未成年の飲酒は法律で固く禁じられています。
またアルコールの強要、暴飲、
宴会での破廉恥な行為についても
それらを推奨する意図はありません。
あくまでギャグ物としてお読み下さい。
side アクア
フィンランドに着いてすぐ、俺たちはホテルに強制連行され、ミヤコさんに説教された。
「次騒ぎ過ぎたら禁酒ね。」
「本当にすいません………」
「「なにっ⁉︎」」
しおらしく謝るあかねに対して、驚愕の罰を突きつけられて戸惑う俺と有馬。
「社長!私たちがどれだけお酒に依存しているか、分かってるんです⁉︎」
「ミヤコさんもPaBの一員だったんでしょう?ならこの過酷さが分かるはず。」
「分かるからこそよ。店内で暴れる分には別に構わないけど、外で騒いで他の人に迷惑をかけるのは違うわ。」
「本当にごめんなさい……」
「黒川さんは反省しているからまだいいけど、他2人は今から禁酒にしようかしら?」
「「それだけは‼︎」」
酒が飲めないとか、たまったもんじゃない‼︎この前のあかねの監禁なんかよりも何倍もキツい地獄になっちまう‼︎しかもこのままだと、公衆の面前で脱ぐことすらできない。くそっ、ここは大人しくするしかないか………
「なら騒ぎすぎないこと。いい?」
「「はい………」」
ということで、俺たちはしばらく騒げなくなってしまった。
ホテルから出ると、そこでは他のメンバーが俺たちを嘲笑っていた。
「飛行機で騒ぐとか、お姉ちゃんたちバカでしょ〜♪」
「これは落単だな、星野マリン。」
「これからPV撮影なんだし、温存して欲しいな〜!」
「ミヤコの機嫌が悪くなったら怒られる頻度が増えるんだから、頼むぜ!」
「「それは知らないわ。」」
「あかねが怒られるって、珍しいね〜。」
「酔いすぎちゃった………」
全く、こいつらも酒に飲まれればいいのに。准教授とバイトとアネモネさんはともかく、他はPaBなんだからもっと酔っぱらえよ。
「それはそうと、スピリタスのお店はどこかしら?」
「ロリ先輩、反省してる?」
「あれ無いと生きていけないでしょ!」
そんな事を思っていると、有馬が全く反省してなさそうだった。これはちょうどよかった。
「そういやアネモネさん、ヘルシンキ*1での撮影は何時からですか?」
「う〜んと、日の出が9時*2だから………」
「9時⁉︎」
「フィンランドは緯度が高いからね。それはそうと、あと2時間くらいだね!」
「じゃあそれまで自由行動でも?」
「いいわよ。」
「ありがとうございます。」
「「やった〜!」」
撮影までは時間あるし、ここでちょっくら暇を潰すか。もちろんやることは、適当に観光地を見て回ると称して、フィンランド美女と連絡先を交換する。今は貞操帯が空港で没収されたから自由な上、フィンランド語で話すためあかねに盗聴されても大丈夫。だから観光で道を聞くがてら、色々できるってわけさ。
「あかね、酔いがまだ治ってないでしょ?ホテルで休んでたら?」
「うん、そうするよ………」
「ちょっと2人とも⁉︎今から休憩する気⁉︎」
「話聞いてた、有馬?あかねが休むだけ。」
「ふ〜ん。ならいいわ。」
「それより有馬、スピリタス買ってきたら?」
「おっとそうだった!」
「私は二日酔いに良さそうなのを買ってくるわ。フィンランドだから日本とは勝手が違うかもだけど。」
「ありがとう、マリンちゃん…………」
ということで、俺はあかねの看病をちょっとした後、フィンランドの美女探しの旅に出た。
それにしても、異国の地はいいな。鬼嫁も言語の壁で攻撃してこないし、馬鹿どもの邪魔を受けることもない。もちろん俺が男なんて分かるわけないから、最初に警戒されることもない。あぁ、なんて幸せなんだ。余生はフィンランドに病院でも建てて、雨宮吾郎としてゴローしようかな?
そうして、俺はヘルシンキの街をひととおり観光しながら、フィンランド美女の連絡先を次々手に入れていった。たまに野郎が声かけてきたが、そいつらは地声を出して撃退。快適な旅行だった。
「お姉ちゃん、おかえり〜!」
「マリンたん、どこ行ってたの?」
「ヘルシンキ大聖堂とか。」
「おお〜、いいね〜!後で写真見せて〜!」
「いいよ。」
そして、俺は無事B小町の撮影現場に合流した。皆異国での撮影を楽しみにしているような雰囲気で、全員からワクワク感が溢れていた。
「アンタ、スピリタス買ってきたわよ。」
「有馬、ありがとう。あとあかね、大丈夫?」
「うん!バッチリだよ!それとね………」
あかねも無事復活したようで何よりだ………
「私フィンランド語、分かるから。」
「え゛っ⁉︎」
「ホテル帰ったら覚えといてね。」
「はい………」
復活しなくてよかった‼︎ふざけんなよ、なんで分かるんだよ⁉︎いくらなんでもスペック高すぎだろ‼︎
「皆〜、フィンランドの昼は短いから、ちゃっちゃと撮影しちゃうからね〜!」
「「「「は〜い!」」」」
「はい…………」
ということで、俺の死刑が確定したのだった。
外での撮影を終えると、次はスタジオでの個人撮影だった。
「皆も大人になったからね〜!深夜撮影の辛さを味わう時がきたのさ!」
「そういや前のPVの時は私たち未成年だったわね。」
「memちょだけアラサーだったね!」
俺がB小町になってから初のPVとのこともあり、撮影される側なのがものすごい違和感ある。それでいていきなり深夜もありか。まあここフィンランドの真冬は夜が長過ぎて、ずっと深夜みたいなもんだが………
「ちなみにmemは早い時間に固めたから。」
「ホント、アネモネ?」
「ええ。あなたもう歳だもの、深夜キツいでしょ?」
「うるさいわ‼︎」
そういやmemは30だったな。そのくらいの年齢になると、確かに深夜はキツくなってくるわな。俺もゴローの時だんだん徹夜が辛くなってたのを覚えている。本当に、あの時は当直制度*3を恨んだよ。
「他のみんなは出番来るまで自由時間ね。」
そんな事を思っていると、memの撮影中の自由が言い渡された。これはチャンス………
「それじゃあ私はマリンちゃんをシメてきます。」
「私も参加するわ。」
「シメなくていいから………」
「お姉ちゃん、また浮気したの⁉︎」
「まだしてないのに………」
「今日はマリンの撮影無いから、好きにしなさい。」
「「はい‼︎」」
「嘘でしょ⁉︎」
じゃなかった。ピンチだった。
ということで、俺はホテルに戻ってあかねと有馬に殺されたのだった………
次はサンタクロースの街まで行きます。