酒の子   作:スピリタス3世

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この物語はフィクションです。
未成年の飲酒は法律で固く禁じられています。
またアルコールの強要、暴飲、
宴会での破廉恥な行為についても
それらを推奨する意図はありません。
あくまでギャグ物としてお読み下さい。


八十九杯目 驚いてはいけない

  side アクア

 

 俺が目を覚ますと、そこはいつもの控室だった。部屋自体は蛍光灯で明るいものの、外は真っ暗で、時計は既に夜中であることを示していた。そして………

 

「よぉ、浮気糞野郎‼︎」

「あかねのビンタはどうだったか?」

「気持ちよかったか〜?」

「あんな美少女にビンタされるとか、ご褒美だよな〜?」

「うるせえ死ね‼︎」

 

 クソ共は相変わらず嘲笑っていた。こいつらは人の命の危機なのにも関わらず、全然助けようとしなかった。マジで許さねえからな。一回くらいあかねにビンタされろ!

 

 

 

 

 そんな事を考えてると………

 

「た〜いへん‼︎」

 

 なんと古手川ではなくmemがやってきた。しかもちょっと慌てている様子。

 

「そうだな。俺の頬が大変だな。」

「アクたんの浮気はどうでもいいの!」

「よくねえ‼︎」

「それより、ちーちゃんがお化けに拐われちゃった〜!」

「「「「「えっ⁉︎」」」」」

 

 お化けにさらわれた?どういうこと?

 

「これは皆で助けに行くしかないね!」

「お化け?そんなもんいます?」

「深夜の病院………確かに居てもおかしくないですが……」

「どうせくだらないお化け屋敷だろ?」

 

 まあ、絶対何か裏はあるんだろうが………。一体何をするつもりだ?

 

「ということで、深夜の特別企画〜!絶対に驚いてはいけない、真夜中の病院編が始まりま〜す!」

「「「「「絶対に驚いてはいけない⁉︎」」」」」

 

 本当に何をするつもりなんだ⁉︎

 

「ルールは簡単!今から皆には校舎内のどこかに拐われたちーちゃんを探してもらいます!」

「で、道中で驚いたらケツバットか?」

「いや、今回そういうのはナシ!ちなみに笑ってもオッケーだよ!」

「「「「「よかった〜!」」」」」

 

 思わず安堵の声をあげてしまう。要するにただのお化け屋敷だろ。チョロいな。俺たちが今更お化けなんかにビビると思うか?普段から命の削り合いしてるんだぞ?

 

「ということで〜、皆頑張ってね!」

「「「「「うっす。」」」」」

 

 ということで、お化け屋敷in深夜の病院編が幕を開けた。

 

 

 

 

 古手川の捜索か………。まずやる事といえば、役割分担だな。

 

「それじゃあ、分担して探すか。」

「つってもどう探すよ。」

「ここの構造知らねえし。」

「俺に任せろ。前B小町の収録で来たことあるからな。」

「「おお、たまには役に立つんだな。」」

「うるせえ‼︎」

 

 この病院は3階建て+屋上がある。その中でも一番薄暗くて怖い2階をさっきバカにした野島と山本に、1階は北原と今村に任せるとするか。

 

「それはさておき、ここは3階建て。だから北原と今村が1階、野島と山本が2階、俺が3階で行くぞ。」

「コイツと一緒か………バカが移るぜ。」

「あぁん⁉︎俺もオカマが移りたくねえぞ‼︎」

「北原、ちゃんと迷子にならずに出来るか?」

「お前こそビビってしょんべん漏らさねえだろうなぁ、耕平‼︎」

「階段はこの部屋を出たとこにあるから、各自行動開始で。」

「「「「おうよ!」」」」

 

 まあ、俺が3階担当なのには理由がある。1つは狭いから、そしてもう1つは、演者の控え室が可能なのが3階にある部屋しかないから。更にmemは部屋を出てすぐに階段を降りず、そのまま真っ直ぐ向かった。だから俺は控え室に行って、適当な女の子と喋ったり休憩したりすることができる。無様な絵面は奴らだけで十分。俺は高みの見物をさせてもらおう。

 

 

 

 

  side 伊織

 

 俺は今耕平と一緒に、病院の1階を探索していた。

 

「千紗の奴、どこ行ったんだ?」

「お前の彼女だろ。お前でなんとかしろ。」

「何言ってるんだ?千紗は妹だぞ?お前の守備範囲じゃないのか?」

「古手川はなんか違う。」

「酷えな。」

 

 ルビーはオッケーで千紗がダメな理由がよく分からんが。愛想の良さ?いや、栞は愛想そんなに良くないしな。まあいいや、考えるのはやめておこう。

 

 そんな事を思っていると…………

 

「う〜ら〜め〜し〜や〜‼︎」ケバ~ン⭐︎

 

 白いおばけの格好にケバメイクをしたケバ子が出現した。

 

「なんだ、お前か。」

「暇なのか?」

「もうちょっと驚きなさいよ‼︎」

 

 お化け屋敷といっても、こんなもんか。やっぱり大した怖くなかったな。

 

 

 

ビニョ~ン

 

「きゃあ‼︎」

「お前が驚いてどうすんだ、ケバ子。」

「だって怖いじゃん!」

 

 上からこんにゃくが落ちてきたが………こんなんで俺たちが驚くんだろうと思ってるんだな。全く、浅はかだぜ。さっさと通り過ぎるか………

 

 

 

 

 ん?このこんにゃく、真ん中に穴が空いてね?しかも隣に文字………1時間前使用済み⁉︎

 

「「ぎゃああああああああ⁉︎」」

「ちょっと待ってぇ〜!逃げないで〜‼︎」

 

 誰だ、こんな気持ち悪いこんにゃくをぶら下げたのは⁉︎汚すぎるだろ‼︎地味に温もりが漂ってくるし‼︎怖すぎるだろ‼︎

 

 

 

 

 

 気持ち悪いこんにゃくから一目散に逃げた後、俺と耕平と帰れなくなったケバ子は、引き続き廊下を歩いていた。

 

「お前、出番終わったんだろ。」

「でも、怖くて無理………帰れない………」

「スピリタス風呂の時のお前のが怖かったぞ。」

「あれはっ………気にしないで!///」ビタッ

 

 ん?今後ろから足音が聞こえなかったか?

