酒の子   作:スピリタス3世

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この物語はフィクションです。
未成年の飲酒は法律で固く禁じられています。
またアルコールの強要、暴飲、
宴会での破廉恥な行為についても
それらを推奨する意図はありません。
あくまでギャグ物としてお読み下さい。
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いつもよりかなり汚めのネタかも?注意!


九十六杯目 地球の果てのトイレ戦争/ありがとう、ミヤコさん

  side アクア

 

 全裸チンコブレーキによる気絶から回復した後、俺はイベント会場の仮設トイレにある大便器まで来ていた。

 

「ふぅ、大変だったな…………さむっ。」

 

 それにしても、ここは寒い。北欧の北部なだけあって、仮設トイレの中ですら地獄のような冷え込みだ。身体中の穴という穴から冷気が入ってきて、身体の奥を突き刺していく。早く用を足してここを去らないと………

 

「んっ⁉︎」

 

 そう思っていた俺に、アクシデントが発生した。

 

「くそっ………!」

 

 寒すぎて出してる最中のうんこが凍ったのだ。嘘だろ⁉︎捻り出そうと思っても全然離れねえ‼︎しかも氷が侵略してくる‼︎やべえ、なんとかしねえと‼︎ここは誰かに助けてもらうか?いや、待て。こんな下半身丸出しうんこ野郎が公衆の面前に出たら、間違いなく冷笑される‼︎ただでさえチンスピだのウォシュレットシャンプーだので綺麗なイメージが汚されてるんだ‼︎これ以上恥をかいてたまるか‼︎

 

 なら、誰かをトイレまで呼ぶか………。本当は可愛い女の子がいいが、そんなことしたらあかねに殺される。だからと言ってあかねを呼べば、有馬が嫉妬して何してくるか分からない。だとすると………男を頼るしかねえか。准教授は使えなさそうだし、まだ壱護さんのがマシか………

 

「んんんん‼︎」

 

 嘘………だろっ⁉︎隣から聞こえるこの声、間違いなく壱護さんじゃねえか‼︎お前もうんこ凍ったのかよ‼︎ふざけんな‼︎頼ることが出来ねえじゃねえか‼︎だったら仕方なく准教授しか………

 

「のぉぉぉぉぉぉおぉぉ‼︎」

 

 お前もかよ‼︎壱護さんの逆サイドでお前もうんこ凍らせてんのかよ‼︎ふざけんなよ‼︎これじゃ誰も頼れねえじゃんか‼︎

 

「なぁなぁ、隣に誰かこの教授様(わたし)を救ってくれる者はいないか⁉︎」

「うるせえな、晩年准教授。うんこが凍ったのか?」

「なぜ分かる⁉︎」

「その声はアクアに右代宮⁉︎お前たちもまさか………」

「ああ、そのまさかだ………。ここには凍ったうんこがケツに刺さってる奴しかいねえ………」

「「嘘だろ…………」」

 

 こうなったらこのおっさん達と協力するしかねえか………。頼りなくても居ないよりはマシだしな。

 

「お前ら、協力するぞ。なんとかしてうんこを解凍か解除かするんだ。」

「「そうだな。」」

 

 ということで、お祭り男3人によるアイスうんこ破壊大作戦が幕を開けた。

 

 

 

 

 まず最初は壱護が提案した。

 

「俺からの提案なんだが……トイレットペーパー越しに触ってちぎるか?」

「ほほう。頭の悪い愚物にしてはいい案じゃないか。」

「ぶん殴るぞお前。」

 

 なるほど、ちゃんとした意見だな。問題は触ってちぎれるほどの固さならいいが…………って、嘘だろ⁉︎そもそも紙がねえ‼︎ふざけんなよ‼︎予備のトイレットペーパーは………ねえし‼︎なんでこんなところで素手でうんこ触らなくちゃいけねえんだ‼︎そんなの嫌………いや、待て。隣から借りればいいじゃんか。終わった後にでも………

 

「しまった!紙がねえ‼︎」

「私もだ⁉︎」

「俺もだ………」

 

 お前らもかよぉぉぉぉぉ⁉︎

 

「なんで全員無いんだよ………」

「さあな…………」

 

 ここのトイレの管理終わってるだろ‼︎もう少しちゃんと紙入れとけや‼︎それともあれか?フィンランド人は手でうんこ拭くのか?いや、そんなわけねえだろ………

 

 落ち込んでいても仕方ない。次の方法を考えねえと………。紙の代わりになるもの…………そういや准教授、あれつけてたな。

 

「なら准教授、お前の手袋を貸せ。それで取る。」

「確かに、手袋なら洗えばいいか。」

 

 手袋。なんでか知らねえけど、コイツ白い手袋つけてんだよな。カッコつけか分かんねえけど、今はそれが助かる‼︎

 

「嫌に決まっているだろう‼︎私のかっこよさが台無しではないか‼︎」

 

 なんで断るんだよ‼︎そんなプライド水に流してしまえ‼︎うんこと一緒にな‼︎あとうんこつけっぱなしはどう考えてもカッコよくねえだろ‼︎物事の優先順位をちゃんと考えろや‼︎

 

「お前ふざけるなよ‼︎」

「今からお前のとこ行って強奪するぞ‼︎」

「無理に決まってるだろう‼︎外から鍵は開かないぞ‼︎」

「「くそっ…………!」」

 

 しかしどうしようか。服や他の物を犠牲にするか………?それとも………

 

「なるほど、この天才教授右代宮が、いい案を思いついた‼︎」

「「なにっ⁉︎」」

 

 准教授の案………、一体どんなものなんだ………?

