未成年の飲酒は法律で固く禁じられています。
またアルコールの強要、暴飲、
宴会での破廉恥な行為についても
それらを推奨する意図はありません。
あくまでギャグ物としてお読み下さい。
side アクア
俺は朝目を覚ますと………
「ん…………?」
慣れない天井に出迎えられた。決して知らない天井ではない。過去何度か見たことのある天井。だが、なぜ俺はここにいるのか………。考えれば考えるほど、頭が痛くなってくる。いや、これは昨日の酒のせいか……。そんなくだらない事はさておき、この状況を作り出した奴に聞かなければな…………
「あかね、なんで俺お前の家にいるんだ?」
「アクアくん、おはよう!ちょっと待ってて、今ご飯作ってるから。」
そう、黒川あかねに。
青い髪を靡かせ、可愛らしい花柄のエプロンを身に纏った彼女。おたまを持ったその姿は、まさに完璧で究極の専業主婦だ。そんな彼女の家に、何故か俺がいる。酔って介抱されて運び込まれたか?いや、違う。昨日はPaBの連中と店で飲んでいた。場所は伊豆。しかしここは東京にあるあかねの家。*1運び込まれたにしては、あまりにも距離が長すぎる。しかも昨日はあかねは仕事で飲み会に参加していなかった。それじゃあなんで俺はここに………?
「はい、朝ごはん!二日酔い治してね!」
「ありがとう。」
そんな事を考えていたら、あかねから美味しそうな朝ごはんが提供された。ふっくらとした白いご飯に、二日酔いにやさしい味の味噌汁。そしてさっぱりとした焼き魚。
「おいしい。ありがとう。」
「ど〜も〜♪」
そんな素晴らしい食事を、あかねと2人きりでとる。なんて幸せな時間なんだろう。これが意図したものだったら、さぞ俺もこの幸せに埋もれていただろうな。
「で、なんで俺はここにいるんだ?」
だからこそ、昨日の夜何があったか気になってしまう。
「あっ、記憶ないんだっけ。」
「ねえよ。ずっと寝てたし。」
「なら、私が教えるね。」
俺の身に、一体何が…………?
「アクアくんは今週一週間、私の家に監禁されることになりました〜‼︎」
は?えっ?なんて?監禁………?俺が、あかねの家に………?
「えっと………」
「この間授業でグループディスカッションをしてたでしょ。」
「それは………まあ。」
俺の性別が女に決まったあの授業で何があった?確かにあかねに盗聴器越しに話しかけてたとはいえ、変なことはしていないはず………
「アクアくんがマリンちゃんになったのは、千紗ちゃんの発言がきっかけだよね?」
「それは………確かにそうだな。」
古手川が俺の生涯収入を男女で比べて決めよう、とか言ったんだっけ…………。だが、それが監禁になんの関係が………
「その時に言った死刑方法、覚えてる………?」
「あっ……………」
「アクアくんがいっぱい浮気するのが悪いんだよ?」
今思い出した。その時にあかねの家に監禁って言ってたな………
「ということで、1週間監禁生活頑張ろ〜!」
「頑張れるか‼︎」
「でも。せっかく千紗ちゃんや愛菜ちゃんたちがここまで運んできてくれたわけだし………」
「アイツら何してんだよ⁉︎」
「大丈夫!監禁じゃなくて軟禁にしてあげるから!家の中では自由だよ!」
「全然大丈夫じゃねえ‼︎」
「トイレも自由にできるよ!貞操帯外してあるし!」
「あっ、本当だ………」
とはいえ、ただの冗談だと思ってた。それがこんな形で実現しようとは………。というかあかねも張り切りすぎだろ。俺が浮気できなくて安心してるのか?舐められたもんだな…………
「ということで、私は仕事に行ってくるね。アクアくん、お留守番お願い!」
「おう、分かった。」
なんとしても脱出して、自由なゴローライフを楽しんでやる‼︎
ということで、あかねは仕事に行った。さて、まずやることといえば………家の中の調査だ。部屋から出るの自体は正直簡単だ。だがこのマンションは防犯カメラが沢山備え付けてある。だからまずはそれらの位置を確認して、あかねにバレないように動かなければならない。だからまずは廊下を徘徊しないと。盗聴器イヤリングを外して、外に出るか………
「あれ………?」
おかしい。どうやっても玄関の鍵が開かない。特殊な機械が取り付けられていて、鍵を開けられなくなっている。嘘………だろ?