 

「なっ、なんか聞こえた!」

「どれどれ………」

 

 気になったので、後ろを向くと………遠くに白い服を着た、髪の長い女性の霊が見えた。

 

「いやぁぁぁぁぁぁぁぁ‼︎」

「慌てるなよ、ケバ子。」

「どうせコスプレした誰かだろ?」

 

 俺たちはあんなものぐらいでびびったりしない。むしろあの女性の中身が誰か、気になるくらいだ。もう少し観察してみようか………

 

「耕平、あれは誰だと思う?」

「う〜ん、そうだな………チラッと見える筋肉質な生脚………」

「堂々とした肩幅………」

「筋肉ムキムキのおっぱい………」

「天井に着くほど高い背丈………」

 

 う〜ん、なるほどな……………

 

「あれ、男じゃねえか⁉︎」

「しかも先輩方やぴえヨンみたいなゴツい男‼︎」

「あんなのに襲われたらひとたまりもないぞ‼︎」

 

 怖すぎるじゃねえか‼︎ムキムキの男が女装だと⁉︎山本のとはまた違った気持ち悪さがあるぞ‼︎

 

「……………」ダッダッダッ

 

 しかもこっちに向かって入ってきたぁぁぁぁぁぁ⁉︎

 

「「「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ⁉︎」」」

 

 これは逃げるしかない‼︎あの変態に捕まったら、何されるかたまったもんじゃねえ‼︎

 

 

 

 

  side 野島

 

 俺は2階に降りた後、すぐさま山本と別れた。あんなオカマと一緒に行動なんて出来るか‼︎それに、俺1人が古手川さんを見つけ出せれば………そのままイチャイチャ出来るしなぁ‼︎

 

 ということで、俺はしばらく真夜中の病院を1人歩いていた。やはり常にお化けみたいにブサイクな連中といるからか、全然怖くない。むしろ可愛い女の子のお化けが出ないか期待しているくらいだ。

 

「……………っ!」

「…………だろ!」

 

 そんな事を思っていると、2人の声が聞こえてきた。どうやら喧嘩しているみたいだが………。暗くて見えないから、近づくか…………

 

「なんで心中したのよ、清十郎⁉︎」

「お前がガキと不倫したからだろ、愛梨‼︎」

 

 リア充………だどっ⁉︎ふざけんな‼︎しかも女の方めっちゃ美人じゃねえか‼︎許せねえ………っ‼︎俺が寝取ってやる‼︎

 

「テメェら、誰に断ってイチャイチャしてんだごらぁ……っ!」

「「ひぃ、お化け⁉︎」」

「いや、いや、お化けは俺たちだろ!」

「なにビビってるのよ⁉︎」

「死ねぇ‼︎」

「「もう死んでますぅぅぅぅ‼︎」」

 

 くそっ、アイツらに逃げられちまった。最悪だ。別の女を探すとするか………

 

 

 

 そしてしばらく歩いていると………

 

「……………」

 

 女の影を見つけた。暗くてよく見えないが、ここは勝負だ‼︎よしっ、声をかけるぞ‼︎

 

「お姉さん、この後一発如何?」

 

 さてと、これでイチコロ……………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「わ゛た゛し゛は頂き女子し゛ん゛ち゛ゃ゛ん゛………」(^з^)-☆っ

 

 近づいて見ると、そこには気持ちの悪いお化けが立っていた。

 

「「お化けだぁぁぁぁぁぁ‼︎」」

 

 怖い、怖い、早くこの化け物から逃げねえと‼︎

 

 

 

 

  side 山本

 

 暗くてよく見えなかったが、気持ち悪い化け物がいたんだけど⁉︎ブサイクなナンパ師の幽霊か⁉︎くそっ、なんなんだよ、アイツ⁉︎せっかく人が女路線でもイケるかもとか思ったのに‼︎

 

 

 

 

 

 

 

 

  side カミキ

 

 さてと、そろそろターゲットが来る頃だな。精一杯驚かせてやる、星野愛久愛海‼︎

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ど〜も〜、片寄ゆらで〜す!」

「リョースケだ。」

「昨日死刑になった、ニノよ。」

 

 は?なんでお前らが………ここに………?

 

「えっ?」

「それじゃあ早速だけど………」

「「「こっちに来なよ‼︎」」」

「嫌ぁぁぁぁぁぁぁぁ⁉︎」

 

 なんで死人がいるんだよ‼︎しかも僕はお化け役だぞ⁉︎なんで本物のお化けに会わなくちゃいけねえんだ‼︎ふざけんなよ‼︎

 

 

 

 

 

  side アクア

 

 さてと、バカどもを騙したことだし………俺は控え室にいる女の子とゴローするか。

 

 

 

ポンポン

 

 

 

 ん?肩を今、叩かれた?まさか仕掛けか?特段怖がるようなものじゃねえし、軽くあしらってやるか………。

 

 そう思って振り向いた先には、信じられない人物がいた。忘れもしない、いや、絶対に忘れたくない人……………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「アイ……………」

「アクア、大きくなったね!」

 

 星野アイ。俺の実母で推しだ。




次回で笑ってはいけない編は終わりです!最後までお楽しみください!
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