 

「シャルピー衝撃試験を行う‼︎これでうんこを破壊するのだ‼︎」

「個室に入るわけねえだろ。バカか。」

「確………かにっ!」

 

 ろくなもんじゃなかった。公衆の面前でケツ出してシャルピーやるのもアホだしな。なによりそんなことしたら痔になるし。

 

「あぁぁぁぁぁぁ‼︎氷の結晶が、ケツの奥深くに………っ‼︎」

 

 それよりマズいな。隣から聞こえる壱護の悲鳴。うんこの冷凍が奥へと進んでいることを示している。そしてこのままだと、俺は凍った自分のうんこに別の初体験を捧げることになる。それだけは嫌だ‼︎だからなんとしても、この凍ったうんこを引き剥がさないと‼︎引き剥がすには…………

 

 いや、待てよ?凍ってるんだから、解凍すればいいんじゃないか?解凍するためには、熱がいる。そして幸い俺には…………っ!水を判別するためのライターがある‼︎

 

「おおおおお‼︎」ボッ!

 

 熱い、熱い‼︎ケツが燃える‼︎苦しい‼︎辛い‼︎だがどんどんとうんこが溶けてゆく‼︎ようやく解放される‼︎よしっ、そろそろいいな‼︎後はこの炎を消すだけ……っ‼︎トイレの水は全然届かない。ならば手持ちの水で………っ‼︎

 

「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁ‼︎」

 

 しまった‼︎この(スピリタス)燃えるじゃねえか‼︎死ぬ‼︎死ぬぅぅぅぅぅぅ‼︎

 

 

 

 

 

 

  side ミヤコさん

 

 仮設トイレから叫びながら出てきたアクアは、信じられないことにケツから火を吹いていた。どこで育て方を間違えたんだろう。そう思わざるを得ない日だった。ちなみに残りのバカは病院送りにした。

 

 

 

 

 

  side アクア

 

 俺の二つ名に『燃え盛るローズヒップ』がつけられた翌日、いよいよ新曲のPV撮影となった。

 

「じゃあ撮影するわよ。」

 

 可愛らしいトナカイ衣装に身を包んだ俺は、まるで昨日ケツから火を吹いていた男とは別人のようだった。自分で見てもちょっと可愛いのが逆にムカつく。

 

 まあいいや。今は新曲の撮影だ。曲調はオーロラをメインに歌ったもの。そしてこの曲のサビはセリフパート。本物のオーロラに照らされながら、ミヤコさんへの感謝を伝えるんだ‼︎

 

 

 

 そしてしばらく時が経ち、そしていよいよサビとなる。セリフの順番はmem→有馬→あかね→ルビー→俺。なんとトリを担当することになったのだ。

 

「サンタクロースからのプレゼント!社長、いつも私たちのために働いてくれてありがとね♪」

「えっ⁉︎」

 

 memのアドリブに驚くミヤコさん。それはそうだ。今回の撮影だけセリフを変えているからな。アドリブというわけだ。もちろん他のスタッフにも通知済み。

 

「女優として燻ってた私に、アイドルとしての面を与えてくれてありがとう。そのおかげで、女優としても成長できたわ。」

「アイドルが初めての私を一生懸命サポートして下さって、ありがとうございます!本当にミヤコさんには支えられました!」

「あの時アイドル事務所に応募した私を止めてくれてありがとう!私のために事務所を作ってくれてありがとう!今まで育ててくれてありがとう!大好きだよ、ミヤえもん!」

 

 さて、次が俺のセリフ。マリンモードに身を包み、今までの思いの丈を全て話すんだ。

 

「危ないことに手を出したり、暴走して変なことしたり、怠惰な生活を送ったり………そんな私に、時に厳しく、時に優しく接してくれた。自分がどんなに辛い時でも、どんなにやりたくなくても、ずっと私たちを育ててくれた。今までありがとう…………お母さん。」

 

 生まれて初めて、ミヤコさんをお母さんと呼んだ。柄にもなく、涙が出てしまった。

 

「ありがとう………みんな。」

 

 そして、泣いてるミヤコさんを見て、余計に涙が出てしまった。よかった、この人に育ててもらえて。アイとミヤコさん、2人の母親がいてよかった。

 

「ミヤコときたら………次は俺か?」

「「「「「ただし壱護、テメーはダメだ。」」」」」

「なんで⁉︎」

 

 そんな事を思ったフィンランド旅行だった。




お久しぶりです!ぐらんぶる2期公開記念!これにてフィンランド編は完結です!
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