ならば、窓から脱出か………。ここは17階でそのまま飛び降りるには難しいが、幸い防犯扉の細い端を頑張って通って隣の部屋に行ける。そしたら助けを呼ぶのは容易いだろう。
「おっ………」ガチャ
よしっ、開いた。やはりあかねもまだまだだな。さてと、隣に美人さんいないかな………
「有刺鉄線………だとっ⁉︎」
その考えは甘かった。ベランダの手すりや隣との防犯扉の間には有刺鉄線が張り巡らされており、簡単には出られないようになっていた。
『………くん。』
しかも、テーブルに置いた盗聴器からあかねの声がする。急いで戻らなければ…………
『どうした、あかね?』
『出ようとしても無駄だからね。』
『別に出ようとなんてしてないぞ。』
『ふ〜ん。今晩覚えておいてね。』
『お願いですから殺さないでください。』
マズいな。このままだと確実に殺される。なんとかして脱出しなければ…………
盗聴器から離れるために、俺はあかねの部屋に来た。本棚には大量の台本と演技についての資料、そして部屋中には有馬のポスターが張られている。そうだ、有馬を呼ぶか?アイツはこの状況を良く思わないはず。だからすぐに助けに来てくれるだろう。そしてここは中からは出られないけど、外からなら出られるはず…………
「嘘…………だろ?」
電波が入ってないだと?くそっ、これじゃあ外と連絡取れねえ‼︎デリヘルも呼べねえし‼︎困ったな…………
そういや、飯とかってどうするんだろ?冷蔵庫に何か入ってないと、かなり大変なことになる。とりあえず見てみるか………
「野菜と飲み物と肉と魚と卵とスピリタスと日本酒か。」
普通にたくさん食材が入ってた。これなら飢え死にすることはなさそう。
『アクアくん、ごめんね。お昼作ってないからカップラーメンか適当に調理して作って………』
『そこ謝るなら監禁してることを謝ってほしい。』
『それは無理だよ。』
『嘘だろ⁉︎』
にしても、あかねの倫理観はどうなってやがる?今ガチの時はおとなしい子だったのに、どうしてこうなった?俺が育ててしまったのか?
『まあ、この生活で反省するんだね!』
『承知しました………』
まあいいや。とにかく脱出する方法を考えないと………。幸いあかねは俺を思ってスピリタスを用意してくれた。これを使って、いっちょ引っ掻き回してやるか………
まずは玄関のドア。これにスピリタスをぶっかければ、反応するようになるか…………?
「……………」
反応なし、か。ならばベランダ。
「哀れだね、星野アクア。彼女に囚われ、必死に逃げようとするも無意味。天国のあの人は、どう思うかな?」
「ツクヨミ………っ⁉︎」
は何故かツクヨミがいる⁉︎さっきまでいなかったのに⁉︎
「お前、何してんだ⁉︎」
「空を飛んでたら、哀れな男の様子が見れてね。ちょっと立ち寄ってみたのさ。」
「うるせえ。というか、よく入れたな。」
「私の力を使えば余裕だよ。」
普段はムカつく奴だが、今この場では使えるかもしれん。コイツに掴まって、脱獄できるか?
「すごいな、お前。」
「すごいでしょ?」
「俺を逃すのに協力してくれ。」
「嫌。」
コイツ、殺したろか?
「あ?」
「沖縄でされた仕打ち、忘れてないから。」
「じゃあお前に要はない。」ガッ
「ちょっ………」バタン
とりあえずスピリタスを飲ませて潰しておいた。一応ベランダは硬いし、ベッドに連れておく優しさは見せとくか…………
「アクアくん、ごめん。忘れ物とり…………にっ?」
しまった、鬼が帰ってきた。
「違う、これは誤解なんだ‼︎」
「じゃあなんでツクヨミちゃんを抱いてるの?ベッドに連れ込もうとしてたよね?」
「それはコイツがベランダから侵入してきてムカついたから、スピリタスで潰したんだよ。でもベランダに寝かすのは酷だろ?」
「うん、そうだね。」
「話を聞いてくれぇぇぇぇぇぇ‼︎」
ヤバい、このままだと殺される‼︎軟禁から監禁に進化する‼︎
「大丈夫だよ。ツクヨミちゃんを襲おうとしてないのは分かってるよ。お酒で喧嘩してたんでしょ。」
「その通りだ。分かってくれてなにより。」
よかった………なんとかあかねに誤解されずに済んだ………
「だってアクアくんの行動、全部監視カメラでも見てたから!」
「は?」
今コイツなんて言った…………?
「ツクヨミちゃんが誤解なのは分かるよ。でも逃げようと色々してたよね?」
「いや、それはだな………」
だから盗聴器なくても、やたらいいタイミングで話しかけてきたのか?怖すぎるだろ、この女…………
「罰として監禁期間を一週間追加します!」
「やめてくれぇぇぇぇぇ‼︎」
「ざまぁ………だね………」
「うるせえツクヨミ‼︎」
ということで、俺は二週間、あかねの家に監禁されることになった………
推しの子3期決定おめでとうございます!記念に書きました………って最近色々決まりすぎなんじゃぁぁぁ‼︎いいことよ‼︎
あと、あかねについて。漫画ではそこまで何も思わなかったのですが、アニメで声ついて動きがつくとめちゃくちゃ可愛いですね。