未経験の志願者は経験豊富な星にどう挑むか。見せてもらおうじゃねえか。
「浮気…………えっ?する必要無くない?」
「「はぁ…………」」
ノブユキの何もわかってなさそうな返しに、俺たちは落胆する。だが、ここで対話を諦めてはいけない。浮気の素晴らしさを教え、仲間にするまで。まずは俺が教える番だ。
「貴方にもあるでしょう?道を歩いていたら可愛い女の子を見かけた、とか。仕事で可愛い女の子に会った、とか。」
「まあ。可愛い子は居ますねえ………でもゆきのが可愛いけど。」
「そういう時に喋っていたら、もっと仲良くしたいと思いません?」
「ゆき居るのにそれは思わないなぁ。」
「「はぁ………」」
「えっ?嘘でしょ⁉︎彼女が一番じゃないの⁉︎」
やはりコイツは現実を知らなすぎる。ここは少し教えてやるとするか。
「確かに、鷲見ゆきさんは素晴らしい女性です。寝取りたいほどです。ですが、もっと可愛い女の子だって実在します。井の中の蛙、大海を知るべきです。」
「いや、別に知らなくても………」
「あなたの人生、これで終わりですか?もっと多くの女性を獲得したい。そんな野心無しでは大成出来ませんよ?」
「失敗の間違いじゃね………?」
どうやらこの切り口では何を言っても話が通じない様子。だったら別の切り口を用意する。誰もが経験するであろう事柄を話すとするか。
「では話を変えます。」
「おう…………」
「あなたは彼女と喧嘩、したことありますよね?」
恋人との喧嘩、それは日本中のそこかしこで行われている事象だ。ちょっとした些細なことがきっかけで日頃の鬱憤が爆発し、言い合い、酷いと殴り合いの喧嘩にまでなったりする。流石に結婚するほどの人なら、これも経験しているはず………
「いや、まあ………ありますよ?」
「「良かった………」」
「やっと彼の人間味が出てきましたね。」
「私たち星としても嬉しい限りです。」
やはりあるようだ。これには思わず俺たち星も笑みを浮かべる。よかった、この切り口なら話が通じる。
「そんな時、女性の悩みなら別の女性に相談しますよね?」
「彼女と上手くいっていない、どうしたらいいのか、と。」
「まあ………。時々相談しますね………」
「「おお………っ‼︎」」
ここも同じ様子。過去にノブユキは何度かあかねやmemに相談している。あくまでグループのSNSだが。また、他の女にも相談することはあるだろう。よしっ、最後の一手だ。
「その時、私ならそんな思いはさせない………って言われたら?」
「…………行くしかないでしょう?」
「えっ、どこに………?」
「「Love Hotel.」」
「いや、ダメだろ‼︎」
「「はぁ…………」」
これもダメか…………。思わず落胆のため息が漏れてしまう。続いて御手洗が話し始める。
「あなた、本当にチンコついてます?」
「いや、ついてますけど………」
「ついてるなら、色んな女の子とシたいはずです。」
男ならば誰しもがHしたいと思うだろう。それは特定の女性に限らず、好みの全ての女性に適応される。
「いや、思わないし………。もし思ったとしても、ゆきの事を思うと罪悪感で出来ないっすよ。皆さんも思いません?」
「あのですねぇ、男の欲求ってのは彼女への罪悪感如きで打ち消せるほど小さいものじゃないんですよ。」
「でも彼女がいたら我慢するもんじゃ………?」
「正論を言えばなんでも通ると思ったら大間違いですよ。」
「必ずしも、正しいことが正しいとは限らないですからね。」
俺も御手洗に補足した。どうやら志願者ノブユキはこの辺りを分かってない様子。法律如きに縛られているようじゃ、まだまだだ。
「逆に聞くんですけど………、浮気するなら別れればよくないですか?」
そんな事を思っていると、あろうことが志願者が星に意見を言って来た。コイツは自分の立場をわかっているのか?
「嫌なんですよね?満足出来ないんですよね?彼女じゃ。」
「それはまあ、そうですけど………」
御手洗がその勢いに押され始める。
「なら別れればいいじゃないですか?その方がお互いのためじゃないですか?」
「でも、そうしたら私が独り身になるじゃないですか……そうしたらモテ度が減るというか………あくまでこう、女性側にも魅力的に映りたいというか………」
「浮気しない男の方がいいと思うけどな………」
コイツはそう思ってたのか。だが俺は違う。ノブユキの論理如きに負けない、完璧なポリシーを持っている。
「アクアはどうなんだよ?お前ならもっと大切にすると思ってるんだが………」
「はい、私は彼女第一ですよ。」
「「えっ?」」
この発言に、2人が驚くのも無理はない。まだこの境地に辿り着いてないからな。
「ですが、デートや性交渉など………いきなり失敗したらどうなるんでしょうか?彼女の機嫌を損ねたくない、是非とも楽しんで欲しい…………」
「確かに、それは思いましたね………」
「そこで、他の女で練習するのです。」
「は?」
「他の女を踏み台にして、彼女を喜ばせるのに使う。ここには『彼女>その他』という明確な図式が成り立っており、男女の交際において素晴らしい考えだと思います。」
他の女はあくまで練習台。全てあかねとのデートを上手くいかせるための土台。この大前提があるからこそ、俺のゴローは成り立っているのだ。
「いや、でも彼女が嫌が………」
「確かに、それはいいですね!」
「分かってくれましたか、御手洗さん。あなたは立派な星ですよ。」
「ありがとうございます!これはALLですね!」
「そうですね!」
御手洗も遂にこの境地に達した。そう、あくまで他の女は練習台。その建前ならば、浮気は許されるし、そもそも浮気にはならない。なにせ気持ちが浮ついていないから。他の女に移っていないから。
「ちょっと待って下さいよ‼︎」
「なんですか、急に?」
「この話を聞いて、まだ納得できないんですか?」
だが志願者ノブユキは納得いってない様子。物分かりが悪すぎて頭を抱えたくなるが、ここは丁寧に説明するか。
「そうじゃなくて、彼女の気持ちですよ!彼女側は本当にそんなことをされて嬉しいんですか?」
「嬉しいに決まってるでしょう?」
「全てあなたのためなんだから。」
「そうですか…………」
どうやら、少しは納得してくれた様子。後はもう少し説得すれば…………
「では、彼女に聞いてみましょうか?」
「「は?」」
えっ?コイツは何を言ってるんだ?今日は盗聴器をちゃんと外したはず。まさか今までの会話、聞かれてたりなんか………
「「失礼します。」」
「黒川あかねです。」
「大橋りえです。」
入ってきたぁぁぁぁぁぁぁぁ⁉︎嘘だろ、なんでどっちもいるんだよ⁉︎ふざけんなよ⁉︎このままじゃ殺されるじゃねえか………いや、待てよ。今は俺たちが星で、あっちが志願者。だから立場的には、俺たちの方が上‼︎
「えっと………新しい志願者ですか………?」
「勘違いしないで。」
「「そっちが
「「あぁぁぁぁぁぁぁぁ⁉︎」」
ということで、俺と御手洗はそれぞれの彼女に殺されることになった…………
side ゆき
さっきまでのやり取りを別室で聞いてたけど………。ノブユキったら、いつもそう!こっちが頭使って雰囲気を盛り上げたり楽しませたりしようとしてるのに、ストレートで感情をぶつけてくるんだから‼︎/// そういうこと、好き……///
推しの子の推しキャラはmemちょですが、推しカップルはノブユキ×ゆきです。